◆◆◆ミドルフェイズ 13◆◆◆vulnerant omnes,ultima necat |
GM:さてと、というわけで……弘だ。そんなひどい事件があったその日の夜のことである。
弘:……う〜ん。
GM:君が部屋で休んでいると、夜中金切り声のような悲鳴が上がるんだね。
弘:……真白?
GM:真白の悲鳴だね。
弘:横になった状態のままブワッとジャンプしてそのまま1階へダッシュ。
GM:そうだね。一気に1階まで降りていくわけだ。ブワッと(笑)。
するとそこには、真白に襲い掛かる父、忠司の姿があるんだね。「真澄〜!」と言って襲い掛かってるんだね。
GM:ゴミ箱で何度も父の頭を殴打する真白。
父は頭から血を流して娘に組み付いてマズイことを言うんだね。
「お母さんを突き飛ばしたの!?」
「だって、真澄が・・・お前が前のあの女を階段から落としたのを責めるから!お前が聞き分けないから!」
「前のって……!」
「事故!みんな事故なんだ。私はただ死んでくれって願っただけ。背中を押しただけなんだ。」
弘:「……あぁ〜」(溜め息)
忠司は馬乗りになり、謝りながらも何度も真白を殴る。
真白はだ殴られ、抵抗もできず、呆然自失・・・
やがて抵抗が収まるとポケットから指輪を取り出す。
コギト:この人も入院させたほうがいいんじゃ……。
弘:とりあえず「目ぇ覚ませ!この馬鹿親父!!」って言いながら……グーパンチ。
GM:そうだね。ペチリと叩かれる。
振り返ったお父さん。怒りに身を震わせた後に、彼はゴルフクラブを持ち……。
GM:「またお前か!俺の人生をめちゃくちゃにしやがって、金ならやっただろうが!死ね!死んでしまえ!」
と言って、襲い掛かってくるね。戦闘である。
GM:ゴォルフクラブゥ?……取れるよ。
GM:というわけで戦闘。
弘:「だって、あんなの持ってるし」と言いながら。
GM:行動順はそっちからね。ひどい親父だな。
弘:まあ、とりあえず真白の前まで行こうか。
GM:そうだね。真白の前まで移動する。これでそっちのターンは終わり。
お父さんは〈白兵〉で攻撃してくるよ。(コロコロ)(無言でもう一度コロコロ)
コギト:……やべぇな。
弘:これはどうやったらいいの?
GM:目標値16で攻撃してくる。〈回避〉が必要だね。
コギト:16は高いよ。
弘:〈回避〉か。〈回避〉はキツイねぇ。(コロコロ)
コギト:一つもクリティカルしないっ……!
弘:8。
GM:ダメージだ。ちなみにこの時エフェクトは使えない。君はまだ一般人だ。ダメージは16点。
弘:いた〜い。
GM:ちなみにエフェクトによるHPのボーナスも今はない。
コギト:やばい。かなりマズイなぁ。
GM:そして君のターン。
弘:じゃあ……殴られたんで、殴り返します。(コロコロ)13。
GM:(コロコロ)(も一度コロコロ)……避けた。
コギト:んもぅ!?なんか強くないこの人!?
一同:……。(笑)
GM:目茶目茶クリティカルしてる。強い強い強い。(笑)
もう、一般の人とは思えないぐらい強い。普通の敵より強いかも知れない。
と言いながらクラブを振り下ろす。
(コロコロ)また、クリティカルしたね。
コギト:なんでまたクリティカル出てるのよ!?
GM:出てる出てる。出まくるのよ(コロコロ)また10。
コギト:おかしい、おかしい。普通の目じゃない。
弘:(コロコロ)20。
GM:避けたね。これを喰らえば頭を割られてたかも知れないね。
コギト:まずい……。
弘:9。
GM:避けた。
弘:当たんねぇ。
コギト:このお父さんマジ強い。
GM:強いよお父さん。
弘:「やるな親父」
GM:次は11。
弘:一回クリティカルすればいいんだけど……してる。15!
