Middle phase・2

           

【S市炎上】

GM: というわけでこの近くの都市の炎上とかいろんな災害が起きるんだね。爆発音が響いていく。明らかに異常な事態だ。

士朗:「なんだこりゃ!」


どこか遠くで轟く地響き、火災を知らせる警報。地響き、上がる火の手
爆発音、さらに爆発音、近い、窓を赤く照らす炎
ビルが砕けて火の手が上がる。町中で起こる火災。

明らかに異常な事態。今や町中は炎に包まれていた。
UGN支部のビルの上で街の炎上を見下ろす男。
旧日本軍服に帽子、肩にコートを羽織り、手には軍刀を持っていた。
高田である。





士朗:あれぇぇ〜? 歩けるんじゃないか!?

GM: 歩ける上に軍服に日本刀で!

士朗:やべぇやべぇ! 超たくましい!なんかこの絵も旧日本軍っぽい顔してるんだよね。

GM: 彼の顔には満面の笑み。「ありがとう! S市の諸君。君達には感謝の念に絶えない!私は今宵古巣を離れる。君たちとの別れは少々名残惜しいが、最後まで君たちには協力を願う」

一同:爆笑!

士朗:これはもう。ビルごと真っ二つにしてやりたい衝動に駆られるわ(笑)。

GM: というわけであれなんだね。カガリとの対決か。

士朗:やべぇ。高田逃がすのはストーリーとして味が悪すぎるよな。

サクノ:あ、GM。そしたら今ドカーンドカーンって言ってるじゃん?《暗号解読》とか持ってるんだけど、エンディングの具合によっては子飼いの独自の情報を引き出して……うまいことできちゃったみたいなことしたいんだけど(笑)。

GM: 大丈夫だよ。

サクノ:まあそれは、今後の展開によって……。

GM: あの、ほんとにちょっとね、持ってるスキルによってエンディングちょっと変わるんでね。

サクノ:う〜ん。

GM: 多少は。でも気にしないで。まずはやろう。

サクノ:はぃ。

GM: じゃあ施設入り口 士朗 対 カガリから。

士朗:了解。そのシーン登場時にちょっと回復しておきたい。(コロコロ)救急キット取れた〜。よしっ今度は18回復した! これならやれるぜ。

GM: は〜い、というわけで正面から向かってくる君に対して、刀を肩に担いだカガリだ。「改めて初めましてお兄ちゃん! あたしがあんたの妹ですぅ! 逆レイプしてやっから嬉しく思え」

士朗:妹だって名乗るの?「カガリ……そうか」それを言われてもクールに驚かない。「やっぱそうか。人狼の力に目覚めてからずっとそれは感じてた。おまえの匂いは、俺の匂いとすごく似てるって。俺もおまえも……親父の子だ」


GM: 「もはや口舌は無用」と言って刀を抜くんだね。


肩に担いだ刀から刃を抜き放つ。
小柄な彼女には似合わない刀であったが、それを抜いたカガリには違和感は無く、むしろこれがカガリなのだとわかる。


士朗:「カガリ……通してくれないかな。中に親父がいる」

GM: 「あいつも……多分まもなく死ぬ。私が斬るからな」

士朗:「そうはさせない。だが、おまえも斬らない。おまえが俺の妹だと言うなら、おまえも親父と一緒に連れて帰る。あの家へ! 夏樹さんの元へ!」って言ってこっちも《ワーディング》っぽいものを展開する。ドォーン!

GM: チラリとサクノのほうを見て、薄汚れた人形。それを胸元に押し込むんだね。グイと。

サクノ:ああ……。

GM: そして笑顔を返した後に刀を構えるね。

士朗:「サクノさん。あんたはカガリに加勢しないのか?」

サクノ:「決闘に手を加えるのはそもそもその子が嫌がるわ」

士朗:「そうか……だったらいい」

GM: カガリは言うね。「今からあんたのロイス、全部刈り取ってやるよ」

士朗:「やれるものならやってみろよ。だが、俺はおまえから何も奪わない」

GM: 「最初から思ってたけど……やっぱり私とあんたとは生まれも育ちもかなり違うわ」

士朗:「なんとでも言え。逆に俺はおまえに教えてやる! おまえの本当の居場所を!」目はバッチリ、バーンと輝いています。

GM: よ〜し、というわけでぇ行動順……25。

士朗:はい、どうぞ(笑)。





1ラウンド

GM: キュマイラだからね。セットアップなんだけど……まず《フルパワーアタック》を宣言する。

士朗:キター!

