Climax phase
【〜フレジェスの危機〜】
ドラゴス:ちくしょう…ぶっ殺してやる。
シリル:超ショック……
GM:シグナスは重苦しい空気の中で訪ねる。「で、どうする?」
ロバート:「このままでは負け戦ですな。」
ドラゴス:「うーん。グラニアが死んだということは…ウラヌス国王は挙兵するということだ。対外的に僕は偽者だと発表されるだろう。」
ロバート:「もう、何処の国も援軍は望めないわけだ。」
バルチモアが攻めてくるのは時間の問題であった。大義名分を備えたバルチモアは、この王国を属国にするに十分な大義を得たこととなるだろう。
祖国を守るために義勇兵の多くが集まったが、その兵士達をどれほど集めても、大国に抗うのは不可能だろう。
GM:シグナスは防備を調える。「備蓄を蓄え、山城に民を非難させるのだ。商人は戦の難を避けるために国外に逃がすよう。」
ドラゴス:「シグナスさん。どうですか?」
GM:「防御には秀でた土地だからな、大軍といえど粘れるだろう。しかし…篭城戦を展開しても、救援無く孤立無援であるのなら、勝算は無いぞ。」
ドラゴス:確かに…守るだけじゃ…勝ち目が見つからないな……
ロバート:撃退すれば?
GM:「一回二回の話じゃない。バルチモアが国を挙げたら、勝つまで攻めてくる。」
ドラゴス:そりゃ無理だ。
GM:とそんな中に朗報が齎される。ユニオンから名士のロンサンが到着する。そして再会、一礼する。
ドラゴス:「そんなロンサン。今からここは戦争が始まるんですよ。」
GM:「存じています。だからこそ中立の使者が必要かと思いました。戦の時こそ使者が必要なものです。皆さんの国から使者を出して、だれが無事に生還できるでしょうか。」
ドラゴス:「助かります。迷惑をかけたのに。」
GM:「猟師を殺し指輪を貰ったのはボールスです。これは私の弔い合戦です。」
ドラゴス:「はい。では一つ頼まれてくれませんか?」
GM:「なんでしょう。」
ドラゴス:「ボールスが指輪を奪ったとして噂を立てて下さい。」
GM:「なるほど。非難し、自分が王子であると天下に知らしめるのですね。」
ドラゴス:「はい。できますか?」
GM:「やりましょう。そうしなければフレジェス国内は動揺の果てに分裂し、多くの人々が裏切るでしょう。裏切りを出さぬために大義名分を立てなくてはなりません。」
ドラゴス:「ではお願いします。」
GM:「では諸国に伝えてまいります。」
ドラゴス:頼もしいな…
GM:さらに朗報。援軍が到着したのだ。
ドラゴス:援軍?どこの国が???
GM:1000人ばかりのアドホックレルムの戦士が武器を手に集まっていた。その中にはフラガッハとゴロンゾの姿もある。
ドラゴス:おお!!イヴァン王は援軍を出したのか?
GM:フラガッハはその表情を狐につままれたように見ていた。「イヴァンじゃない。私だ。」
ドラゴス:「は?」
GM:「イヴァンは関係ない。あの時の借りを返しに来た。我々の為にイヴァンに頭を下げさせては、我々の面子が立たん。私がきた。フラガッハだ。」とふんぞり返る金髪の娘。
ドラゴス:「あー、ありがとう。」
GM:「なんだよ。もっと嬉しそうにしろよ。」とドラゴスの尻を引っぱたくフラガッハ。
ドラゴス:あー…嬉しいような…そうでないような。
GM:ゴロンゾは素直に謝る。「まぁすまなかったな。略奪に行ったことじゃなくて…あーそのー、よくわからねぇんだけど、とにかく、俺は迷惑かけただろ?その分、奴等にかりをかえすぜ。」
ロバート:「頼りにしてます。」
ドラゴス:「敵は1万ですよ。」
GM:「一人10人じゃないか。ちょろいもんだぜ。なぁ」と後ろの戦士たち見ては大笑いする。
ロバート:「我々もいますから。」
GM:「じゃ、勝ち確定じゃないか。次の敵はバルチモア貴族だ!!手加減はいらない。皆殺しにしろ!!勿論略奪もOKだ!今度こそぶんどるぞ!」
ドラゴス:本音が出た。
挙兵の仕度を命じるルイーズは初陣ということもあって緊張していた。しかし、その初陣の不安以上に彼女を不安にさせるのは、一つの疑問だった。
「ボールス。一つ確認しておくけれど…あなたは父の死には関与していないわよね?」
「無論だ。父が死んだから、私は帰還したいというだけで、あれば事故だった。この戦も本来望んではいない。」
「レルムかバストラールの暗殺と…考えていいわね?」
「ルイーズ。今はそんな話をしている場合じゃないだろ」
その二人の会話を眉を潜めていたメイジ・エンカウントアナザーワールドは、この態度に直感した。
この男が暗殺したのだ……
メイジは主人に片棒を担がせようという不義な友に激しい怒りを感じていた。
(たばかりおって…この借りは必ず返す)
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