シェリフスターは誰の胸に

あらすじ

魔導器時代の遺跡の調査として向かう冒険者達。しかし、付近に住むコボルトの集落にはそれは死活問題であった。なにしろそこには危険な魔導機械が沢山会ったからである。コボルトの依頼を受けた蛮族集落の面々。冒険者との折衝折り合いはつくのだろうか。また、その遺跡を守護するガーウィはコボルトの里を守ることができるのか?

PC設定

PC@「トロル村のPC」

ゲルニカのシリーズをやってきたPCに対しての導入です。いつもはメインとなる立場なのですが、今回はそこまで重要なポジションではありません。PCはコボルトからの依頼で集落の傍にある魔導器文明に冒険者がやって来て困る。

PCA「冒険者」

一般的な導入です。冒険者から開始する場合はすべてこちらを。別にこれだけで始めてもなんら構わないというのが今回の導入。PCはルキスラ帝国のマギテック協会の会長ドルッケンの依頼で遺跡探索に出かけます。

登場人物

ガーウィのルーミス

言葉を話し感情表現豊かなガーウィです。
コボルト村の周囲にある遺跡の番人をしていますが、コボルト村とも交流があり、村人とも仲良しです。
自分の耐用年数が来て、遺跡を守れなくなることが心配で、PC@に依頼してきます。
その正体は機械化されたルーンフォークで中身は金髪碧眼の少女です。
寂しがりやで傷付きやすく、本来は戦いに向いた性格ではありませんが、蛮族との長い戦いで、戦闘技術は磨かれました。
尚、具現化魔法によって盾となる構造物「キューブ」を作れます。
この効果は数分間持続します。

コボルトのボッシュ

遺跡のそばにあるコボルト村の村長です。ガーウィのルーミスとは仲良しで子供の頃遺跡に入ったところをルーミスに助けられて以来の中です。二人は親友です。今回ルーミスの依頼を受け、ゲルニカに助けを求めにやってきました。

コボルトのジョリィ

ボッシュの息子であるコボルトの少年です。正義感が強く、まじめな性格です。よそ者であるPCを始めは嫌いますが、自然と打ち解けていくでしょう。ルーミスが大好きです。将来の夢はルーミスと同じ保安官です。

冒険者「嵐のビエモンテ」

いわばモブ的な役割の冒険者です。
戦士ミート。ドワーフの魔法使いのロリ。エルフのスカウトのゾロッターというトリオです。
悪人ではありませんが、金ほしさにドルッケンの依頼を受け、何が何でも遺跡に入ろうとします。
コボルト達にはいい迷惑です。

ゲルニカ

イリューシア・ゲルニカ

白銀の髪に角を隠さぬナイトメアの娘です。
神学者として知られ蛮族とも友好的に付き合う人物として異端視されています。
彼女自身は信仰を持たないのですが、彼女の言葉は他の信仰心のある人々の救いとなります。
それゆえ宗教家からは好かれています。
前々から蛮族との付き合い方に問題を起こす彼女ですが、ついに蛮族の集落に移住してしまいます。
今回からは鎧を纏い騎士として戦いますが、どちらかといえばシンボル的な存在です。

ハーゲン

ハーゲン

今回はオープニングだけ。
トロルの部族の族長で、トロルにダルクレムの信仰を説いています。
自身も優れた戦士であり、戦場では戦陣に常に立ちます。
トロルだけでなくボガードや人間であっても戦士として優秀ならば認めるため、
一同がやってきた際にも友好的な反応をします。
ゲルニカCでバンシー(レベル9)カーストアーマー(レベル12)を倒している場合、
一同に対しては勇者として好感を抱いています。

ガガック

ガガック

今回はオープニングだけ。
ボガードの中では歴戦の戦士です。双剣のガガックと呼ばれるほどの剣の達人ですが、
かつて他の部族にいた際に弱者の虐殺に反対し部族を追われました(ゲルニカB)。
以来一同とは不思議な縁で共闘することとなります。
ゲルニカに対しては関心のような、好感を抱いているようです。


ルーサー

ルーサー

今回はオープニングだけ。
冒険者の店「蒼き雷の剣亭」の主人でゲルニカを引き取り面倒を見ていました。
彼女は彼の手元で冒険者として育っていったのですが、その自立心ゆえに心配ばかりすることとなりました。
今回もPCの警護を依頼します。

ドルッケン・ガードル

公式説明書にある人物です。
冒険者へ依頼する依頼人。ルキスラ帝国のマギテック協会の会長にして魔導器文明の復活に生涯をかける人物です。
黙っていると威厳があるのに口を開けるともうダメ。問題行動の多いおっさんに仕上がりました。
ステキにマスタリングしてくださいな。

PCの導入

PC@導入 〜トロルの里より〜

トロルの集落

ザルツ地方でも蛮族が住まうと言われる山脈の一つにこの蛮族の集落が会った。ここに住む蛮族はトロルを中心にボガードやゴブリン・コボルトを従えていたが、何よりもそれが奇異であったのは、人間もこの集落にはいるのである。
この集落で神官として教えを説いているのが、イリューシア・ゲルニカである。

集落の生活は狩りと農耕によるものが中心である。
コボルトが収穫した小麦は安定した生産物となり、またボガードやゴブリンも狩りをして暮らしている。もっとも彼らの狩りは人間にとっては略奪とおぼしきものであったが、幸いかなこの辺りには人間の集落は現在存在していない。
ここでもっとも強力な魔物であるトロルは殺戮に酔い痴れる種族ではなく誉れある戦いを望む種族であるために、今のところこの周囲では大きな問題は起こっていない。

PC@もまたこの集落で生活しているが、今ではつき従う蛮族達も多く、ボガードやトロルなどを付き従えている。
・PC@の下にやってきたゴブリンは、「ゲルニカから、PC@に対して何か依頼がある」とつげる。

ゲルニカの神殿

ゲルニカの住む神殿は、トロルの集落よりやや離れた山の山頂に作られている。
この神殿まではトロルの足でも1〜2日かかってしまうのだが、ゲルニカはペガサスに乗るためにこの距離はさほど遠い距離というわけでもない。
神殿は元々はここにいたと伝説のある人間の英雄のものであったが、その英雄の去った跡は蛮族の神殿となり、その後は彼女の神殿として落ち着いたものである。

流れる銀の神・透けるような白い肌。そして隠すことの無い頭部の角という容姿の人物がゲルニカである。平素からも鎧を纏い、手にもったものは杖ではなく槍なのだ。
・ ゲルニカは蛮族からは司祭として尊敬されているものの、実のところ神聖魔法などは使うことはできない。
ただ彼女には唯一の特殊な力がある。その頭部のユニコーンのような角は、触れるもののキズも病も治し、触れるアンデットを土に返すという力を持つ。
・ゲルニカの周囲には現在部族の戦士が訪れている。部族の族長ダークトロルのハーゲン、ボガードでは歴戦の戦士として知られる双剣のガガック達である。
今も目の前には一人のコボルトが来ては、何かを話し合っている。
PC@が来ると、ゲルニカはPC@に席を進め、コボルトに話を始めさせる。
コボルトは毛並みからすると中年と思われ、耳のたれた毛の長い風貌をしている。

● コボルトの依頼 〜汎用蛮族語〜
・ 私の名前はボッシュ。
・ 自分達の集落は、畑を耕し生活しています。周囲には人族も蛮族もあまりやってこず、それゆえ何台もの間平和な時をすごしてくることができました。その村に最近頻繁に人族が来るようになったのです。
・ 実は我々の集落の傍には魔導器文明の遺跡があったのですが、我々はそれを禁忌として立ち寄らないようにしていました。ですがその遺跡は人間にとっては大変に価値がある遺跡であるということなので、彼らは何とか調査をしようと再三足を運んでくるのです。
・ 今のところ大きな問題にはなっていません。遺跡には番人がおり、人族は番人に追い返されているのです。
でも番人の話だと。自分がいなくなった後、必ずよくないことが起こるので、誰かに助けを求めるようにということです。
・ 我々はこの集落のご高名を聞いていましたので、あつかましくもお願いに上がりました。
・ 我々の集落はザルツ地方とリーゼン地方の合間・テイフト山脈の麓にあります。
・ 番人)人型で石のような体をしており、鳥のような足をしています。背は私達が3人肩車したよりも大きいでしょう。

トロル達の意見
人族を駆逐して追いやり、そのコボルトの部族を傘下に加えるという考えとしてまとまるが、それに対して族長ハーゲンは素直に賛同せず、もの思いにふける。
→ もしハーゲンに意見を問うのならば、ハーゲンは自分の意見を言います。
「遠すぎる。何かあるたびに遠出しているようでは間に合わぬ。その土地を捨てこちらの部族に来ることが叶わぬから、こうして願いに来たのだ。とするのならば、その地に住まう方法を探さなくてはならん。その遺跡を壊してしまうほうがいいのでは?」

