妖魔夜行リプレイ 逆柱

舞台は現代。
東京近辺のどこか。日向町で起こる奇妙な事件のお話です。
一応シリーズ物なのですが、一話完結なので読む分には問題ないハズ。
唐突に始まった奇妙な事件に妖怪と異端審問官のデコボココンビ、吉亜と十蔵が挑みます。
どうぞお楽しみください。(GM :ムンタロ)

登場人物紹介

橘吉亜(レサ夫)

日向学園の保健室の先生とは世を忍ぶ仮の姿。
教会から派遣された妖怪ハントのスペシャリスト、異端審問官です。
人当たりのいい表人格と、戦闘マシーンの裏人格という二面性を持ち、銃器はもちろん格闘、ESP、限定的な妖術まで使いこなします。
十蔵とは基本的に敵同士ですが「今の装備では殺しきれない」ため休戦中。
両方教師という立場もあり、生徒を助けるために共闘することもしばし。

いつもはスタイリッシュに戦う彼女ですが、今回は大苦戦。

鬼哭十蔵(ロバ氏)

日向学園の歴史の先生ですが、その真の姿は鬼を斬るために自らも鬼と成り果てた侍です。
角の代わりの刀を腰に、今日も斬るべき鬼を探しています。
そんな重い設定もどこへやら、すっかり現代に適応し、変態教師街道を驀進中。常に只者ではないオーラを漂わせています。
スタイルは硬い、強い、死ににくいと三拍子揃った典型的妖怪。細かい技は苦手ですが、パワーと法外な硬さで押し切ります。
吉亜との関係は基本的には敵同士。やるとなれば受けて立つ構えですが、自分から仕掛けるつもりはないようです。

歴史の時間にザビ家の興亡を熱く語る変な先生ですが、教師としての義務感は強く、人知れず生徒たちを守ります。
ちなみに彼は剣道部の顧問。刀を仕込んだ木刀は常に肌身離さず持っています。

事件はゴミ捨て場から

季節は梅雨時。
そろそろ夏の気配が漂ってくる頃です。


GM :唐突だが君はゴミ捨て場にいる。

ヨシア:なんでそんなところに。(笑)

GM :扇風機を捨てに来ているところだ。

ヨシア:扇風機か。ええい、こんなもの必要ないわい!そろそろ涼しくなりましたからね!

GM :いや。そろそろ暑くなってくるから出そうと思ったんだ。回ってはいるんだけど、こっちのほうにそろそろ風が来そうだなと思うとカクっと止まる。

ヨシア:なんだよこれ!こいつめぇ〜役にも立たない。いいですよ。夏の日差しよりはぬるいんですから。

GM :顔を近づけるとカクンと急に横を向いたりするんです。余計暑い気分。一応保健室の備品なんだけど捨てに来た。

ヨシア:完膚なきまで壊しておこう。

GM :君はソレをゴミ捨て場に叩き込み…

ヨシア:ここが学校じゃなかったら銃を撃つところですよ。(笑)

GM :では、君が立ち去ろうとするとサーッと風が吹いてきて…クルクルっと扇風機が動き出す。風がファンに当たり、まるで電気が入っているように回りだす…。

ヨシア:そんだけの根性があればさっさと回んなさい!!

GM :そんな風に扇風機が動きだすと、ゴミ捨て場の一角ががらりと崩れて…。

ヨシア:塵塚怪王とか出てくるんじゃないんですか?

GM :なんで塵塚怪王。

ヨシア:現在、連中を倒しきるだけの火力を有してないです!

GM :大丈夫ダメージたったの5Dだから。それはおいといて。

ヨシア:5Dだぜ。直撃したら死にますよ。

十蔵 :死ぬる。死ぬる。

ヨシア:それではそっちに向かって銃を構え…

GM :そうするとそこから手が出てくる。

ヨシア:!?マネキンの手?人間の手?

GM :どうでしょう。

ヨシア:…ちょっと見てみるか。ぎゃあ。超怖い。(笑)

GM :動いたような気がした。

ヨシア:うぃ〜。け…警察に。

GM :普通より小さい手だ。ゴミの山が崩れると…。

ヨシア:猟奇殺人事件だ!間違いない!まともな感覚で考えたらこれはやばいってわかりますよ。超やばいんです。

GM :そうすると…中から出てくるのは5歳ぐらいの子供なんだけどね。

ヨシア:ほ〜。死んでるか脈を確認するか。

GM :ピク…ピク…脈はあるみたいだ。天気は朝から雨混じり。今も小雨が降ってきたぞ。

ヨシア:生きている…。ふうむ。子供が捨てられていたという事件をご存知ですね?この国もついにここまでいたりましたか。悲しいことです。

GM :ここの近くだとある程度治療とかできる設備があるのは保健室だけど…。

ヨシア:仕方がない。持ち帰るのも問題があると思いますけれど…この場に放置しておくのもちょっと問題があるし、連れて行くか…。

GM :では雨は強くなり…なんですか?

十蔵 :いやあ。あの扇風機回収して直して使おうかなと。

ヨシア:いいな。十蔵は機械への親和性があるからな。

十蔵 :知力マイナス5で修理できるからな。

ヨシア:よしなさいな。ふう。とにかくこの子のことを調べなければいけません。

GM :抱きかかえると一言つぶやくね。

ヨシア:あ〜?うぅ〜ん!?(すごむ)

GM :彼曰く「助けて。友達がいなくなっちゃたんだ」一言呟いて意識を失う。

ヨシア:自分のことを心配なさい。(笑)

GM :まったく。では保健室へ。

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