あらすじ
シルヴァナとアルテイがランカスターの下を訪れて交渉。
膠着した交渉はガルデンの言葉で進展し、
王子は帰還はようやく実現した。その裏側。
サイドB 【再会】
シーンPC 駕籠の鳥王子・フィンチ/女騎士シルヴアナ
GM:随分と長くこの街にいる。そんなある日。窓から見下ろす中、見慣れたバストラールの馬車が到着。そこから出てきたのは異国の人々を伴ったシルヴァナではないだろうか。
フィンチ:「あれ?」会いに行こう。行ってもいいのかな。
GM:なんか会見が行われるらしい。館には緊張感がある。出入りも禁止されているみたいだ。会見中は顔を合わせることができない。
フィンチ:前回とは少し雰囲気が違う。
GM:一緒に来たのは部族の人みたいだ。二人居る。
フィンチ:どんな感じの人。僕は辺境のウルスの人々しか知らない。
GM:一人は褐色の肌に黒髪の若者で、長身でスラリとした筋肉質。服装はまるでバストラール人と変わらない。話し言葉も訛りがない。
フィンチ:洗練されてる。都会に居たのかな。雰囲気からはウルスの人らしさを感じないけど。
GM:もう一人は赤い羽根を肩にあしらった赤毛の男。やはり部族の人なのだろう。こちらの人はバストラール人とは程遠いが、高い教養を匂わせる。多分、相当な文化人だ。
フィンチ:ふむふむ。
GM:交渉がどうなるか。君は自室でじっと待たなくてはならない。随分と待たされ、なんの連絡も無いのは交渉が難航しているからだろう。
どうなったのかな?
GM:引渡しも考えて誘導された君だったがローウェンの様子が物々しい。
フィンチ:あれ……
GM:普段はあまり目立たない彼が、部隊を引き連れて別室に控えている。目をつぶり耳をそばだてている。殺気だった一同はローウェンの指示を待つが、ローウェンは辛抱強く殺気を抑えている。
王子と目が合うと、「話し合いがもつれています。申し訳ありませんが別室でお待ちください」と無表情で説明する。
フィンチ:心配だな。シルヴァナ大丈夫かな。
GM:夕方頃、ローウェンが扉開ける。「お待たせしました。騎士の方々、シルヴァナ様がお迎えにまいりましたよ」
フィンチ:「シルヴァナが!」あ、知ってたけどね。
GM:待ち焦がれた扉が開く。シルヴァナの姿がある。他の人々もだ。
シルヴァナ:「王子! ご無事で何より」
フィンチ:「心配かけて申し訳なかった。僕がしっかりしないから……」
シルヴァナ:「そんなことはありません。少し見ない間になんだか見違えられました」私はフランクを抱きかかえて「ばか者ばか者!」
シルヴァナ:とことん弟に甘いよな。
GM:ローウェンが説明する。「交渉は先ほどまとまりまして、フィンチ王子はもう自由の身です」ヘルメスは腕を組んで君を見る。「無理に帰らなくてもいいんだよ?」
フィンチ:「うん……でも僕はやっぱりバストラールの王子なんだ」
GM:「そっか」
フインチ:「でも……」僕は凄い楽しい。見足りない。ヘルメスともっと一緒にいたい。国に帰っても出来ることは何も無いし……
シルヴァナ:あれ、王子が悩んでらっしゃる。「ランカスター伯。王子に一体何を!?」
ジィク:シルヴァナからするとそうだよね。
フィンチ:僕はくどくど言ってる。……「だから僕は……」
GM:フランクは「僕は帰ってもいいよ」
ジィク:久しぶりにお姉ちゃんに会って帰りたくなったんだろう。
シルヴァナ:帰るんだよ! 迎えに来たんだから! 王子も一緒じゃなかったらダメ。何のために来たかわからないからな。っていうか、私も自由の身じゃなかった(笑)
GM:部屋には黒髪の若者の姿はなくなっている。どうやら、先に帰ったらしい。ここにいるのは赤毛の男だけだ。
シルヴァナ:「彼はガルデン」
GM:ガルデンと呼ばれた男が背中を小突く。
シルヴァナ:ゴメン! ゴメン!
GM:「行商人のアグニと言う。お見知りおきを」
フィンチ:「はい!」えーと振り返る。「僕が帰ってもヘルメスは大丈夫なの? 戦争にならない?」
GM:「シルヴァナも、アンタもいるし、国に帰ったらよく話してくれるだろう?」
シルヴァナ:「……ええ」
GM:「みんな誤解してるのさ。みんなアタシがカルディア女王を嫌っていると思っているけど、アタシ達はうまくやっている。ただちょっと過激なだけさ」
フィンチ:「うん。わかってる。二人は喧嘩してるだけだよね。ちょっと過激な」
GM:「わかってきたじゃない」とおでこを指で押すヘルメス。「私の家の家訓でね。命をかけないと友達にはなれない」
フィンチ:僕が仲裁すれば大丈夫だよね。
シルヴァナ:「そんなに悪い扱いは受けていなかったようだな」
フィンチ:「ヘルメス。すごく感謝しているし、すごく学ばせてもらいました。でも、僕はバストラールに帰ります。……そうしないとみんなに悪いから。(笑)」
ジィク:そりゃそうだろ(笑)
フィンチ:手を差し出し握手を求めるよ。「あなたは友達だ」
GM:ヘルメスも嬉しそうに手を握る。「私もそのつもりだったわ。誰とでも仲良くできるのが私の特技なの」
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