◆◆◆ ミドルフェイズ 24  ◆◆◆ magi 〜金沢教授〜

(magi・・・・・・科学者・あるいは魔術師。)


GM:シーンは弘がちょうど金沢教授に向かってる途中だね。君の視界の前に、あの男の姿が入ってくるわけだ。

弘:どちらさん?

GM:大の字になったシルエット。背中姿だね。

弘:ん?大の字になった?

GM:あの、こういう風になった男のシルエットが。

弘:はいはいはい。

GM:「だ〜れだ」と声がする。そして男はクルリと一回転。「金沢教授だよ」と言うね。

爆笑!!

コギト:変な奴だなぁ。もう〜(笑)。

GM:「大変だったね。何度かUGNの管理病院に挨拶に行ったんだけど、追い返されてしまってね」

コギト:まあ、そうだろうな。

GM:「患者を確保したいという話をしたんだが、ダメだったんだ」



弘:てか、よく……この人殺されないで帰ってきたね。

GM:UGNは一般人を殺しまくってはいないからね。
まあ、限りなくグレーな人なのには間違いないんだけど、ただ、社会的な知名度が高くて。

コギト:なるほど。簡単には情報操作できないということか。

GM:そうそうそう。

弘:うちの父親も……。

コギト:高かったけど……まあ……。

GM:「危険は危険だよ。私も危ないことがあるかも知れない。
とりあえず、放置していても大丈夫だと御堂君が思ったんだろうね」



弘:「う〜ん。……で、教授ちょっと一つご相談が」

GM:「うん」というわけで、車を飛ばして教授の研究室へと。また、1時間ぐらいかかっちゃうね。
「な〜にかな?」

弘:「その、御堂って奴をぶっ飛ばすにはどうしたらいいですか?」

GM:「えっへっへ?いぃい話だねぇ」
「でもそれは、君は殺人鬼になってもいいと、そういうことを言いたいのかね? 彼は人だよ?君が人だと同じくらい」

弘:「ええ、だから。ぶっ飛ばすぐらいで」

GM:「ぶっ飛ばすぐらいかぁ……」彼はしばらく考えた後に
「その機会はまもなく訪れるだろう。もしも、君が普通じゃないならね」

弘:「……もう、普通じゃないと思います」



GM:教授の方は、研究施設まで来て「とりあえず、君の体の検査をしたいんだが、いいかな?」

弘:「……変な事しなければ」

GM:「私は御堂達のような事はしないけどね」

弘:「でも、まともな人はあんな登場しないと思うんで」

GM:「ああ、さっきの大の字の事か。本当は『金沢』って字にしたかったんだけどね」

コギト:無理だよ!絶対無理だよ!バラバラだよ!そんな願い叶ったら……。

GM:「インパクトのでかさを狙ったつもりなんだけどね」

コギト:コギトはそんな願いしないぞ?

一同:(笑)



GM:「色々調べるよ」一応、今日は泊りの検査になるんだね。
「ミラクルウイルスについて色々わかった事もあるけど、聞いてみるかい?」

弘:「ええ」

GM:「すごく巨大な質量のでかいミラクルウイルスがあるんだ。つまり安定してるウイルスがね。」

弘:「うん」

GM:「だが、その巨大ウイルスが有効に情報を集めるために、必要な器官があるらしい。
それは『情報を得る』という器官。その一つが君の家にあったアレみたいだね」

弘:「う〜ん」

GM:「つまり、そこが中継点になって沢山の情報を吸い上げてるみたいなんだ」

コギト:へ〜。

GM:「あれはつまり、願いを叶える場所ではなくて、いわば『耳』が置いてあったんだ。
有効的に、ここなら沢山の願いが手に入る」

コギト:ぅあぁぁ〜ひょっとしてぇ。……アレ繋がってんのか?いやいや……。

GM:という話をされるんだね。「それと、君が前言ってただろう。そういう小さな奇跡は起きないのかと」

弘:「うん」

GM:「実はやっぱりあるらしい。つまり、普通に車に撥ねられたら、人は死ぬんだ」

弘:「うん」

GM:「だが『撥ねられたときに死なない』という奇跡も起こせるものもあったはずだ」

弘:「うん」

GM:「大きなウイルスがやった場合、それはすごく自然な現象になる。つまり『事故で死ぬ』みたいな。
だが、それに属してない小さなウイルスはそれを防げるんだ。助けてあげられる。
ただその時、小さなウイルスの知識はあまりにもないので『生き返らせる』という事をやってしまうんだ」

弘:「いや〜(笑)」

GM:「その結果によって人じゃないものになったとしても彼らにはそれがわからないのだ」

弘:「あ……」



GM:「つまりだ。大きなウイルスと敵対する……というか、うまく対立する、
陰陽で言えば反対側に属するウイルスは常に活動しており、それは……そう、人のそれぞれを助け続けてはいるらしいんだ。
ただ、それがあまりにも異常な結果になってしまい、結果としては区別が付かないんだな」

弘:「う〜ん」

GM:「それが、私の考える真白さんの覚醒だと思うんだ」

コギト:誰かがやったのかな?

