ルーンフォーク SOLD OUT!!

シナリオのあらすじ

ある日、ルーンフォークであるPCの元に謎の男・取立人が現れます。彼の話によると生まれ育ったルーンフォーク村が競売にかけられ、出身のルーンフォークまで売り飛ばされてしまったというのです。取立は執行までの1ヶ月に借金200万ガメルを支払わなくてはなりません。はたしてPCは限られた時間内に自分を買い戻せるのか…、そして妨害する謎の勢力と黒幕の陰謀は何か…。
★当然ですが200万ガメルを所持していた場合・簡単に工面できる場合はシナリオには適さないでしょう。そういう場合はさらに100万〜200万をどんぶり勘定で加味して下さいな。

登場人物

●取立人

ルーンフォーク村の売買を行った競売業者の老人で、ビジネスを成立させるフリーの仲介業者です。一同を拘束する義務がある反面一同に対しては中立的な助言や情報を提示してくれます。また売却済みであるルーンフォークを守ってくれます。微妙なポジションですが…一応は仲間です。

●フルフル

【PCルーンフォーク】と同郷のルーンフォーク(♂)。玩具用であり、子供の友達的な要素がある商品です。無邪気で朗らか、少し考えが足りない性格は万人に愛されます。老人の癒しグッズとしてレンタルされていましたが主人の老衰死により今はフリー。そういうこともあり、現在故郷の売却問題には熱心に取り組んでいます。【PCルーンフォーク】の顔見知りです。

●ミーティア

【PCルーンフォーク】と同じ村を故郷に持つ大学講師ルーンフォーク(♀)です。明るくマイペースで私生活はズボラ。かと思えば頭の回転が早い切れ者です。ルーンフォーク仲間からは『片付けもできない駄目な女』と呼ばれていますが、ルーンフォークには珍しく人間に依存していない自立した大人です。事件に関わったあとはルキスラ帝国という人間の社会悪と対決していきます。
【PCルーンフォーク】とは面識はありません。

●メルフィス

厳重警備で知られシークレットサービスすら貸し出しする冒険者の店『アルカトラズ』の武装メイドをしているルーンフォーク(♀)です。全て万事においてそつなくこなすエリートメイドでルーンフォークの典型的見本です。一歩身を引くメイド魂に克己心すら感じています。

●ハイマン

町で金貸しをしている商人で、無理な取り立てはせずまた必要なら期限を待ってくれるなど良識派で知られます。貧しい民には目の前で証文を破り捨てる優しさも見せ、人望があります。「自分がよしと決めたら、どんな人物にも貸す」ことを心情にしていますが、ルーンフォーク村に関わったことでヤクザに襲われます。自分のことを「あっし」といいます。

●アレクシス

ヤクザ・ボンジョビ一家の若頭です。だいたいの悪事の企画から指令の全てを任されています。実質的には次期ボスです。悪党らしからぬ愛嬌で初対面の人や何も知らぬ若者には人気があります。しかし、笑顔の裏には手段を選ばぬ冷酷な顔が潜んでいます。
ミーティアに恋慕の情を抱いていますが、油っこい男なので嫌われています。

●バイロン

ヤクザ・ボンジョビ一家の用心棒です。かつては冒険者にして一流の剣豪でしたが、今では落ちぶれて麻薬に手を出し、体も壊しています。最近ではろうがいも患い、先は長くないようです。魔剣「狂戦士の魂」を扱う剣豪ながら独自のやり方で剣を鞘に納めるすべを知っています。人斬りに落ちぶれた彼ですが「いつ刃を納めるかが重要」と知っているのです。

●チャド

ヤクザ・ボンジョビ一家の小組頭です。一家の古株で地位は低いながらも信用されています。そのいかつい容姿と屈強な肉体・恐面は見るからにカタギとは思えません。組に心酔しており、ボンジョビ一家の古いタイプのヤクザです。アレクシスが上司ですが、新風をいれるアレクシスには温度差も感じています。

●レアル&マルタ

ヤクザ・ボンジョビ一家に仕える双子の殺し屋で、屈強な体が武器です。二人でハモった「―ダヨネ」を口癖に、殺戮をアート(芸術)として楽しみます。度々暴走することから同じ組織内からも嫌われていますが、その実双子の実力は確かです。一同がいよいよ核心に近づいた時に抹殺するために派遣されます。

●コッヘル

ルキスラ帝国に仕える軍人で町の治安維持を受け持つ衛士長です。地位は高くなく、1つの詰所のボス程度ですが、町でみかけることも多い人物です。性格は尊大で弱いもの苛めが好きな嫌われものです。賄賂にも弱くシークレットのアルバイトも積極的です。ベルグマンの部下として犯罪者を束ねる元締めという裏の顔があります。

●ベルグマン

ルキスラ帝国旧砲兵部隊長の将軍で現在は退役しています。徹底的な殲滅戦が得意で相手となれば人も蛮族も構わないという冷酷な人間です。退役した後は帝国が公式にはできないようなイリーガルな仕事に従事し、今回はルーンフォーク村を使った新しい実験施設を作っています。ルーンフォーク達は彼にとってはモルモットに過ぎません。
彼の行いは帝国からもノータッチです。いざとなれば帝国も知らぬ存ぜぬを言うという意味と偉大な将軍としての権威ですが、新王ユリウス・クラウゼはそんな彼の権威を嫌っています。

●ルキウス

ルキスラ帝国帝都大学の学生ですが、学生名簿には名前が無い謎の生徒でもあります。いわゆる天才で凡人を見下していますが、見下したはずの凡人ルーンフォークのミーティアに才能と知恵を見い出し、価値を認めるようになった人物です。家族に軍人がいるらしくルキスラ帝国の内情には詳しいようです。

シナリオの流れ

@導入〜取立人〜
ある日【PCルーンフォーク】の元に現れた取立人によって、ルーンフォーク村「ヘイオーチオ」が借金のカタに売り飛ばされ競売にかけられたことが知らされます。借金は200万ガメル。猶予1ヶ月間に返済しないとなりません。


Aルーンフォーク結集
紹介された金貸しはヤクザ「ボンジョビ一家」の邪魔を受け、金を貸すことに難色を示します。
この危機に「ヘイオーチオ村」の出稼ぎルーンフォークは結集。成功したルーンフォーク・帝都大学講師ミーティアを頼ります。