ボガード・双剣のカガックの意見
「これは冒険者と関わりあっていく事件。人の力抜きには物事は収集しない。人と交渉ができる種族を送ることとしよう。さらに遺跡探索の可能性があるのだから、万が一には遺跡の探索も心得たものも向かわせなくてはならない。」

ゲルニカの依頼

ゲルニカの意見
ゲルニカは取りまとめる意味があるので大体意見が出揃った後に話をする。
「みなの意見を聞くに、私はPC@こそ適任だと思う。この仕事はトロルもボガードも争いを大きくするだけだろう。
どのようにして解決するか・・・それは任せよう。皆も異存はないな?」
「さて、どうだ引き受けてはくれまいか?」
★ とまぁこの辺りがPC@の導入。

→ この時下準備として以下のものが用意される。
・ PC@のレベル分の剣のカケラ
・ 魔晶石10点3つ
・ 消魔の守護石10点が3つ
・ 研磨のやすり5つ(アルケミストワークスより)・・・1日の間、武器の追加ダメージが+1.1つの砥石で3回使用できる。
・ 決死の鉢巻1つ(アルケミストワークスより)・・・消耗品。「捨て身カウンター可能」相手の攻撃をダメージ6ゾロで被弾した後攻撃可能。カウンターとの併用は不可。

またトロル達はPC@を部族の代表として考え、首を毛皮であしらったマントを用意して着せてくれる。
武器の鞘当となる皮の鞘を用意してくれる。これも部族の代表であるという意味合いである。

PCA /冒険者への導入  〜蒼き雷の剣亭にて〜

冒険者の店「蒼き雷の剣亭」の主人ルーサーは、送られてきたギルド同士の回報に目を通すと「ほう?!」と声を上げる。そんな主人の様子を見てはウェイトレス達もしげしげとその回報に目を落とす。
・ PCが訪ねるのならば、その詳細を教えてくれるが、そうでない場合は張り紙を張ることとする。

内容は最近のわかった追加情報である。
「すでにその存在は確認されていたが、近年までそのようとのわからなかった遺跡テイフト山脈下にある魔導器文明遺跡の用途が近年の調査によってわかった。どうやら遺跡が作られたのは魔導器文明後期であり、蛮族の侵攻を前に文明が崩壊していく最中であった。」
「どうやらその遺跡は、修理工場的な施設であったらしく。また改造なども行われていたらしい。一説によるとこの遺跡ではこの危機的状態の打破のための機器が作られていたようだが、完成の前に文明が崩壊。計画も頓挫したらしい。
〜 ドルッケン・ガードル 〜」

→ ルーサーは「この話は眉唾だ。」と説明する。
 「あの辺りには遺跡があるのは確かなんだが、あまりまともなものが見つかったという話はない。
冒険者の噂ではスクラップ工場があるという噂だ。動力も既に止まってしまっているらしい。」

★ 冒険者であるPCA達が遺跡を調べにいくならばそれでよし。調べにいかないようならば、依頼が来る。

遺跡探索依頼 〜ドルッケン・ガードル〜

ある日、冒険者の店に依頼が来る。主人ルーサーはその依頼を見ては、なんとなく納得したようで、少し躊躇った後に張り紙を張ることとする。
・ 依頼人はルキスラ帝国・マギテック協会のギルド長・ドルッケン・ガードルである。
・ 彼はザルツ地方とリーゼン地方の合間・テイフト山脈の麓にある遺跡こそが、古代の魔導器文明後期の遺跡の特別なものであるという持論を上げた人物である。
・ 彼はその調査を依頼したいというのである。
→ ルーサーに話をすれば、ルーサーはマギテック協会に紹介してくれる。
★ ちなみに引き受けないようならドルッケン自らが来る。

マギテック協会 〜依頼人ドルッケン・ガードル〜

ルキスラ帝国ほどの大帝国となれば、マギテック協会は大規模なものである。
古代の機器の発掘修理を行う工房と技術を使った細工場所など、大きなフロアがギルド内部には作られ、離れには研究機関である別邸となっている塔の姿も見て取れる。
それだけで終わらないのが彼らの立派なところ、この協会は復活させた文明の力を惜しげも無く商売のタネにしている。この恩恵に預かる冒険者も多いこと多いこと。
一同がやってきたことを告げると依頼人ドルッケンの部屋へと通される。
渋い髭を蓄えたいかめしい顔のドワーフであるが、今は何か苛立っているようで、回転イスをクルクル回しながら、何を見るでもなく睨んでいる。

・ 案内人が一同を案内すると、突然そのドワーフは満面の笑み、顔をぱっと輝かせる。「来たか!」
→ 立ち上がってすぐさま冒険者に駆け寄ろうとするが、目が回っているのか足がもつれ、机の角に頭をぶつける。
彼は必死に「大丈夫だから」と固辞するが、頭には大きなたんこぶが出来上がる。

●依頼内容
・ 遺跡探索。ドルッケンの持論の裏付け。
・ 報酬:探索料金5000ガメル。経費。経費支給。
・ 遺跡内部で派遣されたアイテムは、マギテックギルドが原価で買取。
・ 魔導バイクレンタル無料券5回。
→ 断ろうとすると、しがみつき、「7500!いや10000出そう」と詰め寄る。
最終的には12000までは出す。それ以上だと協会の幹部が集り、ドルッケンを取り押さえる。

酒場への珍客 〜ドルッケン・ガードル〜

ある日、冒険者の店に一人のドワーフがやってくる。
渋い髭を蓄えたいかめしい顔のドワーフであるが、今は何か苛立っているようで、何を見るでもなく睨んでいる。
顔を見るなり主人ルーサーは、なんとなく納得したようで、「ようこそガードル会長」と声をかける。
・ ドルッケンはルーサーに冒険者が依頼を引き受けないことを詰め寄る。ルーサーとしても説明しようが無い。
・ ドルッケンはPCを発見(店の中にはPCしかいない)、PCに依頼を引き受けてもらおうと詰め寄る。

●依頼内容
・ 遺跡探索。ドルッケンの持論の裏付け。
・ 報酬:探索料金5000ガメル。経費。経費支給。
・ 遺跡内部で派遣されたアイテムは、マギテックギルドが原価で買取。
・ 魔導バイクレンタル無料券5回。
→ 断ろうとすると、しがみつき、「7500!いや10000出そう」と詰め寄る。
最終的には15000までは出す。
→ それでも断る場合、「もう、お前とマギテック協会は付き合わんからな」と脅しにかかってくる。
引き受けると掌をひるがえしたように親切になる。

★ この辺で引き受けてもらいたいものだ。

飛び込み冒険者

冒険者達が引き受けた後、別の冒険者のパーティに声がかけられる。
冒険者達は、いかつい鎧を着て背中にドラゴンスレイヤーを持った「戦士」、三角帽子の小さなロリロリのドワーフの魔法使いの少女、弓矢をもった軽装のエルフの3人組みである。
・ 彼らはこの仕事に自分達も加えてくれとねじ込んでくる。
・ なんでも死者蘇生をしてしまい借金を抱え込んでおり、早く返さなくてはならないというのである。
負債金額は全員で10万ガメルなのだが、今回の仕事は金になりそうだと説明する。
・ 戦士の名前は「ミート」、ドワーフの名前は「ロリ」、エルフの名前は「ゾロッター」という。
パーティの名前は「嵐のピエモンテ」

→ 彼らに金を渡そうとした場合、あまりにも怪しい話なのでそれは断る。
→ ドルッケンは同じ分「嵐のピエモンテ」に支払うと約束するので、彼らも同行する。

テイフト山脈 〜コボルトの集落〜

遺跡のあるのはザルツ地方とリーゼン地方の合間・テイフト山脈の麓。
周囲には森があり、山岳とがけが迫った作りをしている。周囲の山々と森が遺跡を隠すような作りになっており、その前は盆地となっている。

盆地にはコボルトの集落が出来ている。集落にいるコボルトは50匹あまりであり、5人で1家族を形成し、背の低い小さな小屋を立てて生活している。石を周囲に組んで壁を作り、その上に帽子をかぶせたような草木を編んだ天井を載せるという生活である。
・ 内部は一部屋だけの簡素な作りだが、コボルトには十分なスペースであるらしい。中央には足場の土を掘りぬいた暖炉があり、そこで簡単な調理もやっているようである。
●コボルト村の反応
@ 冒険者達一同がやってくるとコボルトは大変怯える。
・ コボルトは一同が遺跡に向かおうとすると、それを静止しようとしてくる。
彼らの言い分では、「遺跡に立ち入っていい事は何も無い。」「誰かが立ち寄るたびに村では災難が訪れる。」と汎用蛮族語で訴える。