カナタ:まあ……来るよね。


GM: で、イニシアチブフェイズ《加速する刻》なんだね。


士朗:来たね〜。ずるいわ《加速する刻》の《フルパワーアタック》は。半端ねぇ。

GM: ゆっくりと間をつめるカガリ。一足一刀の間合い。両者の眼光火花を散らし無拍子にカガリの刃が閃く。で、マイナーアクション《ライトスピード》で2回攻撃。

カナタ:うおぉぉぉ……。

GM: それからメジャーアクションで攻撃なんだね。「いい刀だぜ?」攻撃《マシラの如く》《アタックボーナス》《獅子奮迅》《吹き飛ばし》《一閃》か。で、《獣の力》。他にPCがいたら《神速の鼓動》で全体攻撃にするところなんだが……。

士朗:全体攻撃もってやがった(笑)。

GM: (コロコロ)39という目標値で。

士朗:39! 避けれない数値だな。この時はまだ人間なんで。まあ、どっちにしろ無理だろう。回避を。(コロコロ)21で喰らいました。

GM: ダメージは、え〜123点だ!一撃目でまずライフの全てを削り取るんだな。

カナタ:うを〜!?


士朗:いや〜ガードしても意味ないわ。ドカーン!!しゅうううう。じゃあカガリの前に土煙。煙の中でこっそり《リザレクト》。

GM: 「浅い……ロイスはなかなか切れないぜ。」死んでいないと直感しているカガリはすかさず2回攻撃、という感じなんだろうね。

士朗:ここはガードじゃないな。演出的にそのまま喰らおう。ピクリとも動かない。

GM: 死に体の士朗が崩れ落ちる前に刃が走る。十文字に血飛沫が上がり、軌跡がはじめて分かる。命中31。ダメージが52点。

カナタ:さすがにマシラが無くなると落ちる。

士朗:再び《リザレクト》(コロコロ)あ! 今度はオーバーした!


カガリはこの時悩んでいた。
全身全霊を持って命が火花を散らす時に――
カガリは迷いを捨てる。ジャームでありながらジャームでない。
カガリは純粋な刃となる。しかしカガリは迷っていた。
果たして自分は兄との絆を断ち切れるのかと――


GM: そっちのターンだよ。

士朗:オーケー!じゃあ土煙がシュウウウウと上がってるところにカガリの刀がピクンと動くんだ。で、その煙の中からゴゴゴゴゴ。ゆるうりと立ち上がって、煙の中で目がブゥンそっから出てくる時はもう人狼化してるんだ。

GM: 人狼化ね。

士朗:バァーッ!「どうした。一閃に迷いがあったぞ」グンと低く構えて走ってる赤い線がより凶暴にフシャーと増えて。「栄月!」マイナーアクションで人狼変身!まずこれやらないとね(笑)。侵食値115まで上がったぞ?そのままコンボ!「栄月! 皆既月食!」というわけでカガリに対して猛攻を仕掛ける。

GM: どうぞ。

士朗:《獣の力》《渇きの主》それから《獣の魂》。というわけで18Dです。バゴーン!(コロコロ)命中32!(笑)これはキツイな。

GM: カガリ。振るわれるカギ爪の一撃に対して、計ったかのようにカウンター…(コロコロ)よぎった兄の顔に剣先が鈍る。は! まずい!っとカウンターは失敗。

士朗:カウンターしたの? うおおおおお!(コロコロ)なんだこの1とか2とかは! う〜弱いな。30ジャストの装甲値無視!

