このシナリオはゲルニカ編の4話目にあたります。
これまでにAレッドキャップの話/B双剣のガガックの二つのシナリオを終えて おくことが望ましいでしょう。
Aに命乞いするゴブリンを退治してしまっていたり、Bにボガードのガガックを 殺してしまった場合は、このシナリオは推奨できません。その場合は調整が必要 です。
→シナリオにはボガード・双剣のガガックが出てきます。

登場人物

ゲルニカ

ゲルニカ

角持ちで知られるナイトメアの冒険者です。
穢れについて学んでおり、ライフォス・ティダン・キルヒアなどの師事を受けていますが、蛮族に対しても交流を持つなど異端者として知られています。
そのために神殿からは危険視される声も囁かれています。
相当人を振り回す性格なのですが本人にはあまり自覚がありません。

カーストアーマー

魔剣の騎士

伝説に謳われた英雄ですが、伝説では最後の戦いで行方不明になりました。
その実、恋人を人質にとられ、吸血鬼と化したその恋人に殺されると言う非業の死を遂げました。
彼はその後アンデットとなりましたが、肉体はいまだ遺跡に残されたままです。


アローラ

魔剣の騎士の恋人で、魔剣の騎士の死の要因となった存在です。吸血鬼に攫われ命を落して後は、精神を病み、究めて危険な存在となりました。劇中では手に触れたものをアンデット化する力を使いますが、それはレブナントカースをして殺しているのです。その魔力は自身の持つ英雄の剣の呪われた力です。

ガガック

ガガック

ボガードの戦士で年季の入った歴戦のツワモノです。
戦士として恥じる戦いはしないという、誇りをもっており女子供を手にかけることを嫌い、そのためもともとの部族を追われました。
現在はハーゲンの部族にいます。詳しくは第三話を。


ハーゲン

ハーゲン

トロルの部族の族長で、戦士としての誇りを重んじる性格です。
彼らトロルは神官戦士であるために吸血鬼達には天敵であり、
心ならずもこの地方の平穏に一役買っていたのですが、当然彼自身はそれを知りません。
ガガックを受け入れた、族長でボガードのガガックをトロルと同様に扱っています。

導入部

いつものように冒険者の店でたむろっている一同。この頃になると一同も冒険者 としては認められ、食い扶持には困らない程度にはなっています。

導入@〜ゲルニカ初対面〜

冒険者の店のマスターのルーサーは、先ほどから1人の女性と話をしています。 女性はルーサーの口ぶりからするとやはり冒険者のようですが、服装はローブと 牧童のような杖を持つばかり、流れる銀の髪と白い肌、隠すことの無い角からナ イトメアであることがうかがえます。
→ルーサーは一同と目が会うとニマリと笑い、手招きします。「ちょうどいい奴 等がいたな」と笑います。

ゲルニカ

マスターのルーサーは一同を冒険者として紹介します。
女性は向き合うと頭部に1本の角をもったユニコーンのようなナイトメアとわか ります。
「私はゲルニカ。冒険者の方々に依頼があるのだが。」

導入Aゲルニカと馴染み

一同がテーブルを囲んでいると、テーブルに近づく姿があります。
「ようやく駆け出しを卒業したというのに、退屈そうだな」
服装はローブと牧童のような杖を持つばかり、流れる銀の髪と白い肌、隠すこと の無い角からナイトメアであることがうかがえます。イリューシア・ゲルニカで す。
→「食事を済ませていないようなら食事でもどうかな?」とゲルニカは誘います 。しかも「外で」です。
ゲルニカが一同と外で食事をするのを聞いたマスターのルーサーは「うちで食べ てくれよー」と、情けない声を上げます。
ゲルニカ「ルーサー。料理の腕を上げるんだな」と振り返り微笑みます。ルーサ ーはただただ苦笑するばかりです。

リストランテ

ゲルニカに誘われてやって来たのはオープンテラスのレストランです。緑まばゆ う草木の下には、テーブルが用意され、品のいいウェイトレスが、注文を取りに 来ます。
→一同の前に並べられるのは小さな粒上に丸められたパスタの入ったクリームス ープです。魚料理に濃厚なソースをかけたものもあります。
・「今回は私がおごろう」「下心があるからね」と変わったことをいいます。
→「実は依頼があってね。」

ゲルニカについて

★冒険者レベル+知力ボーナス+2D6で、知識判定:目標値12で噂を思い出すこと ができます。
・穢れの起源を調べている学者で、ライフォス・ティダン・キルヒアなどの神官 達に師事を仰いでいる神学者です。ただし、ダルクレムなども研究対象とし学ん でいることもあり、かなり我が道をいく人物です。ティダンの信者の中には危険 人物と考えるものもいます。蛮族とも会話の機会があれば交流するという話です 。

ゲルニカの依頼

・「今私は魔剣の伝説のある遺跡を調査している。魔剣の遺跡というと話は大き いが、魔剣の騎士という伝説の残る遺跡というだけで、今までに何度も冒険者が 中に入ったために、遺跡には何も残されていないだろう。」
・「それでも私がその遺跡に関心を得たのは、今までにおとぎ話にしか歌われな かった魔剣の騎士に信憑性が出てきたからだ。」
「実は、地方の貴族の文献調査をしていた際に、税の記録にあった印が、魔剣の 騎士の縁の一族の印だったのだ。魔剣の騎士は実在したのではと考えた。」
「印は魔剣の騎士の恋人たる貴族の娘の印だが、貴族はもう数百年前に没落消滅 している。魔剣の騎士は騎士なのか、剣士なのか、英雄なのかも分からずじまい だ。」
・「キルヒアの神殿に持ち掛けて魔剣伝説の調査を説き伏せ、先日予算が降りた 。報酬としてはパーティー全体に1万ガメル出るだろう」
・「皆に依頼したいのは、その間の私の警護だ。遺跡調査と割りきらなかったの は私には色々敵が多いし、さらに言うなら、私は危険を犯す性格だから、ダルマ 式にリスクは上がるだろう。どうかな?」
●報酬はパーティー1万ガメル
●ゲルニカの警護。ゲルニカの目的は遺跡の探索。

『魔剣の騎士』

伝説に『魔剣の騎士』の伝説があります。騎士は民間伝承の中に語られます。
★バードまたはセージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値11。
⇒この地方に君臨した蛮族と戦う騎士の伝説は孤高の英雄として語り継がれまし た。英雄はただ一人、蛮族の軍と戦い続けました。
彼が実在したことを証明するのは困難です。彼の一族は既に絶え、屋敷や城もあ りません。こうなると伝説の真偽を確かめる術はありません。
★バードまたはセージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値13。
⇒その魔剣の騎士を歌った歌には『夜眠ることの出来ぬ地。生者と死者に眠りを 与えん。』と歌われました。

★バードまたはセージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値12。
⇒伝説の終わり 魔剣は神格を与えるようなものではないようです。魔剣の騎士は単身で蛮族の一 族と戦ったのですが、その戦いは、終わりの無いものでした。
魔剣の騎士は最後に蛮族の王と決着をつけるべく向かい、そして帰ることはあり ませんでした。またその蛮族がこの地で事件を起こすことも無かったといいます 。