A 一同が無視して進んだ場合、一匹のコボルトが後ろからついてくる。
コボルトは耳のたれた小さなコボルトで瞳の大きさや毛並みから子供であることがわかる。
このコボルト:ジョリィは石を投げてPCを威嚇。
「遺跡にいっちゃいけない!」「帰れ!」
→ それでも行く場合、コボルト自身は立ちすくんで動けなくなる。そしてトボトボと帰っていく。

遺跡の番人

やがて遺跡の傍でやってきたころのことである。
その辺りともなると開けた盆地となり、一見しては道ではないのだが、その実は整備された足場である。
・ そんな中、まるで通り道を塞ぐように草むらから何かが出てくる。
出てきたのは二足歩行の魔導機械である。身長は2m程度、両手には指は無く変わりに2つの銃がついている。
★ セージチェック・知名度10/ガーウィである。

@ ガーウィは警告してくる。合成ボイスで「ここは立ち入り禁止区域です。直ちに大挙しなさい。」
A それでも遺跡に向かおうとすると銃口を向けて再び停止を促す。「今すぐここを大挙しなさい。」
B それでも遺跡に向かおうとする場合、天に向けて威嚇発砲をする。「大挙しなさい。」
ここでガーウィと戦闘をし、撃退すれば遺跡に向かうことができるようになる。

PC合流

PC@が合流するのはこの直前である。
PCを案内したコボルトのボッシュが、その光景を見るなり、慌ててガーウィのところに駆け寄る。
・ コボルトが来ると、ガーウィは膝をついてコボルトの前に屈みこむ。
銃身で頭をなでるようにし、「ボッシュ。お帰りなさい」と声をかける。
ガーウィ「しかし、ここは危ない。あなたは村に帰っていなさい。」

ここがPC同士の合流となる。合流のやり方は自由。
振り切って冒険者がダンジョン奥に向かうこともいいし、ここで無理やり止めてしまってもいい。
★ちなみに・この合流を使用しない場合・PCAがいない場合は「嵐のピエモンテ」となる。

嵐のピエモンテ(戦士ミート・ドワーフのロリ・エルフのスカウトのゾロッター)
は話の成り行きでは遺跡探索ではなくここで戦闘になりそうなので、困ってしまう。
PCと戦うようならば、一応今遺跡探索することは断念し、仕方ないと素直にPCにつき従う。

コボルト村

コボルト村での生活

もし会話による解決や情報収集を必要とする場合はコボルト村に滞在しなくてはならない。ガーウィもコボルト村に一同を預けることとする。ガーウィはコボルトとPC@が冒険者を預かってくれるのならば、それにこの問題の解決を任せたいとも考えている。

→ 村にしばし留まり情報を確認したり、生活をともにする。

この後のコボルト村の生活を通してもらうといいだろう。

→ 無視してテイフト山脈遺跡に入る

ガーウィはこのまま戦闘になった場合、ある程度の時点で仕方がないと引き上げる。
ガーウィはそのままコボルト村に向かい、もしもの時の非難を促す。

村長の館

コボルト村についた一同は、村の村長であるボッシュの家に泊まることとなる。
ボッシュの家は普通のコボルトの家よりも大きく、部屋もいくつかに分かれている。通常コボルトが住処を作る時には足元は剥き出しの土・それに布地や板を敷くものなのだが、ここでは足元は布や毛皮などを利用している。
・ 基本的に賓客を迎える場所なので、それらしい家の作りをしている。天井が高いのはガーウィを入れる部屋があるからである。

・ ここで応対をするのは村長のボッシュと息子のジョリィである。ボッシュは誰に対しても好意的だが、ジョリィは冒険者は嫌いらしく、PC@に対してもよそ者としての不信感はある。ただし正義感は二人とも強く誠実なので、真摯に対応すれば気を許していくだろう。

村長ボッシュの話
・ 「自分も若い頃はよく無茶をしたものだが、あの遺跡に入ったのは私にとって最大の失敗であり、ある意味好運だっただろう。私はあの遺跡に入り、その時内部の番人を呼び起こしてしまった。番人は蛮族を許さず、我々の村までも手を広げてきた。その時我々を救ってくれたのがルーミスだ。」
・ ルーミスは誰かという問いには、ガーウィを指差し、ガーウィが「ルーミスとは私の名前です」と返事をする。
→ ジョリィは言う。
「ルーミスなんて人みたいな名前だよね。機械なのに。」と笑う。
ルーミスはしばらく黙ってしまうが、「・・・そうですね」とジョリィの頭をなでる。
・ 「ルーミスは番人を倒し、村を守ってくれた。私達はすぐに友達になったよ」とボッシュはパイプをふかす。
・ 「あの遺跡は危険なもので、あの遺跡から番人が出てくると村人が一杯死ぬ。入ったものも死ぬ・・・。だから私は誰も近づかないよう言っているのだ。」

●ガーウィのルーミスの話
・ 「あの遺跡は危険な魔導機械が多数います。彼らは現在も戦闘を継続しているために、下手に起こしてしまうと見境無い危険な戦いを起こしてしまうかもしれません。人族も例外なく攻撃されてしまいます。」
・ 「あの遺跡はリペアードックなのですが、最後に回収された機械はオーガ区画と対決していたドゥーム達でした。当時蛮族が少なかった時代でしたので、剣の守りはどの都市にも普及していませんでした。オーガは容易く人間の生活に順応、都市の中枢まで入ってきました。」
・ 「正確な情報を獲得された、当時の国家は焦りました。そして決断されたのが、都市を隔離して住人を処分してしまうという作戦でした。あの遺跡にはその時のドゥーム達があるのです。」
・ 「都市を滅ぼすことを目的としたドゥームです。ですから人族と言えど、それに近づくことは危険です。私は立ち入りを制限しなくてはなりません。」
・ 特殊なガーウィ)「えぇ・・・、私は当時でいう最新式でしょう。あの時代は生産能力自体が低下しいましたから、多分希少なのでしょう。」
・ 「私の対応年数は迫っています。もうすぐ私は活動できなくなってしまうでしょう。そうなると、ここの安全を保障することはできません。誰かにこの使命を委ねたいのです。」

シークレット情報

彼らが後悔する情報は以上なのだが、実際遺跡の中に入り、奥を目指すためには情報を集めなくてはならない。
これはある程度中が良くなるたびに話してくれる。

村長ボッシュの情報
・ 遺跡の中に入る時は入り口下にあるダクトの中を通れば入ることができる。ダクトの下は狭いので武器などを持ち込むことはできない。
・ 遺跡のドアはルーミスが開くことができる。ルーミスは一時的に機械を生き返らせる術をもっているようだ。
・ 遺跡の奥はルーミスが禁忌として閉ざしている。

ガーウィのルーミスの情報
・ 私には内臓電源があり、それを使用すれば、遺跡のドアなど電源の落ちた機械を動かすことができます。それを使用している間、私はあまり動けません。私はそれを使い正面のドアから出て来ました。
・ 最奥にはかつての蛮族侵攻の際に用意されたドラゴンフォートレスがあります。そしてそのドラゴンフォートレスの電力はまだ生きています。それを使用すると、遺跡は復活するでしょう。そうなると、大変危険なこととなります。
・ 私同様の頭脳を持った機械はもうあの遺跡には存在していません。私は最後の一人として責任を全うしなくてはなりません。
・ 昔私は保安官でした。町を見回り警備し、困っている人の道案内をしたりするのが仕事でした。あの戦いが始まるまでは銃も撃ったことはありませんでした。
・ 私が守ろうとした人族はもういません。でも何もかもなくなったわけではありません。私が人族が好きで、大切にしたいという気持ちが残ったのですから、それはとても大切な私の財産です。

1・コボルト村の案内

村の案内をルーミスは一同にしてくれる。ルーミスは歩く時も歩幅をそろえ、相手に合わせて歩いてくれる。
・ 何かとそわそわとするルーミス。「人間とちゃんと話をするのは久しぶりなので、上がってしまって」と頭をかくような仕種をする。
・ ルーミス「あの、よろしければお名前を教えてはいただけませんか?」と切り出し声をかけてくるルーミス。
・ ルーミスの胸には星型のマークがついている。
「これは保安官の印で、つまりは騎士ということなのです。私の仕事です。」
「コボルトは本来蛮族として駆逐する対象なのでしょうが、例外があってもいいでしょう。
少なくとも私の友達ですから。」
・「私はそういうことに柔軟な対応が取れるように作られました。」
村人に紹介してくれるルーミスだったが、好意的な村人、よそ者に怯える村人、冒険者を嫌う村人など反応は様様である。
「私も最初はそうでした」とルーミスはフォローを入れる。