GM: これが体格優れた相手であれば、この一撃は浅手であったろう。しかし、その小柄な体は獣の爪に軽々と跳ね上げられる。カガリのHPは30こっきり。振り切ってるんです。

士朗:振り切ってるの? ホントに?


GM: ジャームじゃないんです。彼女、ここでロイスを切ります。彼女がここで切るロイスはベナンダンテ。


自分の命は今まさに尽きようとしている。
ベナダンティを継ぐ夢は、今まさに脆くも砕けて、
「それが夢だと気が付いちゃったら、もう夢から醒めようとしてるんだね」
彼女はその執着を断ち切ったのだ。


サクノ:おおぉ〜……。

GM: ちなみに戦えば戦うほどカガリはドンドン自分のロイスを切っていくんだね。

士朗: やぁばい! それジャームになっちゃう。

サクノ:どうしたらいいんだこれ……。

士朗:じゃあドーンと! ビルの中まで吹き飛ばしちゃう。

GM: ガラスが砕け、叩き付けられるカガリ。手が床を突き、独楽のように回っては身構える。

士朗:「……カガリ。もうやめよう! 決着ならついた!」

GM: ところが、あの一撃でカガリのラストアクションが発動。一瞬持っていかれた意識から、立ち直るカガリ。無為自然に刃が走る。

士朗:「カガリ!!」

GM: 斬りつけてくるんですよ。(コロコロ)でも3回クリティカルして(コロコロ)4回クリティカルして。

カナタ:ひどいひどい!

士朗:超やる気あるんですけど!

GM: 回った! ……おかしい。

士朗:じゃあ、ここはガードを宣言だ。

GM: 命中値は51だね。

士朗:ガードしても1しか減らないんだよなぁ。避けない!

GM: (コロコロ)え〜と。ダメージは89だね。あれ? なんか一番走ったかも知れない。

士朗:これはちょっと……不死身の体を使っても防ぎきれるダメージじゃねぇな。減らせるのはせいぜい20だもんね。超頑張っても30だもん。じゃあしょうがない。ここはロイスを切らざるを得ないな。

GM: 切らざるを得ないねぇ。

士朗:わかった。じゃあ、ここはカガリの突きを……あ、突きでいいですか?

GM: 突きでいいよ。

士朗:ブシュウウウと体を貫いてダメージそのまま、これで戦闘不能です。ドォーン! で、その刀をガシッと掴んで「カガリ……まだわからないのか。俺は、おまえが母さんのお腹の中にいた事を知っている。夏樹さんがおまえに付けた名前の意味を知っている。おまえはこんな事をするために! 生まれたんじゃない!」ズボォォォ! と抜いて『大神夏目』さんのロイスをタイタスにして昇華します。

GM: わかりました。


士朗:「おまえに何を望んでいたか、もっと考えろぉ!」ブッシャァァァ!

GM: キツイですね……これが残っているのか。(シナリオを見て残りロイスを確認)そだね。しかし刀は握り直し、君に対して構える。

士朗:迷ってるが……止まらないのか。


GM: というわけで《加速する刻U》。(コロコロ)「無粋! あまりに無粋ぞ!」と一言。深々と刺さった刃が引き抜かれたかと思った時、刃が傷口を引き裂くように走る。引き抜く刃。でもサクノにはわかる。何故か圧倒しているはずのカガリのほうが苦しそう。……命中値は33だね。

士朗:これはガード無効とかじゃないんですね?

GM: 無効じゃないんだよね。

士朗:でも1防いでもねぇ? 避けに賭けるか30だったら。(コロコロ)10が1個。1個じゃ無理だよなぁ。(コロコロ)18!

GM: 喰らったね。51点のダメージだ。

士朗:やる気満々じゃないかあんた。

GM: 「……来い! ロイスを、刈り取ってやる!」


士朗:ちょっと待って、それは通るとやばいんだよな。51かぁ使えるだけ使ってみるかなぁ?2使って……やってみるか。じゃあこっちは《不死身の体》を使用!一か八か足掻いてみよう。(コロコロ)10、10、9!最高の目が出たけどこれでも防ぎきれないんだよね実は!