遺跡への道のり

遺跡は帝国から一週間ばかりの道程を越えた山岳地帯にあります。交通の難所が いくつかあるものの蛮族の騒ぎもあまり無く、最近は行商なども頻繁に通ります 。

麓の村

遺跡の麓には村があり、街道沿いにあるために宿場町として発展しています。こ の村は人口1000人あまりの村で、旅人を目当てにした商店がありますがルキスラ 帝国が傍なので、ここで買い物をする人はいないでしょう。
★宿場町での情報
・魔剣の騎士の遺跡は、ここから北へ向かった先の山岳にあります。山岳までは 険しく、蛮族も時折現れます。
・この辺りには元々トロルの集落があったのですが、近くに騎士団の砦ができて からはこちらにあらわれなくなった。トロルは騎士団と張り合っているらしい。
・騎士団の砦には常時100人の騎馬隊がいる。騎馬は砦も堅固なために、この辺り の治安の要となっている。

準備

ゲルニカはここで食料の買い足しと馬車を借りるように依頼します。そのための 経費は渡されます。
・食料の買い足しは遺跡調査が長引いた時のため、馬車は場合によってはレリー フなど遺跡の壁を取り出さなくてはならないからです。

暗雲

一同が遺跡のある山にたどり着いた時、空には暗雲が立ち込め、空気はじんわり と湿ってきます。今にも一雨降りだしそうな気配です。

●遺跡について
一同が訪れた遺跡は魔剣伝説の伝えられる遺跡でしたが、歴史は浅く、それほど 大きな遺跡ではありません。既に冒険者達が調査を繰り返しほぼ全てが解明され ていると言ってもいい遺跡です。こうなると遺跡に立ち寄るものはあまりありま せん。

第一空洞(表より入るとここにつきます。)

遺跡の入り口は非常に大きく場所が丸々一台入れる用なスペースがあります。開 かれその空間はホールになっており、一見すると天然の洞窟ですが、その実は人 の手が加えられたものです。
★『罠発見』
スカウトLV+筋力ボーナス+2D6で目標値14です。
⇒入口の上から鉄格子が落ちる仕掛けがあります。
蛮族が縄張りに使っていた時に気付かれていたら苦戦したでしょう。

第二空洞(第一空洞より)

入口の空洞からまっすぐに進んだところにある第二の空洞です。これまでの道は 広いのですがここからは3方向に道が別れています。内1つ、正面から見て右手 は崩れた天井により土砂で埋められています。
●中央には立て札があります。冒険者が記したらしいもので、まっすぐ進むと足 元が陥没しかねないという注意文です。

★『落下の危険』
冒険者LV+敏捷ボーナス+2D6で目標値14です。
⇒まっすぐ進めば足場が抜けて落下してしまいます。ダメージは10点ですが、さ らに落石に当たりダメージを受けます(2D+7)。これは別個にダメージ処理して 下さい。

正面の道(第二空洞より)

蛮族が生活圏内にしていた居住空間ですが、既に先日蛮族は冒険者に倒されてい るので現在は完全にもぬけの殻となっています。天井が低く、背の低い小柄な妖 魔なら普通に生活できるのでしょうが人間には手狭です。
●奥には鉄製の扉があります。
★『探索』
スカウトLV+筋力ボーナス+2D6で目標値10です。
⇒やたらと綺麗に磨かれた獣の骨が見つかります。

★イベント『探し物ゴブリン』
鉄扉の部屋から帰還すると、入り口からゴブリンが1匹入ってきます。ゴブリン は何かを探しています。
⇒ゴブリンはお気に入りの獣の骨を探しています。
一同に会うとゴブリンは逃げ出しますし、捕らえると(言葉が通じれば)白状し ます。獣の骨を渡した場合はゴブリンは例もいわずに逃げ去ります。

鉄扉の部屋(正面の道より)

中には何もない簡素な部屋ですが作りがしっかりしています。他の部屋が部屋と しての構造が無く、洞窟のような作りをしていたのに対して、ここはあきらかに 人工的です。
★『探索』
スカウトLV+筋力ボーナス+2D6で目標値14です。
⇒捕まった動物や人間を捕らえておく場所です。食べ終わった牛の皮が捨てられ ています。焼き印の後から持ち主を特定できます。

左手の道『地下への階段』(第二空洞より)

地下階層へと下る人工的な階段があります。階段は石段で、石の材質も違います 。
★『転倒チェック』
冒険者LV+筋力ボーナス+2D6で目標値12です。
⇒足場が湿っています。滑りやすいために転倒をチェックして下さい。落下ダメ ージは6点です。

地下空洞

地下にあるフロアで岩をくり貫いたような作りをしています。天井は相当劣化し ているのか沈み込んでおり各所がひび割れています。(第二空洞の地下にあたり ます)。周囲には明かりを灯すための台がありますが、魔法的…というよりはカ ンテラを置くだけの作りになっているようです。
ここからは、左右に二つの門があり、道が続いています。
★『探索』
スカウトLV+筋力ボーナス+2D6で目標値10です。
⇒古びたランタン。油などが見つかります。冒険者が忘れていった忘れ物です。

★『隠し戸発見』
スカウトLV+筋力ボーナス+2D6で目標値14です。
⇒ランタン台の後ろに隠し扉があります。魔晶石5点が5つあります。

地下空洞より左の道。

地下空洞に作られた道を進んでいくと空気がひんやりと冷たく変わります。周囲 の壁も次第に苔むし、緑色に変色しています。
→やがて進んでいると開けた空間に出ます。
★『転倒チェック』
冒険者LV+筋力ボーナス+2D6で目標値12です。
⇒足場が湿っています。滑りやすいために転倒をチェックして下さい。落下ダメ ージは10点です。

鍾乳洞

鍾乳洞です。天からは氷柱のように岩が垂れ下がり、乳白色の輝きを放っていま す。広大な鍾乳洞は道らしい道はありません。下には集まった水が川となって流 れています。川の流れは相当に早いもので、流れの後を見るからに、水かさも増 しているという状態です。
★『転倒チェック』
冒険者LV+筋力ボーナス+2D6で目標値14です。
⇒足場が湿っています。滑りやすいために転倒をチェックして下さい。落下ダメ ージは6点です。
失敗した場合もう一度『落下チェック』
冒険者LV+筋力ボーナス+2D6で目標値12です。
⇒足場が湿っています。滑りやすいために転倒をチェックして下さい。落下する と川に落ちて流されてしまいます。
★『助け上げる』
冒険者LV+筋力ボーナス+2D6で目標値14です。生命ボーナス回数挑戦できます。 失敗すると溺死します。

地下空洞より右の道。

地下空洞より右の道は遺跡の入口下方向に回っています。やがて正面には大きな 石扉があります。
★『石扉を開ける』
冒険者LV+筋力ボーナス+2D6で目標値14です。

レリーフの間

そこもまた大きな空間ですが、人工的なフロアで円形のドーム状の作りをしてい ます。壁には色鮮やかなレリーフが刻まれています。しかし残念ながら冒険者が 扉を開けて調査をした際に湿気が入り、劣化が始まっています。
★『知識』
セージLV+知力ボーナス+2D6で目標値14です。