2・コボルト村の農作業

ガーウィのルーミスの元に村のコボルトが集り、仕事の手伝いを依頼する。
ルーミスは畑を耕し、荒地を開墾するため作業に従事する。武器などは使わず、鋤を引いたりして土をならす他、体にロープをつけて切り株を引き抜いたりする。
・ 一同に対して見ているようなら協力を依頼する。
「どうです?私一人では手が回りません。お力を御貸しいただけませんか」「一仕事すると晩御飯もおいしく食べられます」
→ 作業が人段落すると、コボルト達は包みを取り出し食事に入る。食事はふかした芋やら何かの類であまり味はついていない。量は少なく、小分けに何度か食事をするようである。一同の分はボッシュが用意してくれる。
一同が食事をしている間、ルーミスは傍に座り休んでいる。自分の片腕である銃身に羽虫が止まると、しげしげと眺めているルーミス。
ジョリィは捕まえようと、手を伸ばし、羽虫が飛び立つ。ボッシュは「イタズラすらからだ」と笑い。
ジョリィは不服そうに「ボクのご飯を分けてあげようと思ったのに・・・」とぼやく。

3・寝床作り〜ルーミスのメンテナンス

一同の寝るところに困ったボッシュ。
ルーミスは干し草の上に布地を引いてベッドを作ることを提案し、一同の部屋の支度にかかっていく。
・ ルーミスはそれらの作業を終えるとボッシュに手入れをされる。体を布で綺麗に磨き、どこからか仕入れた油を入れて整備する。整備と呼べるほどでもないのだが、ボッシユはそれを丁寧に行っている。
またルーミスもボッシュが足を滑らせないように、そっと自分の腕を添えている。

4・ルーミスの帰路

夜にはルーミスは引き上げる。
・ちゃんと村人に挨拶をして回り、報告を最後に村長にする。
「村外れのおばあさん。先月事故で息子さんを無くした方ですが、ちゃんと食事を取っているでしょうか?差し入れをもっていって上げて下さい。」
「××さんは畑を大きくしすぎました。あれではすぐにクタクタになってしまいます。手入れが少なくていい作物を勧めましょう。」などと報告をしていく。
→ 最後にジョリィに対して膝をおって顔をつき合わせ、「お父さんに心配をかけてはいけませんよ」と声をかける。
ジョリィは頬擦りして「明日も来てね」と約束する。

5・朝・村長でボッシュが出かける。

人間の町に買出しにいくというボッシュ。フードつきコートを纏い、顔を隠し、靴を履いて正体を隠す。
ボッシュ「コボルトだとわかると足元を見られるからな」と説明するボッシュ。
→ PCが変わりに買い物を引き受けても構わないが、「嵐のピエモンテ」は村に残るので、その場合は何か問題を起こすかも知れないことを示唆したほうがいい。(何か小声で話し合っているとか)

6・近くの小川

朝からやってきたルーミスは、一同に綺麗なものを見せると小川に案内する。
小川に遊びに来るのはジョリィなどである。冒険者「嵐のピエモンテ」はやってこない。
・ しばらく小川で遊んでいた一同であるが、ジョリィは入ってはいけないと言われている深みに行ってしまう。
溺れるジョリィ。ルーミスも慌てて助けに以降とするが、足場が悪くすぐに転倒してしまう。
→ PCが助けにいくようなら救出することができる。
この時救出できないようでも、ジョリィは下流では無事に自力で陸に上がることができる。
ただしこの場合ジョリィは風邪を引いてしまう。
これを救出するとルーミスは大変感謝する。心配した様子で「ジョリィが死んでしまうかと思った」と震える。
この場合、ルーミスはその後日には武器の鞘飾りか、マフラーか何かを用意してくることととなる。
当然ルーミスの手編みである。

7・ゲルニカ到着。

ペガサスにのったゲルニカが訪れて村の様子を確認する。
PC@と合流し、事情を聞く。
● ゲルニカ
・ 「何か協力できそうなことはあるか?」
・ ここで何か必要なものがあれば頼むといいし、またゲルニカの助けが必要であれば、残ってもらうこともできる。
もしジョリィが風邪をひいていれば直してくれるだろう。
→ 別段用事が無ければ、ゲルニカは帝国のマギテック協会を調べてくるとして出て行く。

8・抜け駆け「嵐のピエモンテ」

一同が数日の時間を過ごした後のことである。ここまでで日数がいくらか経過しているように。
冒険者達「嵐のピエモンテ」がテイフト山脈遺跡に入ってしまう。これは何かの口実をつけて実行しよう。
→ ダンジョンの内容は下記にあるテイフト山脈遺跡を参照。
遺跡の入り口に訪れると、ドラゴンスレイヤーや板金鎧が茂みに置かれており、唯一の入り口であるダクトから入ったことがわかるのだが・・・。

この場合ルーミスとともに救助に向かわなくてはならない。
冒険者達は放っておけば、自身の命の保証も・周囲の安全もないのである。
この場合
@ テイフト山脈遺跡の入り口をルーミスが開けて入り
A 内部コンテナフロアで、「嵐のピエモンテ」と合流
B ドゥーム・カスタムと遭遇し戦闘。ルーミスの支援を受けながらの対決という展開となる。
→ その辺りのダンジョンの詳細は、下記を参照してくださいな。
遺跡内部では「嵐のピエモンテ」はドゥーム・カスタムと遭遇してしまう。
そこで起きる戦闘の流れは以下の通り。尚これはダンジョンに先んじてPCが入った場合はPCがうけるために、ダンジョンイベントとしても載せてある。

●ドゥーム・カスタムの行動
@ 自己動力を直結し1Fコンテナフロアの電力を一時的に復旧。その後、上に対して無作為に発砲。弾丸によって消火栓が発動し、コンテナフロアは消化ガス(粉状態)が充満。息ができなく視界も悪くなる。
A ドゥーム・カスタムは直結した動力を外した後、上に閃光弾を放つ。一同の視界に光が迫ってくるのが見えるが、これは囮である。上にいる対象のもとに到達するのは次のラウンドだが、次のラウンドにはドゥーム・カスタムは壁をフックと多足で駆け上がり、コンテナの一部を破壊して側面から奇襲を仕掛ける。
B 壊されたコンテナによって足場は極端に悪くなり、巨大な体格のドゥーム・カスタム以外は判定に−4されてしまう。
・ 魔法使いが魔法を使おうとした場合でも、ガスによって距離がわからず、相手の位置の指定が必要な魔法は仕えない(そもそも呼吸ができないので注意)。
・ 呼吸が出来ないので、行動できるのは生命Rまで。それを過ぎると行動不能になってしまう。

相手との遭遇はこの状態でおこる。
1R目
ルーミスは呪文を詠唱。空中にキューブ状態の障害物を想像し、それを一同の正面に落とす。これによって相手の遮蔽を隠すという意味合いがある。ルーミスはそのままキューブの隙間から銃撃で応戦する。
・ この壁に隠れていた場合、相手は鷹の目が無い場合、ここを直接は狙えない。
ルーミスは「こっちです。早く」と声をかける。
   「嵐のピエモンテ」のうち戦士ミートは「ロリが足に怪我して歩けない!」と返事をする。
・ この時点では相手との距離があるので、PC達の足では移動しなくてはならない。射撃しようにも煙のせいで正確な場所は把握できない。


2R目
移動しているならば、いよいよ相手と接近する。コンテナが壊された戦場ということもあり、小さな体躯では修正−4とひどく足場が悪い。
ルーミスは、ここで駆け寄り、右の銃であらぬ方向に射撃。同時に左の上腕が回転し、回転するノコギリ・バズソウを取り出す。ドゥーム・カスタムはルーミスに砲台を向けるが、ここで先の銃撃で留め金を外れたクレーンが振られ、ドゥーム・カスタムの砲台に当たると、狙いがそれる。かがみこんで前転、交わしたルーミスはそのまま相手の砲身の連結に一撃、砲身が切断し転がる。


3R目
ルーミスは再びキューブを展開。戦闘はPCに任せ、自分は「嵐のピエモンテ」の救助に向かう。
「このガス室のような無酸素状態での戦闘は長時間戦えない」ということをルーミスは警告し、一同に次のターンには引き上げ空気の入る入り口に来るようにと促す。


4R目
一同は移動しなくてはならないターンであろう。
ルーミスは一同の移動の後、背後に遮蔽としてキューブを生成。ドゥームが追ってくると出頭を横殴りに殴りつけ、相手を牽制・ひきつける。


5R目
入り口付近の戦闘となる。ここからは普通に戦ってくれて構わない。
この時、ドゥームの攻撃で入り口の扉が壊され、閉まらなくなってしまう。
→ 後はドゥーム・カスタムを壊すだけ。


