深夜王城を抜け出す特使の一団に、開かれることのない裏門が開かれる。
買収された見張りは、特使への攻撃に反対的な重臣、全て打たれた布石によるものだった。



GM:さて君たちに対して王国の騎士団は一斉に追撃をしてくる。勿論全てレトワールの子飼いだ。騎乗判定目標15.

イヴァン:さすがに無茶な脱出だけある。随分高いな。じゃあ(コロコロ)出目は11。19だ。槍衾を組まれる前に突破できた。

GM:それなら突破できる。用意された脱出通路、そして確保された道を通って移動する。


ソレイユ国王が、この混乱を耳にした時、それは全て火種となり、もはや消すことの出来ない戦乱の大火を呼び起こしていた。

「聞け!民よ!侵略者から国を取り戻せ!」
王宮から、広間へ、そして民衆へ。
レトワールの演説は、まさに国家の言葉であり、国王の言葉であった。



イヴァン:あの女、勝てなければまさに大罪人だ。国王の意思も、国家の未来も振り切り俺と戦おうというのか……なんという、愚か者だ!

GM:「絶対に逃がさぬ!」レトワールは決意をもって攻めていた。その手勢は執拗に追撃し、ここでどうしても特使を討ち取るという信念をもって攻めかかっていた。後戻りできない戦いのために。

イヴァン:不愉快だな……痛い目を見せてやる。


GM:覚悟をもってきたのは護衛のメンバーも同じだ。追撃に仲間達も被害を出していく。落馬し、敵に襲われていく護衛たち…彼らも死守するつもりなのだ。

イヴァン:「……」

GM:ん?

イヴァン:俺は馬を止める「スターシャ。お前を助けに俺は来た。だが、お前を拾い上げ、同胞を戦場に捨て置くことはできん。わかるだろう?」

GM:「……いいですよ」とスターシャは自分から馬を下りる。他の馬に乗り換える様子もない。「お待ちしています。」

イヴァン:では俺は落伍者を拾い上げに向かう。

GM:戻るの?相手は部隊で、そちらは兵なし、そしてそちらは鎧は兵士の装備のみだから。

イヴァン:俺は仲間の兵士の隣に単騎で駆け寄る。そして担ぎ起こす。赤枝騎士団のフィンマックールならやってのけた。試してみよう。俺もできるさ。


1ターン目

行動値8 レトワール配下の精鋭部隊3部隊
行動値6 イヴァン1人

GM:敵の部隊の攻撃だ。命中は(コロコロ)23。

イヴァン:回避(コロコロ)22。回避失敗。まぁ仕方無い。俺は回避上げてないからな。

GM:じゃあダメージは(コロコロ)77点。いい目が出たぞ。

イヴァン:普通の装備なので、それは防げないかな。79点防ぐけど、部隊がないので18点食らう。


次の攻撃、続く次の攻撃もダメージを食らい。イヴァンは負傷していく。

イヴァン:中々強い奴等だな。さらに12点と13点食らった。

GM:愛国者達だからね。

イヴァン:マイナーアクションフラッグ発動<デストロイヤー>の範囲攻撃。そしてメジャーで命中。命中は(コロコロ)25。

GM:回避(コロコロ)24。回避失敗。当たりました。

イヴァン:ダメージは(コロコロ)144点。どうだろう。

GM:駄目。駄目。全滅。部隊は壊滅するね。所詮部隊をつれているだけのデータにちゃんと防ぐ技術力はない。愛国者なだけでした。

イヴァン:まるで案山子ですな(笑)

爆笑!

GM:サラミスなら言う(笑)。「イヴァンが部隊をつれていたら、一人で撫で斬りにします。」

イヴァン:事実だ(笑)





GM:槍が振り回され、次々と敵をなぎ倒していく。そして囲みが解ける。という感じだ。落伍した兵は「助かった!」と警備兵の格好をした君を見るわけだ。

イヴァン:俺も血まみれだけどな。「俺もだ。お前の主君である義務が果たせて嬉しいぞ。」

GM:「えっイヴァン様!」

イヴァン:と抱え上げて兵士を馬に乗せる。


「俺はイヴァン様に助けられた」
その後、帰還した北方の兵はそのような仲間達に伝えたという。
一兵卒を助けに、単身戦場に戻り、敵の囲みを解いて突破するという武勇は、北方の戦士の最も好まれるものであった。



GM:という事件ですね。

イヴァン:北方では名声はあるんだが、都においては嫌われ者なんだよなー。それにしても、レトワールは和平に傾く気配を感じ、襲撃に踏み切ったわけだ。

GM:これで和平の道は閉ざされた。

イヴァン:戦争しかないわけだからな。これで俺も望まぬ方向に進まなくてはならないということか……。


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