幻想戦記リプレイ シーザーVSレオン

オープニングフェイズB 「開戦」 

GM  「さて、レオンの所に連絡が入るのはそれからのことになります。」

レオン 「ちっ、なんということに。なんということに。」

GM  「北欧のシーザー率いるバイキングだかなんだかに、国境際の北天騎士団城が落とされたという連絡が入り、続けざまに、その中間にある渓谷都市、北の玄関口ネーデルまでもが落とされたという情報が僅か瞬く間に・・・」

レオン 「ま、待てい!? 無理ですから!どれだけ迅速に行動してもそんなに早くは落とせませんから。」

GM  「しかも、3つの領地が落とされたのが僅か3日の間です。」

レオン 「いや!軍隊つけませんから。移動すらできませんて!」

シーザー「できるんだな。それが・・・」


GM  「じゃちょっと遅れましたけど、これが本当の『前回のシナリオの説明』
シーザーが取ったのは、まず北天騎士団城の攻略。
ただしこれらはゲリラ的な作戦をとったもので、別のパーティの活躍によるところが大きい。それからシーザーの挙兵。峡谷都市は援軍を派遣したけどこの時点ではここまで大事と思っていなかったわけです。
んで、援軍を派遣した直後のがら空きの領地を別働隊が掌握。
そしてネーデルの援軍に、ガラ空きのネーデルへの別働隊の掌握。これでシーザーは本隊が辿り着く前に掌握しっていったのです。」


シーザー「我々は一つの軍で3都市を制覇したのではなくて、時間差で3都市3部隊で攻略したのだ。傍目から見ればありえない行軍距離を移動したように見える。」

レオン 「うげぇ!そっちが前回のシナリオなんですか!」

GM  「いや、今回は対決になることがわかっていたんで、時間の割愛の意味もあって、ある程度決戦に誓い構図を用意したんです。」


シーザーには不利な要素は遠路までの遠征、兵力の不足、長期間国内を空けられない政治状況という3点があり、レオンも情報戦の出だしは完全に遅れをとった感じでスタートしました。
レオンがシーザーを甘く見ていたこともあったでしょう。


レオン 「うぬぅ!あの小僧。宣戦布告無しに戦を始めるとは!国際法を無視した、なんという非道な奴。」

シーザー「レオン。まだ国際法は出来ていないよ」

レオン 「許さん!我が王国の平和を破る蛮族め!」


ここでちょっと脇道
この時シーンとしては省いていますが、北部路の攻略の際にシーザーはある人物との出会いがありました。
その辺りをば・・・


ネーデルの港町をシーザーが占拠した時のことである。
このネーデルは隣接領土が攻撃を受けたという指示を受け、救援に向かった際に北欧軍にのっとられたのだが、ここで一つ残っていた部隊があった。その部隊も小部隊であったが故に、結局北欧軍に破れることとなったが、シーザーはその人物に関心を得たのだ。

GM  「というわけで、この策に唯一疑問をもったのが、小部隊の隊長である。隊長はこの都市で孤軍奮闘したがついには敗れ、このようにとらわれの身になったというわけだ。
隊長の名前はロベルト。年齢もまだ若く、地位もあまり無い。はっきりいって街の警備隊長のレベルだ。」

シーザー「では会ってみよう。」

GM  「縛られてつれてこられる青年騎士がロベルト。銀髪の若者というと聞こえはいいが、外見は普通。美形とかそういう類ではない。騎士とはいえ、街の兵士隊長の域。

シーザー「馬上から見下ろそう。ニコニコと。お前名はなんという?」

GM  「彼はあまり答えたがらないけれど、せっつかれて『衛士長のロベルト』とようやく答える。」

シーザー「そうか(嬉しそう)」

GM  「睨むロベルト。『首を打て・・・勝敗はついたはずだ』と返すが、でも呼ばれた意味がわからない。」
シーザー「どうして我が動きに気がついた?」

GM  「ロベルトは答える。『いや、気がつかなかった。ただ、相手の規模がわからないから救援に行っても助けられるかわかせないと思った。我々の仕事は街を守ることだ。だから、街に残るべきと主張した・・・
が、逆らって・・・置いていかれた』と目線を伏せてしぶしぶ答える。」

シーザー「ニコニコ。私に仕えろ。」

GM  「は?!と驚くロベルト」

シーザー「嫌とは言わさぬ。私は決めたぞ。」

GM  「ロベルトとしてはわけがわからない。どういうことだろう?という様子。」

シーザー「奴の縄を解き、馬を与えろ。」

GM  「周囲の部下達は一瞬顔を見合わせたが、ロベルトの縄を時、馬を与える。

馬を並べられて、王の隣に立つ、剣まで渡されるとどう考えていいのかわからない。という感じだ。
斬るかも知れませんよ?」

シーザー「お前などには打たれぬ、と笑う。」

GM  「コンスタンスも守るしね。」

シーザー「お前は私の傍らで見ることになるだろう。私たちの勝利と、私が王に相応しい男だというのをな。」


―というわけで、騎士ロベルトはシーザーの傍らにあってその動きと考えを知ることとなるのである。


後日談より
シーザー「ロベルトが有能な男であるのか、といわれれば、それは疑問符がある。
しかし、都市を守ったのは人々を守るという明確な目的意識があったということでもあるし、またもしかしたら我が計略を見破ったのかもしれぬ。そういう人材はどちらにせよ、傍において悪くは無い。」


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