助けてもらった「嵐のピエモンテ」は一同に感謝の言葉を告げると、この仕事を下りることを話す。
嵐のピエモンテはその日は治療に止まりを翌日より引き上げることとなる。

9・夜・村長ボッシュが帰ってくる。

帰ってきたボッシュ。ルーミスのための油などを買ったり、人間の里でしか手に入らないものなどを持って帰ってくる。
村で何があったか、留守中のことを聞くが、遺跡での事件があれば、ボッシュは大変驚く。
「嵐のピエモンテ」見て、「仕方ない奴等だ」と呟く。
ルーミス「ええ、でも彼らを責めないで上げて下さい。
かつてあなたのお父さんが、遺跡に入ったあなたを責めなかったように」
ボッシュは少し驚いた後、「そうだな」と納得し、「いい薬になるだろう」と冒険者をたしなめる。

→ その晩・ルーミスの夜なべ。

ルーミスは冒険者の怪我の心配などをし、今日はそこに泊まる様である。
実際は、冒険者のことを少し疑っているところもあるのだが、そんな自分には嫌気がさしている。
ルーミスはその日の晩、皆が寝静まった後には、ボッシュの靴を縫い合わせ、ほころびを繕っている。
・ 機械の胴体を開き、金髪碧眼色の髪の少女が、手に針と糸を持って縫い合わせている。
ルーミスはガーウィの中にいるのである。ガーウィの体と直結されたルーンフォークこそがルーミスである。

10・翌日・再び遺跡を見に行く一同。

ボッシュを加えた一同・再び遺跡の状態を確認に向かう。
遺跡ではやはり入り口の扉が壊されてしまい、修理できなくなってしまっている。ルーミスは仕方ないと説明し、
「以後はここに自分が立っていましょう」という。
・ ボッシュはそれには反対する。
「ルーミス。私達も見張りをするよ。入らなければ大丈夫なんだから、我々がやってきた冒険者を止めるよ。」
「これからは私達も一緒に遺跡を守るから、君も一緒に村で暮らさないか?」
→ ルーミスは震えてしまう。うれし泣きでもしているのだろう。
ルーミス「ありがとう。でも私の仕事なんです。大切な最後の使命なんです。」
ボッシュ「君が今、生き返って、果たさなくちゃいけない使命はもっと別のところにあるんじゃないかと私は思うのだが・・・」

→ ルーミス停止?!

帰り道、突然ルーミスは転倒してしまう。そして動かなくなってしまう。
この時マギテック技能があるものは、色々と調べれば、ルーミスの正体がわかる。
ルーミスの中にルーンフォークが入っており、ガーウィに体がつながれていることがわかる。
・ 体は下半身からなくなっており、機械と一体化している。
・ ルーミスはルーンフォークとしての対応年数の限界がきているのである。
→ ここで調べなくともルーミスは突然再び動き出す。「大丈夫」と一同に説明した後、黙りこくってしまう。
PCには「私はもう長くないのかもしれません」と悲しそうに呟く。
★ もしルーミスの正体がわかれば、ルーミスは「このことは皆には内緒にして下さい」と告げる。
「私はたった一つの特別なガーウィじゃなくていいんです。
ガーウィを見るたび思い出してくれるようになればいいんですから」と説明する。

11・翌日・再び遺跡を見に行く一同。

それからまた数日の時間が経過する。
一同が協力するのならば、PCと村人は交代しながら見張りにつくこととなる
(PCが協力しなくても村人は見張りにつく)。
PCが丁度次の交代の見張りのボッシュ達と交代し村に帰還したときのことである。
遺跡の入り口で煙が上がり、爆発音が響く。

遺跡の入り口から飛び出してきたのは前のドゥームよりも一回り大きいドゥーム。より武装を積んだウォードゥーム・カスタムである。入り口には傷付き倒れるボッシュの姿がある。口からは血を流し意識が無い。一緒にいるほかのコボルトは黒焦げになっていたり、バラバラになっていたりしている。また茂みには逃げ込んだコボルト達もいる。
このウォードゥーム・カスタムは最近起動したものである。
遺跡の扉が開いたことで、探知が外に広がり、蛮族を発見・起動してしまったものである。

1R目
ウォードゥーム・カスタムの行動
・ ウォードゥーム・カスタムは非常に固い装甲をしている。この装甲は普通には破壊することはできない。
PCの基本的な攻撃は通らないだろう。

ルーミスの行動
・キューブを作成し、壁を作って戦うというやり方は以前の通り。やはりそれで相手の攻撃を自動的に失敗させるのだが、今度は主砲1回で壁が破壊されてしまう。こうなると意味が無いだろう。


2R目
ルーミスはワイヤーアンカーを射撃、主砲に絡みつかせる。PCにほうに向きそうな主砲を邪魔する。
ウォードゥーム・カスタムはそのまま力任せに振り回し、振り回されたルーミスはウォードゥームに踏みつけられて両足を潰されてしまう。


3R目 
ぐったりとしているルーミス。たぶんPCの攻撃は通らないだろう。


4R目 
ぐったりとしているルーミスの上半身を踏みつけ、潰そうとするウォードゥーム・カスタム。みるみる装甲がひしゃげる。


5R目
PCが助けようとするべきだろう。足に向かって攻撃や、ルーミスの脱出を目的とした攻撃を宣言することが可能。この攻撃が2回命中すれば、ルーミスからウォードゥームの足がズレ、ルーミスは脱出できる。
→ これをPCがやらない場合、ジョリィが走ってきて、体当たりをする。この程度ではびくともしないが、この場合、ルーミスの装甲が敗れて解放され、中の少女が見えるということになる。


6R目
ルーミスはぶら下がったままのワイヤーアンカーをひいて、ウォードゥームの上に飛び乗る。
ボディのハッチを内側から開き外すと、中からは金髪碧眼の少女型ルーンフォークが姿を現す。
彼女は手にバーナーを持ち、その装甲をゆっくりとはがしていく。


7R目
ルーミスが装甲をはがし終わり、その内部のコード類に手を伸ばす。しかし、ウォードゥームは体を回転、ルーミスを振り落とす。地面に転がるルーミス。
→ ここで、ようやく一同はウォードゥーム・ダメージが与えられるようになる。
ルーミスの開けた穴へ攻撃するには−4修正であり、その場合防護点は0として扱う。


戦闘終了後
ボッシュはここでゲルニカがいなかった場合は治療できない。ボッシュの体は致命傷なのである。
ルーミスはここでボッシュの体に寄り添おうとするが、途中で機能を停止してしまう。
ジョリィは転がったルーミスのシェリフスターを抱いてえんえんと涙を流す。
※ その後ルーミスは目を覚まさない。死んでしまったように見えるがこの後1度だけ目を覚ますことになる。


12・冒険者現る。

新たな調査隊が現れる。今度の調査隊はマギテック協会の技師達も伴った大々的なものであり、いよいよ本腰をいれて遺跡の発掘を行うつもりなのである。
コボルトの村にキャンプを張った調査隊は、コボルトの村で情報収集をすることとする。
・ 調査隊は冒険者が30人。技師が10人という面子で、だいたいの冒険者のレベルは5ぐらいだがトップは7レベルがえ人くらいいる。
・ 彼らは大体の情報をしいれた上できているが、実際の事件を目の当たりにしたわけではないので認識が甘い。彼らは魔導器時代の遺跡を探索し、いくつものドゥームを破壊してきたという実績から過信しているのである。
・ 技師隊のリーダーは、ルーミスを発見すると調査対象として色々と調べ始める。
「私達ならば治せるかもしれない」というリーダーの言葉にそそのかされる村人だが、リーダーは未知の発見に歓喜し、ルーミスをどんどんバラしてしまう。
「すごい!これはルーンフォークのようだが、その実は魔導機器で体が構成されている。もって機械的なものなのだ」と驚き、世紀の大発見として騒ぎ始める。
→ ジョリィはそれに逆らおうとし、取り押さえられてしまう。


13・ゲルニカの合流

もしゲルニカの協力を求めていない場合、ゲルニカは帝国に行っている事だろうが、この時になってゲルニカは村に帰還してくる。
・ 彼女は今回のことを取りやめてもらおうと直談判したようなのだが、まったく相手にされず、追い返されたという。
・ この時ボッシュが死んでいるのにPCに嫌悪があるのならば、ゲルニカは傷付いたボッシュの治療をし、復活させることができる。
・ ルーミスに対して治療しても気がつくことは無い。


