◆◆◆ ミドルフェイズ 7 ◆◆◆ 相川忠司のケース |
GM:うん。では、翌日。まあ、北斗もちゃんと学校にやってくるからね。「おはよう」と。
弘:う〜ん。顔色悪いのか。
コギト:心配だから付いていこう。
GM:黒いのがついてくるね。(弘に)
弘:「もふ!?」
一同:(笑)
GM:黒いんだけど、なんか前よりわかる気がする。丸くて黒くて手と足が付いており、口もあるみたい。
コギト:「ふふっ」
GM:笑った!!
弘:「おまえ、これ持ってくんなって言っただろう!?」(←恐怖)
GM:「付いてきちゃったの!!」
コギト:「まずい。北斗が怒られている」
弘:こんな感じかな。(丸くて黒くて手足があって笑ってるなにかを落描き)
GM:ん?
GM:そりゃあ怖い!!丸くはないけど。
弘:いや、あのぅ。この……。(落描きの黒いぐしゃぐしゃ部分を指差し)
GM:ああ、これ!これはキツイわぁ。
弘:丸くて手足があって。笑ってて「んまい」って言う。
コギト:そんなイメージなのか!(←ショック)怖がられている。少々自分は怖いのかもしれない。
GM:ちょっと怖いのかもしれないなぁ。ジロ。(弘を睨んだらしい)
コギト:でも、その「ジロ」ができない。
弘:目を作りますか?
コギト:なるほど。つぶらな瞳で訴えてみるという手もあるのかもしれない。
GM:(イラストを見て)結構つぶらな瞳をしてるなコレ。
そうだね。なにか暗がりの中でピカッと光った。……目だ。
弘:(無言で落描きに目を描き足す)
GM:そりゃあ怖い!?(笑)
GM:学校の教室に入る。そうだね。その生き物は弘の後ろにいるのがわかる。
赤羽の方はビクッとした後に、またなにか物質をこぼしている。拾っておく?
コギト:拾っておこう。誰にも拾われない哀れな物質でござる。(コロコロ)19。
GM:赤羽もちょっと北斗の事心配したみたいだね。「死んじゃってたりしたらどうしよう」と思ってたみたい。
コギト:そりゃそうだ。
GM:いじめようと思って、洗面台に顔突っ込んだらあんなんなっちゃって、どうしようかどうしようかと心配で眠れなかった。
……ところが翌日、まったく気にせずやってきた北斗を見て、すごい怒ってる。
「死んだ振りなんて姑息なマネを使いやがって」とまで思ってる。「いじめてやろう。決めた」
コギト:ピシピシピシピシピシピシピシ!!(見えない手で赤羽を叩いてる)
GM:北斗も出てるね。
コギト:やっぱり気付かれないんだな。まあいい。拾われそうにないなら拾っておこう。
GM:拾われないだろうね。北斗は拾われない情報も落としてるみたい。零す感じ。
コギト:12だ。
GM:表向きまったく気にせずやってるように見えるけど、彼女の頭の中は真白だ。
反射的に言葉で答えたりしてるけれど、実は足取りもおぼつかない。
赤羽の方を無視してるんじゃなくて怒鳴られたら泣いてしまいそうで目を合わせられないだけなんだね。
「学校に来たのは間違いだったかな」と思っている。
コギト:……できることが少ない。でもまあ、もうちょっとまだアレだよね。形が。
GM:そろそろ存在を開始するか。
そうだね、今大体出来始めてる。存在したいという願望も抱いている。認識してくれる数も増えてきた。
少なくとも、もう3人認識してくれてる。
GM:はい、というわけで帰り道になり、北斗。
モジモジとしながら黙り込み、弘の後ろを付いてきて、口を開けては何かを言おうとして言えない。
弘:「ところでさぁ」
GM:「う……うん」
弘:「あの黒いのってなに?」
GM:「あれは……えっと……なんだろうね?」
コギト:「コギト〜!!」
GM:「コギトっていうの」
コギト:通じた!?
GM:そうだね。言語段階において北斗のほうがまず一歩通じやすいみたい。
コギト:ほう。ボクはこの名前をいつから認識していたんだろう?
GM:「コギト」っていうのは最初から認識していた。
コギト:なるほど。
GM:存在した時から自分は「コギト」だった。
コギト:「コギト〜!!」
GM:「コギト〜!!」って言って誕生した。「あれはコギトっていうの」
弘:「だ……だから。なに?」
GM:「それはちょっとわからないんだけど」と言って、君の家の前まで北斗は付いてくるんだね。
なんか言いたくて、モジモジと家の入り口まで付いてくる。興味ありそうだね。家の方ジロジロ見てるから。
コギト:テテテテ。ジロジロ。
GM:あ。〈調達〉してみる?