B金策
金策は「イベント:ボンジョビ一家の密輸」「知人の援助」「金貸しの面子」の3つの方法で行われます。金を稼ぐ部分はここだけですが、金額に足りなくても構いません。


C黒幕
ミーティアは一連の競売話で「ヘイオーチオ村」を買い取るのが実態の無い団体で黒幕がいることを知ります。
「ヘイオーチオ村」を競売に売却を考えた民間団体「ルーンフォーク技術者協会」がボンジョビ一家と組んでいることを証明するために、自分が囮になり一家の刺客が現れた時、待ち伏せて捉えることを依頼します。


D技術者協会〜ボス戦〜
ルーンフォーク技術者協会がヤクザと組んでいたことで、「近く騎士団のガサ入れがある」と噂が立ち、株が暴落します。この黒幕はルキスラ帝国なので、実際はガサ入れされません。
ミーティアはその時、技術者協会の株を買い込み乗っ取りを計画、あわてた黒幕はわけもわからず株式に顔を出し対決となります。
黒幕はルキスラ帝国元将軍ベルグマンなのですが、今回戦うのはその手駒である治安維持隊・衛士長コッヘルです。
→彼を倒した時点でシナリオはクリアです。この一連の事件は公にできず、衛士長コッヘルの主犯となります。勿論コッヘルにはできるはずもなく、黒幕はベルグマンであるとわかってしまうのですが、国家が白といったら白なのです。
ある意味蜥蜴の尻尾切りなのですが、権力を敵に回すとありがちなオチですね。


真相は以下の通りです。
『ルキスラ帝国は実験施設としてヘイオーチオ村を買い取りたかったのですが、仮にも自治都市をルキスラの名前で接収するわけにいかず、民間団体の名前で、買い叩いたのです。しかしまさかルーンフォークがここまで抵抗するとは考えていませんでした。
邪魔をしないように地元のヤクザを使い方利権問題にすり替えようとしましたが、彼らはこんな結果になるとは予想もしませんでした。』


導入部〜取立人現る〜

【ルーンフォークPC】の元にある日一人の紳士が訪れます。口髭にスーツという初老の紳士はおもむろに何かを取り出すと【ルーンフォークPC】の首に「SOLD OUT(売約済)」の首輪をかけます。
→紳士に事情を訪ねると、【ルーンフォークPC】の出身のルーンフォーク村がオークションに出され売れてしまったことがわかります。

・彼は落札業者であり取立人ということです。抵抗する場合は彼等が回収を代行することになることが説明されます。
・彼の話によると取り立て執行までの間に現在の借金200万ガメルを支払い、さらに購入予定の落札者に話をつけることができれば、取り立てから逃れることができることが知らされます。
・残された期間はわずか1ヵ月である。この猶予になんとかしなくてはなりません。
→なおこの首輪は首を切断でもしない限り離れず、居場所を伝えてしまう。逃げることはできません。

ヘイオーチオについての知識

PC出身のルーンフォーク村「ヘイオーチオ」は人口100人程度の集落となっています。ヘイオーチオ村は、ルキスラ帝国領土内にある自治区です。周囲に町らしい町もなく、ルーンフォーク達が出稼ぎをすることで運営されるこの村でしたが、致命的な欠点があります。ルーンフォークを生成する装置を操る技師がおらず、その生存のためには外部から技師を呼ばなくてはならないのです。これ等はルキスラ帝国へ依頼され、政府派遣の技師がこの村の未来を握っていました。

酒場のマスター立ち聞きすると首を突っ込みます。

酒場のマスターは話を聞くなり、顔色を悪くします。
「最近その噂はよく聞く。一般的な世間話でよかったら話そうか」

・ルキスラ帝国は採算性を無視してルーンフォーク村の存続に貢献していましたが、若き新王が即位すると、経営状態が悪い事業の打ちきりを宣告されたのです。
・ルーンフォーク村は「このままではマズイ」と直ぐ様別の技師を探し、派遣を依頼。しかし、利潤目的の技師協会からの高額な派遣料に切迫していきました。
・ルーンフォーク村は、借金の抵当に村の利権やルーンフォークの専属労働権を出すことになったがこれが失敗の始まり。
・技師派遣を依頼した『ルーンフォーク技師協会』は新設されたばかり民営の営利団体でしたが、その正体は支払いの滞ったルーンフォーク村を転売する悪徳団体だったのです。
→酒場のマスターは一同に対し比較的良心的な金貸しのハイマンを紹介します。

善良金貸ハイマン〜ルーンフォークのフルフル〜

一同が町に出た時のこと。ハイマンの店の前で大声を張り上げる少年がいます。少年は玩具ルーンフォークで手足て頭が大きいのが特徴です。
→【ルーンフォークPC】はこのルーンフォークに対し記憶にあります。自分と同じルーンフォーク村の出身。名前をフルフルといいます。

フルフルはその店の前で、「確かにお金を貸してくれるっていったじゃないか」と怒鳴り散らします。
やがて店から出てきた従業員に追い返されます。
・彼の話によると、この金貸しは金の貸し付けに協力的でついにOKを出してくれていたのに、掌を翻しそれを拒んだということです。
・評判のいい低金利金貸しだというから信用したのに、これでは話が違う。

金貸の事情

⇒それでも金貸しの家の前で揉め続けていると、ついに金貸しは中にいれます。「仕事に差し支えがある」という従業員の案内で中に入ります。
すると店主ハイマンとおぼしき金貸しは、包帯とギブスだらけ・手を包帯で吊るしています。
・店主ハイマンの話によると「ヤクザ者からの妨害が入ったらしい。ヤクザ者の介入などはいままではあまりなかった確実に利権が絡んでいる。ウチはこんな危ない話からは手を引きたい」と説明します。
→ヤクザの名前はボンジョビ一家といい、あらゆる悪事に手を染めた組織だといいます。

ボンジョビ一家の情報

★冒険者技能+知力ボーナス+2D6⇒15
ボンジョビ一家はルキスラ帝国を中心に活動する暴力団です。傘下の店舗や商店から護衛料と称してピンはねする組織ですが、中には非合法取引、ご禁制の品を取り扱うことでも知られています。ルキスラ帝国騎士団も何度か検挙していますが蜥蜴の尻尾切りだけで団体の中枢を揺るがすものではありません。市民からはルキスラ政府のやり方が手ぬるいとの指摘があります。