サクノ:じゃあ、ここまで口出したから、私も手ぇ出すよ。というわけで《斥力障壁》でこのダメージを軽減します!

士朗:ありがてぇ〜! 生き残れるよ。

サクノ:「迷いがあるなら! もうこれ以上続ける意味はないでしょう!やめなさい!」ボォォン!(コロコロ)11点減点!

士朗:ありがとう! 生き残ったぁぁぁぁ!

GM: ……生きてる。

サクノ:ぅし……!

士朗:じゃあ、それに驚こう。「サクノさん……!? なんで?」

サクノ:「……肉親どうし殺し合うなんて、もう必要ないでしょう。いい加減意地を張るのはやめなさいカガリ!」

士朗:……でも、どうする。

GM: 今の士朗にはほとんど何もできない。『戦う』だけです。君の方からの結びつきはあっても、カガリの方から君に深い結びつきはないのだ。

士朗:ああ〜確かにな。そういうルート来たからな。

GM: そうだね。カガリに対して、カガリが今一番大切にしてるロイスって『ぬいぐるみ』なのね。

サクノ:ぬいぐるみか……(微笑)。

GM: カガリが戦う事、生きる事、そして全て終わって、帰ってくるという約束のために生きている。

士朗:……なんと、そう来たか。


GM: そう。そしてカガリの攻撃はまだ終わっていない。《ブリッツクリーク》で再び再行動。1ラウンドついに4回目の攻撃だ。カウンター入れれば5回目かな。カガリやはり斬りつけてくる。「おまえは兄! しかし剣士としてはまだ無能よ!」

士朗:うん。仕方ない(笑)。

GM: 「剣を抜いた時、すでに勝負あったと思え!」(コロコロ)目標値は24。大振りに見えるその斬り下ろしもその速度故に文字通り目にもとまらず、宙を舞う血飛沫を抜ける刃の軌跡だけが空に跡を残す!

士朗:ここは逃げちゃだめだ。とりあえず回避を試みよう。(コロコロ)出た出た。2つ出た。あ、3つ出てる。(コロコロ)止まったね。19。喰らった!

GM: ダメージは(コロコロ)40。

士朗:じゃあこっちは、再び《不死身の体》を使用! 「まだわかんないのか!」

GM: 「斬って来い! 戦いは斬りあう事によってのみ終結する!」




士朗:〜! 24しかねぇ。残りは11。

サクノ:じゃあ、やっぱり《斥力障壁》を。(コロコロ)出た! 出た!出目9。12。

GM: 長い1ラウンドだ。


2ラウンド

GM: というわけで再びセットアップ。《フルパワーアタック》《加速する刻》で攻撃。「そのまま立ってるつもりかよ! おまえのロイス全部なくなっちまうぞ!」

士朗:……。

GM: 「なくなっちまうんだぞ!」

士朗:……。「大丈夫。俺にはおまえとの繋がりがある!」言っちゃたぁぁ〜!(↑)

GM: 言っちゃった〜。(↓)

カナタ:覚悟を決めるんだ。

士朗:マジで? じゃあこんなことをしていいのかな?怯むカガリに無防備に近付いて、抱きつく。「おまえは化け物なんかじゃない。そんなに人との繋がりをほしいというのなら。いくらでも俺が繋がりをくれてやる!」

GM: それでいいんだな? 行動は?(ニヤリ)

士朗:うぉっ!?(汗)

GM: 斬られちゃうよ?カガリはこの時、自らのロイスを切ってクリティカルを1下げるんだ。カガリは自分の未来を切らざるを得ない。自分か兄か、どっちかを切るならここはまず兄を切らずに自分を切る。

士朗:くぅ〜!

サクノ:じゃあそれを切ろうとするところに声を掛ける。「カガリ!!」

GM: そうするとカガリ、ロイスを切る事を一瞬躊躇う。迷いが生まれた。剣先が……剣先が鈍るんですねぇ。

士朗:ロールプレイか!

