Middle phase
シーンPC レグルス

【エリザベート〜バルチモア〜】

GM:ではレグルスが国に帰還したときだ。道中の荒廃した領地を見かけるたびに、この国の衰退・滅亡が間近だとわかる。きらびやかな都とここは雲泥の差だ。

レグルス:ふー。バストラールに姫は亡命するわ。いいことないな。俺は国王にネフィリア姫のバストラール亡命の顛末を報告しなければならないだろうな。

GM:この報告は二人だけ、つまり国王の私室で行われる。「亡命。バストラールに!?」国王は頭を抱えた。「なんたること。よりにもよって」 レグルス:「次期国王であるロアン王子への恐れを考えれば、仕方がないかと。止められませんでした。」

GM:「そうだな。ロアンとの確執をなんとかしなければ問題は解決せんな」と国王も何が問題か思い出す。

レグルス:「仰るとおり。」カイン派閥のエリザベート女王に会ったほうがいいかもしれない。

フィンチ:カインじゃなくて?

レグルス:カインには影響力がない。派閥を動かしているのはエリザベート女王だ。


カイン派閥・エリザベートの陰謀

GM:エリザベートの部屋に向かう区画。城の一角は丸々彼女の派閥が制圧していた。女王にはそれだけの権威があるのである。そして彼女のいる部屋の前。ダルマのような髭を蓄えた小柄な男が腕を組んでいる。

ネフィリア:また見たことの無いメイジがいるよ。

GM:メイジじゃない。初めに絨毯を転がしていた男だ。騎士である。列記としたロードだ。

ネフィリア:ロード!?珍しい!

ジィク:こいつがロードだと思わなかった。

GM:ギラっと瞳を光らせる。

レグルス:「お通し願えないでしょうか。」

GM:「ダメだ!」

爆笑!

レグルス:「……何ゆえに?」

GM:「意味などない。」ギラっ!

爆笑!

ジィク:こいつはただ頭が悪いだけなんじゃないの。(笑)

フィンチ:うんうん!(笑)

レグルス:どっかにメイジが潜んでいるんじゃ?(笑)

GM:彼は腕を組みながら、指をわきわきさせている。

レグルス:袖の下?

爆笑!

フィンチ:なんだよー!(笑)

ジィク:状況を考えてみろよ!(笑)

ネフィリア:こいつ小物!(笑)


レグルス:お金を差し出すけど……え、そんな。それでいいの?

GM:「エリザベート様はこちらだ」といって案内していくダンカン。

ジィク:金かよ。

レグルス:金が欲しいっていうことは、いざっていうときは金をつめばこちらに裏切ってくれるっていうことだよ。これは美味しい情報だよ。

GM:室内に入ったときエリザベートはそれに気がつく様子も無く、歓喜の笑いを浮かべていた!

ネフィリア:(エリザベート)「キョーキュッキョッキョ!」

GM:「勝った!」

レグルス:勝ったですか?

GM:「そうでしょうダンカン!いまや国内貴族のほとんどがロアンに対して反感を持っているのです。それに対して知友兼備人徳まで備えた私の息子が名乗り上げれば、国内はまとまります。」

レグルス:ほほう。

GM:「繰り返された遠征の時代も終わり、戦に疲れた貴族達にひと時の平和を用意してあげます。貴族達はようやくバルチモアに腰を据え、その安らぎに安堵しカインに恭順を示すのです。」「おっしゃるとおり」とダンカンが返事をし、振り返った女王。そして驚愕。扇子で口元を隠し、「そいつは!?」と警戒をあらわにする。

レグルス:あ、ああ、なんか色々わかっちゃったな(笑)

ネフィリア:ドアを開けると悪役が全ての計画を暴露していた。

爆笑!

GM:「女王陛下に恭順を示す、忠誠を尽くす者の一人です。」「ほぅ?結構なことね」

レグルス:「あ、どういうこと……」

GM:ダンカンがひじで突く「話をあわせろ」

レグルス:「あ、ああ。」

GM:「あの方は乗っている限り話し続けている方なのだ。」

ジィク:この派閥もダメかもしれん。


GM:「あのウラヌスが健在であれば、私の息子が国を取ることはできなかったかもしれぬ。しかし!あの男はもうすぐ死ぬわ!」そして熱弁をよそにダンカンはレグルスを別室にいざなう。そして腕を組む。

レグルス:カインの姿は無かった?「カイン様は?」

GM:カインの姿はない。「カイン様は今回の謀は何も知らん!」

レグルス:「そうか」だろうね。「カイン派閥の魔法使いはいないのか?」

GM:「知らん!」

レグルス:「あの、これ少ないけど。」お金を掴ませる。

GM:ダンカンは笑顔で金を数え始める。「私の特技は金袋の重みで金額がわかることだ。」そして彼は言う。「勿論我々にも魔法使いはいる。しかし女王はある計画のためにあえてその魔法使い達を使わない・使えないでいるのだ。」

レグルス:「ほう。それは?」

GM:「私の情報を聞けばお前は我々の派閥の勝利を確信だろう。われわれのバックにいる魔法使いは……」

フィンチ:アナハイム?

GM:「アスラハンの4王の一人、ユニオン侵攻軍の指揮官・軍王ナジーム。国外の魔法使いだ。」

フィンチ:おお!

ジィク:あの人魔法使いだ。

GM:「ユニオンを攻めていたアスラハンも、そして援軍を要請したユニオンも我々の派閥なのだ。」

レグルス:「なるほど。全て自作自演だったのか。」

GM:「バルチモアの王位継承後、バルチモアはバストラール・アスラハンの脅威にさらされせる。しかし、すでにアスラハンとの同盟が成立していたのならどうだ?バストラールに対峙し、そしてバルチモアを守ることも可能なのだ。」

レグルス:かなり考えているじゃない。「アスラハンはバルチモアを傀儡政権にするつもりじゃないのか?」

GM:「それでもかまわん。」と、金袋をとじる。

爆笑!

