◆◆◆ ミドルフェイズ 14  ◆◆◆ 平成の辻斬り

(UGN・・・・・・ユニバーサルガーディアンネットワーク。その仕事はこの世界の平和のためにある。)


GM:そうだね。というわけで、ちょうどコギトと北斗の帰り道だね。なにか特殊な光景を見る。あ、侵食率を振ろうか。

コギト:やっふう。コギトは特に何も考えず、割と日常を満喫しているぞ。

一同:(笑)

コギト:(コロコロ)わぁすごいや!(←8)なにか異常なことが起きているに違いない。



裏路地の暗がりの中に二人の男がいた。
巨大なシュレッダーかあるいはミキサーのような機械に何かを投げ込んでいる。


コギト:シュレッダー?ほう〜。

GM:ミキサーのようにも見える。投げ込まれているのは奇跡誘発物質。

コギト:へ?

GM:君の仲間である。駆除されているようだ。

コギト:な、なにやってるのアレ?



彼等はこちらに気が付くと振り替える。
黒いスーツ姿の男だった。一人は鼻が巨大に肥大化しており、もう一人は巨大な眼球が顔半分まであった。
まるで虫のようだった。




コギト:えッ?こりゃあコギト的に見てもかなり珍しいんじゃあ!?

一同:(笑)

コギト:一応……さっさと逃げたほうがいいんじゃないって気もするんだけど……(コロコロ)11ぐらいかな?

GM:そうだね。君が情報を収集すると向こう鼻がすごい勢いで情報の吸引を始めるんだ。

コギト:マズイ!なにかマズイぞ!?

GM:そして転がっている情報のいくつかをほとんど彼が吸い込むが、11なので1個情報が手に入ったみたいだね。

コギト:ほう。

GM:彼らはUGNという組織だ。ジャーム、君達を駆除している。という断片的情報。

コギト:じゃ〜む?

GM:そして今のところ、目が合ったコギトと北斗を駆除しようと認識したようだ。

コギト:え。



GM:そいうのがわかる。彼らは突然にこっちに猛然と駆け出してくるね。

コギト:「危ない逃げろ!」

GM:ちなみに、勘のいい北斗は本当は逃げられるんだけど、そういう物質は吸引されているんでまったくわからないんだ。

コギト:ふう!

GM:本当だったらいきなり殴られてしまう。裏路地を走っていく。【肉体】で判定だ。

コギト:【肉体】!この体……今気付いたけど、不便だよ!!

一同:(笑)



コギト:(コロコロ)6!ぽきゅきゅきゅきゅきゅ!!(←足音)

GM:だめだ。このままじゃ追いつかれる。

弘:北斗にくっついてればいいじゃん。

コギト:そうだ!ピョン!(飛び乗った)

GM:裏路地の隙間からなにか物質が出てるのが見える。この物質はちょっと変わった物質だ。点滅しているからね。

コギト:「なんだこりゃ!?」

GM:見てみる?(コロコロ)北斗の一番高い目は4なんだね。

コギト:9だから……13だ!



よせ。こっちにくるな。厄介事に巻き込むんじゃあねぇよ。
UGNは面倒くせえんだよ。



GM:という情報が入ってくるね。

コギト:「だあれ?」

GM:北斗、すぐつまずく。4だからね。



コギト:わおう!!「フゥーッ!!」威嚇しよう。

GM:威嚇。そうだね。さっきの裏路地から男が出てくる。

コギト:うおーっ?

GM:白髪の団子っ鼻の中年で、ブ男だった。それが立ち小便をしている。チャックを閉め、彼は歩いてくるわけだ。

異様なのはその白髪ではない。腰に差した長物袋は刀ではないだろうか。

コギト:「珍しい!初めて見た!」



GM:UGNは男を見て驚愕、動揺、そして刃物を抜いて構える。
巨大なジャックナイフである。

弘:え、ジャックナイフなの?

――爆笑!!

コギト:イカン。あごが外れるところだった(笑)。

弘:エージェントってもっと……スマートにできないの?!(笑)

GM:ジャックナイフね(笑)。〈調達〉を振ってごらん?

コギト:(コロコロ)彼のことがなんか凄くよくわかります。19!



GM:恐るべき情報のやり合いがあった。
まず、自分達の情報を出すまいとあの鼻の男が吸引を開始。これによって相手は、情報がまるでわからないはずなんだね。
殺意とか敵意とかさ。ナイフを向けているにもかかわらず。
ところが、刀の中年は大量の偽情報を送ってるんだね。

コギト:「ほう!」



GM:それによって、UGN達は斬りかかるのがこういう動きだと完全に誤解を始めている。

コギト:「ほ〜う」



GM:そして、その刀の親父は情報をまるで飛び道具のように投げた後、君達の方にも投げてくるんだね。

コギト:「なんだこれ?」

GM:ちゃんと君が情報を〈調達〉できることも把握しているみたいだ。
「こっちへ駆け出すから、おまえも抵抗すんじゃねぇぞ」みたいなそんなこと。人混みに逃げるぞという情報を送ってる。



コギト:「おう!」北斗を引っ張る。

GM:北斗はよくわからなかったのか、突然男に手を掴まれると走り出す。
UGNは襲い掛かられると思ったのか一気に身構えるが、それが虚をつくような感じで、君たちは表の人混みに走り出すんだ。

コギト:ほう!



