Middle phase
シーンPC 全員

【海賊伯〜ユニオン〜】

GM:というわけで一同は再び合流をすることになる。

レグルス:「ネフィリア姫。ご無事なようで。」と挨拶をしよう。「どうなされるか考えはまとまりましたか?」

ジィク:俺はキズだらけだ。

GM:ヒルダは「何があったんだジィク」とその負傷を見て驚く。

ジィク:厄日なんだよ。

爆笑!

ジィク:「バルチモアのメイジが来ている。」

レグルス:「ま、往復した俺がおいついたぐらいだし。」

フィンチ:「そうだ。僕たちも追っ手に会ったよ。」

レグルス:町のあちこちで騒ぎが起こってるのは知っていていいね。

GM:いいよ。ちなみにブラックスミスのことを君は聞いていない。

レグルス:うん。俺の知らないメイジだ。


ジィク:「ハバリク船は見つかったか?」

GM:「はい、バストラールの領地・ランカスターの船が港に停泊しているのを発見しました。まだ接触はできていません。ですが……」とネフィリアに視線を送る。

フィンチ:「僕は亡命には賛成。」

ネフィリア:「そうですね……うーん。」

レグルス:ふー……俺としちゃ、困るんだよねー。「国王陛下に会ってはいただけないのですか?」

ネフィリア:「ここまで手が回ってしまったということは、もうバルチモア圏内には安全な場所はないのかもしれません。だから……」

フィンチ:「あ、本当はランカスターには迷惑をかけずに船を調達するのがいいんだけど……ね。」

ネフィリア:「でも、その船に迷惑がかかるんじゃないかしら」

フィンチ:「やっぱりランカスターの船を目指そう!」


GM:では港。しかしそこにも既にバルチモアの追っ手の姿があった。桟橋を往来する男達。聞き込み船の内部まで確認する乱暴な手法。どうやらネフィリア姫とその仲間達を探しているようである。

ジィク:サンダーフォージは?

GM:視界にはいない。騒ぎになれば遭遇するかも。

ネフィリア:「できれば早々に国を出たいところなのですが……」

GM:フランクは空の樽を指差す。「これで近づかない?」

ジィク:空のタルに入り、気づかれないように船へと近づく。

GM:「はい!」

フィンチ:「よし!それでいこう。」

ネフィリア:「どういうことですかぁ!!」

フィンチ:「大丈夫。僕たちがランカスターに話をつけてくるから!おっ子供の頃を思い出すね。」

ジィク:お前達がまさに子供だ!

爆笑!

GM:談笑を繰り返す海賊。ネフィリア一行を探し回るバルチモア騎士。その後ろで危なっかしい足取りで、タルを持ち上げてひょこひょこ進む姿。

ネフィリア:「あれで本当に大丈夫なんですか?」

GM:隠遁判定目標は12です。

フィンチ:(コロコロ)10……失敗した。

GM:ハバリクはそれを見て「ひぃ」と息を飲む。振り返る騎士。タルが止まる。怪訝な顔でいぶかしんだのち、再び談笑へと戻る。動き出す樽。ひょこひょこと歩き進む。ガタンとの物音。 騎士達と海賊達はニヤニヤしながら樽へと集まる。

レグルス:なんか…ダメみたいな。

GM:樽の周囲を取り囲み、足を乗せたり、上に腰を下ろして動きを止める。フランクは泣きそう。「重いです〜」

フィンチ:「どうしよう。フランク。」二人で力を合わせて持ち上げるとか。

ネフィリア:「まずくないですか?」

レグルス:「まずいんじゃない。」

ジィク:「ああ……まずい。」


GM:不意に足元に鋸が突き出し、ギコギコと穴をあける。そして崩落。ストンと落ちる体を受け止めたのは大男ビルダー。

フィンチ:「あれぇ?」ここは。

GM:下は下水になっていたのだ。呆れたように覗き込む女の顔があった。それはまるで海賊船の船長でもあるかのような井出達の女。君の馴染みの顔。ヘルメス・ランカスター伯爵の顔が目の前にある。「何やってんだい?あんた達?」

フィンチ:「やぁヘルメス。お久しぶり。そっちこそー!」

GM:ヘルメスは上に火薬玉を残し火をつけ、すぐさま場を離れる。

フィンチ:えっえっ?

