Middle phase
シーンPC 全員

【バルチモアのパーティは闇夜に咲く〜バルチモア〜】

GM:パーティは深夜まで続き、それぞれの人々が互いに密談などを始めていくバルチモアの夜を迎える。

フィンチ:この上さらに密談タイム?

GM:さらにレグルスのシーンなんだ。バルチモア王宮にある遊戯室の一つ。深夜にも関わらず二人の男が話をしていた。バルチモアの夜は長い。

レグルス:これがバルチモアの政治だよ。

GM:ウイリアムは卓上にある球を棒でついて他の球に当てるという遊びに興じていた。現代のビリヤードに当たるが、当時はまだポケットに球を落とすという発想はない。

レグルス:ウイリアムとかぁ?ロアン王子とつるんでいる人だからあっておかないとならないな。

GM:彼は遊戯に興じながら声をかけた。「フィンチ王子とヒルダ王女を国に連れ帰ろうと考えています。」

レグルス:「別段。こちらには何も問題は無い。」国王陛下は何か安易な考え方をしてそうだけど。

GM:「この国においておいても厄介な揉め事を起こすばかりと思いますが。」とスティックの先端を布で拭くウイリアム。「お口添えを。」 レグルス:「何故、私に?」

GM:ウイリアムは手を止めて向き直る。「あなたが国王の手綱を握られているかと思いまして。」

一同:おおぉ!

レグルス:これだけの政治家はバルチモアにはいない……真意の読みない男だ。「うーん。バストラールへの愛国心の為ですか?」

GM:「私の憂いは事がバストラールとバルチモアの戦争に至る事。そうなれば、私が長年行ってきたバルチモアとの協力関係も、水泡に帰すというものです。」

ジィク:なるほど。バルチモアではウイリアムは指示されているがバストラールが介入したら、この立場を維持できないのか。

GM:「もう暫く我々のこの状況は維持して密談を楽しみませんか?」事も無げに言うウイリアム。

爆笑!

レグルス:俺としては全然構わないんだけど、国王の真意としてはどうなんだろう。ヒルダとの婚姻は聞いているけど、その為に何か動き始めるだろうし。もしヒルダがそれを蹴ったら。

GM:内政干渉に不信感を抱いている国王なら、ヒルダを殺してしまうだろう。

ネフィリア:(国王)鳴かぬなら殺してしまおうホトトギス。

レグルス:そうなるとやはり戦争の口実にしかならないな。今始めても勝ち目はない。どう考えても殺してしまってはマズイ。国に帰ってもらおう。「わかりました。計らいましょう。ファファファ」


バルチモアのパーティは闇夜に咲く2

GM:さて夜ともなりそれぞれが部屋に戻るシーンなんだけど、ジィク君のシーンだ。

ジィク:はい。

GM:ヒルダ姫はバストラールの賓客として一室が用意されるものの、君達警護は外に用意された宿舎に案内される。ベッドはあるものの賓客をもてなすような場所ではなかった。

ジィク:あれ?

GM:さながら概観は馬屋。板張りの建物である。申し訳程度のカーテンがある程度である。窓には格子。アスランが言う。「これ鉄格子じゃない?」ゴダ「奴隷扱いは慣れてるんだがな。」

ネフィリア:これはこの国の市民扱いですよ。

爆笑!

GM:ゴダは室内を確認する。「鉄格子は壊せるぜ?だがよ」と壁を叩いている。「金属が入ってるぜ。こいつは厳重だ。」

ジィク:俺達を警戒しているということか。「これは困る。」困るんじゃないかな。

GM:建物は一見簡素なつくりだが、これは軟禁である。事実上姫を隔離したと言ってもいい状態である。

ジィク:「ハバリク。念のため脱出の準備をしておきたいんだが。」

GM:それは大丈夫です。「脱出の準備は進めています。バルチモア貴族の馬車も確保しましたし、町に入れば市民達も協力してくれるでしょう。事情は詳しく説明できませんが。」

ジィク:「追っ手が来るだろうな。」

GM:「それもご心配なく。ウイリアム侯に話を通してあり、強力を取り付けました。ウイリアム侯はうまくバルチモアの追撃をとどめてくれるでしょう。でも非公式の追手は来るかもしれませんから、それは私達がなんとかしないと。」