GM:途端に情報が入りづらい大量情報の渦の中に飛び込み、鼻の男は思わずくしゃみをする。

一同:(笑)

コギト:なんか、わかりやすい感じの感覚をしているな。

GM:UGNは発見できないみたいだ。

コギト:「スゴイ!助かった!おまえ仲間か?」



GM:しばらく引っ張っていった場所は公園だね。「もう、このぐらいでいいだろう」

コギト:「情報物質を……投げた……のか?ふぅむ」

GM:そう見えたね。

コギト:「君は人間?」きゅる?

GM:彼は「あぁん?」と言って面倒臭そうに……情報物質を放った(笑)。

コギト:ほ〜う。(キャッチしに走る)

GM:〈調達〉してください。

コギト:やっほ〜い。(コロコロ)25!

GM:惜しいね。



男の名前は山田銀次。
日本代表選考までいった剣道師範だが、真剣をもってライバルを斬り、妻を斬り殺したことから平成の辻斬りと言われた男である。


一同:あっはぁ〜!?(笑)

GM:誰かが願いを叶えたのだろう。
銀次は自分の奥さんが自分を愛しているか、その気持ちが知りたいと願ったみたい。
それで能力を得てしまったらしいんだね。

コギト:なるほど。

GM:以来、情報物質を読むという力を得る。



銀次はウイルスが感染する形で入り、今も独自の共生関係にある影響で情報物質獲得が出来る。
彼が望んだのは妻の真意。妻が自分を愛しているかであった。
先読みの力を得た銀次は望まぬ最強の称号を得るという皮肉である。


GM:銀次はさらに説明のための情報物質もくれている。
レネゲイドウイルスを管理しようとしている組織がUGN。感染者を駆除している。

コギト:「な……なに?……ほう」

GM:君のことに対しては銀次は認識上、レネゲイドウイルスまたはビーイングとして見ている。

コギト:「おぉ〜!! (グルグルグル)コギトはレネゲイド・ビーイングだったのか!」



GM:なんだかわかってるの?

コギト:わからない。そういえばわからない。



GM:彼は説明は終えたと言わんばかりに背中を向けて歩いていく。
一見すると何も説明をせず歩いていったようにも見える。

コギト:「ありがと〜」ぴょんぴょん。



GM:向こうの方は「面倒だからこれぐらいでいいだろう。あいつらに捕まったらロクなことにはならねぇからな」

コギト:「はぁ〜。ゴリゴリゴリゴリみたいな」(シュレッダーのことを言ってるらしい)

GM:「うん。ま、そういうことだ。あいつらはそういうのを駆除して歩いているんだよ」

コギト:「ほう!つまり、おじさんもそれから逃げているのか?」

GM:「奴らに出会ったらロクなことにならねぇからな。行きがかり上ついでだ」

コギト:「ほぅ〜なるほどなるほど。……また、追っかけて来るのか?」

GM:「多分な。おまえ達の顔を見られたからな」

コギト:「やべぇ……」



GM:銀次は頭を掻いた後、去って行くんだが、一言言うんだね。

「お嬢ちゃん。学校は辞めなくてもいいんだぞ」



コギト:「え」



GM:「嬢ちゃんは頑張ってるけどまだ子供だ。子供の内は大人に頼っていいと俺は思う」と彼は言った。

コギト:「師匠!!」



一同:(笑)

コギト:だってスゴイよぉ?(笑)



GM:「親父はいなくても金は残してくれたんだろ?ならそいつに甘えりゃいいじゃあねえか」

コギト:うほっ。そんな情報出してたんだな。気付かなかった。



GM:北斗が持っている物質情報みたいなもの。要するに残留情報を取ってるんだね。手を掴んだときに。

コギト:「ほ〜う……」(北斗の手をペタペタ触っている)

GM:君も思う。彼の方がレベルが一個上なんだ。そういう残った物質の情報まで全部手に入るんだ彼は。

コギト:「ぬ〜う。お……お見逸れしやした」



GM:君が驚いた時、北斗もビックリしているね。「なんで、私の事知ってるんだろう?」って感じだ。
銀次さん手を振って別れを告げる。
「彼氏に頼んなよ。大好きなんだろ?彼氏のことまではわからねぇが、男を見る目がありゃあ大丈夫だ」

コギト:「ふむ」もわもわもわ。(弘の情報物質を思い浮かべてるらしい)



GM:銀次さんの方は情報を防ぐ方法も持っているみたい。しっかりと〈意志〉で入る。出す時の情報は与える。

コギト:なるほどぅ。

GM:〈意志〉の強さと情報〈調達〉能力の高さが。

コギト:はっ!

GM:最強の剣豪としていた。

コギト:そうか!コギトが《オリジン:レジェンド》だったことには意味があったんだ。

もう少しこれを強くしておけば……無理だ。ちゅ〜ん。ぺちゃ。(萎れた)

次へ

リプレイへ

トップページ

Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2012.