14・ルーミスの目覚め

翌日、ついに調査隊が遺跡に向かってしまう。ここでどれだけ抵抗しても彼らは聞く耳を持たず、それどころか一同を「ゲルニカの仲間」「蛮族とつるむ」と嫌悪の目線で見る。
→ 結局調査隊に先行する冒険者と数人の技師は遺跡に向かい、PCは案内をするか取り残されることとなるだろう。
この時ジョリィは調査隊を止めようと追いかけていく。

残る技師はルーミスの標本化を始めようとする。これはジョリィが向かったことを気がついた直前直後とする。
ここでPCが止めない場合、ルーミスは標本にされてしまうだろう。
もしここで阻止すると、ルーミスは突然に気がつく。
・ わけのわからないルーミスは事情を一同に尋ね、理解すると「私の使命を果たさなくては・・・」と一同に助けを求める。

→ 新しいボディ


ルーミスは一同を撃退したウォードゥームの元につれていって欲しいと願う。

そこにつくなり、ルーミスはウォードゥームと自分を接続するべく準備をする。ウォードゥームは破損著しいが、ルーミスが接続を終えると再び起動する。

→ この後はダンジョンに突入し最奥にあるドックを目指せばいい。

その後の展開

この時ドックはさらに危機的状態にある。
人間が入ったことでセキュリティが起動して、しまうのである。それはより恐ろしい自体となるのである。
この時、ダンジョンに入るまでに相当な時間が経過しているだろう。
その場合はちょっと時間短縮したほうがいいだろう。
エレベーターフロアが壊れており、そこからウォードゥーム達が這い出ているとしよう。
ウォードゥームの数はおよそ10体。PCを乗せたルーミスはそのまま、その穴のまっただ中に下りて戦闘を開始していく。

テイフト山脈遺跡

テイフト山脈遺跡・1F

入り口を抜けるとコンテナフロアに出る。
コンテナフロアからは、「ベースエスカレーター」「エレベーター」へ通じている。
「ベースエスカレーター」⇔「コンテナフロア」⇔「エレベーター」というふうにつながっている。

ダンジョン入り口

入り口に対して斜めに作られた石作りの固い扉がある。閉ざされたままであり、引き戸式だが人の力で開くような作りではない。扉の横にはパネルが用意されており、かつてはここで開閉を行ったものと思われる。
・探索)スカウト技能基準:知力判定10目標値
→パネル下に補修用ダクト発見。内部に続いているらしい。
・ 入るだけなら、このパネル下の補修用ダクトから中に入ることができる。しかし板金鎧や大武器は装備して入ることはできない。
・ この入り口はルーミスがいた場合、ルーミスがあけることができる。体から伸ばしたケーブルが入り口パネルの中に接続されると一時的に電力は復旧。シャッターが開くことができる。ルーミスは内部に移動するためにケーブルを外すが当然ドアは開けっ放しになってしまう。

1F・コンテナフロア

コンテナをクレーンで吊り下げるフロアで内部はちょっとした大きな空間に、クレーンが備え付けられている。奥・中央には巨大な大穴が空いているが、元々下の階への資材搬入用エスカレーターがあるようである。
・内部からでも入り口の扉は開く様子は無い。動力炉が落ちているようだ。
⇒エレベーターに移動可
⇒エスカレーターに移動可
・探索)スカウト技能基準:知力判定10目標値
→コンテナの中はいずれも空。ただし、壊れた部品も発見できる。ガーウィかドゥームに使われている部品のようにも見える。
●解説
この遺跡は壊れた武装機械のリペアーと、改造を目的としているために、ここにはその手の部品が多く運び込まれていた。


1F・エレベーター

エレベーターは現在完全に停止してしまっている。地下は3階まであるようであり、本来ならばこれを使えば地下3階まで近道できるはずであっただろう。
・ここから降りる場合は、エレベーターの底に穴を開けて降りなくてはならない。
⇒1Fコンテナフロアに移動可。
・ここを降りる場合。劣化していたエレベーターのワイヤーが切れエレベーターが落下激突してしまう。
下まで30m落下し30点のダメージ。エレベーターは一番下まで落ちてぶつからず。ブレーキがかかり直前で止まる(電力不要)。

1F・ベースエスカレーター

ベースとなる床自体が移動する仕組みであっただろうエスカレーター。現在は下のフロアのいずれかに止まっている。下は見通すことのできない暗闇がポッカリ口を開けている。
⇒1Fコンテナフロアに移動可。
⇒B1Fコンテナフロアに移動可。
・ロープを使用すれば下20mの地点にまで降りることができる。
ここにエスカレーターが停止しているようでさらに地下が存在するようだが、エスカレーターが邪魔になって下には降りれない。
→ここは溶接されている。ここを溶接し、下の区画を封鎖したのはルーミスである。下にはドゥームが一杯いるのである。

★イベント「ドゥーム・カスタム」

★ ここに来ると下で何か明滅しているものがある。
これは下・ベースエスカレーター上にあるドゥーム・カスタムが上を確認しているところである。
ドゥーム・カスタムは生物を発見すると攻撃を開始する。
★ なおドゥーム・カスタムはここに2台あるが、同時に起動せず、時間差がある。これは偶然そうなったとして処理する。何かの拍子に起動してしまうだけで、実際は動作不良の欠陥品である。

●ドゥーム・カスタムの行動
@ 自己動力を直結し1Fコンテナフロアの電力を一時的に復旧。その後、上に対して無作為に発砲。弾丸によって消火栓が発動し、コンテナフロアは消化ガス(粉状態)が充満。息ができなく視界も悪くなる。

A ドゥーム・カスタムは上に閃光弾を放つ。一同の視界に光が迫ってくるのが見えるが、これは囮である。上にいる対象のもとに到達するのは次のラウンドだが、次のラウンドにはドゥーム・カスタムは壁をフックと多足で駆け上がり、コンテナの一部を破壊して側面から奇襲を仕掛ける。

B 壊されたコンテナによって足場は極端に悪くなり、巨大な体格のドゥーム・カスタム以外は判定に−4されてしまう。
・ 魔法使いが魔法を使おうとした場合でも、ガスによって距離がわからず、相手の位置の指定が必要な魔法は仕えない(そもそも呼吸ができないので注意)。
・ 呼吸が出来ないので、行動できるのは生命Rまで。それを過ぎると行動不能になってしまう。



テイフト山脈遺跡・B1F

ベースエスカレーターはここに止まっている。途中の空間は本来の生活区画である「通路区画」「セキュリティルーム」「エレベーター」のみである。
「ベースエスカレーター」⇔「通路区画」⇔「セキュリティルーム」⇔「エレベーター」というふうにつながっている。

B1F・通路区画

細かく通路で部屋が区切られたフロア。3×3の部屋が区切られ、縦4本×横4本の通路がある。通路の証明は既に落ちており、歩く度に舞い上がる埃が視界を悪くする。
⇒B1Fエスカレーターに移動可。
・ スカウト技能基準知覚判定→通路には歩行機械の類いが歩いた後があり。
・ 部屋の中は生活区域だが生活感がなく埃を被っている。備え付けのベッドと椅子、机があるが、持ち運ぶことはできない。
★ここで戦闘する場合、相手の射撃への回避判定は十字路か直線通路で行うことになる。
十字路で回避した場合は、側面通路に回避することになる(相手の視界から姿を消す)。直線通路では回避判定を行うことはできない。

B1Fのベースエレベーターにいるドゥーム・カスタムの1体はここで反応する。
隣接するこのフロアに対して射線が通る場合、いきなり銃撃してくる。この場合、回避できない時は全ての攻撃をくらってしまうので注意。
●ドゥーム・カスタムの行動
@ 火炎弾を打ち込む。弾丸は射線の通った区画を炎で満たし、その炎を通り抜ける場合、1ブロックに20点という高威力の炎で焼いてしまう。これで相手を囲みこんで倒すつもりである。

A ドゥーム・カスタムは流れ弾を呼び込むバウンドガンを撃ってくる。弾丸は壁を跳ねてあらぬ方向から飛んでくる。この攻撃は1d6回行うが回避後も1d振り、先の攻撃回数を上限に何回命中したか判定する。ダメージは2d+6点。

B 放っておくとこの区画は燃え上がり遺跡全体も被害が出てしまう。なんとかするためには、この攻撃を行うドゥーム・カスタムを撃破するし、フロアのセキュリティを一時的に復旧し、消化を行うという方法がある。


B1F・セキュリティルーム

小さな小部屋だが、内部にはいくつものモニターがあり、遺跡内部の簡単な地図も飾られている。ロッカーなどもある。
・遺跡内部のセキュリティを管理管轄するフロア。
・ここには遺跡の地図がある。全容を軽く説明していい。
ここはルーミスがいた場合、電力をつなげ一時的に復旧できる。
ドゥーム・カスタムによって起きた火災のの消化活動も行うことができるし、またドゥーム・カスタムをセキュリティによって破壊できる。過酸化酸素で銃口を爆破し、肉弾戦をドゥーム・カスタムに挑ませ、追い込んだ相手をシャッターで潰すというのが対応だろう。