レリーフには

魔剣を手に戦う英雄の姿があります。英雄には付き添う何人かの人物の姿はあり ますが彼らは戦っている様子はありません。英雄はやはり一人で戦っていたので しょう。
→魔剣の騎士の傍らにいる女性は彼とよく二人で並んでいる構図があります。彼 女は魔剣の騎士と何か関係のある人物でしょう。
★セージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値13。
⇒魔剣の騎士の傍らにいる女性は、彼の恋人だと言われています。彼女を歌う歌 がないために、彼女を特定できませんでした。彼女は領主の娘だと言われていま す。

真相

さて…ここで遺跡の構造と『魔剣の騎士』伝説の真相を説明しておきます。

かつてこの地を守った魔剣の騎士は実在した人物でした。彼は蛮族と戦い、この 地を守ってきましたが、彼が戦った『生者と死者の眠りを脅かすもの』とは吸血 鬼です。
彼は吸血鬼と戦い、この地を守り続けましたが、なんと彼の恋人が吸血鬼にさら われます。恋人を助けるため、武器を手に吸血鬼の元に向かった彼でしたが、彼 は助けたいと願った恋人の成れの果てであるあらたな吸血鬼に殺されます。
村人や戦士達・冒険者が彼に加勢に訪れた時、そこにあるのは彼の冷たい骸だけ でした。 この時、彼が所有していた3本の剣は短剣のみを残してなくなっていま した。
冒険者達は知っていました。彼もやがては魔物に成り果て、化け物として人々を 襲うと。そこで冒険者達は彼の亡骸を守る意味で残された聖なる短剣を亡骸に抱 かせ、遺跡の最奥、鍾乳洞の水路の先に彼の遺体を埋葬しました。吸血鬼が入ら ないようにです。
もともと、この悲惨な伝説を記した遺跡でしたが、娘を吸血鬼に拐われた貴族は この事実を隠蔽しようと、レリーフを掲げ、この地を英雄の遺跡に作り替えまし た。その貴族達も魔物に成り果てた娘によって滅ぼされました。
・レリーフの写しが貴族の館にあるのはこのためです。
・遺跡で発見されたスクロールは、村人や中堅層冒険者が書いたものです。実は 彼らは吸血鬼の生態(?)はあまり知りません。彼らは水を渡りますが、流れる 水を渡らないという迷信を信じています。

この時、吸血鬼からして困った事件が起きました。トロル達がこの地にやってき て遺跡と周囲一帯を支配したのです。トロルはダルクレムの信者で死者蘇生など 嫌います。吸血鬼としても対立し、それどころか神聖魔法を使うトロル達は天敵 になりかねません。吸血鬼は魔剣の騎士の亡骸をついに手に入れられず、魔剣の 騎士の魂は、肉体を持たぬアンデットナイトに成り果ててしまいました。
・当然トロルはこの地にいた蛮族は吸血鬼であると知っています。

吸血鬼は焦りません。ただ時の来るのを待ちました。そして、トロル達が衰退し 、人間が遺跡に再び踏み込んだとき、機会が来たことを悟りました…


第1の夜

一通り歩き回った時点で夜を迎えます。
表はついに雨が降り始めます。雷なども鳴り始め、これでは今日の移動は不可能 でしょう。
→一同は遺跡の中で夜を明かさなくてはなりません。
●ゲルニカは自分が集めてきた文献(スクロール)を見せてくれます。
・それは大変古いもので、所々欠損しています。
これは遺跡で見つかったスクロールです。当初遺跡を探索した冒険者はこれを売 り払いましたが、それをゲルニカが探しだして再び手にいれたのです。
『我々は…を遺跡の奥に…した。彼らの手の届かぬ…におさめることしかできな かった』とあります。
★セージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値14。 ⇒これを書いたのは市勢のものです。貴族や学者ではなく、簡易的な文字や表現 にされています。簡易共通語のようなものでしょう。

●ゲルニカはもう一つ見せてくれます。それは模写してきたらしいレリーフの写 しのようですです。
紋章にあった貴族の関係遺物から見つかった品の一つタぺストリーだと説明して くれます。
これは貴族の館に飾られるだけ勇壮で豪華なものです。これはレリーフの絵とま ったく同じです。
★セージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値15。
⇒レリーフの絵は貴族の館などでも使われる豪華なものですが、遺跡全体は驚く ほど装飾の無いものです。両者には違和感があります。

その日の夜・ゲルニカは馬の様子を見に行きます。リラックスできるように毛並 みにブラシをいれたり、香草の匂いを嗅がせますが、馬は落ち着きがありません 。
→ゲルニカは仕方なく馬の傍で休むことを一同に告げます。

二日目のイベント

次の日は遺跡の本格的な調査となります。
→レリーフが、新たに付け足されたものであるかを見抜くのは、PCの判断に任せ ます。
そうでない場合、調査が必要と運び出すために壁の解体作業に入ります。
★冒険者レベル+筋力ボーナス+2D6です。目標値は14。成功した場合無事にはが して運び出すことができますが、失敗した場合落として破損してしまいます。
どちらの場合にせよ。ここでレリーフの裏側の部屋を発見します。

●レリーフ裏側・石壁
レリーフの裏側の壁は明らかに組み上げられた石の壁であり、洞窟を堀抜いた壁 とはまるで違います。
→この石壁を崩すのならば裏側を調べることができます。


●隠された部屋
レリーフが隠していたフロアです。ここは四角いフロアで、向かって正面にレリ ーフが描かれています。ただしこのレリーフは、鮮やかでもなければ、細かな彫 刻があるわけでもありません。

レリーフ
このレリーフにはもう一つと同じ題材の『物語最後のレリーフ』なのですが、か なり雰囲気が違います。
騎士の傍らにいた女性は、騎士の向かって正面遠くにいます。騎士はそちらに向 かって歩いています。それを人々が止めようとしている構図です。これは禍々し い印象を受け英雄の勝利などどこも想像できません。
★セージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値12。
⇒そらに小さな丸が刻まれています。これは夜を指すものです。
★セージ技能+知力ボーナス+2D6で目標値12。
⇒傍らに文字が添えられています。『我らが英雄にとこしえの眠りが訪れんこと を』簡略化された地方語です。スクロールと同じ字体です。


侵入者

★冒険者レベル+知力ボーナス+2D6で目標値12。
⇒一同が遺跡で調査をしている時、馬の嘶きが聞こえます。

急いで向かってみると、トロルと鉢合わせます。突然トロルは吠えるなり逃げ出 し、二三歩下がってから、何度も振り返ります。
そのトロルの後ろには2匹のトロルがいます。後ろのトロルも吠え声を上げます 。
・ゲルニカはそれを見ては笑い、一同を見ては訳してくれます。
「なんだよ。この遺跡には人間はいないんじゃなかったかよ〜。びびらせんなよ 」「なんだびびってんのかよ」「びびってねぇよ」というのがトロルの会話です 。
→トロルはよっこらせと武器を担ぎます。さて戦うかという様子です。

ゲルニカは話しかけます。
ゲルニカ「若いトロルよ。遺跡に用事か?、我らに用か?」
トロル「戦の前に神殿に立ち寄ったのよ。だが景気付けにお前ら相手に腕を慣ら すのも悪くない。」
「なるほど、話が早い」とゲルニカ、振り返り通訳します。

・トロル達の一人がトロル仲間に声をかけます。
「ただでさえ遅刻気味なのに、戦に間に合わなかったらどうする気だ?」
トロルは顔を見合せ「命拾いしたな」と吐き捨て歩いて帰ります。
→考え込むゲルニカ。「いや…私が説得したことにするか、正直に話すべきか考 えていたところだ。」