ジィク:そうか、さっきのウイリアムの密談は俺達の身を案じてか。どうにも何を考えているかわからない節がある人なんだが……頼りになるな。

GM:ヒルダのシーンの進行していこう。

部屋の隅に蹲りまるまる。ベッドは上等だったが、普段の彼女の生活からは馴染みのないものだった。
不意にドアが開く。カギをかけたのに……嫌な予感がした。
ジィク:うおぉぉおい!何!俺にどうしろというのだ。行かなくては、これは何か俺達が動かれては困るからやっているんだ!脱出するぞ。

フィンチ:虫の知らせだ。

GM:では脱出だ、まずはこの馬屋を脱出。ダメージを与えて足元の金属板を割るという作業が必要になる。これは随分な固さである。

ジィク:壊せばいいんだな!

GM:HPは設定されている。HPが0になった場合、突破できる。失敗したら次のターン継続再試行。

ジィク:ロアン王子が何かしようとしているような気がする。いい想像ができない。マスター。この後俺は姫を助けに行かなくてはいけない。ゴダ達にやってもらっていいか。MPを温存したい。

GM:データをあげるよ。使いなさい。

ジィク:ゴダはアーティスト・アンデットか。カバー系のキャラなんだな。ゴダの全部のせだ。ダメージは41点。中々火力があるじゃないか。

GM:それで十分破壊できる。ゴダが鉄板を割り、持ち上げる。突破した。

ジィク:俺はそのまま姫の下に向かう。姫の探索かな。


GM:そうだね。次は情報収集判定だ。ちなみにゴダやアスランは用意された馬車に向かった。だからここで支援できるのはハバリクだけだ。(データを差し出す。)

ジィク:情報ねぇ。

ロアン王子がいた。全身に皮の拘束具のようなものを身に纏い、下品な品性を剥き出しにしたボンテージ姿であった。
手には鞭を持っており、両手で引き伸ばしては威圧的な物音を立てる。
後ろで近衛騎士は笑顔で傅いた。「どうぞ、お楽しみください。」


フィンチ:うぉおおい!!想像以上だよ!

ネフィリア:なんて悪趣味な!

ジィク:俺はこれを見たら殺しかねない。

GM:「姫の居場所を見つけなくてはなりません。」ハバリクと二人で出る。情報収集の目標は13。

ジィク:ハバリクのデータの方に判定してもらう。(コロコロ)情報17。

GM:姫は塔に軟禁されている状態だと分かる。建物の内部を移動するのは難しい。建物の構造自体詳しくない上に、魔法使い達もいるだろう。木に登り、外壁に跳躍、壁を伝って窓に跳躍となる。

ジィク:なんだ。次は運動判定か!?

GM:ちなみにハバリクがついてこれるのはここまで。

ジィク:「ここで待っていてくれ、ここからは俺が行く。」

GM:問題は高さである。落下したら3D+40点は食らってしまう。見張りのハバリクが抱えてくれるので20点の減点はしてくれるが、それはハバリクが痛いということだ。運動判定。13。

ジィク:ダメージが大きすぎる。俺なら天運を使うところだよ。

フィンチ:ジィクならいけるかも。

ジィク:ここで死んだら笑い事にならない。(コロコロ)成功。17。


思わずカーテンの後ろに隠れるヒルダ。カーテンに包まり、ガタガタ震える。
不断なら荒事など全然怯えぬ彼女が、不自然なシチュエーションに動揺している。
剣も無い、周りには武器になるようなものもない。
ロアン王子は鞭をピシピシ鳴らしながら歩いてくる。
ベッドに飛び込む王子。姫がいない?! 「姫!かくれんぼですか♪」


ジィク:普通に殺意が沸いた。

フィンチ:ナチュラルに。

GM:窓から覗き込む。とたん窓の鉄格子に頭をぶつけるヒルダ。「あぁ!!ジィク」その衣服の背中が破られる。背後に顔を覗かせたのはロアン王子である。一瞬唖然とした後、勝ち誇ったという笑顔。「くっくっく、特等席じゃないか♪」

ジィク:がぁああ!窓を!

GM:鉄格子だ。

ジィク:鉄格子を壊す!