GM: 「私に迷いはない!」と叫んで自分に言い聞かせるカガリ。

サクノ:「迷いはなかった。本当にそう思っているの?」

士朗:「カガリ……」

GM: カガリはロイスを切って、心が揺らいで、体がボロボロになっていき、彼女は一気に死に近付いている。

士朗:かといって、こっちも負けるわけにはいかないからな〜。仕方ない。《皆既月食》使うか。パン!

GM: はい。


士朗:「これで目を覚まさせてやる!」パンって殴った後にキって涙目で睨んできたのに対して「俺はおまえを諦めてなんかいないぞ。だからな! 今はおまえのルールに合わせてやる!だがこれが終わったら! その悪夢から覚めてもらうぜ!」攻撃。最後の《獣の魂》。

GM: いいよ。

士朗:(長いダイス擦り合わせ)皆既月食!(コロコロ)よっ? 微妙……だな。う〜止まった。27。

GM: (コロコロ)回避は22で。当たるね。

士朗:当たる? 当たったか。ほう。(コロコロ)30防護点無視。

GM: 30。え〜そうだね。とりあえず全力で当たってみせる。彼女に対して向かった時、彼女は明らかに一瞬だけ動きが乱れるんだね。

士朗:う〜!

GM: カウンターに刃を向けたカガリ。しかしその時胸元に入れていた人形が零れ落ちそうになり……。

士朗:あ、ぬいぐるみを取ろうとした!

サクノ:うを〜!?

GM: そうだね。ぬいぐるみを取ろうとして一瞬君を完全に視界から失い、もろにそれを喰らってしまうんだね。

士朗:ぼふぅぅぅ!

サクノ:……ぁ。


GM: ちなみにこの時、カガリのロイス、このぬいぐるみのロイスを与えた人がいない場合、彼女はここで死亡するんだよね。

サクノ:おお〜。

士朗:おおぉ。

サクノ:良かった〜。

士朗:いてくれて良かったよ。

サクノ:じゃ、それがポロッと出たのを見て「っあ……!」

士朗:こっちはその事情知らないんで。

サクノ:駆け寄ってしまおう。ダッ!。

GM: カガリはこの瞬間、思わず刀を持つ手を離し、人形に手を伸ばしてしまったのだ。一撃受けたカガリ。宙に舞い上がり。

士朗:一瞬その瞬間、なにか「ハッ!」ってなるけどもう動いた手は引っ込まない。そのままドーンと! 爪がカガリの!はらわたを抉り! ブシュウ!

GM: あの約束を カガリには切れなかった。

サクノ:……ふぅ。


カガリの胸元から人形が落ちる。
反射的に相手から目を反らす。
カガリはこの瞬間思わず刀を持つ片手を離し人形に手を伸ばす。
一撃を受けたカガリは人形のように舞い上がり地面に転がる。その手は人形には届かない。
何もかも断ち切る刃であったはずのカガリだったが
あの日の約束は切れなかった。


GM: はい、というわけで彼女は転がるんだね。

サクノ:じゃあ、その転がる前に、地面に着く前にキャッチしてズザザザザ。

GM: カガリの体を抱きかかえ、そのまま二人とも倒れる。


士朗:即座に人狼化を解いて「カガリ!」と言って。自分でやっときながらそっちに走る。

GM: 「これは私のSロイスだ。切れない」

サクノ:「こんな不恰好にしか修理できなかった人形を……こんな時まで大事にしてくれるなんて」

士朗:ここは入れないな……。


GM: 彼女の方……そうだね。しとどに血に染まりながら、背筋を正して正座する。「士朗。お前の勝ちだ。当方に斬るべき絆は最早無し」そしてチラッとサクノを見て。支える体に見を預ける。かなり体弱ってる。「……疲れた」と言うね。