GM:避けた。君の番だよ。まさに真白の前で血みどろの殺し合いを繰り広げる君たち。
コギト:はぁ〜。
GM:当たる!
弘:ダメージなんぼ?
GM:ゴルフクラブの場合、一応+2として扱って。
弘:19点。
GM:血みどろのパパ。というわけでお父さんだね。
コギト:やばいんじゃね?なにか他にできることないかな。
弘:クリティカルして……。
GM:(コロコロ)(コロコロ)(コロコロ)
コギト:何回振ってるの!?3Dぐらいしか振ってないように見えるんだけど!?
GM:振ってないんだけどね。(苦笑)
弘:〈回避〉は8。
GM:当たるね。(コロコロ)22なんだよね。
弘:22は……やばいね。
GM:君は叩かれる。やばい、意識がふらつく。
お父さんがトドメにクラブを振り上げた時、真白、後ろで君が落としたクラブを振り上げて……バシャっとなるね。
血飛沫が上がり中身が撒き散る。
真白は暫く放心したあと、クラブを落として、狼狽する。
「お父さん……ごめ……ごめんなさい」
と泣きながら中身を手ですくって集める。
GM:というわけで、君の意識も暗くなっていく。
コギト:ふぉう……。
GM:そして、君の方。ソファーで目を覚ますんだね。頭に包帯が巻かれている。真白笑ってる。
コギト:ふ?
GM:そばには横になって倒れている父親の姿、
弘:……死んでる?
GM:見ると、怪我がない。真白はちょっと普通の笑い方をしていない。
もうなんか青ざめてるんで
弘:「……」
コギト:わかんないわかんないわかんないわかんない。
GM:なにか普通じゃないことが起こってるとだけわかる。
弘:「……」
GM:翌日から、父はいつものように仕事を始めていた。しかし、いつもと違ったことがある。
父親は別人になっていた。
家事もこなして、頼りがいがある、大人の男性。社交的で人当たりもいい。
真白が望んでいたお父さんになった。
自分のまるで知らない父親になった。
真白はこのメチャクチャな事実を受け入れていた。
真白の心もこの現実同様にメチャクチャだった。
GM:君とも仲良く話をし「朝飯はなにがいい?」と料理をしてくれるお父さんになった。
弘:ふぅん……。
GM:真白はこのメチャクチャな事実を受け入れているようだったが……
もしかしたら中身はメチャクチャに混乱しているんじゃないかとも思う。
外見上は普通の生活をしようとしているようにも見えるが。
弘:……そういえば、お互いブン回していたゴルフクラブはどうなったの?
弘:「うそぉ……」
GM:真白はそれを見たくないのか、ビニール袋で先をグルグルに包んで、押入れにしまってしまった。
弘:「真白……あの……直ったってどいうこと?」
GM:それを聞くと顔色を青ざめさせる。うまく説明できないんだろう。
なにか口元が震えて、うまく言えないそんな感じだ。
弘:ああ……。あれ?自分の怪我は治ってんの?
GM:いや、怪我は治ってはいないんだね。
やっぱり包帯グルグル巻きの。なんか怪我をしている。お父さんはちゃんと治ってる。
弘:は〜。
GM:でも、見るとやっぱり血だらけのシャツとかあるだろうし、明らかに何かおかしなことが起きたんだろう。
弘:「……なんだこれ」
GM:さてと、君のほうも非常に混乱した状況になっていくわけだ。
弘:「いつからこんなんなったんだろう?」
コギト:ふぅむ……。
弘:「……あいつか」
一同:(笑)
コギト:な……なるほど(笑)。
GM:どうする?名刺を出してみる?ゴミ箱から。
弘:あ、そっちじゃなくて、こっち。(コギトを指差す)
GM:コギトかよ!!
コギト:時期的には近いものがある。
Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2012.