サイドA 【渡る風〜インダストリア〜】
シーンPC 若き族長・アルテイ
GM:物語はあの戦が始まる3年ほど前に遡る。
アルテイ:アルテイは15歳の頃だ。
GM:君はインダストリアに向けて旅をしていた。頭の固い父親ガイウスは何を思ったか君を外の領地に向けて送り出した。
アルテイ:こう、草原に馬を走らせる。パカラッパカラッ。もののけ姫のように。「さらばウルスの里よ」
GM:君の視界の前、見渡す限りの草原が広がっている。そんな君の耳に入るのは少女の悲鳴。
シルヴァナ:「きゃああぁぁ!」
GM:見ると斜面の下、馬直方が見える。暴れ馬の背に少女の姿がある。手に手綱を握っているところからも、それは常用馬であり、体に合わぬ鞍の上で振り回されている。
アルテイ:ここで俺はコンポジットボウを構え、そして弦がプツンと切れる。弓矢はここでなくなった!
爆笑!
GM:乗馬で止めてもらう。目標値は15だ。
シルヴァナ:おおーい。15なんて絶対でないって。
アルテイ:いや出る。俺にとっては3ダイスで目標値8以上出る数字だ。(コロコロ)9あっぶねぇ〜!(笑)出た出た!
GM:普通の人ではとても追いつくことのできない暴れ馬を、君は巧みな手綱さばきで追いついていく。
アルテイ:パカラッパカラッ!
GM:背に乗る少女はとても馬に乗るような服装ではない。フリルのついたドレスの幼い少女なのだ。振り回されているところ。
アルテイ:馬に乗り移る。「お前! 何してる!」なまりまくった汚い共通語で話かける。そして少女の手綱を手に取り、馬を制する。
シルヴァナ:どぅどぅ

アルテイ:そうして馬から、その子を降ろそうかな。こう降ろして、ウルス語を捲くし立てる。部族では多分子供でも馬はのるだろうからな。「お前、その格好、馬、舐めてるか!! ポポロッカ、ポ!」
シルヴァナ:ナメック語でしょ。それ。
爆笑!
GM:女の子は一瞬、あっけにとられていたのだけれど、突然大泣きを始める。とても安心したのだろう。抱きついてえんえんと泣いている。そんな二人に追いつくかのように馬の一団がやって来る。
シルヴァナ:追ってきたんだろう。
GM:乗っていた一団の先頭。ポニーに乗った小柄な少年は馬を降り、君を見上げる。そして言う。
シルヴァナ:「でか!」
爆笑!
アルテイ:この頃は、大きくない。同じ年頃よりは大きいけど(笑)。
GM:「みかけない面っスね」
アルテイ:「バルバル!?」「この娘知り合いか?」
GM:少女は、その姿を見て、満面の笑みをパァっと輝かせ。「コニー♪」と走っていく。
アルテイ:「こにぃ?」
GM:優しくあやす少女と同じ身長の少年。そして君に視線を向ける。やはりどこか隔意をはらんだよそ者を見る目つきだ。「お礼しないわけにはいかないっスね」
アルテイ:「お礼、欲しくてやってない。ウルスの民。風のように自由。お前、主人に言う。その格好で、馬に乗せるな。命に、関わる」
GM:「はぁい」と少女は……落胆。
アルテイ:「???お前、主人か?」
GM:コニーは言う「この方はインダストリアの領主ウイリアム侯爵のご息女プリメラ様だ。身分も地位も違うっスよ。敬語使えよ。コラァ」
アルテイ:「プリメラぁ」じゃ、ウルスの礼儀にのっとった挨拶をしようかな。片膝をついて、手を上げて、回して「シェー」?
GM:それ、多分ウルスの挨拶と違うから。
シルヴァナ:なんて変な部族。
爆笑!
アルテイ:ゴメンゴメン!(笑)片膝をついて両手を額に寄せるという挨拶で。「バルバッタ」「失礼、お許し、ください、プリメラ、姫」
GM:少女は舌足らずな言葉で「ウルスさんは、命の恩人です」と両手を握る。「そんなふうに、頭を下げないで」コニーはやれやれと一同を先導する。
Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2017.