Middle phase
シーンPC レグルス

【国王の外交〜バルチモア〜】

GM:そんな国に救う悪が暗躍する中で、破滅に対して国王も手をこまねいているわけじゃない。毎晩の徹夜でさえない頭で知恵を振り絞る国王と一緒に検索するレグルスである。

レグルス:「ほぅ。国王陛下。何かお考えでも?」

GM:国王はロアン王子の誕生日に宴を開くことを提案する。「ここで余の世継ぎがロアンと正式に宣言する。ロアンはおそらく王位を奪われないかという不安からこのようなことをしているのだ。風聞を打ち消さなくてはならん。」

レグルス:そっちか?

GM:そしてなんと宿敵であるバストラールにも招待状を送ろうとしていた。「バストラールも式典でこの意思表明を聞けば無碍にはせんだろう。それに何より、この手紙で姫の呼び戻しを図ろうと思う。」

レグルス:国王としては姫をなんとか口実をつけて呼び戻したいというところか。当然だな。「そして、姫を迎えてやってきたところを拘束してしまおうと?」

GM:「察しがいいな。その通りだ。」

レグルス:ウラヌス国王は当面の戦争は避けたいという思惑なんだろう。

ジィク:「帰せ」と圧力もかけられないしな。

フィンチ:ウラヌス国王も凡人なりに頑張ってきたんだな。

レグルス:GM。派閥について調べておきたいんだけど。情報?軍略?

GM:基本は情報だけど。

レグルス:(コロコロ)情報19.

GM:そりゃなんでもわかる目標だけど。

レグルス:聞きたい。そもそもロアンに国は治まるわけ?噂は?

GM:いや、多分無理だろう。政治の素質もない、武名もない。いいとこがない。ロアン王子は次期国王として大切に扱われ、未だに戦に出たことがない。それが鬱憤になって戦争したくて仕方ないという人柄だ。彼が国王になればバストラール制覇と挙兵するという噂もある。

レグルス:滅亡する。

GM:滅亡のショートカットだ。

レグルス:カインの派閥について、情報っていうか、何か策略の動きがないか調べたい。(コロコロ)軍略20.

フィンチ:確かにまだ噂がないからね。

GM:カイン派を取り仕切っているのはエリザベート女王だが――

ジィク:ハートの女王様ね。

GM:実は海外兵力と組んでいる。

レグルス:ん?

GM:実は連合小国ユニオンは彼女の生まれ故郷で、ここに圧力をかけてはウラヌス国王に援軍要請を出し、国王遠征を謀っていた。

レグルス:んー。師匠の話にあったな。それで国王を遠征させていたんだ。国王不在時に政権転覆を企んでいたのかな。

GM:詰めが甘く、彼女はメイジに全権を任せないためにカイン王子をど航行されてしまう体たらくだ。

ネフィリア:でも、これ国家反逆罪じゃないですか。

ジィク:連合はバルチモアが不要なんだ。貢物を納めたくない一心でバルチモアを潰すつもりだな。

レグルス:ちょっとまって……お師匠は遠征当事、小国連合の担当メイジをしていた。これは師匠がエリザベート女王を操ってバルチモアを疲弊・滅亡させようとしていたんじゃ。エリザベートはいいように利用されているとみたね。この遠征が共謀とすると、アスラハンとも話ができているんじゃないかな。

ジィク:エリザベート派の黒幕はアナハイムか。

フィンチ:カインは知らないの?

レグルス:知らないだろう。知ってたら遠征についてくるはずがない。

GM:そうだね。黒幕はともかく、だいたいは読みどおりだと思うよ。


バストラールの大使

GM:さてバルチモアから届いた招待状について王宮では論じられている。この場にはフィンチも同席する。ネフィリアは話だけは聞いているという状態だ。

フィンチ:国賓として誰が行くか?

ジィク:女王が行くとか?

GM:それはありえない。女王も高々誕生日の祝いに敵国に乗り込んだりはしない。元々バストラールとバルチモアには確執がある。バストラール人もバルチモアのに対して不信がある。

フィンチ:「でも国賓なんでしょ?暗殺されたりとかはしないんじゃないかな。」

GM:そんな一同の会話の中、一人の男が提案する。ウイリアム侯である。「国賓ということならば歓迎される人物を送るべきなのでは?」 ジィク:おお、この人か。

GM:宰相はウイリアムに尋ねる。「そのような適任の人物がおりますでしょうか?」「ヒルダ姫はいかがでしょう。バルチモアの人々には敬愛され、その人道は諸国にも知れ始めている方です。」そのじゃじゃ馬の名前を聞いたとき宰相は露骨に嫌悪する。

ジィク:大丈夫か。問題は起こさないか。何をしでかすかわからないところがある。

フィンチ:「僕も行ってみたい。ウラヌス国王に興味があるんだ。」

GM:あくびをしていた女王の頭の上に突き立った二本の髪がぴくりと揺れる。「ほぅ?」

フィンチ:「隣の国の国王にあって国についてとかいろいろ聞いてみたいんです。」

GM:最近問題ごとを起こし続けている王子とあって宰相は困った顔をする。しかし政治に関心を持つのは良いことだし。「そうだな。会っておいたほうがよいだろうな」と女王は呟く。

ジィク:意味深。

フィンチ:「いいんですか?」

GM:「よいぞ。」とカルディアはそっけなく答えた。そして宰相の一番の悩みは亡命したネフィリア姫である。

フィンチ:「ネフィリア姫の意見を聞いてみるべきです。」

GM:「亡命した以上、そう簡単には祖国には……」といいよどむ。本心は手放したくない手札だから。

ネフィリア:「うーん。私は……うーん。」

ジィク:俺はヒルダ姫の護衛だから一緒に行くが。

フィンチ:僕は許しを得たから行ってくる。国賓だし多分大丈夫。

ネフィリア:「みんな行くんですね。そうですね。もしかしたら、もう父には二度と会えないようなそんな気がしていました。だから会っておきたい……ような気がします。」どうしよう。意思の弱い女みたいじゃないかしら。

GM:優柔不断で悩み続けるのがバルチモアの性情だからね。


宰相は女王を見る。 女王はまったく気にしていないような雰囲気で、その瞳から考えは読み取れない。 しかし、宰相は知っている。 すでに心を決めている人の目に迷いはない。 動揺の無い瞳からは考えを読み取れないことを。

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