第3の昼夜

一同が三日目の調査に入った時のことです。

ここまでの状況を把握すれ ば相手が吸血鬼である可能性はわかるかもしれません。相手がオーガというのは 誤導です。

★解決に必要な情報を獲得していなかった場合、ゲルニカから以下の情報を伝え られます。
⇒その魔剣の騎士を歌った歌には『夜眠ることの出来ぬ地。生者と死者に眠りを 与えん。』という歌の一節です。

地下階層の足元に水が流れ込んできます。
★冒険者レベル+知力ボーナス+2D6で、目標値13。
⇒どうやら、この辺りの水が鍾乳洞に流れ込んで来ているようです。
この遺跡が水没するようなことはないですが、下の階層の調査は困難なものとな ります。

村の異変〜逃げ込んだ村人〜

一同がレリーフを馬車に積み込む作業をしている時です(別に入り口に戻る用事 があれば、なんでも構いません)。雨の中に人影を発見します。
→人影は村人のようで、ほとんど着のみ着のままです。彼は麓の村から逃げ込ん できた人々です。
・「村に奴等が現れた。一匹二匹じゃない。霧の中に一杯だ。奴等に殺されたも のもみんな奴等になった。
俺は恐ろしくなってここまで逃げてきたんだ。」
→奴等とはゾンビかグールの類いのようです。彼は動転していてそれ以上は聞き 出せません。
・奴等が現れたのは一同が遺跡を探索した雷雨の夜からだといいます。霧の中で 現れた「奴等」に村人は始め気付かず、また連携も取れませんでした。
・奴等の数は次第に増え、皆は村を捨てて逃げ出しました。今、向かうのは砦ぐ らいしか無いと、村人は説明します。

選択

ここで一同はこの後どうすべきか選択しなくてはなりません。

@村を目指す村を目指し→砦に移動する。

Aこのまま遺跡に立て込もって調査を続ける。

先に遺跡調査を終える

鍾乳洞の川を調べる。

鍾乳洞の地下にある川は実は人工的なものです。川は水路になっており、鍾乳洞 内部の一角に流れ込んでいます。
※川は元々これほどまでの水流は流れていませんでしたが、長い年月の間の地層 変化で水流が増しました。
★ここを通るためには2回水泳判定に成功しなくてはなりません。
これは冒険者技能+敏捷ボーナス+2D6で、目標値14です。2回成功するまで通り 抜けできません。
→なお水中では生命ボーナスラウンドまでしかいれませんので、何か呼吸対策を 練らない場合溺死してしまうでしょう。空気袋なりなんなりを用意するといいで しょう。

騎士の墓

やがて水面に明かりが輝く場所が見えます。
●騎士の墓
そこは天井の高いフロアになっており、まるで教会のように神聖な空間となって います。入り口となる水面から出て向かいには祭壇と思われる場所があり、そこ には石柩がおさめられています。
・石柩の中には白骨化した遺体が横たわっています。遺体は鎧を身に付け、手に は短剣を抱いています。短剣はいまだ錆びることもなく青白い光を放っています 。
★『短剣の鑑定』
セージ技能+知力ボーナス+2D6で、目標値15です。
⇒短剣「騎士のロザリオ」
持ち主をあらゆる呪いから護る魔法の短剣です。必要筋力5、打撃力5で剣系ラ ンクBの武器です。
この短剣を持つものは精神抵抗が4上がり、抵抗に成功した場合魔法効果を完全 に打ち消します。またこの短剣の周囲5mの空間での精神異常を無効化します。
また聖なる魔法武器なのでアンデットを倒した場合消滅させられます。
※注意ソードワールド2.0によると吸血鬼はアンデットではありません。

レリーフ

●石柩の後ろにあるレリーフには、碑文が刻まれています。
―内容は直訳すると以下です。
『魔剣の騎士はこの地に住まう吸血鬼と戦い、この地の夜を守り続けました。し かし彼の恋人が吸血鬼にさらわれます。
恋人を助けるため、武器を手に吸血鬼の元に向かった彼でしたが、彼は助けたい と願った恋人の成れの果てであるあらたな吸血鬼に殺されます。
村人や戦士達・冒険者が彼に加勢に訪れた時、そこにあるのは彼の冷たい骸だけ でした。 この時、彼が所有していた3本の剣は短剣のみを残してなくなっていま した。
冒険者達は知っていました。彼もやがては魔物に成り果て、化け物として人々を 襲うと。そこで冒険者達は彼の亡骸を守る意味で残された聖なる短剣を亡骸に抱 かせ、遺跡の最奥に彼の遺体を埋葬しました。吸血鬼が入らないようにです』
⇒遺跡の外・麓の村に現れたゾンビやグールは彼らと関係があるのでしょう。

天井

●この部屋の上・天井は開く作りをしています。どうやら内側からは、壁に備え 付けられているクランクで簡単に開くことができるようです。空から陽光を入れ るための作りです。

この後

これでダンジョン内部でできることは終わりです。
⇒まわりの被害が見れないのは事件の全容が分かりづらいという難点はあります が、敵が迫って来るのをここで待ち受けることも可能です。


村に下る

村に下るまでは馬車の移動になりますが、馬車に積んであるレリーフは下ろして しまうべきでしょう。
・尚直接砦に行くための道はありません。天候は雨か霧のどちらかです。道に迷 う危険性があります。

どんなに困難でも村には寄らない

⇒もし無理をして直接砦を目指す場合野外判定を降ってください。
★レンジャー技能+知力ボーナス+2D6で目標値15です。これは合計5回成功しな いと行けません。1回につき1日経過します。

⇒成功@
草木が生い茂る斜面に出ます。元々道が無かったこともあり足元が大変悪い状態 です。
★冒険者技能+敏捷ボーナス+2D6で目標値14です。
⇒失敗すると斜面を滑落します。こうするとアイテムを落としてしまいます。背 負い袋に入っていたものを失います(食料など)。

⇒成功A 崖に出ます。崖越しの斜面を渡らなくてはなりませんが、風雨にさらされた岩は 時折地崩れを起こしています。
★回避判定で目標値15です。
⇒命中すると10+2D6ダメージを受けます。

⇒成功B
深い森に出ます。森の中は、その森の深さから雨風はいくらか増になったものの 、暗闇はキツく落ち着けるような場所はありません。
★冒険者技能+生命ボーナス+2D6で目標値14です
。 ⇒失敗すると疲労から風邪を引いてしまいます。風邪を引いた場合、ゆっくりと 休めるまで総ての判定に−2の修正を受けていきます。また毎日精神点を2D6点消 費していきます。これはゆっくりと休むまで回復しません。

⇒成功C
森の一角から、砦が見下ろせます。砦からは喧騒が聞こえ何か争いをしているよ うです。見てみると蛮族と戦っているように見えます。そしてこちらの方向は蛮 族側の方向です。
★このまま進めば蛮族の部族と鉢合わせるでしょう。それは警告して下さい。そ れでも押して行った場合は蛮族の部族との戦いになります。
⇒『それでも行く』を選択した場合、調度斥候をしていたトロルがこちらを発見 します。トロルは先制値20で不意討ちしてきます(準備してあるので高いのです )。
→トロルは2体ばかりなのですが、取り敢えず懲らしめの意味で、無理押し意見 のPCをどつきましょう。これを撃破したならば実力ありとして納得ですね。

