沈黙の居間

GM :OK。まず居間のほうに入ってくる。

十蔵 :お邪魔しま〜す。

GM :居間まで来ると、ここはどうやら電気がつくみたいだ。

ヨシア:しかし…なんで私たちは出られないんでしょうね。

十蔵 :出したくないんじゃん?

ヨシア:出したくない…なぜだ。

GM :人影は全然ないよ。すごく片付いていて生活感はあまりない。うっすらほこりも積もっているような感じ。

十蔵 :この片付け具合は吉亜も見習ってほしいものだ。

ヨシア:そりゃすいませんですね。でもまぁちょっとこれは怪しいことですよ。あの子がここで暮らしていたなんてコトは辻褄が合いません。

十蔵 :襖とかあったら開けてみる。

GM :洋服とかもあんまり置いていないね。中がごっそり抜き取られているような感じ。居間の近くにバスルームがある。ズドンと乾燥機とか置いてあるけど。

ヨシア:着替えろってコトですね。

十蔵 :別に。

ヨシア:別にってことはないですよ。

十蔵 :ガスコンロの上に寝そべって火ぃ点けりゃ乾くよ。

ヨシア:食べてくださいとか焼いてくださいとかそういうレベルの人じゃないですか。狂ってる。

十蔵 :え?テレビとかも普通に点くよね?

GM :つく。バラエティ番組の笑い声が響く。エンタの神様とか。

ヨシア:そんなものに神様いませんから。私の前で神を名乗るとは。…まあいいやドライヤーで髪でも乾かしましょう。あなたは探索を続けてください。

十蔵 :はぁ〜い。冷蔵庫とか開けてみる。

ヨシア:待ちなさい!何やってるんですか!

十蔵 :食べ物があるかないかで人間が住んでいるかいないかわかるだろう。

ヨシア:なるほど…。

GM :では吉亜のほうから。髪を乾かしていると…。

ヨシア:突然火を吹くんじゃないでしょうね。

GM :そんなことはしない。知覚を振ってみてくれ。

ヨシア:(コロコロ)うぉぉ?絶対何も気づかないです。

GM :トストストスと足音が近づいてきて、サラリと何か置いていく。そしてまたトストストスと歩いていく。

ヨシア:やぁ十蔵。気が利きますね。なんだいコレ?やっほう。

GM :ガラガラと戸を開けてみる。着替えらしい服が置いてある。

ヨシア:おお十蔵役に立つ。着替えとくか。ありがとう十蔵。

GM :さて十蔵のほうだな。冷蔵庫を開ける。

十蔵 :なんかいた?

GM :ここにはほぼなにもない。保存の利きそうなものが数点奥のほうに収まってるぐらい。

十蔵 :とりあえずジュースとか出して飲んでようかな。

GM :ジュースぐらい入ってるかな。

十蔵 :いつの?

GM :そんなに古くはないかな?

ヨシア:…昭和63年。

十蔵 :あとなんか怪しそうなものない?−4。

GM :…ではしばらく台所を探していると…湯気が出ている急須がある。

十蔵 :ん?

GM :そして横に茶碗が2つ置いてある。

十蔵 :カポ?(開けてみる)

GM :お茶だ。淹れたてだな。

ヨシア:なにか恐ろしいことが。

十蔵 :とりあえずお茶を淹れようか。そしてそれを居間にもっていって…テレビをつけて飲む。

ヨシア:余裕ありすぎですよ。

十蔵 :あれ?着替えたの?

GM :テレビの中では笑い声。…それに重なるように別の笑い声。

ヨシア:ううわぁぁはははは!!

十蔵 :うるさい。

ヨシア:いやだって。笑ってしまって。なんで笑ってしまったんでしょう。

十蔵 :知らねぇ。

ヨシア:そういえばなにか聞こえた気が…。

十蔵 :まあ俺も聞こえた気がしたんだけどな。

ヨシア:それ私でしょ。

十蔵 :いや別のが。ていうかここ確かになんかいそうだねぇ。

ヨシア:いますね。

屋敷の探索

十蔵 :あと見てない部屋ない?寝室とか。

ヨシア:トイレとかも見てませんよ。

十蔵 :見てどうする。

ヨシア:誰かいませんかぁとか言って開けるの変態ですよ。

十蔵 :妖怪相手に常識を持ち込んじゃイカンよ。

ヨシア:あんたに言われたくないですよ。

GM :ここらへんは外国風のリビングなんだけどね。もう一つ和風の広い部屋があるみたいだね。

十蔵 :この家デケェ。

ヨシア:なんでもできそうですね。

GM :君達はお茶を飲み…。

ヨシア:洗ってきましょう。

十蔵 :よろしく。

ヨシア:お手のモンですよ。

十蔵 :ていうか…そのお茶…特に淹れたわけじゃないから。

ヨシア:はぁぁ?