ボンジョビ一家の裏情報

★冒険者技能+知力ボーナス+2D6⇒18
「正体」ボンジョビ一家の正体はルキスラ帝国の非合法取引の下請けです。犯罪の撲滅よりコントロールを目的としたルキスラ帝国は、ボンジョビ一家と密約を交わし癒着をしているのです。


ボンジョビ一家

ボンジョビ一家のいるのは都市の中でも商業区画の一角の外れにある屋敷。既に老朽化が激しい建物で何度か修繕されていることが外観からも伺えます。もともとは貴族の館だったらしく、家紋などが消された後があります。
・前にはチンピラと思われる数人の若者がたむろっています。
→彼らは一同が通ろうとすると「見慣れないツラだな」と因縁をかけて来ます。

一同が揉めていると突然PCと若者の二人に抱きつき肩を組む男が現れます。男は笑いながら「オイオイ喧嘩か?火事と喧嘩はどこぞじゃ花らしいが、何も軒先でやることはねぇじゃねえか」と声をかけてきます。
・男は自分の名前をアレクシスと名乗り、若頭をしていると説明します。
→一同に対してもフランクで敵対する意思はないと告げます。
●アレクシスの答え
一同が妨害を辞めるようにお願いした場合は以下のように答えます。

・悪いがこれも仕事なんだよ。俺たちもこの取引がうまくまとまるように、依頼されている。横から茶々をいれようなんて今さら遅いんだよ。
・おたく等には気の毒だが、売り物には売り物の幸せがある。誰かいい飼い主に転売されることを祈るんだな。
→アレクシスは一同をさっさと追い払います。

ルーンフォーク集合

言伝て

ある時、酒場のマスターから、言伝てが伝えられます。
「同じ村のルーンフォーク達が集まり、出身者による対策会議が行われることになった。」「集合場所は明日の夕刻、大衆食堂ケンロクにて」ということです。
→この情報はフルフルと出会っていた場合は彼の口から伝えられます。

大衆食堂ケンロク

一同が集まった大衆食堂にはすでに成功組の出稼ぎルーンフォークがたむろっています(プレイヤーも成功組)。
・フルフルの主人は老衰で死んで現在は無職です。
・ルーンフォーク・メルフィスは武装メイドとして「アルカトラズ」という冒険者の店で働いていると説明します。

・一同の話によると、自分達の中で一番成功したのは、大学で臨時講師を勤める『ミーティア』というルーンフォークです。
→話をするなりルーンフォーク達は手で眼鏡の丸を作ります。どうやらミーティアは眼鏡をかけているようです。
・ミーティアは国のお偉いさんにも勉強を教えるほど頭脳明晰です。神学も学んでいますがルーンフォークなので魔法は使えません。
→このコネを当てにしようと一同ルーンフォークからは意見が出ます。

ミーティア

帝都大学

ルキスラ帝国・帝都大学は選ばれたエリートだけが受験する大学です。しかし、コネで入学するものや、肩書きほしさに入るものも多いため、その内情・学力レベルには疑問があります。ともあれ、この場所がもっとも優れた学習機関であることは事実です。
・ここは部外者禁止です。入るためには何か口実が必要です。
@ミーティアの個人的知り合いであることを明かせば、中に案内され授業の様子を聞かされます。
A身分がいいならば、見学も許されます。またセージが高い(8レベル以上)場合も見学が許されます。

ミーティア

ミーティアには授業で会えます。授業後に訪れた場合も、まだ終わっていません。
ミーティアは品のいいベージュのスーツを来た女性で、長い髪を髪止めで止めています。髪型が適当なのはあまり関心がないのかもしれません。
・ミーティアは現在星の授業をしています。天体はここでは地理の一環なのですが、ミーティアの授業は伝承や星とは何かまでに波及します。
→学生の中には実社会に使わない技能に退屈そうにあくびをするものがいます。
・ミーティアの話はついに光の話にまで波及し、速度計算にまで飛びます。話しながらも黒板一杯にまで書きなぐるミーティアは、さも自然に話しながらも計算を続けます。
→ついに生徒からも「脱線してますよ」と指摘が入りミーティアは我に帰ります。

邪魔者@『教頭』

ミーティアは一同と出会うと、その話に耳を傾けます。彼女も勿論その情報を聞いているので話は早いのですが、何かそわそわしています。
「場所を変えない?」と声がかけられた時、背後から「ミーティア君!」と怒鳴り声がします。
やって来たのは教頭とおぼしき講師。「カリキュラム通りにやってくれないと困るよ。わかってる君、臨時講師なんだよ。いわば代理人。それがわき道それちゃあいかんだろう。ん?返事は?」
「あ、はい、すいません」
⇒かくしてお小言に暫しの時間が取られます。

邪魔者A『学生』

さっさと荷物をまとめて移動するミーティア。本の類いを纏めて鞄に放り込むやりかたでは、鞄の中はめちゃくちゃという有り様です。
表に出てきたミーティアに話しかける声「先生」。ビクッとしたミーティアですが振り返った先にいたのは生徒です。金髪碧眼の美青年風の若者は「さっきの授業についてですけど」と切り出す。
→ミーティアはしゃがみこみ地面に式を書きながら説明に入ってしまう。「あぁあれはね…」
そんなミーティアは人にぶつかり、逆に説教されてしまう有り様です。

邪魔者B『本命』

生徒から解放されたミーティアは逃げるように、校門に向かった時に薔薇がつき出されます。白いタキシードを着こんだ男は、深々と頭を下げると、薔薇を差し出します。
※場合によっては―
この男はどこかで見たことがあります。ボンジョビ一家の若頭アレクシスです。
・ミーティアは「道をかえましょう」と露骨に嫌がります。

作戦会議〜焼肉屋〜

焼肉屋にて話を聞くミーティア。やはりミーティアは羽振りがいい。
話をしながらも手を止めないのは変わらずですが、さすがに食べられず肉を焼くかかりになりつつあります。
・彼女は200万ガメルは工面できそうにありません。浪費家で、毎月仕送り分をのぞけば給料はきっちり使い終わるそうです。
→フルフルがいるなら「将来設計のできない女」と言い切り落胆します。
・アレクシスは依然焼肉屋であったと説明しそれ依頼付きまとわれていると説明します。
→「メチャメチャ混んでて並んでたのよ。若者いっぱいつれてて兄貴みたいだったから『ここ空いてますよ』と相席進めたのよ」
「普通焼肉屋で相席はないわね。でもあの時丁度臨時講師を首になりかけて、やけ食いしてたのよ」
→「彼、私が強烈に食って掛かるからドン引きしてたわ。私話がドンドン流れて広がっちゃって手がつけらんなかったのよ。筋金入りのアナーキストに見えたでしょうね」