⇒成功D
ついにトロルの部族のいる夜営地に入ります。厳重な警備があり、ヘルハウンド をペットのように使うトロル達がいます。これを抜ければ砦です。
トロルは50体です。1回の戦闘には10体しか参加しません。
→勝てば、砦です。


村に寄る

麓の村

村は霧に包まれています。濃厚な霧は視界を完全に隠し手にもった明かりですら 数m先を照らし出すことはできません。
・村は静まり返り村人の気配などありません。かつての賑わいなど嘘のようです 。
・建物は入り口が固く閉ざされ、中から固定されています。その扉には幾重にも 引っ掻き傷があります。

●一同が生き残りを探し歩き回っていると。二階建ての建物から視線を感じます 。宿屋です。
→一同が目線を向けると視線の主は固く扉を閉ざしてしまいます。
一同があくまでコンタクトをとろうとすると、窓が開き、顔を除かせた中年男性 がロープを下に投げてくれます。

生存者

中年男性は宿屋の主人です。冒険者の経験があったのでなんとか今までに生き延 びれました。一同を引き上げると村の説明をしてくれます。

一同を引き上げた中年の男性以外にこの部屋には人の姿はありません。
中ではバリケードがつくられ抵抗する様子です。

村での情報

@ まず村の周囲を霧が覆いはじめたこのころは皆あまり問題にしていなかった。
A 霧の中から歌声が聞こえ始めた。歌声に対して不安を感じた人々が調べに行ったが帰ってくることはなかった。どうやら当時霧の中では既に何か事件が起こっていたようだったが、それを気がつくことはなかった。
B 霧の中から何人もの人影が現れるようになった。それが奴らだ。奴らは群れで襲ってきた。自分達は抵抗し立てこもったが、村を出た奴が正解だった。とてもどうにかなる数じゃなかった。

現在も村人三十人あまりが立てこもり、抵抗しているという話である。
「基本的には女子供は優先的に逃がしていたがこの混乱だ。とても把握できる状態じゃない。今そのくらい残っていると考えてほしい。」「馬車があるのならば、何人かをつれて向かってほしい」と依頼されます。

一同は脱出のために村人を集めなくてはなりません。
宿屋の主人は一同とともにバリケードからロープで出てくると、一同をともない封鎖された家々へと向かいます。
彼は家々を説得し、村人に脱出を促します。
「この村はもうダメだ。今馬車がある。脱出しよう」
→「イヤだ。村から人々が出て随分経つ、それなのに砦から支援があるないのはたどり着けなかったからだ。」
「本当にたどり着けるの? 霧の中に入って無事に帰ってきたものはいない。」
それでも説得の結果、5人ばかりの村人が出てきます。
ケガをした中年男性。男女の兄妹づれの母親、立てこもっていた若者の5人です。

人々を集める中、段々と霧が立ち込めて来ます。いよいよ視界が悪くなり、すぐとなりの人すら確認するのが困難になってきます。
・ ゲルニカはこの霧の中で馬車を出すのは困難で自殺行為だと告げます。とりあえず馬車を安全なところまで連れて行こうと提案します。
→ 宿屋の主人は宿屋の裏手の馬車倉庫を案内します。馬車倉庫はバリケードとなる材料も多く、馬を非難させるにはそこしかないからです。
・ 一緒に非難するべく人々も、可能な限り協力します。ここで主に働くのは子供を守ろうとする母親と、若者です。ケガをした村人や子供はあまり働くことはできません。
ケガをした中年男性は「何をやっとる。早くバリケードを組むんじゃ。わしは死にたくない」と狼狽します。
★ 冒険者技能+筋力ボーナス+2d6で13でバリケードを作ることができます。
⇒くみ上げたハリケードは一回の作業ごとに10の生命点を持ちます。
★ レンジャー技能+筋力ボーナス+2d6で13でバリケードを作ることもできます。
⇒その場合、くみ上げたハリケードは一回の作業ごとに20の生命点を持ちます。
…これは一人・一人が判定することができます。バリケードの耐久力は合計して出してください。

宿屋の主人は油やランタンなども運び入れておいた方がいいと進めます。撃退するときに使えるというのです。
一同は空家を探索して必要な道具を集めることができるでしょう。
★ スカウト技能+知力ボーナス+2d6で13で探索できます。
⇒その場合、見つかるものは―。
たいまつ6本/ランタン油切れ1つ/油2リットル/銀のフォークとナイフ/十字架/ロープ5m/くさびとハンマーです。これは一回の判定につき1つ見つかります。

グールの襲撃

やがてどこからともなく歌声が聞こえ始めます。
歌声はまるで恐れなどないかのような軽やかに謳われ、沈黙の支配する村に響き渡ります。
ゲルニカ「こんな時にこれだけ爽やかにうたえるような奴は、よっぽどのバカか、または敵かのどちらかだな」
・ 歌が響き始めるともう時間はありません。
「どのくらい時間が残っているか」という問いの最中に突然の襲撃を受けます。
襲い掛かってくるのはグールです。突然霧の中から、襲い掛かってきます。
霧で視界が悪くまったく見渡すことができないために、グールとの戦闘では−2の命中・回避修正を受けます。
グールは大挙して襲ってきます。
・ 始め霧の中から3人がかりで襲ってきたグールですが、突然建物の壁面のしがみついていたグールより、攻撃つかみあげられます。組み付きとして扱いますので、命中−2ですが、不意打ちでPCにも回避修正が−2されていますので、どっこいどっこいですね。⇒つかみあげられた場合、放り投げられて10点落下ダメージを受けます。コストパフォーマンスですね。
・ 一同が立てこもっていた場合、グールはバリケードを攻撃します。グールはおよそ10体。
バリケードにしがみつけるのは3体までで、9点の攻撃が6回、1ターンに54点もバリケードを攻撃されてしまいます。 もちろんバリケードはそのターンに中から補強することができますが、きりがありません。なんとか表のグール達を撃退しないとならないでしょう。
・ 窓から身を乗り出して射撃することはできますが、確認せずに飛び出すと、グールにつかみあげられてしまいます。グールにここで放り投げられたら、グールの中に落ちてしまいます。こうなるとまず助からないでしょう。
・ ⇒PCが確認せず不用意に飛び出すようなら、宿屋の主人がその第一の犠牲者を代行します。
まず宿屋の主人が身を乗り出して応戦しようとしたところ、つかみあげられてグールの中に放り込まれます。これで主人は一巻のおしまい・助からないでしょう。
・ 屋根のグールは1匹ですが、これを撃破すれば安全に射撃できます。

これらを粘っていると、再び女の軽やかな歌声が響きます。さらに歌声は声のトーンを狂わせ、不快に旋律は乱れていきます。やがて歌なのか叫び声なのかがわからなくなっていくと、それは心を乱します。
・ 精神抵抗固定20で抵抗してください。これは普通の手段では抵抗できないでしょう。
pcは優先的にpcを攻撃しますが、それができない場合は、バリケードを攻撃します。
・ これはゲルニカにはあまり効果がないようです。ゲルニカは他とは違い、少し特殊な力があるようです。
ゲルニカは1ターンに一人づつ治療ができます。自分のそばの人物から治療していきます。その自身の角が光り輝くとまるで魔法のように完全に傷を癒し、精神異常を治療します。
⇒ ゲルニカは歌を聴かないようにと進めますが、一度治療してしまえば大丈夫です。
耳栓などをすれば、抵抗は+4します。
★ 彼女のデータはレベル9モンスター。バンシーを使用します。知名度は12です。