テイフト山脈遺跡・B2F

エレベーターからのみ来ることができる。
エレベーターから降りると、そのままリペアードックに入る。リペアードックからはコンソールへと移動することができる。途中の空間は本来の生活区画である「通路区画」「セキュリティルーム」「エレベーター」のみである。
「エレベーター」⇔「リペアドック」⇔「コンソール」というふうにつながっている。

B2F・リペアードック

修理用のリフトとベルトコンベア・クレーンなどがある場所で工場のようである。整備用の自動機械があるが対応年数を終えているのか動く気配が無い。
★内部の探索を宣言すると目標値に関わらず分かる。
・一角にはルーンフォーク製造用カプセルのようなものがあるが、溶液も空になっており、使用できなくなっている。
★セージ17)これは生体部品を作るための工場で、魔導器に組み込まれる部品を作っていたらしい。

・ 壊れた魔導器機械の類いが整理されて収納されている。体の傷跡を見るに蛮族に破壊されたものだろう。
★セージ15)この遺跡が作られたのは魔導器文明末期であり、この遺跡はリサイクルとカスタマイズを特化させていた遺跡のようである。魔導器文明後期なだけあり、技術レベルは高い。

★ドラゴンフォートレス・カスタム

ここの目玉商品というべき品。通称のドラゴンフォートレスの倍の生命点をもつ。
非常に大型の戦闘機械で、内部にウォードゥームを収納できる。内部に収納できるウォードゥームは実に100体。
これらは既に命令を受けており、生物にとって危険な相手である。

B2F・コンソールフロア

天井の高い音楽堂のような作りのフロア。工場施設の管理運営を行うフロアであり、部屋は一部に作られたオルガンのようなコンソールパネルを持ち、客席のようなサブコンソールを持つ。
★セージ15)この遺跡が作っていたのは大型の魔導器機械であるらしい。製造を急いだものの文明は先に崩壊してしまったようである。
★セージ15)作ろうとしていたのは大型化しカスタマイズされたドラゴンフォートレスである。ウォードゥーム100体を内蔵できる規模のものである。
★ セージ13)最後の作戦ではドラゴンフォートレスは当時蛮族との戦いの戦地であった場所に(今のルキスラ)ウォードゥームを運ぶ予定だった。
★ セージ16)ドラゴンフォートレスの緊急停止方法について。下記の緊急停止システムを参照。

ここを探索終了する辺りで施設内に電源が灯る。理由はドラゴンフォートレス軌道を参照

★ドラゴン・フォートレス起動

@ ドラゴンフォートレス自体は特殊な頭脳を持っている。命令を実行するための手段を考えられるのである。
一同がここに入って来たとき、ウォードゥーム達がセキュリティとして起動するようにドラゴンフォートレスは命令を与えている。これによって起動したウォードゥームであるがその電力は遺跡とこのドラゴンフォートレスの起動に回されている。
結果ドラゴンフォートレスは起動し、作戦を開始する。

A ルキスラ帝国に対してドゥーム100体を投下し、生物を破壊するのである。こうなると、大問題である。
ドラゴンフォートレスはこのまま無理やりにでも遺跡を脱出する。
ベースエスカレーターを破壊して上昇、地上に出るだろう。そうなると飛行できない場合、手をつけることはできない。
→ ドラゴンフォートレスは目的地に着き次第・自分の機能を停止・ウォードゥームを起動・投下する。

緊急停止システム

実は安全装置というものがある。
この計画自体非常に非人道的なものなので、計画が決定された後でも研究者達の間では、もしも計画が取りやめになったときの対応策が練られていたのである。それは広範囲に渡り、マギスフィア・及び魔導機器を破壊するEMPパルスのような装置である。範囲は100mほどであるが、それを使用すればドラゴンフォートレス中枢から発したパルスがウォードゥームなどを全ての機能を破壊する。
これを作動させるには、議会の承認コードが必要であり、それを使えば通信でも阻止できるが、現在この方法は不可能である。そんな時のために作られたのがドラゴーフォートレス内部から直接発動させる場合である。
それを行えば、すべてパルスを発生させることができる。
→ ルーミスは万が一の為にその方法はレクチャーされている。
→ またルーミスでなくとも、高い技術力があれば成功するだろう。

最後の使命

遺跡の最奥に下りた一堂はセキュリティを起動させてしまうので、ウォードゥームとの戦いになってしまう。
ここではウォードゥーム・カスタムと戦闘をするが、それも非常に強敵である。
→ PCだけで対決しないとならない場合は、もう悲劇としかいいようがない。
なんとか1体を倒すように。
→ ここにルーミスが一緒にいた場合は、ルーミスは傷付き壊れながらもドックの隙間に一同を案内する。
この時戦闘は1ターンでいい。ターンエンドまで生き残ればOK。
・ もし冒険者や技師などもいた場合、ここでルーミスは彼らをも守らないとならないのである。
 ルーミスは呪文を唱えると大量のキューブが積みあがり、遮蔽物となって一同を覆い隠す。
  しかしこの遮蔽もウォードゥームの攻撃の前には、まもなく壊されてしまうだろう。

ジョリィがいる場合はここで再会する。
ジョリィはベルトコンベアを指差し、これがドラゴンフォートレスの傍まで続いていると説明する。
ジョリィがいない場合は、これはルーミスが説明する。
・ ルーミスはウォードゥームの機銃の一つを外すと担ぎ、唯一の武器として形態する。そして体を引き釣りながらコンベアに入ることをする。

ベルトコンベア

ベルトコンベアの内部はあまり安全な空間ではない。部品を取り付けるための、機械が動き回り、下手をすれば挟まれかねないのである。
ここでは回避判定を行い・目標値は15として扱う。鎧を着ていた場合、板金鎧−4、皮鎧−2の修正を受ける。
失敗するとダメージ2d+10点受けてしまう(防護点有効)。

緊急停止

ドラゴンフォートレス内部では、多くのドゥームがつめられている。その数およそ100体。ここでドラゴンフォートレスがどのようにしてドゥームを使っていたのか理解できる。
ルーミスはここでEMPの説明をする。
★EMPについては緊急停止システムの項目に載っている。
→ 「この遺跡を停止します。この遺跡の中の魔導機械は壊れるでしょう。マギテックを使われている方は残念ながら、装備を失ってしまいます。」
勿論これを行うことでルーミスも死んでしまうこととなる。
それを指摘されると、ルーミスは瞳を伏せてしまう。

シェリフスターは誰の胸に

PCは依頼人であり、協力者

PCがルーミスとの間に距離がありつつも協力していた場合、ルーミスは自分の胸のシェリフスターを外し、PCに手渡す。
「どうやら、もう私はあの村を守ることはできないようです。私の時代は終わりました。
私の大切なものが生きる時代を守るこの星を、私の胸に輝いたシェリフスターを誰かに胸につけてください。」
→ 後ろでは、セキュリティのウォードゥームが動き始める。その数2体。
 ルーミスはそっと離れる。

PCは親身になって考え、共に悩んでくれた大切な人

PCがルーミスに対して、なんらかの感情を抱き共感した場合は、ルーミスは自分の胸のシェリフスターを外し、PCの胸につけてくれる。
「私の時代は終わりました。そしてみなさんの生きる。私の大切なものが生きる新しい時代は、あなたが守ってください。」
そっとPCの胸にもたれかかり、衣服の裾を掴む。
→ 後ろでは、セキュリティのウォードゥームが動き始める。その数2体。
 ルーミスはそっと離れる。

ジョリィがここにいて、ジョリィこそが相応しいという場合

PCがこの事件では協力者であり、この場にジョリィがいた場合は、ルーミスは自分の胸のシェリフスターを外し、ジョリィの胸につける。
「ボッシュがいっていましたね。私の使命は遺跡を守ることではない、もっと別の・・・と。今ならわかります。私はここで生きて、私達の時代の後、あなたと私の時代が来るのを見届けること、それが私の使命だったんです。
私の時代は終わりました。そして私の大切なものが生きる新しい時代は、あなたが守ってください。」
ジョリィの方をそっと抱き、泣き出すジョリィ。
→ 後ろでは、セキュリティのウォードゥームが動き始める。その数2体。
 ルーミスはそっと離れる。

ボス戦

ここでボスとなるのはウォードゥーム・カスタム2体
ウォードゥームこれを撃破した場合、シナリオはクリアとなる。
・ PCがルーミスの緊急停止システムに賭ける場合、6R後に発動するとする。