・彼女は貴族の御曹子の家庭教師を掛け持ちでやっているので、誰か力のありそうな人に話を持ちかけてみると話をします。
→「騎士団の偉い人にベルグマンという人がいるんだけど、彼に話を持ちかけてみるわ」

★冒険者技能+知力ボーナス+2D6→目標値13
●ベルグマンの知識
ベルグマンはルキスラ帝国の軍人で先代の王の時代から仕えている人物です。家は代々軍人。名門です。
蛮族との戦いでは砲兵隊を指揮して戦い戦果を上げました。「積み上げた蛮族の屍は山のようである」と書に記されています。
当時から今まで砲兵隊は戦の主力ではないのですが、彼はそういう軍隊のセオリーは無視しています。若い頃は弓兵隊を指揮したようです。現在は除隊しているという話です。

★セージ技能+知力ボーナス+2D6→目標値15
●ベルグマンの悪い噂
ベルグマンはルキスラ騎士団からは嫌われる一面があります。徹底した殲滅作戦は相手が敗走した後も続き、蛮族の集落などは最後の一人まで殺し尽くします。恐ろしいのは、人間に対しても敵対した場合は同様の戦をするのです。
かつてのルキスラ独立の機運が高まった自治領に対して行われた「反乱鎮圧」名目の包囲戦は、女子供まで殺し尽くすという残忍なものでした。
この苛烈過ぎる反応は周囲の批判を通り越し異怖にまで達しました。
しかし、ルキスラ帝国としては彼を英雄と呼ぶべきか殺戮者というべきか悩み、最終的には名誉除隊させています。

流れ星

帰り際、ミーティアはほろ酔い加減に千鳥足で歩きます。―と、突然に吐き戻したりを繰り返し歩きます。
そんな中空を見上げたミーティアは流れ星を発見、大騒ぎします。
「ほら、願い事をするの」
→ミーティアは流れ星には必ず願い事をするそうで、それは大切なことだから決して忘れてはいけない、と話します。
・「私の父も母も蛮族と戦い文明を失ったルーンフォークだったのだけど、その父と母が新しい時代に託した願いが私。」
・「命はいつも誰かの希望から生まれると、信じたいのよ…」と落ち着いて話します。
→ミーティア「少し酔ったみたいね。…ゲロゲロ」


金になる仕事

冒険者の店の親父に『金になる仕事』を訪ねるならば、ボンジョビ一家が密輸取り引きをやっていることを教えてもらえます。
→密輸金を強奪するということも考えられるでしょう。

ボンジョビ一家の密輸

ボンジョビ一家の行う密輸計画を聞きます。近いうちにルキスラ郊外の森で行われる取り引きは総額にして末端価格100万とも200万とも言われます。
この金を奪えば借金の返済も可能ではありますが…
・これにはいくつかの問題があります。
末端価格がいくら高くても、売りさばくルートが無い場合は儲けは少なくなるのが現状です。50〜60万程度では借金の返済には足りません。
・ボンジョビ一家を敵に回します。

取引のあるルキスラ郊外の森

郊外の森はいくつかの道があります。木々は生い茂っていますが足元の草木はあまりなく、その通りやすさから迷いやすい森と言われています。またこの森のなだらかな傾斜は視界を遮るという効果もあります。
・密輸が行われるのは新月の月の無い夜です。
・騎士団の調査や現地で確認を行えば、移動は馬車で行っていることがわかります。
→ボンジョビ一家は馬車を所有してはおらず、必要な時に借りていることがわかります。ここから取り引きの日にちの推測や、尾行も可能です。
・品を受取に行くのはボンジョビ一家ですから、一家を張り込むというのも手です。

ボンジョビ一家の様子

取り引きまでの日にちのボンジョビ一家の様子です。ボンジョビ一家を張り込んでいた場合などわかることは多いでしょう。
・騎士団の衛士に目をつけられます。この時お目こぼしを依頼するかのように金袋が手渡されます。
チンピラ「熱心な方だ。あなたは熱心な衛士さんだよ」

・ライダーズギルドの支部に馬車を借り入れます。馬車は幌がついたもので、何人も乗り込めます。ライダーズギルドへのレンタル料はただ同然の値ですが、ギルドも彼等が恐ろしいので文句はいえません。

・ボンジョビ一家を訪ねる男を発見します。男は乱れ髪の40代の男。血走った目にはクマがあます。彼は「クスリ、クスリをくれ」とチンピラに詰め寄ります。
→チンピラ達は男の姿を嘲笑います。「かつての剣豪もこうなっちゃおしまいだな」と足元にクスリを投げます(あきらかに麻薬です)。
男はクスリを花から吸引すると暫く放心します。

やがて館から出てきた若頭のアレクシスはチンピラに対しては落胆し声をかけます。「なんだ軒先でクスリを売りやがって。ん?そいつは…」
その話の直後放心した男を蹴ってどかそうとしたチンピラに男は腰元の剣を一閃。40点を越える威力で撫で斬りにします。
チンピラ達は度肝を抜かれ「てめぇ!」と叫びナイフを抜きますが、アレクシスが制します。「やめねぇか、この方は用心棒のバイロン先生だ。」
アレクシスは麻薬の入った袋を渡し「こいつで勘弁してくだせぇ」と丸く納める。
→バイロンは麻薬を受けとると「…また来る。」と言葉少なく出ていきます。

取引の当日

当日は霧が立ち込めています。森は視界も定まらない不気味なもので、森に張り込むことは困難です。
ボンジョビ一家は森の中を移動します。

取引

今回の取り引きは、ならず者達とおぼしき男達とボンジョビ一家の取り引きです。
・男達の数は10人程度・ボンジョビ一家の数は20人程度です。
・ボンジョビ一家の構成員を指揮しているのは、いかつい容貌の屈強な男でスキンヘッドに眉なし、体格は筋肉質です。身体中に入れ墨をしており、顔面にも入れ墨があります。
・男達はあまり統制が取れておらず、組織だった動きはしていません。