英雄の恋人のなれの果て・アローラ

グール10体を撃破した場合、彼女は再び攻撃をしてくるようなことはありません。その村の中央で軽やかに謳いつづけます。バリケードで戸を塞ぎ立てこもっていた村人達もこの声に心を乱され、互いに殺しあってしまいます。
家々の窓は内側から血に染まり、人々が凶行に走っていることが悲鳴と叫び声から聞こえます。
まるでそれは彼女の声にあわせて合唱しているようです。
・ 彼女の周囲の霧はやがて晴れ始め、そこには町の中央にて歌を歌う一人の青白い娘の姿があるではありませんか。
・ 赤いドレスの美しい女性は、瞳の暗い影を宿し、この惨劇を楽しむかのように謳っています。
⇒ 彼女の姿はどこかで見覚えがあります。
レリーフに描かれていた英雄の傍らにいる女性と同じような容貌をしているのです。
・ 彼女の衣服には紋章などもあります。衣服は貴族のもので、彼女は貴族なのです。


●彼女の正体
彼女は英雄の恋人にして、魔剣の騎士の死の原因となった女性。名をアローラといいます。
彼女は英雄の躯を取り戻すために、この地に手勢共に訪れたのです。彼女はこの地に残る英雄伝説を塗りつぶすことに喜びすら感じていますので、村の住人の根絶やしを優先します。
・ 彼女は家々に立てこもる人々をグールを使い引きずり出すと、命乞いをさせます。やがてその縁者であるグールに襲わせると食い殺させるという残忍なやり方を行います。
⇒ 彼女はそのたびに自分の体を抱きすくめ、ゾクゾクとする快感に身を震わせるのです。

アローラより
・ 私は魔剣の騎士の想い人のなれの果て、伝説の骸の欠片にして。過去現在に渡りこの地に君臨し支配する者。名をアローラ。はじめまして今の時代の人々。
・ グールにつれられた泣き叫ぶ母親を引きずり出し、その腕に抱かれた乳飲み子をばって見せます。)
「私から奪い返してみなさい。」そう言って、微笑んだ後、それを無造作にゴミでも捨てるかのように投げ捨てます。
母親は驚いて赤子を抱きとめます。するとどうでしょう赤子はそのほんの僅かな間に、魔物へと変貌しているではないでしょうか。母親は赤子にかみつかれ、喰らいつかれていきます。
「あわれ、奪われたものは帰ってこない」と彼女は、その光景を見ていきます。
母親がそれでも我が子を話さないのを見ると、彼女は驚きの表情を浮かべ、驚嘆します。
「なんという美しい母性愛。なんという悲しいことでしょう」とハンカチを取り出し涙を拭います。
⇒彼女は振り返り、指示を出します。「片付けなさい」
たちまち周囲のグールが、母親と赤子を喰らい始め、それは瞬く間になくなってしまいます。


彼女はしばらくの後に村を引き上げますので、その間に移動することができます。
⇒その場合は峠越えに進んでください。

もし彼女と面と向かって会話をする場合、多少はは話をすることもできます。
もっともそういう状態は相当危険な状態でしょうが。
・ 「我々の手から奪われたものを返してもらいに来たのです。」
・ 「この村には本当に災難でした。平穏でにぎやかで、そして暖かな村でした。生まれたばかりの子を祝福する母、孫を愛する老人、若さと希望の溢れる若者がいた。」
「彼らよ」と言ってグールを見せます。「紹介するわ。愛の最果て、骸。」
⇒ 彼女は既に精神が狂っているので、まともな会話は成立しません。一同が相手になるというのなら、助けを呼びます。

霧の中、新たな人物が姿を現します。突然霧の中から巨大な軍馬の蹄が現れると、蹄はグールの親子を踏み潰します。
その凄惨な光景すら、まるで感知しないかのようにグールは呆然と、それを眺めています。
やがて霧の中から出てきたのは真っ黒の甲冑を纏った軍馬の騎士です。
その鎧の中では赤い瞳だけが、こうこうと光、その中には何一つない空洞が口を開いています。
英雄のなれの果て・カーストアーマーです。
・ 知名度15、レベル12のモンスターです。

このまま戦闘になれば確実に勝ち目はないでしょう。
●まぁ実力査定のためにこのまま戦闘してくれても構いませんが。
一同が、戦闘をしようとしていると、ゲルニカは呼び笛で、馬を呼び寄せます。馬車を引いて現れた馬は、グールを押しのけて一同のところまで訪れると、そのまま脱出を開始します。
その場合は峠声に入ってください。
・なお生き残りの村人がいた場合、この馬車に乗っているとして構わないでしょう。

峠越え

峠は危険な道のりです。差し迫った森と片側は下りの崖があるという危険な道で、下手をすれば事故を起こしてしまうでしょう。時悪く一同が峠訪れた時、周囲には再び濃密な霧が立ち込めはじめます。その霧はやがて視界を奪い、完全に覆い隠してしまいます。
★ ライダー技能+敏捷ボーナス+2d6で13で操作します。
⇒失敗すると崖に身を乗り出してしまいます。この判定は3回失敗したら転落です。しかし目標値はいわないで下さい。そのほうがプレッシャーを与えられるはずです。

ゴーストライダー

霧の中を走っていると、横に並列する馬車の姿が見えます。馬車の上には白骨化した御者の姿があり、また馬車には何人もの客が見えます。よく見てみると、客は自分達と同様に逃げ出す村人のようです。
・ 村人が脱出してから随分と日にちがたちます。あれは亡霊でしょう。
・ 亡霊の馬車は森側から迫りこちらに向けて身を乗り出してきます。
★ ライダー技能+敏捷ボーナス+2d6で13で操作します。
⇒失敗すると崖に身を乗り出してしまいます。この判定は3回失敗したら転落です。
「白骨の御者が、こちらの馬車に鞭を振るいます」
★ ライダー技能+敏捷ボーナス+2d6で13で操作します。
またはだれかが回避判定しても構いません。
⇒失敗すると崖に身を乗り出してしまいます。この判定は3回失敗したら転落です。

実はこの御者は幻覚です。御者の振るう鞭も、垂れ下がった木々がぶつかっているだけなのです。
こちらから攻撃しても手ごたえはありません。幻覚が一同を崖に追い詰めているのです。

やがて馬があばれ出します。ゲルニカはそれを見ては馬に抱きつき、怯えないよう目を閉じます。
そうすると馬が何を理由に暴れていたかわかります。どうやら右手に曲がりたいようです。崖があるのです。
馬は長年この道を通ってきたことで、曲がり角があることを体で覚えているのです。
★ ライダー技能+敏捷ボーナス+2d6で13で操作します。
⇒失敗すると崖に身を乗り出してしまいます。この判定は3回失敗したら転落です。

これを無事に曲がりきった場合、一度霧がはれます。とたんに亡霊の馬車も消えます。
開けた場所はカーブになっており、がけ下が広がっています。失敗したら転落死していたでしょう。
崖下には落ちたと思われる馬車が何台か落ちています。皆追い詰められて崖から落ちたようです。

