ガープスサイバーパンク ガーディアン・オブ・アグノシア4
現場は不自然なまでに静かであった。現場は噴煙が上がり、銃撃の後が生々しく
残っている。互いに争いあったであろう武装サイボーグが何体も倒れている。
ペッツ「オフィス街に武装サイボーグ?」
GM「それも、スラムのサイボーグにしては高品質なヤツが」
シュウ「カタギじゃあ無いんだろうな。」
GM「そうだね。多分ギャングの隠れ蓑みたいな感じか事務所だろう。」
ニコ「ペッツも来るの?」
ペッツ「戦闘サイボーグを集めているんだ。使えるのが見つかるかもしれないか
らねぇ(卑屈な笑み)
…無い?」
アイザック「ぐぇぇ〜(笑)」
一同爆笑!!
GM「いや君まだ死んでないから。まぁ好きな時に出ていいけど。」
コシロー「どうしてみんないないのかな?」
GM「いや。ドンパチ始まって、このオフィス街の人々は逃げたみたい。」
シュウ「中に入ってみるか。ニコ気をつけろよ。」
ニコ「了解。対戦車ライフルを持ってきます。」
―対戦車ライフルは小回りが効かず火力重視です。
大丈夫?ニコ
GM「建物の内部も酷い状態だ。激しい戦闘があったように見える。華橋ヤクザ
の死体とか青龍刀とか落ちている。」
シュウ「ペッツ。この事務所の名義は?」
ペッツ「了解。じゃネット関係から調べてみる。」
―どうやらこのビルは華橋ヤクザの事務所になっていたようで、シュウ達とは違
うグループの根城になっていたようである。―
ペッツ「ヤクザの名前まで特定できる?」
GM「できる〜けど、決めてなかった…」
シュウ「知り合いか?」
GM「知ってる。上海時代、かつての自分達組織と肩を並べていた古い組織だ。
」
シュウ「(ポツリ)―そうか、この町に、来ていたのか」
GM「さてそのビルの上階、最奥のフロアにたどり着く。社長とかのいるフロア
だね。ドアは半開きになっており、中からは濃厚な血の臭いが漂っている。」
シュウ「入るぞ」
ニコ&コシロー「はい」「ウィッス!」
スズ「(何も言わないけど真顔。緊張感は十分!)」
GM「そこはやはり社長室のようだ。奥のマホガニーの机には既に致命傷と思わ
れる中年男性がバッサリ切り捨てられたままに座っている。」
コシロー「あちゃあ…」
GM「―そして壁に吊り下げられるような刃で止められた娘が一人。
掌を刃で刺して張り付けみたいな扱い。髪はショートボブ。ボーイッシュな感じ
の娘で、まだ少女といってもいい。
胸元は破れているけど血がベットリ、真っ赤でかなり傷ついている。」
シュウ「…サービスシーンか?」
ニコ「シュウさん!」
コシロー「バカ師匠!!」
ペッツ「違うから(笑)」
シュウ「ごめんなさい」
ニコ&コシロー「何!」「死んでんの?」
GM「いや、辛うじて息はあるようだ。でもかなり危ない状態。」
ニコ「すぐ下ろします!」
シュウ「…手当てを。」
GM「―と近づいた時、体に刃物で刻まれたメッセージがあるのがわかる。これ
は宣戦布告だ。シュウへのメッセージだね。」
シュウ「…なんだと?」
ニコ「中国語?」
GM「かもね。内容云々というよりトレードマーク。見知ったシュウへの挑戦状
みたいだ。一騎討ちの申し込みとかとも違う。」
シュウ「見知った?
GM、質問だ。この子は知人か?宣戦布告した相手に心当たりは?」
GM「彼女の名前は美星(メイシン)。君の知り合いのヤクザの組長の娘で、ず
いぶんあっていないけど面影がある。
あの当時…10年前は子供だったけど、筋を立てる昔のヤクザ一家娘だけあって、
そういう教育を受けていた。」
シュウ「美星…」
GM「宣戦布告の心当たりがある。日本人ヤクザで“鬼”と言われていた男。荒
事を仕切る隊長格でシュウとかつて対決し、片目を奪われている。もっとも、彼
はシュウの組を壊滅させ、家族とシュウ自身を葬った張本人だ。」
シュウ「傷口を手当てし、上着をかけよう。」
GM「OK。ところで…(アイザックを見る)」
アイザック「いけない!登場しないと。ガチャガチャ―ドアをドンとドアを蹴破
ろう!」
コシロー「新手か♪」
アイザック「やべぇ依頼人死んでる?」
GM「…うん」
ニコ「何者だ!」
アイザック「俺はアイザック。たぶんそこの椅子で死んでる社長に雇われた傭兵
だ―でいいですよね?
何で間に合わなかったんだろ?」
GM「表で応戦していて陽動されたとか?」
アイザック「じゃそういうことで―
…ち!、表の雑魚とじゃれあってたら、帰ってきたらこれか?糞ジャップが!ん
…なんだお前ら?」
スズ「―普通は敵だよな。コイツ(と刀を抜くらしい仕草)」
シュウ「敵じゃ無さそうだ」
スズ「なんでわかる?」
シュウ「テレパスだ(苦笑)」
一同はアイザックに事情を訪ねます。アイザックはGMに質問しつつ状況を説明
します。
〜状況〜
彼ら華橋ヤクザはこのアグノシアで密輸貿易を画策していた犯罪グループでした
が、ある日やってきた日本人ヤクザグループに縄張りで因縁をつけられます。
彼らは和解とか併合は考えず、直ぐ様抗争にうつります。虚をつかれた華橋ヤク
ザグループは犠牲を出しましたが直ぐ様抗争の準備に移ります。そして戦闘員を
集めました。それがアイザック達サイボーグ傭兵です。
今回の襲撃はアイザック達傭兵の武装サイボーグを陽動し、戦力を分断した上で
行われた陽動波状攻撃でした。
帰ってきたアイザックは現在に至ります。
アイザック「―ってことだ。」
スズ「疑わしいなぁ♪」
ペッツ「裏を取るかな。取れるよね?(コロコロ〜)」
GM「取れる。確かみたいだ」
ペッツ「…だよ〜」
アイザック「ところで、そういうお前らは何だぁ?」
コシロー「確かに自分達名乗りにくいなぁ」
ニコ「自治会とか自営団て怪しいしな」
シュウ「彼女の知り合いだ」
ペッツ「彼女の?組の関係者でもいいんじゃない?」
アイザック「まぁいい。丁重に扱ってくれよな。そいつはこの依頼の最後の依頼
人みたいだからな。
―ぶっちゃけ俺、応急手当てとかはできないし、任せます。」
GM「さてそんなこんなで話し込んでいる一同、知覚をチェックしてもらいたい
」
ペッツ「ビルや隣接建物の室内カメラハッキング」
アイザック「ソナーとかレーダーとか山積み」
ニコ・コシロー・シュウ「成功」
GM「どうやらビルの周囲が包囲されているようだ。ペッツは相手の顔もわかる
。東洋人のようだ。やはり武装サイボーグで、完全サイボーグまでいかないまで
も金がかかった武器を持ってる。2〜30人はいるな。」
アイザック「ジャップ!来やがったか!」
ニコ「師匠。その娘を早く医者に見せないと。」
シュウ「一度アジトに引き上げよう。切り抜けるぞ!」
ニコ「…でも多いなぁ」
コシロー「ま、大丈夫じゃない♪」
シュウ「ニコ。すまないが彼女を預かっていてくれないか。さすがに両手がふさ
がって凌げる数ではない」
ニコ「了解!」
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