Middle phase 

          

【北方軍の進撃〜急造砦の戦い〜】


その砦には民兵の部隊は2部隊が守備についていたが、もっぱら彼等の任務は食料の輸送や後方支援であった。防衛拠点としての準備などまだまだできていなかった。


イヴァン:そこにオレグも入っているわけだな。


イヴァンの追撃を振り切り、砦に到着したレトワール。それは僅かな間であった。姫が鎧を脱ぐよりも早く、イヴァンの兵はこの砦に姿を表した。


イヴァン:「よし、陣を敷け。」

GM:翌日レトワールはイヴァンが既に陣を構えていることに肝を冷やした。「……間一髪だった。」

イヴァン:「体を休めろ。次の戦は今夜だ。」と兵士に指示を出そう。

GM:隙がある〜。でも姫は…奇襲できないでしょーね(苦笑)。初陣で奇襲を破られ、手痛い一杯。さしもの彼女も慎重にならざる得ない。「防御を固めろ!ここを破られれば後がないぞ」彼女は自分に言い聞かせる。「そうだ。軽率な動きはいけない。後がないんだ。」


イヴァン:夜にオレグの部隊で内部から撹乱、門を開けさせれば勝利は得られるだろうな。

GM:では軍略で判定して貰おう。

イヴァン:(コロコロ)いい出目だ。17。

GM:姫と勝負(コロコロ)……ここも落ちたな。

爆笑!

その日の晩。レトワールは着慣れない鎧をようやく外し、横になっていた。そしてその浅い眠りはたちまちに起こされることとなる。


GM:内部の撹乱である。「貴様達!何をしている!城門を開くな!閉めろ!閉めろ!わぁああ」わけのわからぬレトワール。




イヴァン:「城門が開いたぞ。突撃しろ!」と槍を振るう。

GM:レトワールは何が起こっているかもわからない。

イヴァン:「オレグ」と戦場で見つけて武器を打ち合わせて挨拶しよう。「ものの役に立つ男だと証明したな。」

GM:「はい」と笑顔で向き直り、そして兵を指揮して砦を掌握に移る。


「何が起こっている?!」
「裏切り者がいたようです。」
「そんなバカな!」




イヴァン:さて姫をぼてくりまわしに行くか。

爆笑!

GM:砦内部に雪崩れ込むレルムの兵士達。それに対し、精鋭に守られ、引き摺られるように大挙する姫。二人は再び顔をあわせる。

イヴァン:「レトワール。降服する気はないのか?」と肩を竦める。

GM:「貴様はイヴァン。ううう!バカにするな!」

イヴァン:「悪いことは言わん。考え直せ。王都は目前だ。これ以上の抵抗すればその災禍は今までの非ではない。王都を戦火に晒すな。」

GM:「黙れ!黙れ!」

イヴァン:「お前が国王に対し強い影響力を持っているのはわかる。ならばこそ降服を勧めるべきではないか?」

GM:「黙れ!王都が目前だからこそ戦うんだ!」と兵士達が引っ張る。ここで彼女の精鋭兵は最後まで戦い、姫を逃がす…でいいかな。

イヴァン:ふー。いいだろう。


落城する砦、大切な兵糧も奪われ、今や指揮していた精鋭兵は全滅。そして民兵も散り散りとなって離散している。最早王都ででの闘いに一縷の希望を託すばかりなのだ。
「何故だ。何故!何故!」
彼女は悔し涙を拭い、馬を走らせた。



GM:彼女は何が起こっているのか理解できない。何かずるいことをやられているのに決まっている。

爆笑!

イヴァン:ずるいってことはないだろう(笑)

GM:何故か奇襲が読まれて、本陣が空。逃げ込んだ領内では突然の裏切り。正直まったく彼女には理解できない。


イヴァン:領内を確認し戦利品を見ておくか。兵糧があることは有難い。

GM:「はい。前線に食料を送るために、ここに集めていましたから。」

イヴァン:孫子が言ってたな。相手の兵糧を奪うことの価値は、ただ得ることの倍はある。「うむ。」

GM:「次はどうしますか?」

イヴァン:「すまんがオレグ。お前は銀嶺領に向かいゴロンゾと交代してくれ、都を攻める。スターシャとフラガッハにも集合の連絡を。」

GM:「はい」とオレグは敬礼。


チェス盤を囲むサラミスと王。
盤面は完全に黒と白で、既にソレイユには勝ち目はない。
「どこにやっても負けだ。どこにおいても詰みなのではないか?」
「まだ終わってはいません。」と彼はおもむろにチェス盤をひっくり返す。
おおお!

そして再びチェス盤に王だけを置く。
「これで王の勝ちです。」
「いやいや!それはずるい!ルール違反ではないか。」
「ずるくても、やって頂かなくてはなりません。」

幻影は消え、王だけが残るチェス盤の上、一人少年が残された。
知らせは酷いものばかりであった。



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