Middle phase 

          

【北方軍の進撃〜作戦会議〜】


「王国は和平を蹴ったぞ」


イヴァン:「諸君等の中に戦を望まず、和平を結びたいと願うものもいるだろうが残念ながらそうもいかなかったようだ。」

GM:イヴァンの元に残った名士から質問が飛ぶ。「これがソレイユ国王の意思なのですか?」

イヴァン:「無論違う。しかし、レトワールの行いは王国の方針を大きく定める行動だ。これでは国王の舵取りはできないだろう。」

GM:落胆の声が聞こえる。「国の総意ではないのでしょう。」

イヴァン:「だが、手加減することはできん。」そしてスターシャに対して目線を向ける。「次はブランバン将軍の動きだ。」

GM:「はい。」

イヴァン:「和平会談の時間は相手に大きくアドバンテージも与えた。呼び戻されていれば次の戦いは苦戦となる。分析を急いでくれ。」

GM:「わかりました。」


GM:フラガッハは部下に命じる。「ようし、武器をといでおけ。刃にも毒を塗れ、次の相手は人間だ。南方人は弱敵だが、盾は厄介だ。気をつけろ。そうだイヴァン?」

イヴァン:「なんだ。」

GM:「報告を聞くとじゃじゃ馬が出てきたようだな。」

イヴァン:レトワール姫。あの当時はジェミニと言ったか。「あの三人の顔合わせになるようだな。」

GM:「あいつにはちゃんと教えておかないとならなかった。」

イヴァン:「自分の格を、な」


GM:「その通りだ!そして負けたときの扱いがいかなるものか、戦を知らんおままごとの連中に本物の戦のなんたるか、顛末まで教えてやる。敗者はごめんなさいといって腹を見せないとならないんだよ。」

イヴァン:……思ったより可愛い顛末だな。

GM:「あの時…討ち果たしていれば…」とスターシャは呟く。

イヴァン:「スターシャ。それは間違いだ。戦争とは国家の問題だ。人知れず王が死んだとて戦争は終わらない。敗北は明確な形でつけなければ、国民は敗北を理解できない。王の首を跳ねるとき、その瞬間国民は敗北する。」

GM:「わかりました。」

イヴァン:「そしてお前には後で役目を与える。お前のカウントの使い道を今決めたぞ。」

GM:カウント!?「わかりました。」何か面白いことを考えているようだね。

イヴァン:一応ルールの助けも借りておこうとおもってな。



GM:ブランバンの動き。では情報収集判定、目標は12。

イヴァン:国の情報機関を使う。(コロコロ)14.どうだ。

GM:成功。ブランバン将軍の動きは遅い。そもそも国の使者が行ったのは、交渉の決裂後、完全にレトワールの暴走で足並みは崩れている。

イヴァン:やはり姫の場当たり的な行動だったか…せめて先んじて援軍を呼び寄せてからの開戦であれば勝算があったのだろうが。それでブランバンは?

GM:相手は歴戦のバストラールだ。簡単に撤退などできない。またブランバン将軍のつれている兵も多く、大軍であるほど移動に手間がかかる。

イヴァン:そうか。ブランバン将軍は動けんか。それに突然の撤退命令に困っているだろうな。

GM:全員が自分の理想通り足並みを揃えたら……いや、そもそも戦争はおきないでしょう。この面子なら。

イヴァン:おきないなぁ。


GM:さて王国の状況だ。レトワールは急募で軍勢を集め、王国の守護としての防衛線を張った。王国の中央にある城塞都市・古都がその場になるようだ。ここを突破した場合でも、都の前に一つ砦ができている。この砦にオレグが配置される予定のようだ。

イヴァン:うむ。と腕を組む。「主だった指揮官は?」

GM:「騎士の類で名のある人物はいません。レトワール姫が総指揮官として前線に立つようです」と感情を交えずスターシャは説明した。

イヴァン:「姫が前線にか……民兵は奮い立つだろうな。しかし他に主だった将軍はいないのだな。」

GM:「はい。サラミスが対立する人々を粛清しておりましたので。」

イヴァン:なるほど……。予想通りだな。


GM:イシュカは訪ねる。「イヴァン。作戦の目鼻立ちはついているのか?」

イヴァン:「まぁな。相手はこちらの進軍に備えて民兵の募集と編成をしているだろう。これには思いのほか時間がかかる。」

GM:「ま、ものの役に立つ奴はそんなに出てこないだろうさ」

イヴァン:「まず、こちらの進軍を相手の見込みより速い速度で攻め寄せる。これで相手は不意をつかれて奇襲などの先手を封じることができるだろう。」

GM:「うむうむ。」

イヴァン:「レトワール率いる拠点がどのようになっているかわからんが、恐らくそれほど苦労はないだろう。俺とフラガッハの兵で撃破しよう。」

GM:「城攻めかぁ」とフラガッハはその堅固さを思い出す。「北方の戦士は苦手だからな。破城槌ぐらいは用意しておいたほうがいいかな」

イヴァン:「そんな時間はない。だが作戦ぐらいは用意できる。それで落とす。姫を撃破した後は砦に誘いこむ。第二の防御拠点がはっきりしているので、そこは内応でその日の晩に落とす。内側より城門を開ければ、可能だろう。」

GM:「わかった。」

イヴァン:「その後は王都での戦となる。ゴロンゾを呼び総力で戦う。もっとも血なまぐさい戦となるが、被害を出さなければ王国は降服を選べない。」ううむ。

GM:ん?


イヴァン:三戦目の戦は凄惨なものになる。本来俺の望むところではない。しかし、ソレイユ王に降服を促すためには必要な戦だ。将軍として…こんな戦はしたくなかった。


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