Ending phase
【〜フェイクドプリンス〜】
カルディア女王は物憂げに王座に座り、その来客に視線を向けた。バルチモア王国の侵略から祖国を守ったフレジェスは、これからバストラールとの闘いに突入する瀬戸際であった。
GM:と、君はグラニアの遺書をもっていた。彼は事前にそれを用意しており、それを届けることは、彼の真実を知る君の使命でもあった。
ドラゴス:ああ。確かにそれを知っているのはウチだけた。俺は謝りに行きたい…個人的には……死ぬかな。死ぬよな。
GM:そして何より、時間を稼がなくてはならない。
ドラゴス:ああ。民を逃がしているんだ。
グラニアの遺書を手に取り、目を通す。カルディアは眉をしかめて、堅く瞑ると唇を噛んだ。そして作り笑いを浮かべる。
GM:「ダニエル王子……いや、我が子グラニアよ。」
ドラゴス:「は」
GM:「此度の戦は大義であった。もはやフレジェスに次の戦に抗する力は残されてはいまい。その所領、ことごとくはお前が統治すると良いだろう。」
ドラゴス:遺書にはなんて……
「都で処刑された者はただの影武者、何処にでもいる野良犬のようなものです。
貴方の目の前に居る人物こそがグラニア、あなたの子です。
あなたの出会った
そしてこれから出会う百万千万の子を迎え入れ
それを大義として下さいますようお願いします。野良犬より。」
ドラゴス:グラニア……グラニア……
GM:「……天下統一のために手段を選ばぬのがバストラール王家の血、か……してやられたわ…しかし、なぜかな、ほめてやる気にならぬわ。」
ドラゴス:「申し訳ありません…申し訳ありません……」
空虚・その意味を彼女はまだ知らない。
「あ」
カルディアはふと、その空白を感じ取り、胸に手を当てた。
「これが…心か……」
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