チャド

★このスキンヘッドの大男はボンジョビ一家の切り込みを引き受ける男で、名前をチャドといいます。
チャドはボンジョビ一家では古株です。文句も言わず仕事に打ち込む性格ですが、世渡りベタな地味な男で地位はあまりありません。しかし、堅実な仕事ぶりで小頭として活躍しています。
彼は組織に仕えることを喜びにし、社会的な善悪はありません。そのため組織の命令なら冷酷な仕事も躊躇わず行います。

取引方法

取り引き同じ馬車が使われます。馬をつけかえ互いに相手方の馬車を確認し持ち帰ります。
・ボンジョビ一家の馬車には金が、相手方の馬車には品が入っています。

★以上の状況下でどうにかして金を奪うなり・商品を奪うなりしないとなりません。
ボンジョビ一家から金を奪う場合はチャドと勝負になります。チャドの五感は優れていますので判定が必要な場合は目標値20となります。

品の正体

●厳重なチェストに入った中身は、金塊の類と、他国では貿易の禁止されている希少な品物です。売れば100万ガメル相当で売れるのですが、売れば一発で身元がわれてしまうおそれもあります。
なお、金は20万ガメルあります。


取り立て人

一同がここで品の確保に写ったのならば、敵との戦闘になるでしょう。そこへ割り込んでくる侵入者が現れます。
取立人です。
ルーンフォークには首輪があるものがあり、他国に逃げようとしたヘイオーチオ村の人々もいます。取立人は彼等が勝手に取引されることは許しません。彼らは既に売約済なのですから。
⇒取立人はならず者やボンジョビ一家とも戦闘を開始・品の奪還に勤めます。

騎士団到着

一同品を確保し大局が決まる頃・ルキスラ帝国騎士団が訪れます。ルキスラ帝国騎士団は、有無をいわさずならず者とボンジョビ一家を検挙すると、一同が手に入れた商品(ルーンフォーク)と金を『一時預り』として奪います。
⇒ここで素直に従うと、奪われてしまいます。
ならず者達は死体で見つかり、ボンジョビ一家は解放され我関せずです。
★騎士団もグルなのです。

⇒ここで逃亡すると事実がねじ曲げられます。騎士団は密輸グループとしてPCに容疑を着せ、追いかけます。やはりならず者達は死体で見つかります。

援助の申し出

ルーンフォーク達の苦難を聞きつけ、援助する人々が現れます。
・馴染みの冒険者のマスターは積立金を下ろし一同に手渡してくれます。額は20万ガメルあります。
→「老後の蓄えなんで、老いさらばえる前に返してくれ。」

アルカトラズの援助

ルーンフォークの一人のメルフィスが勤める冒険者の店「アルカトラズ」は警備厳重の冒険者の店です。

場所は貴族の館を改築した建物にあり周囲には、庭があり、高い塀に囲まれ堀があります。堀が堀は深さ水深3m綺麗な清流が流れています。
跳ね橋が上げられ、番犬としてドーベルマンが放たれると、出入りは完全に制限されます。
内部には屈強な傭兵と、武装メイドがおり、宿泊客には武装メイドがボディガードにつきます。

●店の宣伝 ・あらゆる危険から守り安全を提供するのがこの店です。吸血鬼であっても宿屋には入れないがモットーです。
・店の中での戦闘はご法度で、店の中での警備は専属従業員が行います。また客の外出時には専属メイドが武装警護します。
・都市内での観光の最にはシークレットサービスや、乗り換え用の馬車などが用意され、VIPの警護は万全です。

●酒場の皆さん ・メルフィスの主人は、一同に話を聞くと資金援助に協力します。出してくれるのは10万ガメルです。
・またメルフィスがボディガードした貴族から援助金が10万ガメル。またメルフィスの仕事仲間が集めたり借り入れた金が10万ガメル集まります。

深夜の来客

ある日の晩、フルフルの泊まる宿屋の一室に訪れる男があります。金貸しのハイマンです。
ハイマンは何も言わず一同にも会わず、ただ扉の前に袋を置いていきます。袋の中には、ガラクタとその中に宝石箱があります。中に入っている宝石は200万ガメル相当の王公貴族が求めるような貴重な品です。
→ハイマンは金貸しとして自分の信じる商人道から金を貸すことを決めたのです。
名を明かさなかったのはヤクザに狙われる自分はあまり顔を会わせないほうがいいと考えたことと、一同なら用意に持ってきたのを自分だと突き止め、また金を返しに来ると判断してのことです。
→この時、@帰るハイマンを追いかける。A帰るハイマンを送る。等ができます。その場合ハイマンへの刺客と顔を会わせることとなります。

ハイマンへの刺客

ハイマンの帰り道、ハイマンをマークしていた刺客がハイマンへと襲いかかります。
暗がりの中、道を塞ぐように立ちはだかった板金鎧の男。背には大きな剣を一振り担いでいる。顔色は悪く蒼白、目の下にクマがあり、髪は乱れ髪。40ぐらいに見えるが、もっと若いかもしれない。
★男の名前はバイロン。昔は名の知れた剣豪でしたが麻薬をやり、身を持ち崩すとボンジョビ一家の刺客に身をやつす。人生には無気力で投げやり達観して徹底的に第三者を気取る。だが、剣の腕は確かな男。

刺客「確か『会うな』と忠告されていたはずだ。よほど命が惜しくないようだな」
ハイマン「あっしは金貸し、誰に金を貸そうとあっしの自由でさぁ。」

刺客「お前の命の値とすれば安かろう」
ハイマン「あっしの誇りを売り渡す値に比べらぁ安うございますな!」

刺客バイロンはハイマンを殺すことを決め襲いかかります。ハイマンは懐から短刀を抜いて応戦しようとしますが…当然勝負になりません。自衛すら困難である。
★一同が助けに入らないとハイマンはここで殺されてしまいます。
一同が来るとバイロンも何かに納得します。
「鎧を来ていけというから、商人一人に大袈裟なと思うたが…、貴様らのことを言っていたのだな。」
「商人一人なら相場だが、お前らを斬るには値が釣り合わん。お前らは見逃してやらんでもない」
「逃げぬか。まぁよかろう」