サクノ:疲れた。「負けちゃったんだ」

GM: 「私のことはもう大丈夫だ。次はあんたのことを決着付けに行ってくるといいよ」

サクノ:「どこ……」

GM: 屋上を指差すんだね。

サクノ:ああ。


GM: カガリもサクノにお願いがあるみたいだ。「私も行くよ」って言って手を掴んでるね。「相棒だからね」

士朗:ああ、じゃあ、背負うのはやめるか。

GM: 「一緒に行っていいか?」

サクノ:「離さないでって約束だもんね?」

GM: 「手ぇ貸してくれる必要もなぁい! ……私はまだ、あとほんの少し歩ける」

サクノ:ほんの……少し……。

士朗:あ、じゃあ腕払われた事にしようか。

GM: うん。

サクノ:じゃあそれに……「本当に大丈夫なの?」

GM: ……まあ、そうだね。ただチラッとそっちのほう見て……(長い沈黙)なんだろう。一瞬だけ何かを、縋るような目を送った後に眼を瞑り、屋上に向き直り、目つきを鋭くするんだね。

士朗:「カガリ……」

GM: 「ありがとう。私の家には家訓があるんだ。『武門の家ならば不倶戴天の御敵を見逃さず』ってね」


士朗:おお〜!

サクノ:(長い沈黙)

士朗:……あぁ、口……挟んでもいいかな?

GM: いいよ。

士朗:「待てっ!」

「待てカガリ。父さんに……会ってくれないか?」

GM: 「おまえの親父は」

士朗:「違う! 俺たちの親父だ」

GM: そうだね。思わず子供みたいになんかニコッと笑った後に「ああ〜……私たちの親父は、下にいるよ」

士朗:「わかってる。親父の匂いが……いや、地下から力ない親父の匂いが感じる。だから、おまえも一緒に来い。言っただろ! おまえがもし、全ての繋がりを絶つというのなら、俺がおまえの繋がりになるって。だから、俺の繋がりは、親父の、夏樹さんの、家族のつながりだ」

GM: 「家族ってのも悪くないけど、私は、やるべきことをやってくる」

サクノ:あくまでも上に行くって言ってるんだ。

士朗:「どうしても、か?」


GM: 手ぇ伸ばすよ。「お別れだ。握手しよう。あの時の言葉の意味をよく噛み締めてくれ。『次はない』んだ」

士朗:じゃあ、カガリの手を取ってだねぇ。握手する時に自分のほうに引き寄せて抱きしめます。

サクノ:ちょい?

GM: そうだね。抱き締められると。

士朗:「不器用な奴だよ。馬鹿な奴だよ……おまえ」

GM: 彼女、抱き締められながらヌクヌクし「武門の一門だから……そう…いうのは…ぁ、 家族みんなそうだろぅ?」

士朗:「ああ、そうだ。だから、俺はおまえの意志を尊重する。これ以上は止めやしない。だけどな、親父をここから助け出したら俺も必ずおまえの後を追う。死ぬなよ……カガリ。俺の妹」


GM: そうかぁ…多分助からないと思っているのかそれには答えは返せないんだ。やっぱり父親譲りなのか、嘘…吐きづらいんだね。

士朗:ああ。

GM: 彼女、離れた後に、敬礼。「おさらばです! 兄上様!」




士朗:ああ〜泣かせる〜!?(笑)ふ…ざけやがって……。

GM: こう、サクノのほうに付いてくる。「行こう!」

サクノ:「うん。行きましょう」

GM: 「でも、あんた、親父と一緒に行かなくていいの?」

サクノ:「ん?」

GM: 「そういうオチもあったかも知れないんだよ? このままじゃカガリルートになっちゃうよ?」

サクノ:「ふふふふふ……。そういうオチもあったかもね」ここで私、カガリをSロイスに……。

士朗:じゃあ、駆け上がっていく二人を見送る。「サクノさん! ……カガリを、妹をお願いします」

サクノ:「うん。君も気を付けてね。ちゃんと待ってる人の元に戻るんだよ」

士朗:「ええ、もちろんです。カガリも連れて、そして、あなたも一緒に」

サクノ:「ふ。あんまり欲張ると取りこぼしちゃうよ?」って言って踵を返そう。バサァッ。

士朗:バサァッ。「昔から欲張りだって言われるんですよ」

GM: さてと、帯刀の方だ。

士朗:「ごめん! 今の今までずっと諦めてきたから、これからは欲張るように決めたんですよ」


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