ガープスサイバーパンク ガーディアン・オブ・アグノシア3



【この都市についてから大変なことばかり。
私は右も左もわからず、気が付いた らこんな風になっていた。
でもね、私って結構ついていると思うの…だって―】



熱い薬莢が吐き出されるマシンガン。1人殺害のために実に数千発の弾丸が垂れ 流される旧世代の非効率武器を手にサイボーグ達の銃撃戦が行われていた。

場所は貨物運搬用のドッグ。今さっきまで秘密裏に入港した品を仕分けていた最 中であった。
品は人間。密航者達である。しかし、不幸なことにこの密航者達はハズレクジを 引いた。彼等を手引きした組織は臓器売買用の密輸組織であり、自分たちこそが 商品であった。

密輸業者の武装サイボーグが戦う相手は警官ではない。この都市のガーディアン ともいえる集団だった。

GM「というわけでいきなり戦闘シーンからです。じゃみんな自己紹介」

ニコ「ニコでーす」

コシロー「俺!コシロー!」

『ニコ』

妹を臓器屋に拐われた移民青年。
妹を探すために正義のヒーローグループに入る。
一部サイボーグ化しているもののほとんど生身のためにあまり強くない。
最近対戦車ライフルを購入し俄然やる気。



『コシロー』

企業スパイから情報屋まで幅広く活躍する「サイバー忍者」

ヒーローグループにいるのはスリルと正義感…あとちょっと退屈していたからだけ。
サイバーパンク世界よりさらに未来装備を持っているんで、生身なのに強い。
ライトセイバーが武器。


GM「さて君たちがここに来たのは―」

ニコ「わかってる!臓器屋に拐われた妹を探すためっしょ!
奴等を倒して情報を聞き出す!!
そういうシナリオじゃなくてもそうする!」

コシロー「いいよ。それでー。」


GM「んじゃ一同を引き連れた白いサイボーグ・シュウ・タイホウが叫ぶ!『い くぞ!ニコ。』」

ニコ「はい!師匠。」

※シュウは出番が多いので以後はPCのようにシュウで表記します。

『シュウ・タイホウ』

中華武侠全身サイボーグ。
生前はチャイニーズマフィアだったが、死後は公共物となり、極秘任務を受ける。
尚、慈善家で路上の正義を気取るのは当人の趣味。
師匠ぶると一人称は『私』、気を抜くと『俺』。
使用ルールはガープス・サイオニクス。未来予知の力を借りて弾丸を刀で受け、 電気信号を加速して反応速度を上げるサイキッカー。
その拳は対戦車ライフルと並び、振るう刀は凌駕する。


GM「それではニコの前に武装サイボーグ2、コシローの前に武装サイボーグ3 で。」

ニコ「対戦車ライフルを撃ちます。はじめの8発命中!…4発はあらぬ方向に飛 んできました。」

GM「武装サイボーグは4発避けて、4発当たった。それで大破ね」


コシロー「ステルス張って行動は遅らせます。あいつらのターンはやり過ごすか ら。」

GM「いいよ。じゃニコに銃撃。12発の命中。4発一回で判定して?」

ニコ「全部避けた!」

GM「けどグループ撃ちだから最低1発命中して70点だから」

ニコ「ぺっさぁぁあ!!
防具コネチカットニューへブンが砕け散り、生命点はマイナスに振り切り生死判 定を…成功。…し、死ぬ。」


コシロー「手裏剣を各1回ね。でフォースソードを抜く。刃が出るのは次のター ンね」

GM「手裏剣は避けられない。ダメージは?」

コシロー「銃を持つ手の人差し指だけ落とす。『鼻緒切り!』」

GM「じゃ相手は、『おかしい!?弾がでねぇ』とか言ってるね。」




ニコはライフル乱射で再び一人をほふります。コシローもまた、安定したフォー スソードで続けざまに3人を切り伏せます。
ニコ「ぜぇぜぇ」

コシロー「雑魚ばっかだ。あ、シュウさんは?」


GM「戦ってる。相手が対戦車ライフルを射撃。刀を抜いて受けたと思った時に は弾丸が反ねかえり、相手に命中。相手は崩落する」
コシロー「ねぇ!どうやったの!」

シュウ「弾丸を受け、カウンターで弾丸をぶつけただけ」

コシロー「やってみよ。おし!俺に撃ってこい。」



GM「そんな中、相手の武装サイボーグがトラックに乗り込む。中には臓器予定 の人々がぎっしり、逃走するらしい。」

ニコ「いけね。ライフルでサイボーグを狙う。」

シュウ「いかん!貫通して中の人々に当たるぞ」

コシロー「手裏剣かなぁ」

GM「トラックはこちらに突っ込んでくる。そのまま脱出するつもりだ。運転手 のニタリ顔が黙視できる。」

ニコ「うおぉ!飛び付いてでも止めてやる!」

シュウ「死ぬぞ、ニコ!」
―シュウはトラックを避け様に刃を一閃。トラックの タイヤが切り裂かれトラックは横転する。

シュウ「ふっ」

ニコ「師匠ぉお!人質いるんすよぉ!」

コシロー手を叩いて笑う。
シュウ「あ、え?」

ニコ「あんたって人はぁあ!(笑)」

シュウ「(ボソ)…ご、ゴメン。…あのね。マトリックス・リローデッドのモー フィアスみたいなことしたかったの。」

コシロー「みたいなとこってのがいいわ(笑)」



―というわけで、武装サイボーグをあらかた駆逐に成功。散を乱して引き上げ る密輸組織の面々である。
ここで一同は彼らの追撃や身柄の確保は断念。こちらには保護しなければならな い人々が多数いるという事情もあってのことである。
シュウ「ニコ…」

ニコ「いや、いいっすよ。今はそれやってる状況じゃないって分かってますから」

コシロー「だよね!トラックひっくり返した人いるし」



GM「トラックから人々を解放。中から溢れ出してくるのは密入国した雑多な人 種達ばかりだ。
皆最低限の荷物しかない。いや…すらないかな?
彼等はパスポートも都市内の人権もないんじゃないだろうか。」

コシロー「よし、みんなを運び出してやるか。んでさ。コレどうする?」

シュウ「『コレ』っていうな」

ニコ「難民保護の人権団体なんてないんすか?」

シュウ「あると思うか?」

★愚問


全員沈黙



ため息をつくニコ。肩をすくめるコシロー。腕を組むシュウ。


シュウ「まぁなんか考えるから…始めようか」

ニコ&コシロー「ちーす」

ニコ「はい、と中の人々に手を差しのべる。」

GM「その手を受けとる娘の姿。娘はそばかす癖っ毛であり、まんま人間。改造 された様子は無い。疲れきった表情ではあるが、救いに瞳を輝かしている。」

コシロー「みんなゴメンね(苦笑)。穏便に助けられなくて」



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