GM:突然樽は爆発すると燃え上がり周囲の海賊たちを吹き飛ばし、黒煙を上げ、轟音を轟かせて炎上する。

爆笑!

ジィク:「自爆した!?」(笑)

ネフィリア:「そこまでしなくてもいいんですよ!(笑)」

レグルス:「嘘!?」(笑)

GM:他の海賊たちも周囲に集まり、燃え上がる樽の破片を凝視する。


フィンチ:「ねぇヘルメス。この町にどうしているの?なんで下水にいるの?」

GM:「あたしらはこの町に取引でやってきたんだけど、交渉決裂。あいつら盗品は買い取れないなんていいやがるもんでさ。さらに海賊は吊るし首だって!」

フィンチ:「盗品?」

GM:「汚いったらありゃしないよ!あいつら上前はねて、こっちのお宝を奪うつもりなのさ。」

フィンチ:だから船に逃げているんだ。

GM:では下水から船に乗り込んでいくランカスター伯とフィンチ。船はすぐさま出港の準備が整えられ、碇がこそこそと上げられ、船が動き始める。

フィンチ:「みんな成功したよ!船に走って!」

ネフィリア:私は泣いてる。「あぁぁぁフィンチー!何も自爆しなくても」

爆笑!

フィンチ:「みんなぁーこっちこっち!走って!」

ネフィリア:「生きてた!」

GM:すぐ背後では気がついたバルチモア騎士。この町の兵士達が、船を凝視。走ってくる。運動判定は12。成功すると船に飛び乗れる。

レグルス:「ネフィリア姫!私も船に乗らなくてはならないんですか!」

ネフィリア:「運命は荒れ狂っているのです。行きますよ!」

ジィク:(コロコロ)成功。俺はヒルダをつかんで上っていく。

GM:なお、失敗した場合でも【水泳判定】12に成功すれば、船に乗ることができる。

ネフィリア:(コロコロ)失敗。ジャンプして手を伸ばし、フィンチと手が触れ合いそうで、水にドッボーン!

爆笑!

レグルス:おい!無理だろ!俺は2だから10ださないといけないんだよ(コロコロ)10!ギリギリ

GM:跳躍しなんとか縁に着地、そしてフラフラしているところを仲間に引っ張り上げられる。

ネフィリア:(海賊)「お前誰だ?」

GM:取り囲む海賊達。

レグルス:「くそぉ。よく考えようよ。俺はメイジだよ?魔法使いだよ?それがこんな旅に巻き込まれるなんて。あれ、ちょっとまって姫は?!」

ネフィリア:私は泳いで船をってちょっと待って、魔法・ケットシーをつかって振りなおし!(コロコロ)成功。

GM:猫がしがみついているぞ?

ジィク:フィンチはどこかで見た猫だろうな。

フィンチ:「お前はダメだ。」

爆笑!

GM:猫の尻尾を掴んで上ってくるネフィリア姫。

レグルス:「ネフィリア姫。ご無事で。」

GM:追いかける町の私略船、逃げるヘルメスの船。相手の船は次第に追いつこうとしている。船員達は狼狽。ヘルメスは「いつものように沈めちまうよ」

ネフィリア:「あのー?これ海賊船ですか?」

フィンチ:「……後で説明するよ」

GM:激しい衝撃。船員が叫ぶ。「船の喫水線がカタパルトで壊されました。」「浸水しています!」「重いものは片っ端から投げ捨てな!」

ネフィリア:「・・・・・・」

レグルス:「おいおい……。」

ネフィリア:「この船沈むんじゃないのか?」

GM:ヘルメスの船では、略奪貧やら樽やら、木箱やら、何やら次々と海に投げ捨てはじめる。それを遠眼鏡で確認した船長はほくそえむ。船員も爆笑。「面白い女だな」

ジィク:ふっざけんな!(笑)

フィンチ:面白がってる場合じゃない!(笑)

GM:樽が追跡する船の横を流れる。不意に樽の蓋が開き、ヘルメスとフィンチが顔を出す。

一同:おおおぉぉぉ!!

