Middle phase・2
【偽善者と完全超悪】
研究者達をモニター越しに叱責するのはUGNの上層部達である。
「なんだと……」高田所長の笑みが陰る。
無情にも言い渡されたのはUGN上層部からの研究の凍結である。
非人道的研究がついに上層部に知れわたると
高田所長の立場は悪くなる。
士朗:よかったよかった♪
「愚かな……僕がいったいどれだけ人類に貢献してきたかわかっているのか」
「僕は確かに多くの犠牲を払った……しかしそれで人類の文明は進歩した。あの犠牲は進歩の代償だったのではないのか!」
「僕が悪なのか! 僕だけが悪なのか! 僕達は進歩と探求の為に同じ代価を、罪を分かち合う事ができる仲間ではなかったのかぁ!」
サクノ:ああ、ああ。
GM: でも上層部は「悪いのはあなたでしょ」っていう(笑)。
士朗:「いやいやいや。あなたが勝手にやったことでしょう〜」
GM: 「我々は全く一向に何も存じません」
サクノ:「我々には関係のないことだ」
GM: 「つきましては君のジャームは全て処分しなさい」「馬鹿な! 患者を全て処分するだと!?」
士朗:患者(笑)。
GM: 「僕にはそんな事はできない!非人道的な事は何かと言われれば、まさにそれこそ非人道的な事ではないのかね!」
サクノ:「ふ〜やれやれまったく君とは話が噛み合わないねぇ。君はしばらく病院に入ったほうがいいんじゃないかなぁ?」
士朗:「そもそも我々UGNにも膿出しは必要ではありませんかな?」
サクノ:「君の存在を許したら、我々UGNという組織の立場が疑われてしまいます」
士朗:「ちょうどいいトカゲの尻尾がそこに転がっていたという事だ」
サクノ:「はっはっは」
GM: 最悪なんだけど!?(笑)
カナタ:UGNぅぅ!?(笑)
一同:爆笑!
士朗:爆発した。ずっといい主人公やってたから爆発した。
サクノ:というわけで、部屋に到着する前に購入判定やっておいていいですか?
GM: ああ、そうですね。やっておかないとね。
サクノ:コート!
士朗:あ、まだなんにも着てないの?
サクノ:うりゃあ!(コロコロ)いった! よし取った!
GM: フル装備が整うまで、ずいぶんとかかったね。
サクノ:防弾ボディジャケット。それを着て戦地に赴くわけだ。
GM: そういうわけで、高田所長は最後に叫ぶわけだ。
「私の罪の産物とやらを都合よく利用することが諸君の正義かね。
裁くがいい。偽善者どもめ。薄汚れた貴様等の正義とやらも、いつか裁かれるだろう!」
GM: というわけで君達が所長室に入ってくるわけだ。所長室に集まる幹部メンバー。サクノ、カガリ、ウイリアムズだ。「――というわけだ。我々の研究は凍結。資料は破棄だ。サクノ君には査問会が待っているらしい」
サクノ:「はあ」
GM: 「カガリはジャーム認定……。処分が決まった。ウイリアムズ君、君は晴れて自由だ。」
サクノ:ああ、ウィリアムズか。
GM: 「僕から一つ提案がある。非常に愚かな提案だ」
サクノ:「ほう」
GM: 「僕は、そのぅFHに行こうと思う」
士朗:(爆笑)それがいいと思うよ!
GM: 「研究を継続しなくてはならないからね。だが、これからの研究が人類に貢献できるかはわからない……君たちにそれに付き合えとは言えない。カガリ君。しかし君には来てもらう。君はジャームじゃない。私が断言する!そんな理由で君の命を奪わせたりはしない。」
サクノ:じゃあ、それに対しては「そうですね。カガリはジャームなんかではありません」って言って……あ、ちなみに話してる間もずっと手を握ってる。
GM: そうだね。カガリの方は高田主任が、これ、微妙に与えてくれる愛情のようにも感じるかな。
士朗:ああ、確かにね。愛じゃないんだけどね。
GM: 愛じゃないけどね。
サクノ:「ですが所長。FHに行ってこれまでと同じような研究ができるとお思いなのですか?」
GM: そうだね。所長の方は「うう」と嗚咽を漏らす。「しかし、僕は辿り着いた一つの結論がある」
サクノ:「ほう」
GM: 「今までの研究と言うのは僕という天才を生み出すために必要な過程に過ぎなかったのだと」
士朗:辿り着きやがった!(笑)
一同:笑!
GM: 「その点においてはどこに行っても価値ある結果だと思う。FHも僕の過程に過ぎないと思う。ほとぼりが冷めたらUGNに戻って人類に貢献しよう」
士朗:ひぇぇぇぇ!
