Climax phase
シーンPC フィンチ・ネフィリア・ジィク
【落日のバルチモア〜バルチモア〜】
GM:バルチモアの政権転覆に国民が決起したという知らせは瞬く間にバストラールにも伝えられた。遠征軍に敗れたバルチモアには今や鎮圧するだけの力はなく、新王と即位したロアンには国家を守る力は無かった。
ジィク:当たり前だ!凡人とはいえ国を守っていたのはウラヌス国王だ。国王無き今あの腐った国を誰が守れるものか。
フィンチ:レグルスはどうしているんだろう。
GM:バストラール政権はどのような対応を取るか。協議をしていた。国家が動き出せばバルチモア消滅は免れない。
ネフィリア:急がないと、このままではバルチモアがなくなってしまう。それが決まる前に私はヒルダに助けを求めてみます。
フィンチ:僕も回復していていいかな。
GM:いいよ。日数が経っているからね。さて、ヒルダはこの事件に鎮痛の面持ちで、直ぐにバルチモアに向かう支度を配下に指示していた。
ジィク:この様子だとどうせまた俺達の独断なんだろうな。だが、民の反乱か。見知った人々だ。人事じゃないしな。
GM:そしてやって来たネフィリア姫を迎えるヒルダ。「ネフィリア姫。……お気持ちを察する……」
ネフィリアM:「ヒルダ姫!!あなたの力が必要なの!」
GM:「ネフィリア……」
ネフィリア:「私だけじゃダメなの。あなたの力が必要なの。私と一緒に国に、バルチモアに行ってください。私のお父様が守ってきた国を私は守らないとならないの!」
フィンチ:僕もその横に居よう。「僕からもお願いするよ、姉上。このままバストラールが侵攻したら、バルチモアはなくなってしまうんだ。僕はウラヌス王の気持ちだけでも引き継ぎたいんだ。」
ジィク:「ネフィリア姫は放っておいても勝手に飛び出していくような姫です。連れ居ていったほうがいいかもしれない。」まぁうちのも似たようなものだが。
GM:「わかった。一緒に行こう。」力強くヒルダは頷いた。
GM:そしてエリザベート王妃だ。
ジィク:彼女も終わりか。
フィンチ:みんな次々と消えていく。
GM:ガタガタと震えていた。カインにはそれは不憫でならなかった。権力に取り付かれ、ひたすら踊り続けていた母は、もうこの国にはいられないだろう。「お前は馬車に乗らないのかい?」心配そうな母親。「後で必ず行きます。」カインは母親を安心させるように言った。小国連合を目指してエリザベートの馬車が走り出す。「お達者で。」
フィンチ:大丈夫だろうか。
ネフィリア:死んでしまうと寂しいですし。
GM:それを見送るカイン。そしてダルマ顔の騎士ダンカン。「カイン様はいかないので?」カインは俯く「ロアン王には責任が取れない。私も責任を取らないと」おそらく生きてはいられないだろう。ダンカンは黙ってその横顔を見る。カインは吹っ切れた爽やかな笑顔。「正直なところ、ダンカン。お前は真っ先に逃げ出すと思っていた。」
爆笑!
ジィク:確かにな(笑)
GM:ダンカンはおねだりに手を差し出す。「お駄賃をもらってませんので。」
ジィク:悪びれもせず。
GM:カインは懐をまさぐる。苦笑。金なんてない。持ち歩いてなんていない。勲章を外して放る。「金が使われてる」受け取るダンカン。「毎度」そして敬礼。「ロアン王が自決しました。」
ネフィリア:ここで!
ジィク:どういう魂胆だ!?
GM:「なんだって、そんな……暗殺ではないのか?」「自決ということになっています。新国王が必要です。あなたがなるのです。ロアン派からの打診で、共闘を申し込んできました。」
一同:おお!
GM:ダンカンは詰め寄る。「カイン王子。私は一点がけだ。あなたは国王、私は近衛騎士団長。悪い話じゃない。」
フィンチ:おい!こいつ!
ジィク:ダンカンが残るとは!!?
ネフィリア:残ってくれるなんて!?
GM:カインは苦虫を噛み潰した顔。「ダメだ。私は汚れすぎている。母上は国内を混乱させた。」
ジィク:真面目な……だが。
GM:「しらんぷりを決め込むんです!市民の反乱には軍隊を!」ダンカンは顔をつきだす。「できない」カインの拒否。そこに声がかけられる。「話はついたか?ダンカン。」
一同:キタァアア!!