GM:「つまり、真白ちゃんが交通事故で死ぬところはあっただろう。それは事故かも知れない。
だが、助かったのはそういう効果かも知れないね」

コギト:ふ〜む。



GM:「本当の意味で悪い効果だったかは怪しいよ」

弘:「……」

GM:「結論はあれだから、どうしようもないんだけどね」というわけで、君は白衣を着て、その日一日色々調べるわけだ。
「え〜と。じゃ、質問するよ。『真白ちゃんの事を……愛していますか?』」

弘:「愛しています」

コギト:おお。

GM:「おぉぉぉぉぉ!すごい数値が出ているよ!

なんかストレートに言われたんで感動しちゃった!……あ〜ゴホンゴホン。スゴイわ」

弘:「……」

GM:「コホン。え〜と、君はなんか体に変化とかあるかい?」

コギト:そりゃあもう。

弘:「今?」

GM:「今でもいいし、特殊になんか気付いたことあるかい?」

弘:「はい」

GM:そうだね。情報物質を見ながら……君はその日の翌日の朝辺りにその資料を見せてもらえるね。「すごい結果だ!」

弘:「……はあ」

GM:「君は情報物質をまったく吸収していないんだ。自分から発散される大量の情報物質が健常者と同じ数出てる」

コギト:ふぇ?

弘:「ということは?」

GM:「つまり、ミラクルウイルスには感染していないように見えるんだな。UGNもそれを見つけられなかった」

コギト:なるほど。そういうことか。一応、さっきの質問にも意味はあったんだな(笑)。



GM:「なんていうのかな、ウイルスは君の願望を取り込んだ後、それをそっと表に流している。
まるでフィルターのようにだ。君とミラクルウイルスは完全に安定している。
それにおいて、まったく周りが気付くことができないほどだ。
多分君が『日常の中で過ごしたい』という願望も叶えて、『戦う時に力を与える』という願望も叶えている。
両立できているんだね」



コギト:ほ〜う。なるほど。

GM:「結論から言えば君はミラクルウイルスに感染している。しかし、きわめて珍しく、それは安定している」
「だから、影響がないんだ。一般的には」

弘:「ふぅぅ〜むぅ?う〜ん、まあ……。ま、それは、それで」

コギト:真白が多分弘の事をよく知ってたからかも知れないな。



GM:「う〜ん。そうかも知れないな。それに、君は『感染している』というか『共生している』というべきか、
少し変わった状態なんだよね」

コギト:そうか、さっきのストレインジ・ネイバー。



弘:「教授、もう一個お願い。ミラクルスプレー、もっと下さい」

GM:「あ、もう一本あげよう」

弘:「この前の使っちゃったんで」

GM:「いいことに使ったんだろうね?まあ、私には関係ないことだけど……私の名前を決して出さないように」

一同:(笑)



GM:あ、金沢教授が君の荷物をまとめてくれてる。そん時、「そうそう、実はね」

弘:「はい」

GM:「君、あの日、夜来るの遅かったじゃない」「真白ちゃんを連れてくると言った日」

弘:「ん? はいはい」

GM:「あの事件があったんだけどさ、遅くなったんで、心配になって、私、車で君ん家まで行ったんだよ」
「UGNがビッシリいてね」

弘:「でしょうね」

GM:「銃声がした方は、私は見れなかったんだけど、北斗ちゃんを見かけたよ」

弘:「あ? はいはい???」

GM:「彼女も感染者かも知れないね。すごいヒドイ傷を負っていたから。あの傷で生きてる人間はいないよ」

弘:「マジですか……」

GM:「私には状況わかんなかったけどね。おんなじ制服だったしね」

コギト:教授は北斗ちゃんを知ってるのか。

GM:「ああ」と言いながら、資料を出してきて「君の交友関係はこの人と、この人だろう?」

コギト:ああ、そういえば、ずっとストーカーしてたわ(笑)。

GM:「ストーカーとは失礼な!安全を守るためだ」

コギト:嘘じゃないかも知れないけどね。つもり的には。

GM:まあもうちょっと言えば1ヶ月の間に探したところもあるんだ。

コギト:なるほど。そうかも知れない。

GM:「関係あったら大変だなぁ」と思ってね。

弘:「……もろ、ありまくりです」

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