サクノ:「ほとぼりが冷めるとか……」
GM: 「なぁに、人間というのは右に左に簡単に動く生き物だ」
サクノ:所長。なんでそんなに中途半端に賢いんですか(笑)。
GM: 「僕はねぇ。人類に貢献する事が使命なのだよ」
士朗:こいつ「僕」がたまんねぇ。
GM: 「ここで死ぬわけにはいかんのだよ」
サクノ:「ですが所長。人間いつか死ぬものです」
GM: 「それは他の人だ。僕は多分死も克服する」
サクノ:「そうですか。では……」
士朗:あ、ヤバイ。やりたくなってきた。
サクノ:「では、試してみますか?」チャキッ! バンッ!!(大型拳銃を発砲)
GM: はい! その瞬間ウィリアムズが身代わりするんだね。
カナタ:うぉぉ!
士朗:おお!
GM: ガキィッと撃たれた時に、所長の方も思わず目線を退けようとするんだけど「待て二人とも!」とウィリアムズは言うんだね。
サクノ:「……」
GM: 「君には話しておかなくてはならないな。私がなぜ所長に付くかを」
サクノ:「ほぉ」
「私は生まれつき臓器不全でね。10年と生きられないと子供の頃から言われていた。
移植手術の繰り返しで二十歳の頃には、ベッドから起きられない体だった」
士朗:かっけぇなウィリアムズが。
「夢も希望もない青年だった。博士は私を治療し、助けてくれた。
泊まり込みで治療し、深夜でも来てくれた。
拒否反応の無いクローン臓器を作り、骨髄液を入れ替えた。
48時間の大手術の後、博士は「頑張ったね」と言った。
博士の奇跡が私を作った。
その奇跡の影に残酷な事実があると知った時は、愕然とした。生きることへの罪悪感すらあった。
しかし、今博士の研究により医学は進み、多くの人間が救われている。
私は思った。
博士は神様じゃない残酷な人間で、悪魔なのかもしれない。
だが、わかってやろう。
世界が博士を責めても、私だけは博士の側でいよう。
一緒に地獄に落ちてもな」
サクノ:「……」
GM: 「君はどうする?」と睨みつけ「君の医学の、君の研究の、一抹の正義とはなんだ?」
士朗:おぉ〜。
サクノ:そうか……ウィリアムズか。
GM: 「私は所長が間違っていて、悪魔だと知っている。それを見過ごした私も“どうしようもない男”だ。どこで別れても、地獄では再会する。だが無用な血を流す事はない。ここは別れるべき者は別れたほうがいいのだ。私もそれを望まない。」という話の時に、正面から来る男がいるわけだ(笑)。
士朗:う〜ん(笑)。
GM: 「ゲートが破られました!」
サクノ:「貴方の言う事は確かにもっともね。人格こそその……」
GM: 「そうとう劣等種だけど」
サクノ:「そうとう劣化していますが、その功績は『天才』というより他にないわ。ですが、その過程において多くの悲劇を起こしてきた。それは事実です。そして、悲しい事ですが私も一人の人間です。感情がある人間なのです」
GM: うぅん。
サクノ:「で、あるが故に」と言った後にギュッとカガリの手を握り「私自身の……」ってなんで私はFHじゃないんだ!
士朗:欲望のために!
サクノ:「私の望みのために。これ以上博士に付いていくことはできませんし、そして、この子を渡すわけには行きません」ってカガリの手をギュって握る。
GM: 睨み合う二人。っていうか両者だね。
サクノ:うん。
GM: そんな時正面のほうからやって来るシロちゃんだね。おそらく中の状況もこれからクライマックスに入り何もかも終わっていくだろう。
士朗:これは、え〜と士朗が来ちゃっていいんですか? 先にあいつが来るんじゃないの?
サクノ:帯刀さん。
GM: 帯刀さんは今、地下に向かっちゃうんだね。
士朗:ああ、助けに。
GM: 「上の方はあいつがなんとかやる。だから地下の研究所に行く」
士朗:なるほどね。
カナタ:「……嫌なものを見そうな気がするな」
GM: 「嫌なものを見るだろう。だから……帰っててもいいぞ」
カナタ:「いやだ」
GM: 手を握ってくれる。
士朗:登場シーンならガシャーンだけどね!
GM: カガリの方は「来たか」と言い。
士朗:ドックン!