GM:サンダーフォージとヘルファイア。
レグルス:そして俺。
一同:おぉおお!
レグルス:「ダンカン。ご苦労だった」と金を払う。
GM:おずおずと控えるダンカン。「カイン様……恨まれますな。」
フィンチ:おおい!
ネフィリア:浮き沈みが激しい!!(笑)
レグルス:「カイン王子。ご安心なさい。ロアン王子は責任を取り自決、エリザベート王妃とも決別したということで、あなたの身は安泰なのです。ふっふっふ。」
爆笑!
フィンチ:あくどい!!あくどい!!
GM:ダンカンはカインに詰め寄る。「後は我々にお任せを」
レグルス:「さぁ!」とにじりよる俺。
GM:カインは剣を抜く。「ロアン王の側近の魔法使いだな。王を殺したのか!」
ネフィリア:兄様ぁ!
GM:「ククク。奴は初めから王の器ではなかったのだ」「グフフ。聡明なカイン王子は事の収集を図るのが賢明かと。」
レグルス:「大丈夫。全てはこのわたくしめにお任せください。ふふ」
爆笑!
フィンチ:悪の魔法使い達だ。
ネフィリア:ダメだ。また誰か死ぬ。
GM:カインは叫ぶ「全ては妹に託す。貴様たちを討つ!」向かい合う二人の合間に入る老人。「お待ちください。カイン様。」ニールセン大臣である。
ジィク:おお!大臣!!まだいたか!
フィンチ:この人がいた!!
GM:「カイン様。ここで命を落としてはなりません。ウラヌス国王はあなたを害さなかった。生きていてほしいからです。私はそのご意志を継ぎます。あなたを守ります。妹君と力を合わせれば必ず良い国ができます。私も力をお貸しします。中々勇気が持てず、今まで決断が遅れて申し訳ありません。」
フィンチ:おお!!ついに言った!!
GM:サンダーフォージ「爺い。命は惜しくないようだな。」タクトを構える。ニールセンも懐からタクトを取り出し構える。
騒然!
ネフィリア:ハリーポッターの決闘みたい!
フィンチ:メイジだ!!頼もしい!!
ジィク:「ドーモ!ニールセン=デス」
フィンチ:カイン派の魔法使い筆頭はこの人だったんだ!!
GM:「歓声が聞こえますか? 姫がこちらへまもなく来ます。」ニールセン大臣は笑顔。サンダーフォージが雷撃を放つ、ニールセンも炎を吹き上げて対抗。打ち消す。ヘルファイアが炎を……
ジィク:くそ!あの二人相手じゃ
レグルス:二人?三人の間違いじゃないか?
GM:走り去るカインの背を見てダンカンが地面に手を打つ。「カイン王子!バカな!バカな!なんてことを!あなたは王になれるのに!」
ネフィリア:これは忠誠心です。本人がなんていっても忠誠心。
レグルス:「ふふふ。追いかけっこですか王子。」大臣は任せて俺は王子を追いかける。マズイから。ここでカイン王子を失ったらメイジの旗印がいなくなってしまう。
GM:市民の反乱は王宮まで及んでいた。城門の前では数人のメイジが数千の市民を相手に善戦していたが、やがては突破されるだろう。レグルスはその市民の中に明らかに訓練された兵士達の姿を見つける。
レグルス:あれは……。
GM:バストラールの兵士だ。
レグルス:「不味い……ついにバストラールも動き始めた。」くそ、これを避けたかった。最悪の展開だ。
GM:旗印こそないものの、あれはヒルダの部隊だと用意に想像がつく。
レグルス:あいつか……嫌だな。あいつの周りには腕の立つ奴がいるからな。
GM:しかし疑問がある。今回の遠征中の反乱にはバストラールの引き金らしいものは見受けられない。むしろ市民の反乱に呼応する形でバストラールが介入してきた様子だ。何故これほどまでに市民の自立意識が高いのか。まるでバストラールでもありえない様子だ。
レグルス:なにか見落としていたような……
GM:そして市民の場内への突入。
レグルス:ち、こりゃ〜ゆっくりとはしていられないな。
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