サイドB 【人質交渉〜枢機卿〜】


シーンPC 駕籠の鳥王子・フィンチ





GM:さてフィンチ王子だ。バストラール王国の特使として訪れたのは枢機卿であった。会談は郊外で行われた。条件は互いに兵を引いた状態での交渉だった。

フィンチ:僕もいていいんだね。

GM:王子が生死不明・本物かどうかわからないと交渉自体が始まらないとして王子とヘルメスは郊外の館に向かった。

フィンチ:なるほど。

GM:いるだけで見るものを不快にする醜悪な肉の塊が聖印を首に下げる姿は、滑稽を通り越して、奇怪であった。

フィンチ:ジャバザハット……? 気持ち悪い。


GM:「その王子の偽者をいくらで売っていただけますか?」ヘルメスは即答「100万」

ジィク:高っ!

シルヴァナ:交渉する気がない(笑)


GM:「バカおっしゃいなさい。本物の王子で無いなら。金貨100枚でも高い」と吼える枢機卿。

フィンチ:そうだよね。僕もびっくりした。

GM:「このままではバストラールの軍勢はこれを理由に攻めてくるかもしれないんですよ。それを教会が仲裁しようというのです。それを差し引けばむしろ報酬は私が受けたいところです。金貨1万でいかがですか?」

フィンチ:なんかガッカリ。僕は口出しできる立場ではないよね。


GM:まぁ、そうだけどね。ヘルメスの返しはこれだ。「枢機卿こそ、戦争の口実をお売りになりたいのではないですか。本物の王子を返せば、私にいかようにでも濡れ衣を取り繕えるのですから?」

フィンチ:「なんかこの人気持ち悪い」と枢機卿を指差す。

GM:そのような話をしているとき、従者ローウェンが横から顔を出す。ヘルメスに耳打ちしている。その内容は王子にもかすかに聞き取れる。「館・周囲・枢機卿・兵」

フィンチ:あ、汚い。兵士を配置したんだ。交渉が上手くいかないからって……

シルヴァナ:(枢機卿)「まぁ私はどっちでも構いませんが(ニヤリ)」

GM:勝ち誇った笑みを浮かべる枢機卿。「眺めを見れば気分も変わります」

シルヴァナ:そういう意味? 違うから(笑)


GM:ヘルメスは窓まで歩いていく。枢機卿はほくそ笑む。カーテンを開けるヘルメス。そこにはランカスター家の赤い鳥の旗がところ狭しと並んでいる。仰天するのは枢機卿。顔面蒼白で脂汗をたらす。「お顔の色が悪いようですが枢機卿?」

フィンチ:ええっと、兵士なんて連れてきていなかったよね?!

GM:多少の支度はしていたけどヘルメスは兵士を連れていなかった。「王子の引渡しは今回は無かったことにしましょう。話し合いは次回に引継ぎということで、構いませんね」「う…む」と王子の襟首を。

フィンチ:うん、付いていこう。


GM:ヘルメスは王子を連れて廊下に出る。と、ゆっくり足を速めて駆け出す。

フィンチ:「ねぇ何で走ってるの!?」と僕も、僕もはっはっ(走る)。

GM:表の馬車に乗り込んで馬一目散に飛ばす。「ローウェン! 追いつかれたらぶっ殺すよ」と青年の首をしめる。

フィンチ:馬車に乗り込んで……「なんでっ…走るのっ?」
















GM:「取り囲んでいる兵。あれは枢機卿の兵なんだよ?!」

フィンチ:「はぁ?!」

GM:「ローウェンに指示しといたのよ。枢機卿の命令を装って兵士に変装させたのさ。『このままランカスター領内に進軍するから、兵士にランカスターの兵の服装をさせておけ』って言っただけなのよ」

フィンチ:「ええ!! じゃあれは枢機卿の兵なの!!」

ジィク:ああ!

GM:「謀り事っていうのはセクシーじゃないとダメ」と舌を出すヘルメス。

フィンチ:「あれ、僕このまま帰ることもできるんじゃない?」あ、でも僕はもっと色々見たい。でも、このままではいつか戦争になるし……うーんうーん。

GM:「どうしたいの?」

フィンチ:フランクは?

GM:いない。今もヘルメスの船にいる。

フィンチ:「じゃ帰るのは次の機会で!」

爆笑!






GM:もう領地に帰ってきても誰も王子を止めなくなった。「よう王子!」

シルヴァナ:(海賊)「あんまり歩き回るなよ。泳げないんだから」


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