タタール族との戦い



GM:というわけでエドガー・シルヴァナ率いるバストラール軍だ。対するはタタール族。騎馬隊で先行し防衛線を張ることに成功したというところだ。バストラール軍5000。タタール1500という兵力だ。

シルヴァナ:「やはり援軍が来ていたか。危ないところだった。しかし、突破させんぞ」失敗したらただごとじゃないからな(苦笑)

GM:バストラール軍に対してガルデンは火を用いて応戦した。

シルヴァナ:「奴等は火を用いるのだな。ウルスは火は使わなかったのにな」と騎馬の上で戦の光景を見下ろす。

GM:戦場はタタールの森。タタールは火弾を投擲し、相手の前面に火幕を展開。


シルヴァナ:「父上。あの火で被害は出ていますか?」

GM:「いや、あれは正面を封じる為の物だろう」とエドガーも隣で戦場を一望する。正面は火幕。両翼は森と視界も悪い。

シルヴァナ:「伏兵がありそうな地形ですね」

GM:「正面から火を突破すれば犠牲者は相当出るだろう。両翼に兵を分散させて、片翼に兵を伏せる作戦であろう。兵力の劣る蛮族が知恵を絞ったのだ」

シルヴァナ:そうだな。森で奇襲するのが常套手段。罠を張る時間はあっただろうか?

GM:いや、ないだろうね。騎馬隊のアドパンテージの機動力を発揮してここまで来た。「ここは相手の作戦に乗って、両翼に騎馬隊を送り、伏兵の少ない片翼で突破してみようと思う」とエドガー。

シルヴァナ:「はい。いい作戦だと思います」私もそう思う。「片翼は苦戦するでしょうが背後から救援にかけつけます。その後は包囲してしまうのです」よし騎馬隊を指揮しよう。

GM:かくしてサイは振られた。作戦が展開する。


GM:両翼に展開して兵を進めるバストラール。交戦がいずれで起こるかと確認するエドガー。対してエドガーにもたらされた情報は前面の炎の中をタタールが抜けたという報告だった。

シルヴァナ:「ええ! 炎の中だぞ!」

GM:タタールは火の中を突破する際に、相当な被害を出した、重傷者も出ていたようだ。しかし絶命するまでにはまだ時間がかかる。

シルヴァナ:「いかん! 本陣は手薄だぞ! 急げ!」と騎馬を走らせる。

GM:少なくても現時点で生存したタタール戦力はエドガーの本隊より多かった。忽ち本陣は乱戦となった。この戦いはタタールの勝利であったが、バストラールにしても大きな痛手ではなかった。

シルヴァナ:「誰だ……誰か切れる指揮官がいる」


GM:エドガーは指揮棒をへし折る。「しかし、森を焼くということはゲリラ戦ができないということ……状況は我らの有利に…」不意に水滴が頬をぬらす。天を覆う曇り空の下、雨が降り始めていた。

シルヴァナ:「雨か……まさかそこまで読んでいたということは……いや、考えすぎか……」




GM:雨は勢いを増し、今はしとどに濡らすだけではなく、音を立ててさえいた。しとどに濡れたジィクが突破できたのは、この雨のおかげもあっただろう。君を見つけたのはタタールの戦士だった。顔に刺青をいれた鷲鼻の男。ボサボサとした髪を逆立てている。タタールの邪印使い。君のライバル。キヌバだった。

ジィク:戦場では随分戦ってきたな。お互い。

GM:「ジィクだな」

ジィク:「ああ、来た理由はわかるな」余裕があれば、上手い言葉も出て来るんだが、今の俺たちには余裕は無い。青い顔をしているんだ。状況も切迫している。

GM:キヌバの案内の元、丘の上にたどり着く。タタールの族長ガルデンだ。族長のガルデンは族長というには年若く、赤い鳥の羽を首の周りにあしらったマントを纏い、燃えるような赤髪をしていた。目つきはタカのように鋭く、好戦的な内心を映し出していた。

ジィク:俺は会ったことがあるのか。

GM:何度か。ただし戦場でだ。

ジィク:こういう形でとはな。複雑な気分だ。

GM:丘の上相手の動きを見るガルデンは顔色を変えずに見下ろす「ウルスの戦士…ジィク。いいのか砦を離れて」ガルデンの表情には嘲りがある。長年の宿敵でもあるのだ。

ジィク:「約束の件。果たしてもらうぞ」

GM:「頼み事があるなら一仕事しろ。考えてやらんでもない」目もくれず歩いていくガルデン。

ジィク:「何?」








GM:焼けた森からはしとどに土砂と水が流れ出ていた。本陣は流れ込む水に悩まされていた。

シルヴァナ:「おお。なんだこれは?」バチャ! と足を上げる。

GM:「天幕の中、陣屋が水浸しです」と兵士が雨から逃れるように右往左往している。

シルヴァナ:「これは天がバストラールを拒んでいるのではないだろうか……」

GM:「何をバカなことを」と父エドガーが一括。

シルヴァナ:「あ、そうですよね。(苦笑)」

爆笑!




