◆◆◆ ミドルフェイズ 3  ◆◆◆ 青嶋北斗 〜コギト〜

(和顔施・・・・・・笑顔を見せるだけで人を幸せにできる。)


GM:北斗の家だね。ヒドイ家だった。

コギト:ヒドイのか。



父親は重い若年認知症で生活どころか生きることすら困難なベッド暮らし、生命維持の為の機械をつけている。
普通の食事は取れない。母親の姿は見えない。


GM:情報物質を収集すればこの辺はわかるよ。
この間、物質から「残留している情報の獲得」をできたんで、今もそれができるようになってる。

コギト:「チクワ〜」(コロコロ)

GM:そうだね。チクワの経験で。

コギト:こんなに〈調達〉振るんだったらもう少し増やしといても良かったんじゃないかな。
っていうか、振りすぎでしょコレ(笑)。12だよ。

GM:12ならわかるね。お母さんはお父さんが認知症になってから捨てて逃げたんだ。

コギト:……なんかどこもかしこもだねぇ。

GM:で、北斗は父親の介護をしながら大地の面倒を見て暮らしている。
小綺麗な容姿に反して、結構悲惨な生活をしているんだね。



父親の介護費の為に、家を売りアパート暮らし。
北斗は父親の世話を甲斐甲斐しくやる。
日中はヘルパーさんを頼り帰ってからは自分が溜まった家事を行う。


コギト:高校生にはハードすぎる暮らしだな。

GM:彼女からも情報物質が出てくる。結構明るい色をしている。

コギト:明るいのか。ふんにゃっ!!(コロコロ)あんまり高く……いや、高いな。13。

GM:彼女はこう思っている。



「学校にも行けて  ヘルパーさんも来てくれて  お父さんもまだ生きてる
親孝行なんて、きっかけが無いと中々できない。  私、ついてるな」


コギト:う〜ん、前向きだ。(苦笑)



父は北斗が誰なのかも分かってない。穴だらけの情報物質は、まるでバラバラのパズルのようで意味がわからなかった。


GM:これが認知症状態なんだ。

コギト:あ〜そうか。情報物質が……。

GM:北斗が認知症のその人に対して、お父さんのことをお父さんと呼んでいる情報物質を送っても、わかんないんだ。
弾かれちゃうね。

コギト:ほ〜これは、さっきの状態だ。〈射撃〉がうまくなればいいんじゃないのか?

GM:というより、元々ね、相手の中にその情報が入るための基礎ベースが揃ってないと受け取れないらしいのね。

コギト:へ〜。

GM:君は自分の体が生成されるちょい前段階に、言語中枢を合わせてるところがあって、
それで認識できるようになってるんだけど、そこにダメージがあったりすると、わかってることしかわかんないんだよね。

コギト:なるほど。つまりこの人はわかってることが極端に少ない。

GM:そういうこと。

コギト:五感がないのと似たようなものか。

GM:ただ、北斗はやっぱり色々わかってるみたい。
父親が痛がってる時、床擦れを直したり。北斗ももしかしたら、父親から出ている情報物質カラーを見分けてるのかも。
「痛い」とか。

コギト:君は立派なレネゲイドビーイングになれると思う(笑)。

GM:ただ、相互の関係はあるんだろうね。



北斗が部屋に入ってきて、父の床擦れを直す。
父は痛がった。  声は無い。
そんな情報物質が出た。

ただ北斗が来ると父親からは情報物質が出てくる。明るい色をしていた。
多分日差しを見た花なんかと同じ状態なんだろう。


コギト:まったく通じてないわけじゃ……ないんだな。



GM:大地が帰ってくる。

コギト:おや。土手にいた子だ。野球少年。

GM:大地は北斗に目も合わさない。靴を脱ぎ捨て、ゲームを始める。

コギト:ふぅむ。

GM:大地からも物質が出ている。

コギト:このゲームからだろうか?(コロコロ)

GM:ゲーム画面のそばに来る。

コギト:またクリットだよ。おまえ、わかりやすいぞクンクン。23。



北斗は連れ子だった。
再婚した北斗の母親も介護疲れから失踪。大地も北斗も捨てられた。
大地は母を、その女を憎んだ。北斗も多分出ていくと思っていた。

父親が認知症になった時、父は受け入れられず、生活をメチャメチャにした。
暴力を振るったり、金遣いが荒くなったり、家族との関係もメチャメチャになった。
大地はすぐに忘れられた。


コギト:うぅ〜ん。

GM:そして君のことを見て……「おねぇちゃ〜ん!なにこれぇ!?」(笑)

コギト:うお!見られた!「にゃあ!」

GM:「可愛いでしょう。拾ってきちゃった」「なにコレ怖っ!?」

コギト:こ……怖?ふぅむ。沈むなぁ。(笑)

GM:喋れたほうがいいですね。

コギト:「沈むなぁ」って(笑)。

GM:喋るのかい怖ぇぇな!「喋った!喋ったよ!?」

一同:(笑)

GM:そうだね。会話を仕掛けたことにより、それらしい器官が。
でも、このままでは、突然空中でこだまのように言葉が?