ボス戦終了後・ジョリィがいれば最後にルーミスに叫ぶ。
→「ルーミス。大好きだ!」
そして振り返ったルーミスの笑顔。

輝く星があの子を照らしますように

「どうか、輝く星があの子を照らしますように」
ルーミスが生まれた時、保安官は別の人であった。ルーミスを守り慈しんだ人。その人はもう今は無く、その星は彼女の胸にやがて輝き、そしてまた誰かの胸で輝くのだろう。
そう、ルーミスも思った。

そして緊急停止システムが発動。全てが終わり、また始まる。
遠い日のあの日のように。

報酬

一同はその後マギテック協会のドラッケンより保証を受けることとなる。いわば被害者なので、魔導器が壊れてる場合は修復・新規購入は全て費用をもってもらえる。
また本来依頼を受けた人にしか支払われない費用も支払われる。
・ 報酬:探索料金5000ガメル。
・ 魔導バイクレンタル無料券5回。
それに加えて、詫び量として+1万ガメルである。

経験点は1000点です。
★ もしPCがシェリフスターを預かっている場合、ここで誰に渡すかのシーンを用意するといいだろう。

エンディング1

コボルト村も代替わりしたようだ。
ゲルニカから切り出された話を耳にする。
「今ではジョリィも大きくなり、村を仕切り周りを守っているようだ。私も心強い仲間ができて頼もしいよ」
とゲルニカ。

ジョリィは今日も村を見回っていた。村だけじゃなく野も森も、遺跡の跡地もたまにはいく。
危ないところは立て札を立て、立ち入った人には注意を促す。
ジョリィの胸にあるのは(ジョリィの手に渡っていないのなら「手製の」)シェリフスターだ。
いつかは自分も立派なあの人のようになろうと、今日も頑張る。
「本日も異常なし」と呟き天を見上げる。

エンディング2

(もしエンディングで、ルーミスが死んでいることが我慢できない場合、こちらのエンディングを選ぶといいだろう。)

ルーミスはもう動かない。生命維持装置は切れ、後はただ眠るだけ。大切なもの心配してくれるものに囲まれ、眠りにつくのは寂しいような嬉しいような・・・。
そんなルーミスの頭の上に載せられるのは天子の輪。エンジェルリングである。
リングを与えたゲルニカ。
「いつか彼女の体が治る日がくるかもしれない。その日までお別れだ」
「・・・うん。じゃあまたね。おやすみルーミス」とジョリイ。そして一粒の涙。

あれからどれほどの時が流れただろう。
ルーミスが目を覚ました時、世界は随分と変わっていた。今ではルーミスはワンピースなどを着ては、街中を歩いている。
犬のお巡りさんと目が合い、頭を下げるルーミス。時間を持て余した二人の立ち話。
「私の時代には、コボルトの騎士とか珍しかったんですよ。」とルーミス
「へぇ。でもコボルトは気が強くて勇気がある。転職みたいなもんなんですよ」とお巡りさんの返事。笑いあう二人。

「あれから随分経って、いまでは気軽に歩いていけないのだけど・・・
ここにもちゃんと届いていますよ。あなたの星の輝きが」

登場人物データ

ガーウィのルーミス

 生命点 45 /抵抗 11+2d  精神点 81 /抵抗 11+2d
 :先制値17

[攻撃]
・ 「アームガン」  命中13+2d ダメージ:10+2d 効果:命中する限り3回まで攻撃。
・ 「バズソウ」   命中13+2d ダメージ:10+2d 効果:ダメージ分防護点削減
●[魔法]マルチアクションで常に選択。
・ 「具現化魔法キューブ」 魔力12+2d 効果:遮蔽壁を創造。攻撃3回で壊れる。
[防御]
・ 「回避」       回避13+2d 防護:10点 効果:なし。

ドゥーム・カスタム

 生命点 胴 40 /抵抗 8+2d  精神点 なし /抵抗 8+2d
 生命点 砲頭30 /抵抗 8+2d  精神点 なし /抵抗 8+2d
 :先制値14

[攻撃]
・ 胴「機銃」  命中9+2d  ダメージ:2d+9  効果:攻撃が命中すると防護点を1点減点。
・ 胴「掃射」  命中7+2d  ダメージ:2d+9  効果:1d6回攻撃。最低でも1点ダメージを与える
・ 胴「光弾」  生命6+2d  ダメージ:なし    効果:5Rの間・盲目−4修正。全体に可能。
・ 砲「主砲」  命中7+2d  ダメージ:2d+14 効果:命中すると相手の次の主行動キャンセル。
・ 砲「爆裂弾」 命中7+2d  ダメージ:2d+10 効果:周囲5m内は回避しても1/2ダメージ。
・ 「ターゲットサイト」  ダメージ:2d+13 効果:10回まで可能。命中+1。
[防御]
・ 「胴・回避」       回避7+2d 防護:10点 効果:魔法ダメージ3回まで10点減点。
・ 「砲頭・回避」      回避8+2d 防護:10点 効果:魔法ダメージ3回まで10点減点。
・ 「リアクティブアーマー」 相手の攻撃を回避せず、防護点を5点減少することでダメージを無効化する。
この時攻撃が近接攻撃であった場合、相手は2d+10点の爆発(魔法)ダメージを受ける。

ウォードゥーム・カスタム

 生命点 胴 60 /抵抗 12+2d  精神点 なし /抵抗 12+2d
 生命点 砲頭40 /抵抗 12+2d  精神点 なし /抵抗 12+2d
 :先制値16

[攻撃]
・ 胴「機銃」  命中12+2d  ダメージ:2d+14  効果:攻撃が命中すると防護点を1点減点。
・ 胴「掃射」  命中12+2d  ダメージ:2d+14  効果:1d6回攻撃。最低でも3点ダメージを与える
・ 砲「光の矢」 命中11+2d  ダメージ:2d+24 効果:周囲10m内は回避無効ダメージ。2回まで。
・ 砲「主砲」  命中11+2d  ダメージ:2d+24 効果:命中すると相手の次の主行動キャンセル。
・ 砲「爆裂弾」 命中11+2d  ダメージ:2d+20 効果:周囲5m内は回避しても1/2ダメージ。
[防御]
・ 「胴・回避」       回避7+2d 防護:100点 効果:魔法ダメージ10回まで20点減点。
・ 「砲頭・回避」      回避8+2d 防護:100点 効果:魔法ダメージ10回まで20点減点。
・ 「防護点の特殊な扱い」  攻撃を命中させるたびに防護点が減少。

《プレイレポート報告》

テストプレイはゲルニカ編といいつつ単発話としてやりましたので、導入は冒険 者の導入を使いましたので、ゲルニカ側からのPCの出番は無しです。

さて本編。
PCはマギテック協会ドルッケンの依頼で遺跡探索をするわけですが、序盤で「 遺跡について下準備をしようとした際に情報が設定されていない。」「ドルッケ ンがこだわる持論て何?」が詳しくかかれていないので、返答に困りました。

さて遺跡到着後は、探索のつもりで来たPCとしては、出会った遺跡の番人であ るガーウィのルーミスの特異性を見て、ガーウィ自体を「太古の遺産」と位置付 けました。そういうわけでコボルト村に滞在します。
いくらルーミスが友好的とはいえ、遺跡の門番ガーウィに諭されて帰るのは冒険 者の名折れ…、こっそり遺跡に侵入します。
しかしドゥームの情報を甘く見ていたのでしょう。内部で起きたドゥームとの戦 闘は想像以上に苦戦。ガーウィに助けられます(このテストプレイではPCは13 レベルなので、ドゥームはあっさり倒されました。そこで2体目を示唆し引き上 げさせることにしました)。
こうなるとPCはガーウィには協力的です。責任を感じたPCはガーウィ側に立 って遺跡の番人のように働きます。その後遺跡から現れたウォードゥームとの戦 闘の後、マギテック協会冒険者一団と遭遇します。
(※ウォードゥームの戦闘で気が付いたのは、防護点低下の敵との対決はPCは 初めて、50点ものダメージが「チーン」と弾かれては、物理攻撃は思わず断念で した。確かにこれで防護点が減ってるとは思わないから…)

さてさて―
マギテック協会と冒険者の意見は遺跡に来た当初の自分たちに近い反応であるた め、説得できない事実にもPCは苦笑するしかありません。マギテック協会は結 局遺跡に入ってしまいます。
ルーミスが復旧した後はシナリオの最終局面です。この時点で時間は相当経過し ていたので、ダンジョンは飛ばしました。
怒濤の展開でラストを迎えるわけですが、エンディングではシェリフスターをP Cに渡して見たのですが、遺跡の番人をやるわけにいかないわけですから、やは りコボルト達の手にゆだねられました。

プレイ時間は3時間半程でした。この辺りは予定通りです。二つの導入のPCな らもう少しやり取りに時間がかかるかもしれませんね。

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