GM:縄投げ追跡船の上にフックをかけると手繰り寄せて近づく。ヘルメスだけではない。船員達・そして君達が次々とフックショットを打ち、追跡船の背後から登り始める。

ジィク:海賊らしくなってきた!

GM:「面白い女だな。」と船長が呟いた時、声が続く「面白くて美人でセクシー。そして頭が飛びきり切れるときたもんだ!」とランカスターがレイピアを抜く。「この船を分捕っちまえ!野郎共行くよ!」

ジィク:キレッキレ(笑)

フィンチ:キレまくっているよー!(笑)

レグルス:「ネフィリア姫!!俺は参加しないという方向ではどうでしょう?」

GM:というわけで、彼らと戦闘だ。船長。一応名前がある。ロンギット。彼を倒したとき勝利だ。彼と船員が10人いるという状態だ。

1ターン目

行動値13 魔法使いレグルス
行動値12 ネフィリア姫

行動値8 戦士ジィク
行動値7 フィンチ王子
行動値6 ロンギット他、海賊?

ジィク:マスコンバット?

GM:じゃないね。では1ターン目。やがて船は流れの強い激流の中に入っていく。ヘルメスが指示、ビルダーが錨を落とす。突き出した岸壁に錨が引っかかると船は傾き旋回。

ジィク:「おい!待て傾いてきてるぞ!」

GM:きしむ船体。君たちの乗りこんだ大型帆船は角度をより急にしていく。運動判定。行動しないでしがみついていた人は判定しなくていい。

ジィク:(コロコロ)成功だ。

フィンチ:(コロコロ)僕も成功だ!

GM:ロンギット側の船員は3人が脱落した。船員たちは波間にもまれるたびに、放り上げられ、時に滑り落ち海に消えていく。

レグルス:……俺は行動放棄。「だから無理だって」(笑)

ネフィリア:……私も放棄。「文句言わない」(笑)

GM:ロンギットはサーベルを抜いて構える。行動値は6。

ジィク:俺からだ。俺は剣を抜いて飛び掛る。負け通しで腹が立ってるんだ。「だいたいさっきからどいつもこつも……もうお前絶対に許さん。」

GM:「なんでこの人キレてんのぉおお!!」

爆笑!

ジィク:命中(コロコロ)クリティカル37!

GM:回避(コロコロ)16だから、失敗した。

ジィク:「どうしてこれがさっき出なかったんだ!!」とダメージが59点。

ネフィリア:(ロンギット船長)「なんの話ですかぁ!」

GM:ロンギットは片手でロープを握り、「逃げるが勝ちよ!」と飛び出そうとした激突・ぶちのめされ、空中ですでに気絶している。

ジィク:「ふ、手加減しておいた。」剣の腹でなぐった。

爆笑!

GM:嘘だろ!!(笑)

ネフィリア:本気だったでしょ!(笑)

GM:勝負あり。というところでみんなは船を手に入れた。やがて気がつくロンギット。

ジィク:「あんたに恨みはないが、船をもらう」

GM:「なんだと!?」抗議の声を上げるロンギットの目線に、海の上に突き出した板橋より、言うこと聞かない船員が落とされていく光景が目に入る。「何・・・してるの」

ネフィリア:仕方ない。「彼等は邪魔になるので捨てることにしました。ロンギットさんは?」

GM:(ロンギット)「あ、いや、別にいいんだ。・・・手伝おうか。」

爆笑!