十蔵 :注いだの俺だけど、お湯入れたの俺じゃないから。

ヨシア:う〜やはりなにかいるようですね。

GM :君が食器を洗っていると…洗い棚にはあと二つぐらい茶碗が重なっている。

ヨシア:誰かいるってことですか?

十蔵 :ま、誰かか何かだよね。

ヨシア:…何かですね。

GM :知覚をもう1回振ってみようか。

ヨシア:成功だよ。

GM :なにか鼻歌のようなものが聞こえる。

ヨシア:ゆっくりとスマートに…扉を開けますが。

GM :音は消えてなくなる。

ヨシア:これはおかしい。確実におかしい。

十蔵 :俺寝室とか行くんだけど。

GM :寝室のほうは和風で障子が掛かってる。明かりが入ってきているのかうっすらと障子は明るいね。なにかがパタパタと歩いていくような音がして、障子に影が映る。

十蔵 :子供?

GM :のように見えるな。

ヨシア:障子をぶち抜いて掴むんだ。それしかない。

十蔵 :スッ。(開ける)

GM :開けると…畳の間が広がっているだけだね。特に何かはないように思えるが…探索を振ってみてくれ。

十蔵 :−3。

GM :ここもやっぱり布団とかあまり入っていない。

十蔵 :ふぅむ。とりあえず行ってない部屋とかしらみつぶしに行ってみるよ。

ヨシア:これは生活感がなさ過ぎますね。

十蔵 :なにかいるのは確実なんだけどね。

ヨシア:そうです。そしてその者はなにか言いたいことがあって、なにか悪い意味でなくこちらに招いているところがあるようですね。そうでなければこの我々に対する好意的な反応はおかしな話です。

十蔵 :好意的なの?

ヨシア:考えてもみなさい。雨が降っていてなかなか帰れないこれだけでもおかしなことです。少なくともこの館に引き止めたい理由があるのかも知れません。

十蔵 :なるほど。


吉亜の推理は大体正解です。
屋敷の「何か」は彼らを引き止めたい理由があり、敵対的ではありません。
この時点では。


ヨシア:ふぅむ。この屋敷の中にはもう一人の人物がいるはずです。それが誰だかはわかりませんがもしかすると弥生さんなのかもしれないですね。

十蔵 :まだ睦月見つかってないんだけどね。

ヨシア:それも気になりますね。ただ睦月君はここで生活していたという実感がわかない。

十蔵 :ああ。

ヨシア:そもそも弥生さんがここで生活しているという実感もわかない。ということはあの二人はここに本当に住んでいたのかどうか人間かどうかも怪しいですね。

十蔵 :うちの生徒なんだけどね。

ヨシア:もしかしたらですよ。

十蔵 :子供部屋っぽいのはない?睦月の部屋なり弥生の部屋なり。

GM :子供部屋っぽいというか小さい部屋だな。

十蔵 :探索!(コロコロ)−7!今日は冴えてる。

GM :特に変わったことはないと君は思ったんだけど、ちょっと気になったこと。柱には線が書いてある。ずいぶん高いところに線が書かれている。弥生、睦月と名前が添えられている。

十蔵 :こうやって日々を数えていたのか!

ヨシア:いやそれは違います。これは身長でしょう。

十蔵 :うん。わかるよ。

GM :とは言っても…。

十蔵 :高いよ。

GM :では知覚を振ってみてください。

十蔵 :+3。

ヨシア:−3か。視覚を感じるぅ。こっちだぁ!ソニック手裏剣でも投げてみるか。

GM :いや。音がしたのはリビングのほうだ。食器と食器を重ね合わせるような。

ヨシア:これは建物自体に何かの意味があるのではないですか?

十蔵 :これで部屋は全部?

GM :大体全部回ったかなぁと思った。

ヨシア:リビング行ってみるしかなさそうですね。銃を持って慎重に行きましょう。

十蔵 :バタバタバタ。

ヨシア:ひゃあああ!もういいですよ私も忍び足できませんし。

GM :できないのか。

ヨシア:今の人格ではできませんよ。しかも銃もほとんど暴発しますから。

十蔵 :それでどうするつもりだ。

ヨシア:死ぬ前に人格がチェンジすればなんとかなります。ただ人格のチェンジにはまだ時間がかかる。あと…30分。

十蔵 :長ぇ。

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