GM: 「私、迎え撃ちに行ってくるよ」
士朗:迎え撃ちに来る。カガリが。じゃあ、士朗の番だね。
GM: 士朗の番だね。
サクノ:ああ〜。
GM: 「来るのは士朗君だ。士朗君はまだ目覚めたばかり。君にはそれほど体が病んでいようとまだチャンスがある。十分勝てる相手だ。やってきなさいカガリ君」「おう」
サクノ:「おう」って行っちゃうのか。
GM: 「でも、そればっかりは私の生き方だから」
サクノ:う〜ん……。
GM: 「終わったら……終わったらを考えたら戦士は帰って来れない」
サクノ:「ああ……」
GM: ジャームになっちゃう。「戦う時は戦う事しか考えなきゃダメだ」
カナタ:カガリ……これはひょっとすると……なんかわかってきたぞ。
士朗:退く道も無きにしもあらずなんだよなぁ……。
GM: というわけでサクノの方は……『カガリと一緒に行く』でもいいよ? ちなみにねぇ高田主任は「ヘリを用意しなさい」と言ってるね。
士朗:あっはっは! 逃げる来満々だよ!
GM: そう。「ウィリアムズ君。君は時間を稼いでくれ」「わかりました」
士朗:うわぁ〜。
サクノ:う〜ん。そうか。
GM: 「地下研究所で何か事件が起こりました!」
士朗:ああ、下と正面とね。
カナタ:地下にはなにがあるのか……。
サクノ:カガリに付いていきたいけどなぁ……。
GM: あのねぇ実はもうこれ決めてあります。始めから言っておきます。選んでください。正面から行くとカガリと打ち合ったり戦ったり色々できます。上に行けば所長と一騎打ちします。PCが誰であろうと。
士朗:マジすか? でも、知らないハゲ斬ってもな。
一同:(笑)
GM: そして、地下では帯刀さんの最後が見れます。
士朗:うわぁ……最期と言った。
士朗:サクノはカガリと一緒に来たら?
GM: カガリと一緒でもいいよ? カガリは……実は一緒にいる事によってなんかある。
士朗:あるんだ! 始めに言っとくよ? カガリ殺さない。
サクノ:止められる? 止められるんなら行きたいんだけど。
GM: ちょっと意味があるかも知れない。ほんの僅かだけど。でも、彼女の人生には意味があるかも。
サクノ:だぁ〜! じゃあやっぱりこっそり行こっかなぁ。
士朗:こっそり? ああ、なるほどね。
サクノ:こっそり……してる場合じゃないけど。いや、でも姿をちゃんと認識できないと影響が与えられないよね。あ〜う〜ん。う〜ん。う〜ん。あそっか、ずっと離さないでって言われたからな。よしじゃあそれで行こう。
士朗:ああ「離さないって言ったでしょ?」
サクノ:言ったでしょ? かじゃあそれで行こう。
士朗:「さよならは言わないわ」ってぇ? あれ? 敵二人?
GM: 敵二人だね。お手々を繋いでやってくる。あの二人がいる。
サクノ:高田所長に逃げられちゃうかな?
GM: チャンスをやるよ。ハゲはワンチャンスやれたほうが面白いからな。このハゲとの対決を抜きにこの話を終らせてはいけないんだ。
一同:爆笑!
GM: 「あいつと私はどっちが上かって最後の決着を付けるべきだ。終わったら……もう一つも片付けちゃっていいかなって」
サクノ:もう一つ?
士朗:あの〜帯刀のこと?
GM: どうだろうね〜?(笑)というわけでカガリの方は入り口に向かって行く。
サクノ:これは止めらんないな〜。(呟くように)
士朗:よし、こちらの行動方針を発表しよう。これは事情を知れないロールプレイ。大神士朗のロールプレイを考えると、間違いなく親父のところに行こうとします。なにしろ親父を連れて帰ってくるのが彼の目的だからね。
カナタ:おやおや、なるほど。
士朗:中身の事情はもう知らないんだよ。そんな内紛が起こってるなんて。
GM: そうだね。
士朗:当然地下に向かおうとするだろうけど、でもいきなり地下って入れないよね?
GM: そうだね。正面からやってきたところをまず、門番であるカガリと激突になるんだね。で、一騎打ち、カガリと。
カナタ:そしてこっちは帯刀と地下に。
サクノ:私は最後は屋上に行くよ。確実に。
GM: 屋上か。高田所長と屋上での対峙になっちゃうわけだ。おかしな事になってしまった。PC2が一騎打ちとは。
士朗:「僕が弱いと思ったら大間違いだよ?」バキバキバキ。(究極体高田所長らしい)
カナタ:っていうか絶対そんな気はする!
サクノ:怖えぇ〜。負けそうだ(笑)。
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