話し合いは難航を極めた。
和平という当然の選択が下せなかったのは、王国の体面が思いのほか邪魔となり、さらに現状を理解していない人々の横槍が事態を紛糾させているのは明らかであった。
しかし国家の浮沈に関わる決断を容易に下せるはずもなく、状況は和平に傾くのではないかと思われていた……。
そんな夜のことである。
思えばスターシャは少しうかれていたのかもしれない。昼間も会った人物が、違う表情をしていることを見抜けなかったのだから。
GM:トントン深夜ドアが叩かれる。「来客。こんな時間に。」とスターシャはいぶかしんだ。
イヴァン:俺は警備兵として応対しよう。
GM:戸の隙間から彼は顔を覗かせた。そこから顔を覗かせたのは国王ソレイユ。
イヴァン:王!?
GM:「話がある」「このような時間にですか!?」と驚きを隠しえないスターシャ。
イヴァン:こんな夜分に話さなくてはならないということは……重臣達の耳に入れられない話がしたいか、もしくは悪意があるか、だ…。多少…推測できる。
GM:内密な話しという部分には思うところはあるが、その顔は間違いなく国王。スターシャは「どうぞ」と室内に招くことを君に命じる。
イヴァン:わかった。万が一の場合には、俺には<庇護の印>もあるしな。基本的に護衛はお手の物だ。武器がなくても盾さえあれば対応できる。盾だけはもっていないとな。ガチャリ。
GM:はい。ガチャリ。「こちらへ」とスターシャは中に招き入れる。
イヴァン:国王が一人でこられるとは思えない。恐らく外には人の目があるんだろうな。
GM:「お話とは?」とスターシャが訪ねる。「はい…実は……」と歩き出した国王は突然足早に駆け出す。「えいっ!!」と刃物を抜き、切りつける。
イヴァン:<庇護の印>!!盾を投げつけその武器を払い落とす。
GM:自動成功のスキルだものね。成功。
イヴァン:そして突然俺はフードの襟首を掴み強引に剥がす。「貴様、国王ではないな!!」
GM:「ぐぅっ」とその影は無理やり引き剥がされる。スターシャはすんでのところを掠めた刃物が落ちるのを見て顔色を青ざめさせる。ヨロヨロ。
イヴァン:俺はそのまま背後を掴んだまま、振り回し、壁に押し付ける。「だが、いい。おあいこだ。俺も兵士ではない。」
GM:その影は悔しそうに言葉を吐く。「侵略者め!!サラミスが!!あの男が非を認めるようなタマか!!!」抑えられたまま手を掲げ叫ぶ「兵よ!!」と雪崩れ込む兵士――
イヴァン:「そう来るだろうな。」俺は奴の頭を壁にぶつけ、そのまま振り回して兵士に叩きつける。
GM:フードから零れた長い髪。やはり彼女は国王ではない。兵士とぶつかり慌てて受け止める兵士揉みくちゃになり潰れる。
髪を解く、長い金髪が揺らめき、その表情を怒りが染め上げている。
彼女こそは国王の双子の姉、レトワール。
スターシャは、この殺到する兵士を制止するような訴える。「まった話を聞いてくださ……」しかし、その口を塞ぐようにレトワールは剣を引き抜く。
スターシャの脳裏によぎったのは父の言葉だった。
「双頭蛇。彼女は国を滅ぼす……」
イヴァン:「スターシャいくぞ!!」と彼女の方に駆け出す。俺も自分の兜を兵士に投げつける。
GM:というわけで脱出が次のイベントだ。ようやく君が何者か理解し、目を丸くする。「何故ここに!!イヴァン様!!」
イヴァン:「話は後だ。」スターシャを抱きかかえて駆け出す。(「イシュカ。トラブルの発生だ。脱出の手引きをしてくれ。」)
GM:(「何か大事が起こったみたいじゃネェか。兵士達がいっせいに動き出したぜ。」)
イヴァン:(「プラン通りだ。悪い方向に…だがな。」)
GM:(「OK!OK!ナビるぜ!ナビるぜ!」)
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