コギト:ふふふふ。(コロコロ)13だ。
GM:北斗が漏らした物質は……なんか弘の家に遊びに行きたかったみたいだね。
でも、自分の家に紹介することも出来ないし、人の家にいきなり遊びに行くっていうのもちょっとどうなんだろうかっていう風に彼女は考えていて、家をチラチラ見ていたようだ。
コギト:ふむ。偵察してくるか。
GM:(笑)家の中にその黒い物体が入っていく。
滑り込んでいったコギトはまず気付くね。信じがたいほど巨大な情報吸収物質が座ってる。
GM:その家の中に。自分とほぼ同様の存在であるんだけど、それはまるで知性を感じられず、
空気中に漂う情報物質を掃除機のように吸引し続けているんだね。
コギト:危ない。これは危ない。
GM:これが何を及ぼすか君もわかる。
要するに情報物質っていうのは誰かが取ってしまうと通じなくなるんだ。家族のコミュニケーションが進まなくなる。
弘:ほ〜う……。
コギト:「こんにちは」
GM:ん〜とね。自分が「こんにちは」とか出す。
または真白が「助けて欲しい」とか「お父さんやめて」とかいう情報も全部あいつが吸ってる。
コギト:食べてるのか。
GM:見たところ奇跡を叶えてる様子はあんまり見えないんだが。
弘:「こっから……こっちに入って」(目張りテープの自分側に案内している)
GM:「え?こ……これ?」って感じで見てると、突然奥のリビングからドタドタと音がする。
父親だ。殺虫スプレーを持ってき、走ってくると「くきぃ!!」と言いながら北斗に浴びせるね。
コギト:ほーう!!!!?「やめてやめて!」
コギト:「うわぁぁぁぁ!!」当たった!当たったぞ?
GM:当たったねぇ。父親の方は、「ざまぁ見ろ!ざまぁ見ろぉ!!」と言いながら大笑いしながら北斗を指差してる。
弘:えぇなにこれ?えぇ!?
コギト:北斗は酷くむせて、咳き込んで目をこすってヨロヨロとしてるわけだ。目も真っ赤で涙ボロボロ。
そう…君のお父さんはこういうことをする。
弘:「と……とりあえず」
GM:「やめてお父さん!やめて!!」と真白が走っていき、北斗はその、さすがに居辛いんだろうね。
コギト:威嚇しよう。「フーッ!!」
GM:お父さんは普通じゃないからね。北斗に対していまだに何か追い出そうと息を荒げている。
北斗は「ご……ごめん。あの……また出直すわね」というわけで目をこすりながらヨロヨロと。
弘:「ウチの親父、ちょっと……見ての通りおかしくて」
コギト:ふぅ……。あれは一体どんな情報の人なんだろう?
GM:これはね……。君の立場からは相当恐ろしい状況だと思う。
ハッキリ言ってやることは幼稚だけど、お父さんが抱いているのは明確な「殺意」なんだね。
コギト:おう!?。殺意!じゃ北斗を殺そうとしたのか!
GM:〈調達〉しなきゃいけないね。詳しい感情は。
コギト:あんま深入りすべきではないのかも知れないが。(コロコロ)しかし、なんだか……。21ぐらい。
GM:お父さんは、すごく真白に執着しています。
彼女と自分の生活を守ろうと思っているため、それを邪魔するものをなるべく排除しようとしている。
で、まだ息子には殺意を向けていないけれど、邪魔をしようとする人達に対しては明確な殺意を向ける。
ただし、それをあの『謎の情報吸引物質』が吸収しているので「おかしな人」という見方をみんながしているんだね。
コギト:はぁ〜。これは相当ヤバイよね。
GM:みんなが思ってるよりも遥かに危険な人だが、それを誰も気付かない。
コギト:ふぅむ。
GM:そんな感じだね。弘が部屋に入ると、お父さん追いかけては来ないね。
弘:「ふう」
GM:そちらに入ることに嫌悪感を感じているので。
弘:「あの野郎……。なんかすっか今度」
GM:ちょうど机の上にはあの名刺があるわけだ。
コギト:(笑)
GM:ミラクル研究所。
コギト:「あのボールペンがあれば……」ってダメェ!?そんな発想になるか!!(←セルフ突っ込み)
GM:ボールペンはスピアとして扱うから。
弘:とりあえずその名刺を持って……。
GM:ゴミ箱とか言うなよ(笑)。
弘:ゴミ箱に捨てます。
コギト:ここは情報物質が届かないところなんだ。……なにか慰める方法はないかな。ハンカチ1枚動かせない。
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