⇒ここで刺客バイロンとの戦いになります。

●バイロンを倒して官権につきだした場合、バイロンは獄中で毒殺されます。表向きは容態を崩し倒れただけなのですが、毎日食事にもられた毒によっての毒殺です。
●バイロンを撃破できない場合、止めを刺そうとしたバイロンは突然咳き込み、口許を血で汚すと引き上げます。
「…命拾いしたな」

大学・昼休み

大学の講師として訪ねるミーティア。
ミーティアは、堅焼きの黒パンとサラミとレタスに、コンソメスープを飲んでいます。彼女は丁度今一人の学生と食事をしている最中なのですが、一同が来ると手を振ります。
学生は、金髪の美青年で、以前もみかけた生徒です。一同が訪ねるとちょっと不快そうな顔をします。

ルキウス

学生は名前をルキウスといいます。彼は毎回顔を出すわけではないのですが、暇を見つけては顔を出しているということです。
・ルキウスはミーティアが賢いことを見抜き会話をすることを楽しみにしています。
→彼は「愚かな凡庸のものとは物を話すこともできない」と他の学生を罵ります。
ミーティア「イイ人だと思った凄く性格悪いのよ。彼。」と、僅かな隙にルキウスの弁当からおかずを失敬します。

ミーティアは現在の状況を分析します。
「ルキスラ帝国は併合政策を方針に立ててはいるけど、併合した国内勢力の扱いにも苦しんでいるのよ。」
「帝国主義には自治政策は相反するものなんだけど、なるべく現在許している自治状態を解消したいのよ」

ルキウスの意見
「帝国主義はこの国の根幹だ。統一思想はかつてのような大帝国の礎で、分離主義こそが危険思想だ」
「ルーンフォークの起源は人に隷属する道具で、別にそれが悪いわけじゃない。そもそも人間社会は支配するかされるかだろう?」
「重要なのは支配されることが悪いのではなく、支配する側がいかに使い評価するかだと思う。支配する側が評価するかしないかで、社会的な価値が生まれるのだから」
ミーティア「…神様みたいだら」
ルキウス「王は神を目指すべきだと思う。」

ヘイオーチオ村の買い戻し

ミーティアが調べたことにより、意外な裏が見えてきます。
・ミーティアはルーンフォーク村「ヘイオーチオ」の経済状況を調べてみたらしいのですが、わずかではありますが黒字経営です。これは財政段階的には融資は断られる類いではないはずなので、資金調達に貸し渋りがあったことがヘイオーチオ村の売却に繋がったと説明します。
・しかも、調べによると政府系金融機関は貸し渋り、個人金融機関へは妨害があるようです。
・また買い取り先はリサイクル業者らしいのですが実態の無い架空のダミー会社です。誰かが金を払いヘイオーチオ村を買い取ったのです。
→誰かが意図的にヘイオーチオ村を潰しているというのです。
こうなると借金を返しても安心できません。ヘイオーチオ村をつぶそうとする存在は、強大な敵なのです。

買い戻し

200万ガメルが溜まった時点でルーンフォーク村の買い戻しが決まります。
・突然取り立て人が現れます。彼は金額を確認し、買い取り人が「ルーンフォークリサイクル業者」という名前であることを話します。「実態は一見ありませんが確かに存在します」と教えてくれます。
・これにはミーティアは同行してくれます。

技術者協会

技術者協会の事務所は、商店街の裏手の一角にありますが簡素な作りで人はあまりいません。
→ルーンフォーク村からの使者が訪れると、技術者協会職員は狼狽します。
・ミーティアは事務員の顔ぶれから、政府の天下りであることを理解します(彼女は未然に名簿を作っています)。
・事務員は処理のために時間がかかるということを告げます。一同には日を改めてと話。「都合がつきましたら連絡をします」と追い返します。
・ミーティアは一同に対して「脅しが効いたから、多分、ボンジョビ一家に依頼がいくわ。私はアルカトラズに泊まるから、あなた達は刺客を見つけて捉えて。」

アルカトラズへ

アルカトラズからは武装メイドのメルフィス(ルーンフォークで同郷)がやって来ます。
アルカトラズに宿泊するミーティアは、荷物の移動のために一度自宅に帰り、荷物を纏めます。
ミーティアの部屋は散らかっておりまさしく足の踏み場もあらません。机の上は乱雑に乱れ何がなんだかわかりません。だいたいは本と書類ですが、下着までもが放り投げられています。
・メルフィス「最近片付けができない女が多いとは聞きましたが…」
・ミーティア「あーもー、うるさいな」

刺客〜レアル&マルタ〜

アルカトラズへと向か道のりのミーティアと警護の元に刺客が訪れます。
刺客は二人組でボサボサの短髪にどこかおどけた表情の双子です。二人は「…ダヨネ」を口癖にハモりながら歩いて来ます。
★レアル&マルタの双子はむらっけが多いですが優秀な殺し屋です。楽しみのために殺しをする二人はボンジョビ一家でも危険人物です。
この二人はは度々暴走するのでボンジョビ一家も手を焼いていますが、ことここに至っては確実な刺客を送るしかありません。

プレイヤーは二人のうち一人と戦います。戦うのは軽戦士の弟マルタです。兄レアルはメルフィスと戦います。
→本当にヤバイのは兄のレアルです。ヒット&ウェイを図りつつナイフで戦うメルフィスは、レアルの攻撃を避けますが、自分の攻撃の際に、含み針に目を射ぬかれてしまいます。
※これは兄レアルの使う特殊な戦法です。

★この二人を撃退した場合、ミーティアを守ることができます。また二人を捉えた場合事態は大きく進展します。


株式の対決

ミーティアは今回のことを酒場のマスター達に触れ込みます。刺客を捉えたという噂です。
→当然騎士団はミーティアを訪ねに来ますが、ミーティアはアルカトラズの誘導で姿を隠します。

黒幕

そんな中株式市場に参加することをミーティアは提案します。まだ新しい考え方の株式はすでにルーンフォーク技術者協会には使われています。
※まさかここに来るとは騎士団は考えていません。