迫る黒騎士

やがて霧の中にものすごい勢いで迫ってくる黒い影が現れます。黒い影は近づくに連れ、黒い馬にまたがった黒騎士の姿であることがわかります。騎士は赤い瞳だけを鎧の中から覗かせ、馬車へと迫ってきます。
一同はここでカーストアーマーと対決しなくてはいけません。
@ 一緒に乗っている人々も応戦しようと、手にもっているものを黒騎士に投げつけます。
黒騎士は若者を睨みつけ、若者の動きが恐怖で静止します。同時に軍馬が馬車に体当たりし、若者は振り落とされて崖から落ちていきます。
A 黒騎士が突然前方に、槍を投げます。槍は前方の地面に当たったかと思うと同時に跳ね返り、馬車に飛び込んできます。槍はそのまま、ケガをしていた中年に突き刺さると、勢いで中年は落下していきます。黒騎士は落下する男から槍をつかみ握りなおします。
B ゲルニカは振り返り一堂に対し「自分の背負い袋を」と何かを訴えます。
中にはユニコーンの角が3本入っています。この角を黒騎士に命中させれば、一撃で倒すことができます。
⇒ここで攻撃が命中した場合、黒騎士のかわりに馬が身代わりします。結果黒騎士の軍馬は消滅し、黒騎士は追撃できなくなります。


砦にて

砦が近づいてくるとしだいに喧騒と明かりがともされているのがわかります。どうやら人々が何かと戦い争っているようです。砦の騎士達は蛮族と戦っています。蛮族はトロル達です。
トロル達は騎士達と戦い、両軍は犠牲を出しながらも小康状態に入っています。
・ 一同は騎士団の立てこもる砦に逃げ込むことができます。
・ 砦の中の騎士団はいずれも負傷しています。騎士団は全部で100人ほどしかいないということもあり、トロルのこれほどの攻撃には対応しきれないのが現実です。

騎士団の状況

・ トロルが攻撃してきて二日になる。昼夜のない攻撃で砦は防戦一方。このままでは陥落してしまう。
・ 遺跡麓の村でそのような事件があったのは始めて知った。どうやらここまでは誰もたどり着けなかったようだ。
・ とてもではないが、村を救うような余裕はない。我々も援軍を待っているぐらいなのだ。
一同が休憩に入っていると、馬を休ませたゲルニカは一同にユニコーンの角の残り2本のうち1本を手渡します。
一本は自分が所持します。
・ ゲルニカ「ちょうどいいことにトロルが来ているということだ。私はトロルのところにいって聞きたいことがある。少し行って来る。」
一緒にどうこうすることを提案すると「危険だぞ?」と心配そうな顔をします。
@ 「トロル達はあの遺跡を蛮族の神殿といっていた。どういうことか気になってね。
トロルはダルクレムを信仰するのが多い、あの手の化け物とは関連がない。どういうことか糸口になるものを聞いておきたい。」
A 「この地に古くからいた魔剣の騎士の戦った蛮族は何者であるのか・・・それを彼らは知っているのではないだろうか。いわば英雄伝説の裏側からの検証だ。」


トロル達からの情報収集

ゲルニカや人間達がトロルの野営地に訪れるとトロル達は驚きます。まさか人間が少数で来るなど信じられないからです。
・ トロル達は集まると、「降伏の使者か」と訪ねてきます。
・ 一同が「降伏の使者ではない」「麓の村のアンデット」「ゲルニカの質問」を口に出すと驚きます。
★ やがて蛮族の中から一人のボガードが歩み出てきます。ボガードは精悍な顔つきで、屈強な肉体をしています。
腰には二本の剣を帯び、皮鎧を纏った姿は歴戦の戦士を思わせます。
もし今までのゲルニカシナリオをやっとているのならば、3話目に出てきたボガードであることがわかります。
名前をガガックと言います。
ガガックは一同が尋ねたことをそのまま族長に尋ねてくれます。


勿論トロル達は聞く耳持たず、囲み殺すつもりで周囲を取り巻きます。
トロル達が、族長の指図を聞かずに囲み殺そうとすると、ゲルニカは怒鳴り声をあげ、蛮族の言葉で、説教します。
「逃げも隠れもせん。一騎打ちならばおあいていたそう。貴様らもダルクレムの神を仰ぐのであれば、戦の作法ぐらいは心得ておろう。」
⇒トロル達はあまりに言うことが的を得ているので困ります。
「はるかに弱い人間を囲み殺したとあっては武門の恥」なのです。

ダークトロールのハーゲン

やがてやってきたのは黒い体をした一際巨大なトロル。この部族でもっとも屈強な戦士であり、族長です。
その足元に先ほどの戦士であるボガードのガガックが控えます。
●ダークトロール・知名度13・レベル8

・ 我はこの部族の長・ハーゲン。
・ 蛮族の神殿)「かつてはあの遺跡は我々の神殿であった。ダルクレムの司祭たちはあそこで寝起きして生活をしていたのだ。もっとも人間達との戦いで衰退した我らは次第に神殿を離れ、近くの洞窟を住処としていったのだがな。
あそこは、そののちボガードやゴブリンの住処と成り果てそれを人間どもが奪ったもの。いずれ取り戻してくれる。」
⇒「確かにその前は人間の遺跡があった。魔剣の騎士の遺跡がな。」
・ 「魔剣の騎士が戦っていた蛮族」我々としても許すまじ敵、死者を冒涜するもの、吸血鬼がこの地にはいたのだ。魔剣の騎士は吸血鬼達と戦っていたが敗れたのだ。」
⇒「吸血鬼にしても我々は天敵。我々トロルは皆ダルクレムの神官戦士なのでな。」
・ アンデットの復活)「我らが衰退したのを見て、奴らも動き出したか。」
⇒亡霊の騎士と女)「なんと!!魔剣の騎士を下し、従えたのが。なんということを・・・」
ハーゲンは大変衝撃を受けています。このことに悲しみすら抱いている様子でもあります。
「トロル達も恐れる伝説の騎士。それを曝してはあまりにも不憫。」
→ここで話を聞いていたハーゲンはデータがカーストアーマーとバンシーであることを理解し、説明します。
・ 「確か伝説によると、吸血鬼は英雄を倒し2本の剣を手に入れたが、最後の1本短剣だけは得られなかったという。その短剣は破魔の効果があるゆえに、奪うことはできなかったらしい。人間の手元に残されたと効いたが・・・。
・ 「あー、それと戦ならやめぬぞ」
→ ゲルニカ「好きにしろ」

解決方法

これで大体事件の全容がわかったはずです。
後は、元英雄である「魔剣の騎士」=「カーストアーマー」、「その恋人」=「バンシー」を撃退すればいいだけです。
アンデット達は村への襲撃を繰り返しています。しばらくはここを動かないでしょう。
● ここで一同はどのようにすれば、あの強力な魔物を退治できるかを論じなくてはなりません。
しかも彼らは自分達で倒さなくてはなりません。
● ハーゲンは戦の最中なので支援はできません。しかし、一同に手におえる相手ではないと考えていますので、自分達が向かわなくてはならないとして、戦の終わらせ方を思案します。
一同が解決したいと名乗り出なければ、とりあえずまず一同は始末しようと結論づけるもしれません。
→ ゲルニカは進んで自分達が解決することを進言します。
ゲルニカはやる気まんまんです。
「自分達が関わった事件。これが天意ならば、それに従うまでよ」と自分の意見を言います。
→ ハーゲン達はゲルニカの支援として双剣のガガックを出し、遺跡または村までの道案内をさせます。
ガガックがいればトロル達との戦闘にもならないでしょう。
またガガックと肩を並べる仲間として新米トロル3人が同行します。これは一同の監視的な意味もあります。
(ゲルニカの話によると依然あった若いトロル達のようです。)


