船からの脱出
フィンチ:「ねぇフランク。僕もそろそろ脱出を考えてみようと思うんだ」
GM:ではその日の夜。君はフランクを伴ってボードの船の側面に向かう。荒い波が下には広がっている。
フィンチ:ザッパーン!
ジィク:フランクがちゃんと役に立つといいんだけどな。「死にたくないです」って言い出しそう。
GM:ボートは船の側面に備え付けられている。あれに乗り込んで漕ぎ出せば、あそこまではいけるかもしれない。運動判定の目標は12だ。
フィンチ:(コロコロ)同数12! よし行けた。
GM:ボートのロープを解き下まで降ろす。とたんに大変な横揺れを感じ、ボートが船から離れる。とんでもない波だ。
フィンチ:あれ?!
GM:たちまち船に振り回される。再び運動判定だ。やはり12。
フィンチ:(コロコロ)おおっとダメった! 11。
GM:とても泳いでなんて居られない。これほどの海流だとは思わなかった。
フィンチ:「うわぁあああ」ぶくぶくぶく!
GM:船員たちが気がついて騒ぎ始める。「おい。王子がおっこちたぞ」「ご愁傷様。この波じゃ助からないねぇ」みんなは十字を切ったりしている。
爆笑!
GM:「何してんだ! アンタ達!」ヘルメスはまっすぐ走ってくるとコートを脱ぎ捨て、水に飛び込んでいく。
ジィク:おお凄い!
GM:「船長!!」「大変だ。船長が落ちたぞ。皆続け!!」
ジィク:ロープをおろせ!
GM:気がついた時、再び体がずぶぬれだった。
フィンチ:「助かった……」と意識を取り戻し――
GM:男たちは顔を赤らめながら、「おい気がついたぜ」「俺の口づけでおきたんだよ」
フィンチ:「おおぉぉおおい!!」
シルヴァナ:(船員)「違う俺のさ」
爆笑!
フィンチ:抵抗したいよー抵抗したいよ!やだぁ!!
ジィク:GMお慈悲を!
GM:(スルー)ヘルメスはシャツのすそを絞ってくしゃみをし、「バカだねアンタ。二度も溺れる奴があるかい」
フィンチ:「フランクは?」
GM:無事だ。ビショビショだが隣にいて先に気がついている。
フィンチ:「よかった。フランクが無事で」ギュッ!
GM:ヘルメスはかぶりを振る。「やめたやめた。陸地に帰るよ。コイツはほっといたら3度溺れるよ」そういって部屋に戻っていく。
フィンチ:ヘルメス……
GM:ドアをしめて、ふっと唇に指を当てて微笑むヘルメス。
ダンスのレッスン
GM:「あんた下手糞だね。ダンスも踊ったことないのかい?」ある時下手糞なステップをヘルメスに見られる。そして英才教育が始まる。
フィンチ:「どんとこい!」
GM:宮廷作法として芸術判定だ。目標は12。
フィンチ:よし共感だね!(コロコロ)13成功!
GM:ビルダーが言う、「上手い上手い!そこで、こう足を出して。そっちじゃねぇよ。バカ野郎!」
フィンチ:「うんうん」
GM:ヘルメスも手を打つ。「そうそう。そこでお辞儀。カルディアを見返してやらなきゃあね」
フィンチ:あれ、色々勉強していくぞ。
剣のレッスン
GM:「ダンスは上手いけど剣は下手だね。アンタ。一生誰かに守ってもらうつもりかい」サーベルを抜いて、それを振り、はたき絡めるヘルメス。
フィンチ:「えっと、剣は苦手なんだよ」
GM:「違うそうじゃないったら、バカたれ!」
ジィク:ヘルメスが師匠みたいになっている。
GM:ビルダーとローウェンが手をわきわきさせて、そしてかぶりを振ったり、天を仰ぐ。「やりなおしー!」ヘルメスの叫び。軽武器の判定を振ってくれ。目標12。
フィンチ:(コロコロ)えと13。
GM:そして……港に着くとき。フィンチの剣が振られて、それがヘルメスの剣に絡み、宙に放り投げる。剣を奪われたヘルメスがあっけにとられる。甲板にサーベルが突き刺さる。ビルダーとローウェンが拍手する。ヘルメス「まぁまぁだね」
そして、そんなある日、陸地が見えてくる。
フィンチ:「陸地だぁ!帰ってきたんだぁ!」僕はこの何ヶ月かで2センチ伸びましたー!
GM:「よかったね♪」
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