ジィク:こいつ自身はあくまで金か(笑)金の切れ目が縁の切れ目だ。

レグルス:いや、コイツ状況がちゃんと見えているよ。

ネフィリア:そして物凄い現実主義者。

GM:「我々の派閥の未来構想に比べたら、ロアン派のなんと脆弱なことか。」

レグルス:「なるほど」

GM:「君もこの派閥に乗り換えたらどうだね?この派閥は、フフ、金払いがいいぞ。」

レグルス:「金はいいけど、今後の身の振り方は俺も考えなきゃならないとは思っているんだよ」

GM:「同感だ!」

爆笑!

ジィク:潔い!(笑)

フィンチ:なんか男らしい(笑)。

GM:「さてどうしたものか。国王陛下を排除するのはいいとして、あの女・エリザベートに上につかれてはろくなことにならないからな。」

ジィク:まぁそうだろうな。

レグルス:袖の下から手を出して握手しよう。どうやら友情を結べそうだ。ダンカンは力関係に敏感だ。よくわかるもの。大局が見えている。

ジィク:こいつは多分カイン派からアスラハンに乗り換えるつもりだぞ。

GM:そう、しかも自信があってやっている。

フィンチ:なんか恐るべき男だよ。

ネフィリア:こいつさすがロード。うまく立ち回れば国王になれるかもしれない。

フィンチ:今まで見たことの無いタイプだ。

レグルス:じゃあもう一度女王に取り次いでもらおうかな。「今回の件に関して力添えして貰いたいのですが」

GM:そう、際ほどまでのハイテンションも収まり、今は穏やかで冷徹な微笑をたたえるエリザベート。ダンカンはその傍らに控える。「でしたら麻薬の入手経路を我々に委ねなさい。そうすれば貴族のすべてを事実上掌握できるのです。」

ジィク:これ麻薬を出しているのは誰だ。考えてみるとエンゲルスは買っているだけだからな。

GM:「それができたら派閥に加えてあげてもいいわよ。」

レグルス:「わかりました吉報をお待ちください。」平伏しよう。では退出する。

GM:ダンカンが隣を歩き声をかける。「エリザベート様は誰も信用していない。用心するのだ。」

レグルス:「ああ、わかってる。」特に俺はよそ者だからな。

GM:「うまく立ち回れよ。どちらにせよ。宰相にも未来はない。」腕を組みながら立ち去っていくダンカン。

ネフィリア:なんか最初と最後で印象が全然違う。

爆笑!

ジィク:ゴマすりのロード。(笑)権謀術数の宮廷でこそ力を持つ才覚!(笑)

フィンチ:バカなふりをするっていうのが一番うまい処世術なんだよ(笑)

ネフィリア:それは言えてる。

レグルス:これは兄エンゲルスには話しておかないといけないな。結局ネフィリア姫は我々のものにはならなかった。もし失敗した時は麻薬の情報を引き換えに家を存続させることも考えないと。勿論エリザベートに下るつもりはないんだけど。うーん。

GM:ではことの失敗を報告しなくてはいけない。自分の家に戻ってきたレグルスだ。君たちの家の破滅は刻一刻と近づいていた。兄とは調教室という部屋で会うことができる。

レグルス:ちょうきょうしつ?

GM:鎖に縛られたガラティアが脂汗を流しながら肌をかきむしっている。「アッアッアッ!薬がないとアカンねん!?」伸ばした手をはじくエンゲルス。

フィンチ:おお。こいつ。

GM:目の前に落とされた薬。手を伸ばすガラティア。その手をエンゲルスの足が踏む。

フィンチ:ひどいな。最低最悪だ。

GM:「薬!薬!なんでもするさかい!薬を!」エンゲルスは足をのける。地面に顔をこすり付けてまき散った麻薬を吸引するガラティア。「アハー」「そうだお前は薬なしには生きていけない。」

レグルス:「兄上。今回の事件は彼女にはそこまで非があるとも思えません。そのくらいにしておいたらどうですか?」

GM:「次からはしくじりは許さんからな」とエンゲルスは冷たく言い放ち鎖を解く。「ひぐぅ……ぐすっわかりましたぁ」と彼女は泣きじゃくりながら退出した。「よく帰ってこれたな。」

レグルス:ふー

GM:バストラールの間で密約を結べたと思ってよいのだな。

レグルス:「うーん。まぁ……わりとバッチリかなぁ」

爆笑!

ネフィリア:おやぁ!

フィンチ:嘘ついたよー!

GM:「では!いよいよ。ウラヌス国王陛下にはロアンともども舞台を下りてもらわんとなぁ。ははは!」

レグルス:「兄上、それは少し待ってください。実はカイン派閥も計画練っているのです。」

GM:「何?」

レグルス:「勢力を纏めています。このままでは、ロアン亡き後も次の闘争が始まります。」

GM:「ではカインにも死んでもらうのだ!」

レグルス:「まってください。カイン派閥は我々の麻薬に強い関心を持っています。そしてカイン派閥もまた国外に強いパイプを持っているのです。私がいいたいのはどちらの勢力が王位継承にあぶれても、なおNO2に甘んじる力を持つということです。」

GM:「なるほど、共闘もしくはどちらかの勢力を組み込める状態に互いにあるということだな。」

レグルスM:「はい。」

GM:「覚えておこう。これだから政治はやめられんなぁー!ははは!」

一同:ええぇぇぇぇ!?

爆笑!

フィンチ:あくどい!

ネフィリア:真っ黒だ。


次へ

リプレイへ

トップページ

Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2019.