コギト:そりゃあ怖いよ。

GM:弾けるだけになるという。



弘:は……早く次の言葉を。

GM:早く次の言葉を(笑)。

弘:「うめぇな」

GM:「うめぇうめぇ」

コギト:怖えぇ!!マジ怖えぇ!?「コワクナイヨ〜?」

一同:「どこがじゃ!(爆笑)」

コギト:なにか……そう。もう少し可愛いような外見を。模索したらどうだろう。この子達の可愛いという概念を。

GM:そうだね。可愛いものを探すことになるわけだ。まあ……ね。それは〈情報〉なんだよね。

コギト:〈調達〉じゃなくて〈情報〉だって?〈情報:UGN〉ならある。

GM:UGNじゃない。

コギト:そうだろうね。(コロコロ)ん〜。そんなにでかい目じゃないな。6ぐらいじゃないかな。

GM:そうだね。テレビとか本とかから、その立体的に可愛いという物を探していく。室内を歩き回って。

コギト:そうか。

GM:可愛いものを探して歩くわけだ。

コギト:なんとなく可愛いもの。彼らが……。



GM:その中でね。大地が北斗と話すと何か物質が飛んでいくのが見える。〈調達〉してみる?

コギト:する!(コロコロ)2つ回ってる。16だから……20だ!

GM:「今度の日曜日。野球の試合がある。自分は出れるかわからない。ベンチになりそう」って話をしてるんだね。
ところが君が取ってしまったので北斗には情報物質が届いていない。話半分。「う〜ん。そうねぇ」なんて話をしている。

コギト:まずいっ!

弘:ぺたぺたぺたぺた。(空気中の何かを集める仕草)

GM:「お姉ちゃん聞いてたの!?」と大地は腹を立て始め、大地から刺々しい物質が発散。
ようやく北斗は気付いて、小さな情報物質をポロポロ。大地はその物質を拾うこともなくさっさと行ってしまう。

コギト:「待ちたまえ!」……喧嘩をさせてしまった。

GM:お姉ちゃんの物質も拾っとく?そのまま消えていくけど。

コギト:拾っておこう。(コロコロ)……こんなに拾いまくってていいのかな。

GM:拾うことによって通じなくもなるんだよね。

コギト:へ〜。

GM:ただ、大地は今拾っていかなかったからね。多分これは消えちゃうよ。

コギト:なるほど。じゃあ……貰っていこう。なんてことだ。色々難しいなぁ。20だぁ。



ごめんね。いつもはちゃんと話を聞いてるのに…お姉ちゃん上の空だった。
いけないな……ホント


GM:って思ってたんだね。

コギト:ああああああ!!!

GM:ああああああ(笑)!!!

コギト:つ……伝えに行かなきゃ。

GM:大地は四角い板の前に座っている。



この四角い板をテレビというらしい。板は画面になっており明滅している。
見ていたところであまり有益な情報は得られないようだ。


コギト:ふぅむ?なんだ、これは?

GM:大地はその前にいる。

コギト:なんとなくそろそろ外見が固まってきたりしないだろうか?

GM:物質を(笑)。そうだね。画面を変えると途端に情報物質が現れる。
大地からポロポロ、ポロポロと物質が誘発され始める。

コギト:なんだこれは。(コロコロ)

GM:(笑)

コギト:……これ本当に拾っていいんだよな?これは良さそうだよな。誰も拾っていかないもんな。8だから……12かな。

GM:単純なことだよ。



画面からは物質は出ていないが人間は画面から情報を獲得できるらしい。
一般的に……生物は根元的には進化欲求が内在することから、情報物質は発生をする。
しかし無生物は進化欲求がなく物質は発生をしないのである。


GM:つまり、物からは情報を得られないんだ。

コギト:なるほど。

GM:ほとんど。

コギト:「何も望んでいないんだなこいつら。(ペシペシ)

四角いくせに……やはり丸くなろう

GM:「わあぁ〜なんだこれ!?丸いのがいるよ!丸いのが!!」

コギト:「丸いぞ!!」

GM:丸い。丸くなった!!(笑)

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