ミーティアは噂によって暴落していくルーンフォーク技術者協会の株を買い占めるという対決を行います。ここで浮かび上がるのは株式保有をしている貴族の名前です。名をベルグマンといいます。
ベルグマンはミーティアの家庭教師をしている家ですが、いままで彼の名は上がりませんでした。情報の回りが遅かったのか…はたまたこんな奇計を打つとは思わなかったのかベルグマンは株式の買い付けに遅れ、株で張り合うようになってから使者の騎士を送りました。しかもこの騎士は度々見掛けるルキスラの衛士長です(ボンジョビ一家が賄賂を渡しています/取引現場を押さえて証拠を隠滅しようとしました)。
→結果ミーティアの考え通り黒幕が顔を出す羽目になりました。

コッヘルとの戦い

こうなると衛士長はもはや隠しません。
★衛士長の名はコッヘルといいます。ベルグマンの部下としてかつては戦ったのですが、占領下での虐殺行為で軍法会議にかけられたところベルグマンに救われ依頼心酔しています。本人は権力を傘に弱いものをいびるという嫌な奴です。背後にベルグマンがいるので自分は何をやっても許されると思っています。

●コッヘルの言い分 ・「ルキスラ帝国に逆らうつもりか」と高圧に話しかけます。
・「今さら独立できるわけなど無いだろう。我々は既にお前達を併合しているのだ。」
●コッヘルは真相まで知りません。

『ルキスラ帝国は実験施設としてヘイオーチオ村を買い取りたかったのですが、仮にも自治都市をルキスラの名前で接収するわけにいかず、民間団体の名前で、買い叩いたのです。しかしまさかルーンフォークがここまで抵抗するとは考えていませんでした。
邪魔をしないように地元のヤクザを使い方利権問題にすり替えようとしましたが、彼らはこんな結果になるとは予想もしませんでした。』

・あとは開き直ります。
⇒ここで彼を戦闘で倒してしまっても構いません。どちらにせよベルグマンは蜥蜴の尻尾切りで衛士長コッヘルは捨てられ罪を被ります。ベルグマンにも容疑がかかりますが権力者ベルグマンの地位はその程度では傾きません。
戦闘で敗北したコッヘルは「ルキスラ帝国万歳!」を繰り返し果てます。


エンディング

事件が終わると、ルーンフォーク技術者協会は解散します。結果無事に売却契約が解消され、ヘイオーチオ村は救われますが、大量の無価値の株券が残ります(収支は赤字になるのではないでしょうか)。

借りた金を返す見通しの無い一同に毎日のように冒険者の店のマスターは悪態をつきます。優しいのは最初だけ、当然です。
そんなある日、冒険者の店のマスターから伝言があります。一同に対しミーティアから呼び出しが入ります。なんでも荷物持ちの依頼ということで、向かう先はルキスラ帝国高級住宅街、いわゆる貴族街です。

貴族街は自分達が出入りすることも無い場所で、そこの清潔な空気と静かな人通りは、違和感すら感じるほどです。ここは貴族街の通称の通り、貴族の邸宅が居を構えています。移動は馬車がほとんど、そのため通りは静かなのです。

メルフィスと出会います。メルフィスは射ぬかれた片目に眼帯をつけています。「アルカトラズの主人には泊がついたと言われました」
・メルフィスもミーティアに呼び出されました。

一同が向かう目的地はひときわ豪華な豪邸です。荘厳な屋敷はきらびやかな貴族の屋敷ではなく、騎士や軍人の屋敷であることを物語ります。
夕暮れ時に開かれた門から除き見るとミーティアが降りてくるのが見えます。手には大きなカバンをもっています。
・ミーティアが一同を発見するとカバン持ちを依頼します。(このカバンの中身は大量の金貨です。)
・ミーティアの話からここが彼女が教える教え子の館であるとわかります。
→ここは事件の黒幕ベルグマン邸なのです。

ミーティアは一同に説明します。
・ミーティア「いらなくなった株券を買い取って貰ったの。言い値で買ってくれたわ」
メルフィス「ゆすったのか」
ミーティア「人聞きが悪い」

ベルグマン

そんな中やがて館の入り口から屈強な初老の男が現れます。貴族というよりは、軍服を思わせる服装で、顔のシワは深く歴戦を物語る傷が顔を横一文字に走っています。ベルグマンです。
「諸君が我等に逆らったという『愛しの好敵手』か」
「ルーンフォークは他者に依存し生きている依存性の高い種族と聞いていたが、例外が存在するようだな」
「この金は敗北の証ではない。いわば挑戦状だ。何故ならその金はいつでも回収できるのだ。」
「我々はいつでも奪い・搾取し・罪を着せることができる。我々が法律で、我々が正義なのだ。つまり我々に逆らうお前達こそが悪なのだ。」
「我々の正義の剣がお前達ルキスラに湧く蛆虫を掃討するだろう。お前達を駆除する快感を思うと嬉しさで身が震えるわ。」

・ミーティア「なんか言ってやったら」とPCに振ります。PCには好きなように語らせて下さい。


ベルグマンは今回の敗者が自分であることは心得ています。肩をすくめて返します。
「ふ、反論するつもりはない。だが、尊敬に値する憎き宿敵よ―」
ミーティアも話に割り込みます「正義だか悪だか知らないどね―」

『最後に勝つのは私達だ!!』

敵データ

取立人

<戦闘特技>   魔力撃U・両手利き・二刀流・双撃
HP 48 /生命抵抗12+2d
  MP 82 /精神抵抗 11+2d  

●攻撃
・ 「拳での打撃」   命中 14+2d  ダメージ 10+2d   効果:2回攻撃・命中すると追加攻撃。
・ 「魔力撃」     命中 18+2d  ダメージ 22+2d   効果:2回攻撃・命中すると追加攻撃。
・ 「強化」      効果:MP6/命中+3  MP6/ダメージ+3  MP6/回避+3  発動後は毎ターンMP3
1ラウンド目に18消費・以降は1ラウンドに9消費…8ターンまで戦闘継続可能
チャンピオンのロインクロスと同様の効果のネクタイを持ち、1日に1度必ず攻撃を命中させます。
●回避
・ 「回避する」    回避 15+2d  防護点 4点      
→「カウンター」   命中・ダメージ 上記攻撃   効果:回避判定のかわりに命中判定し成功すると反撃。
→「魔法・ブリンク」 魔法:MP10/   効果:攻撃を自動的に回避。魔晶石10点を3つ所持。