フィンチ:弱い!(笑)


ネフィリア:「ふぅ。なんか行き先々で迷惑かけているような気がするんですよね」

フィンチ:「うん。僕も凄く迷惑をかけているような気がするよ」とロンギットさんを見ている。

レグルス:「あれはいいんじゃない?」


ランカスター伯爵

GM:船はランカスター領を目指して舵を切るわけだ。と腕を組んで話を聞くランカスター伯爵。食事時である。

ネフィリア:(海賊)「いい酒がありましたぜ」

GM:ロンギットは「それ高いんだぞ!!」と静止しようとする。ヘルメス 「良かったじゃないか。生きて酒が飲める。」

フィンチ:ヘルメスに事情を説明しよう。「僕も紹介するよ。こちらはランカスター伯爵」

ネフィリア:「伯爵!海賊じゃないんですね。」

ジィク:大分失礼な反応だった。

ネフィリア:じゃあ事情を説明するけど「私はバルチモアの姫ネフィリア・バルチモア。今国内では私を担ぎ上げて王位継承させようと思っている貴族がいるのです。私は――」と説明してしまおう。

GM:亡命を考えているって?

レグルス:ふぅ……(天を見上げる)

ネフィリア:「はい。」

GM:「あんた達の込み入った事情はだいたいわかった。」ハムをナイフで切って分けるヘルメス。

フィンチ:「大丈夫だよ。バストラールにいれば、バルチモアも手が出せないんだから!」

GM:ヘルメスはあきれたような顔をしてため息「はぁ。バストラールがそんなにいい国のはずがないだろう?」

ジィク:それはそうだ。俺は知ってる。国を滅ぼされたからな。「確かにやるときはやる国だ。」

レグルス:その国に向かっている?居心地が悪いったら。(苦笑)

GM:「まぁ順当に考えれば、ウラヌス国王に何かあったら、嫡子ロアンが後を継ぐ。バストラールは……侵略だろうね。混乱してる国に乗り込んで掌握する。一番妥当なやり方だ。」

ジィク:…そうだろうな。

レグルス:俺もバストラールの軍師ならそれを提案する。ネフィリア姫が亡命するって。これはさぁ…バルチモアにとっては最悪の展開なんですけどー。

GM:「でも、お偉さんは物事を単純に考えたがる。」と呆れ顔のヘルメス。

ネフィリア:「そうですか?」

GM:「だいたい、跡継ぎさえ決まれば国は安泰なんてのが間違いだ。」

ジィク:あーなるほど。確かに俺もあの国の内情を見ると、色々問題があると思ったな。

GM:「そして、カルディアはそれができる。カルディアが納めれば数年のうちに人心も安定・統治できちゃうだろう。」

レグルス:そうなんだよな。もし亡命されたら、バルチモアには非常によくないことになる。そして亡命しちゃうんだよな。

ネフィリア:「でも……私は……死にたくなかったんですよ。」


GM:領内にあるランカスターの領地を目指して船は移動する。数日の航海となるわけだ。そんな中、甲板でヘルメスはフィンチに声をかける。夕焼け時に二人きりだ。

フィンチ:「何?ヘルメス」

GM:彼女は真顔だ。どこか哀れみもある。「フィンチ。あの子を、バルチモアをどうしたいんだい?」

フィンチ:「僕は彼女の身を守ってあげたいんだ。それだけだよ。」

GM:「でもネフィリアはバルチモアの姫なんだよ。あんたがどうしようもなく……バストラールの王子のように。それは国を左右するんだよ?」

フィンチ:「僕はただネフィリアを守ってあげたいだけなんだ。友達だから――」

GM:ヘルメスの目はどこかそれを咎めるようで……

フィンチ:「ヘルメス?」

GM:ヘルメスは目を細める。そして吐息。「……フィンチ。大切なことを言うよ。あんたはバストラールの王子だ。もし何もしなくても……いえ、何もしなければ加害者にしかならないんだよ。」

GM:「……ヘルメス。」


バルチモア王国の行き着く先を見て、ヘルメスは憂いの横顔を見せた。 この先の悲劇を、察することの出来ぬフィンチは、ただその物憂げな横顔を伺うばかり……

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