Middle phase・2

           

【サクノ〜デモンズラボ〜】

その男は誇張抜きに悪魔だった。
人間が悪魔を定義付ける時に使う材料を彼は持ち得ていた。
高田所長は笑う。


ラボに座らせる哀れな犠牲者達。
悪魔の好奇心を満たすまでその体は傷つけられ、心は壊され、最後は標本になる定めの生贄。

シンジは今は恐怖に気が狂いそうだった。
「ひぃぃ! 助けて! 助けてぇ!」


士朗:さっきはカッコ良かったにな(笑)。

GM: まぁ仕方ないよ。高田の方は「サクノ君」

サクノ:「……はい」

GM: 「もしかしたらレネゲイドウイルスになにかの変質があるかも知れない。彼らの事も細かく研究したいから、一応解体しておいてくれたまえ」と言うね。

カナタ:ホントに興味なかったんだな。……この野郎!

GM: カガリはそれを聞きたくないのか、部屋の隅でうずくまって両手で耳を覆ってたんだね。悲鳴と絶叫が聞こえる。まずシンジの解体が始まるんだね。これは博士が始めちゃう。

サクノ:あれ? 博士始めちゃうの?

GM: どっちか一方を任せられたんだね。君がカナタちゃん。

サクノ:シンジは……ロイスはないんだ?

カナタ:あるんだけど。どうしたらいいかな。

サクノ:どうしたらいい?

カナタ:わたしも……解体されてしまうかも知れん。

GM: それを聞いているカガリはドアを叩き「お願いだから死なせてあげてよ!可哀想だよ! 可哀想すぎるよ!」と彼女は言うんだね。

士朗:生きたまま解体するんだね。

GM: うん。

サクノ:……ふむ。


カガリは泣いた。
破れたクマの人形を抱き締める。
悲鳴は終わらない。後悔も尽きない。
苦しい。
ツラい。


サクノ:あああああ。

GM聞いてるね。カガリは泣いた。「ここは光なんてささない真っ暗闇だ。この世は地獄だ。そして私も地獄の亡者なんだ。なれない……私は暗闇を照らす“かがり火”なんかにはなれないよ!」

サクノ:おおおおぉ!


士朗:すまん! 登場したいぃ!

GM: (笑)したいねぇ。
士朗:してぇよ。バカ野郎。とか言って(笑)。

GM: 親は真っ暗な人生を生きるかも知れない息子とお父さんを幸せにする意味で子供に『篝火』の意味で『カガリ』と名付けたんだ。

士朗:なるほどね。

サクノ:あぁ!

GM: 帯刀にはわからなかったみたいだが。


サクノ:どうしよう! どこで解体始まっちゃうの?

GM: 博士のマイラブリーラボかなんかでね。皆はデモンズラボと呼んでる。

士朗:ラブリーラボ(笑)最悪なネーミングだなもう。

サクノ:そこにカガリもいんの?

GM: 一応ね。ただ今は君のパートナーだから、理由をつけて連れ出すことができる。で、君は君のラボにいて、今からカナタちゃんを解体するところだ。

サクノ:あ〜……。

士朗:行けるんだったら表に斬り込んで行って……。

GM: と、その時『家を出る』と言った時、トリガーイベントが発動する!

士朗:あ、マジで? え? じゃあ入れないのか仕方ないな?

GM: 入れないというかイベントが発動しました!

サクノ:(笑)


GM: (サクノに)どうしましょうか?

サクノ:う〜ん。

GM: 大変な事です(笑)。まあ、これはもうホントにサクノさんが決めてくれればいいんです。

サクノ:はい、じゃあそしたらね、どうしよう、どうしようかな? う〜んう〜ん。できればなぁ……かたっぽだけかぁ。両方……両方貰えない?

GM: 博士に聞くかい?

サクノ:「両方貰えませんか博士」

GM: 「う〜んそれはダメだなぁ。このシンジ君を使って作りたいものがあるんだ」

サクノ:「作りたいものぉ!?」

士朗:いやぁぁぁぁぁ! 中ボス1個作る!

カナタ:う〜。

サクノ:そうだなぁ……こいつバトっちゃったからなぁ。「ですが博士。この男はあのぉ……」

GM: 「君に私の好奇心を止めることはできないよ?」

サクノ:好奇心かぁ……。

GM: 「それにこいつはFHだ。生きていても仕方がない人だ」

サクノ:そうなんだよなぁ……私これ以上止めらんないんだよなぁ……。

GM: 「それにかつての君だったら、こういうことを決して止める人ではなかったはずだがね?」クイクイ。

サクノ:う〜ん……確かにねぇ。一応カナタとは面識あるけど……あんちゃんの方は知らないからなぁ……しかもFHだもんなぁ。

カナタ:……ふぅ。

サクノ:そしたら、そうだな。あんちゃんを救う事はできないから「ならば博士。せめてこの者の実験はなるべく手早く済ませていただけませんか? カガリが泣くので」

GM: カガリに対して怒るね。「カガリ君。泣いちゃだめだ」

一同:苦笑

士朗:おまえのせいだ!

GM: でもまあそうだね。言われると「手早く済ませるよ。私は『魔術師』と呼ばれている。医学の起源は魔術にあるからね」

士朗:おまえは黒魔術師か!

サクノ:「苦しませずにお願いします」

GM: 「録音をしておかなければ。なんて叫ぶか最後まで聞いておきたい」


カナタ:この野郎ぉぉぉぉ!


士朗:苦しませる気満々ですがな。

サクノ:そしたら、カガリの耳を塞ぐような感じで抱いたまま「さあ、行くわよカガリ。私のラボに行きましょう」

GM: そうだね。抱きかかえられたまま付いてくるね。彼女やっぱり、戦闘している時は迷いはないんだ。終わった時迷うんだ。

士朗:ん〜そんなタイプだよね。

サクノ:で、カナタを?

GM: カナタちゃん。

サクノ:引きずって……ガラガラ。

GM: とりあえずラボに入れとくにするか、一応。

サクノ:ん?

GM: ラボに入れとく。解体とかを後回しにして。

サクノ:しないよ? とりあえずラボの扉をバタンと閉めて……シーン終了で。

士朗:まあFHが正義なわけでもないんで……。

カナタ:まあそうでしょう。


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