バイロン

<戦闘特技>   魔力撃U・鎧習熟U・命中+1・回避+1
HP 51 /生命抵抗 14+2d
  MP 38 /精神抵抗 13+2d  

★先制値 14+2Dでファストアクション(主行動をさらに+1回可能。)
●攻撃
・ 「魔剣:狂戦士の魂」命中 18+2d  ダメージ 17+打撃力27   効果:クリティカル8。
・ 「魔力撃」     命中 21+2d  ダメージ 27+打撃力27   効果:クリティカル8・回避・抵抗―2。
・ 「バーサーク・フレンジィ」 効果:MP16/命中+3・回避−3・ダメージ+6 
エンハンスで武器を装備し、ターンエンドで武器を手放すスタイルは居合いとして扱います。魔晶石3点は15個あります。
●回避
・ 「回避する」    回避 10+2d  防護点 13点      
→「カウンター」   命中・ダメージ 上記攻撃   効果:回避判定のかわりに命中判定し成功すると反撃。

チャド

<戦闘特技>   ファストアクション・全力攻撃U・両手利き・二刀流・双撃
HP 50 /生命抵抗12+2d
  MP 82 /精神抵抗 11+2d  

★先制値 14+2Dでファストアクション(主行動をさらに+1回可能。)
●攻撃
・ 「拳での打撃」   命中 15+2d  ダメージ 10+2d   効果:2回攻撃・命中すると追加攻撃。
・ 「魔力撃」     命中 15+2d  ダメージ 22+2d   効果:2回攻撃・命中すると追加攻撃。
・ 「強化」      効果:MP6/命中+3  MP6/ダメージ+3  MP6/回避+3  発動後は毎ターンMP3
1ラウンド目に18消費・以降は1ラウンドに9消費…8ターンまで戦闘継続可能
●回避
・ 「回避する」    回避 15+2d  防護点 4点      
→「カウンター」   命中・ダメージ 上記攻撃   効果:回避判定のかわりに命中判定し成功すると反撃。

メルフィス

<戦闘特技>   武器の達人(投擲)・両手・射手の体術・影矢
HP 50 /生命抵抗14+2d
  MP 82 /精神抵抗 16+2d  

●攻撃
・ 「トライエッジ」   命中 16+2d  ダメージ 21+2d    効果:2回攻撃。目標は2回振って選択。
・ 「強化」      効果:MP6/命中+3  MP6/ダメージ+3  MP6/回避+3  発動後は毎ターンMP3
1ラウンド目に18消費・以降は1ラウンドに9消費…8ターンまで戦闘継続可能
●回避
・ 「回避する」    回避 17+2d  防護点 4点  エンハンスすると+3ですから。    

レアル

<戦闘特技>   全力撃U・キック・両手利き・二刀流・双撃・カウンター
HP 50 /生命抵抗12+2d
  MP 82 /精神抵抗 11+2d  

●攻撃
・ 「拳での打撃」   命中 13+2d  ダメージ 8+2d    効果:2回攻撃・命中すると追加攻撃。
・ 宣言「全力攻撃」  命中 13+2d  ダメージ 20+2d   効果:2回攻撃・命中すると追加攻撃。
・ 宣言「キック」   命中 13+2d  ダメージ 8+2d    効果:助走が必要・主動作にはいらない。
・ 「バルーンシードショット」 命中 15+2d  ダメージ 11+2d    効果:MP3。瞬間。補助動作で攻撃。
・ 「フェンリルバイト」命中 15+2d  ダメージ 11+2d    効果:MP3。18R持続。補助動作で攻撃。
・ 宣言「全力フェンリル〜」命中 15+2d  ダメージ 23+2d    効果:MP3。18R持続。補助動作で攻撃。
・ 「強化」      効果:MP6/命中+3  MP6/ダメージ+3  MP6/回避+3  発動後は毎ターンMP3
1ラウンド目に18消費・以降は1ラウンドに9消費…8ターンまで戦闘継続可能
●回避
・ 「回避する」    回避 15+2d  防護点 4点      
→「カウンター」   命中・ダメージ 上記攻撃   効果:回避判定のかわりに命中判定し成功すると反撃。

マルタ

<戦闘特技>   全力撃U・鎧U・薙ぎ払い
HP 50 /生命抵抗12+2d
  MP 82 /精神抵抗 11+2d  

●攻撃
・ 「デスサイズ」   命中 13+2d  ダメージ 10+2d    効果:HP5点消費でダメージ+5。
・ 宣言「全力攻撃」  命中 13+2d  ダメージ 22+2d   効果:HP5点消費でダメージ+5。回避-2.
・ 宣言「薙ぎ払い」  命中 11+2d  ダメージ 9+2d    効果:周囲5人対象。HP5点消費でダメージ+5。
・ 「バルーンシードショット」 命中 15+2d  ダメージ 11+2d    効果:MP3。瞬間。補助動作で攻撃。
・ 「フェンリルバイト」命中 15+2d  ダメージ 11+2d    効果:MP3。18R持続。補助動作で攻撃。
・ 宣言「全力フェンリル〜」命中 15+2d  ダメージ 23+2d    効果:MP3。18R持続。補助動作で攻撃。
・ 「強化」      効果:MP6/命中+3  MP6/ダメージ+3  MP6/回避+3  発動後は毎ターンMP3
1ラウンド目に18消費・以降は1ラウンドに9消費…8ターンまで戦闘継続可能
●回避
・ 「回避する」    回避 10+2d  防護点 16点      

コッヘル

<戦闘特技>   全力撃U・斧U・薙ぎ払い・タフネス
HP 72 /生命抵抗13+2d
MP 82 /精神抵抗 13+2d  

●攻撃
・ 「ヴォージェ」   命中 13+2d  ダメージ 10+2d    効果:なし。
・ 宣言「全力攻撃」  命中 13+2d  ダメージ 22+2d   効果:回避-2.
・ 宣言「薙ぎ払い」  命中 11+2d  ダメージ 9+2d    効果:周囲5人対象。HP5点消費でダメージ+5。

・ 「強化」      効果:MP6/命中+3  MP6/ダメージ+3  MP6/回避+3  発動後は毎ターンMP3
1ラウンド目に18消費・以降は1ラウンドに9消費…8ターンまで戦闘継続可能
●回避
・ 「回避する」    回避 10+2d  防護点 14点      

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