シルヴァナ:「ですが、木を焼いて水の道を変えたのではないでしょうか」

GM:「何をバカな……やむをえん。交代して丘の上に布陣しろ」土砂の中、交代を余儀なくされるバストラール軍。ザアザアという水の音が煩く、視界は極端に悪かった。

シルヴァナ:「作戦なら相手の追撃があるのでは?」

GM:エドガーも少し不信を感じる。「そうだな。念には念を入れるか」

シルヴァナ:「後方からの追撃に用心しろ」と指示を出し、殿を厚めに残しておく。


GM:知覚を振ってもらおう。12。

シルヴァナ:知覚(コロコロ)8。ダメ失敗。雨の音がうるさいな(笑)。

フィンチ:死亡フラグだ(笑)

GM:始めのうちは、それが誰にも分からなかった。金属音は行軍する騎士の鎧の音と誤解していた。だが、やがてそれが戦いの喧騒だと分かると、エドガー達指揮官も動揺する。

シルヴァナ:え、どこ? どこからだ!?


GM:近づいている。前方だ。タタールの襲撃だ。タタールは音も立てずに切り込んできていた。そこにはあの両手剣の剣士もいる。

シルヴァナ:「うわぁああ! あいつは!? えーいつ前方に回ったのだ」

GM:タタールの初戦の後、この退路まで回りこんで待ち構えていた。

シルヴァナ:もしかしてあの戦は突破のための戦いなのか?! 完全に読まれていたというのか! これは作戦なのか!

GM:後続の部隊を厚くしたのは、タタールの作戦外だ。バストラールには不運であったが、タタールには好機であった。

シルヴァナ:「やばい! 援軍はまだか!」このままでは相手の総戦力に我が部隊がぶつかってしまう!?

GM:後方は先方で戦いが始まっているのを気がついていないんだよ。さっきの知覚。

シルヴァナ:あ! 声も上げずに戦っているのか!

ジィク:いい戦略じゃないか! よく、ここまで善戦出来るものなんだな。と威勢よく剣を振り回す。だが、敵の部隊に阻まれたら、どれだけ力を振るっても相手の指揮官は討てないぞ。

GM:口元まで覆う覆面をしたガルデンが隣で両手剣を振るう。「心配するな。策を考えてある」

シルヴァナ:「指揮を立て直せ! 奇襲! 奇襲だ!!」

GM:それが、トリガーイベントだ。ガルデンがジィクに並ぶ、「相手は混乱した部隊を立て直そうとする。そこに指揮官がいる」

シルヴァナ:あれ!?

ジィク:あいつだな!

シルヴァナ:うわぁああ!!

GM:「一太刀しかないぞ! その後は撤退する!」とガルデン。「手柄首をあげてこい!」と君の撤退のための退路確保にうつっている。

ジィク:味方にすると頼もしい奴だな! 常に一手先を読む!

GM:この戦いはシルヴァナではない。やはりエドガーとの戦いになる。

ジィク:あの奇襲部隊の指揮官だな。と俺は思っている。あいつが居る限り部隊は混乱しない。あいつを討ち取れば大金星だ!

GM:この戦いはエドガーが孤立して単体となっている。オープニングフェイズの最後の攻撃なので、天運使った攻撃で火力を試してみてもいいよ。

ジィク:じゃあ試してみよう。「全部のせ!」偉業! <秘奥到達>命中(コロコロ)20。命中の20がさらにダメージに乗る。58点ダメージだ!駆け抜け様に一閃。

GM:エドガーは突如として現れた旋風に剣を抜いて応戦しようとするが間に合わない、腕が宙を舞う。この時攻撃を腕でかばい、切り落とされる。「ぐわぁああ!」生死の程はわからないが、リタイヤだ。

ジィク:あと一太刀あれば! 首を討てるのに!


GM:とガルデンはここで撤退の指示だ。向かってくる後続を振り切れるのはこのタイミングまでだ。この戦いでエドガーは腕を負傷。指揮権はシルヴァナに移行する。

シルヴァナ:馬から飛び降りて、血だらけの父を抱える。「父上―!! ひどい傷だ」誰か! 誰か手当てを!

GM:「バカ者……指揮…を……」意識の無いエドガーはこのまま本陣に送られることとなる。後にこのキズで引退している。このバストラール軍は一時撤退せざるえなくなる。

シルヴァナ:「一つわかった……これは作戦だったんだ。相手にはすごく切れる奴がいる……」





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