対決・吸血鬼

さて、一同に対決して勝利するための手段や作戦があるのならば、それを優先してください。

→敵はカーストアーマーとバンシーです。

もし倒すための手段が思いつかないようならば、ゲルニカが提案します。

これはサンプルシナリオで用いられた作戦ですので、自分がプレイヤーの時には、自分で考えた方がいいでしょう。
ただし、勝ち目が無いと不満が出るようでしたら、この作戦をさっさと提案してしまうのもいいでしょう。

サンプル・ゲルニカの作戦

「実は私には一つ考えがある。これをやれば一人は倒せるだろう。」
「さすがの私も無策で挑んでいたわけではない。考えぐらいあるさ。」
@ まずこの遺跡を水没させる必要がある。水の流れをせき止め、地下フロアは水没させてほしい。最近の水かさは増しているし、彼らが天を隠すために降らせたであろう雨雲は有利に働いているよ。準備には苦労はあるまい。
A グールに大量に襲われては数に劣る我らには厳しい。グールは入れないように、入り口の格子を落す。
そうすれば入ってくるのはボスだけだろう。
まずこのボスを確固撃破しなくてはならない。私はガガックとともに村へと舞い戻り、あいつらをおびき出す。
急ぎ足で向かってくるのは、グールか騎士だろう。勝ち誇った貴族の女が我先に走ってくるとは思えない。
私は先行したカーストアーマーを・・・倒す。
B 皆には私は別行動して、あの女を倒してほしい。あの女の狙いはどうせ英雄の骸なのだから、骸の場所に向かうだろう。私がカーストアーマーを倒したとき、それを悟られないようにできれば、相手は向かうべき目的地に向かうのだからな。
騎士の墓のある最後の間・・・短剣の力があれば勝負になるだろう。
ただし、あそこに向かう道のりはせき止めてしまうから、私は皆とは別行動だ。それぞれが各個で倒す。
→ ゲルニカの警護)私には十分な勝算がある。身を隠せるものならば一人なら受け入れよう。それ以上は失敗する可能性が大きくなるだけだ。


  「私はなんとかするが、バンシーは強敵かもしれない。心してかかれよ。」
「トロル達は好きにしろ。私は仲間でもなんでもないのだからな。だが、川を塞き止めのだけは参加してもらう。」

サンプル版対決までの流れ

ゲルニカは麓の村からグールと黒騎士を囮として先導し、呼び寄せます。
バンシー達は当然ながらグールと黒騎士を派遣します。遺跡の入り口に正体をあらわすのは彼らです。
・ 格子を落してしまった場合、黒騎士以外は中に入れません。黒騎士は鎧の部分の部分は格子の隙間をすり抜けて入ります。
・ いよいよ黒騎士との戦闘です。ゲルニカがひきつけるのは足元の落盤ののある第二空洞です。
第二空洞で戦闘が開始されると、ゲルニカ自身も落盤を用い、水の中にカーストアーマーを引きずり込みます。
カーストアーマーは呼吸はしませんので沈んでも影響はありません。しかし鎧ゆえ沈んだままでは行動することも困難でままなりません。
カーストアーマーは回避ができないのです。
ゲルニカがここで用いるのはユニコーンの角を用い先端に取り付けた槍です。ユニコーンの角を穂先に結び合わせただけの品です。回避できないゲルニカはカーストアーマーに攻撃を命中させ撃退するでしょう。

● もしPCが一緒に戦う場合、以下のイベントがおこります。
@ゲルニカが攻撃する場合、カーストアーマーと視線が合い、一瞬だけ身がすくんでしまいます。ゲルニカはこのままでは目線に射すくめられて動けません。水に沈み込む中ゲルニカの手元から離れた槍でカーストアーマーを貫かなくてはなりません。視線は1体しか影響ありませんので、二人いれば磐石です。

A カーストアーマーを倒したゲルニカとPCですが、後は隠れるしかありません。
「実は続きの作戦は無いんだ。カーストアーマーのレベルは12。バンシーは9。正直言って精神攻撃さえ対処できれば十分戦える。我々がここで死んでも、他の仲間の勝利は動かない。」
→ バンシーはこのまま一同をやり過ごし、遺体のある間まで向かいます。これはこの場にいた二人には幸運むでした。

B 残る一同はそのままバンシーと対決しなくてはなりません。バンシーは9レベルの強敵ですが、精神攻撃を封じれば勝算はあるはずです。こちらにはユニコーンの角が1本ありますし、命中すれば消滅させることができるのですから。
万が一一同の手に余る場合、天井をやぶってトロル達が入ってきます。ダルクレムの司祭である彼らは、フレンジィなどの魔法で精神攻撃を無効化できます。バンシー相手にも善戦できるでしょう。
→ これをやぶれば勝利です。

一同が退治したことを知ったトロル達はこの結果に大変驚きます。
ガガックは「たいしたものだな・・・」と呟き、その結果を賞賛します。

エンディング

「ここは英雄の墓なのだから、英雄がここに眠るのは当然の結末なのだろう」とゲルニカは告げます。
この地にあった英雄伝説もあらたな一節が付け足されました。それは英雄の結末としては悲しい結末でしょうが、一人の英雄の安息と、新たな英雄達の叙事詩となることでしょう。

一同がこの事件に決着をつけると、トロル達は戦をやめて引き上げることにしたようです。勇敢な戦いを求めて人間と対決していたトロル達でしたが、トロル達には砦の騎士達よりも関心のある相手が生まれたようです。

報酬

一同にはここで報酬が支払われます。
ゲルニカからパーティに向けて報酬として支払われるのは1万ガメルです。
その他に騎士団から3万ガメルが支払われます。
トロルのハーゲンからは一同を戦士と称えるために剣の欠片がそれぞれの冒険者レベル渡されます。

●黒騎士の剣について
魔剣の騎士が持っていた剣です。残念ながら魔剣というのは誇張でしょう。これは魔法の武器です。
・長い刀身の剣で、馬上で使うときに臣下を発揮します。
ランクSの武器で、必要筋力は15。打撃力は30の片手武器です。
この武器は馬上で振り下ろすとダメージが+5点上昇し、片手武器なのになぎ払いが行えます。

この武器にはまだ隠された効果があるようです。

●アローラの剣について
魔剣の騎士が持っていた剣のもう一振りです。残念ながら魔剣というのは誇張でしょう。これは魔法の武器です。
飾られた細身の剣です。
・ランクSの武器で、必要筋力は15。打撃力は20の片手武器です。
この武器は逆手に装備すると回避+1・防護点+1として扱います、片手武器なのになぎ払いが行えます。
この武器にはまだ隠された効果があるようです。



経験点はやはり1000点です。

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