GM:重武器以外の攻撃でダメージ。HP10。装甲(武器15・炎熱15・衝撃10・体内0)というデータが鉄格子だ。

ジィク:殴りつける。命中はクリティカルのチェックだけ。(コロコロ)しない。ダメージは(コロコロ)30点。ぶち壊す!

GM:「あぁ!」と言う情けない顔をして転倒しているロアン。憮然とした表情でふてくされ開き直る。「ジィク!」安堵の顔のヒルダ。

ジィク:俺は室内に入り、ヒルダを後ろに隠す。そしてロアンに剣を突きつける。

GM:ロアンは自分が切られるという想像をしていない。怒りを讃えた表情のまま鞭を振り回し走ってくる。「ピシピシだ!ピシピシだ!」命中判定(コロコロ)1・1。あれ、あれ、これじゃ……。

爆笑!

フィンチ:わざとかっていうぐらいの出目を出した。(笑)

ネフィリア:小物臭が!(笑)

ジィク:殴りつける!蹴り飛ばす!窓から落とす!

GM:「うわぁあああ!!」と絶叫と共に暗闇の中に消えていくロアン。

ネフィリア:(表の近衛騎士)「今日は一弾と激しいな」

爆笑!

フィンチ:普段からこんなことしてたのかよ!(笑)

GM:インガオホー!(笑)

ジィク:「ふぅ……手加減しておいた。」

GM:嘘だ!(笑)

爆笑!

ジィク:いや、本当だ。俺が剣で切りつけたら即死じゃないか。俺は十分情けをかけた。「ヒルダ姫!ご無事で!」

GM:というわけで脱出だ。ちなみにロアン王子は生きている。下でハバリクがジィクか姫かと思い助けに入ったという感じだ。

ネフィリア:死んだら笑い事にならない。

GM:下で合流したハバリク。厄介な事になったのは把握している。「思い切ったことをしましたね。」

ジィク:「今はそれを話している場合じゃない脱出だ。」

GM:というわけで手配していた馬車に乗り込んで脱出していく。


ジィク:「結局守る立場といいながら、俺は守れなかった。その謝罪をさせてくれ。」

GM:ヒルダ姫は大仰に手を振って顔を赤らめて答える。「いいよ!いいよ!私も今回は格好いいシーン少ないのだ!」

ジィク:「俺はちゃんと傍で守るという約束をしたんだ!俺は!」

GM:茶化したりできない雰囲気にヒルダも黙る。そしてその言葉に耳を傾ける。

ジィク:「俺はお前を守りたいんだ。お前の傍で!何があろうと。」

GM:「ああ、わかった」とヒルダは頷いた。

ジィク:「これは俺の誓いなんだ。」

GM:御者の席に着いたハバリクはその言葉を耳に、少し表情を曇らせた。その言葉の意味は騎士としてのものを超えようとしている。「ジィク。君は……」


ウラヌスの不調

GM:ウラヌス国王は宴の後体調を壊し、酷い熱に浮かされていた。「誰かおらぬか」と声をかけるが、誰一人国王の為にやってくるものはいなかった。

レグルス:いや、俺がいる。「国王陛下……大丈夫ですか?」国王に手を貸そう。

ネフィリア:私は?

GM:ネフィリアは今、父ウラヌスの進めもあり、自分のお付となるエンゲルス・宰相ゴドーのもとにいた。「おお、レグルスか……」

レグルス:「お体に障ります。お休みになられたほうがよろしいかと。」

GM:「レグルス。ロアン王子のあのような行いの後に王位継承など話せば国内を混乱させてしまうばかりだ。かといってこのままではネフィリアの憂いを解く事もできぬ。このままでは……」国王には微熱。そして体調がそれを気弱にさせている。

レグルス:「ひとまずはロアン王子の手の者がネフィリア姫を害さぬよう、手はずは整えました。」ロアンは何か考えるだろうが、ヘルファイア達がなんとかしてくれるだろう。

GM:「おお、そうか。そうか。」その言葉に多少安堵を見せるウラヌス国王。「レグルス。酒を持て――」

レグルス:「陛下。お体に触ります。」とはいえねー。飲まなきゃやってられないよね(苦笑)

GM:ウラヌス国王の元には妻も・愛人ももういなかった。国王は病で弱った弱気な体を酒で元気づける他なかったのだ。

レグルス:………


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