
天に満月 地に三日月
彼方より遠ぼえありて呼び掛けあう!
いつかの邂合 夢を見て
ダブルクロス3rd 〜ベナンダンテ〜
『ダブルクロス』
現代を舞台に 超常能力に目覚めた主人公達
壊れ行く日常を背に 人知れずこの世界で行われていた戦いの物語。
それは 出会っては 分かれる。交差する刹那の物語。
3人の主人公を通して紡がれる重厚なストーリー。どうぞご堪能下さい。
レサ夫 : ムンタロ……
今度こそダメかもしれない。
ムンタロ : また? ――いつものことだけど。
レサ夫 :また ……相変わらず……勝算の低いシナリオを書いてしまった……。
ムンタロ : 「今回はダメかも!?」宣言か。これが出たら期待しちゃうよね。大丈夫じゃないかな。
レサ夫 : いや、今回は本当に……ヤヴァイ……セッション終了後にしめられちまうかもしれないな。
ムンタロ : またまた〜。
レサ夫 : でも、やろう〜(笑)。
無謀。
2割とは
十分にギャンブルが成立する勝算ある数字ですが。
その数字を心得て、今回挑む作品を「無謀」というなら
勝算は一体何割なのでしょう。
あまつさえ、そのセッションをリプレイ化してしまおうというんですから。
レサ夫(以降GM):今回はご多忙の中、ようこそ、このセッションに来てくれました。ありがとうございます。どもです〜
パチパチパチ
一同:お願いしま〜す♪
GM: 今回のセッションタイトルは『ベナンダンテ』豊穣を脅かす悪い魔法使いと戦う人狼ですね。
Aさん:ヨーロッパの伝説ですよね。
GM: そう。フランスかな。今回はこれをモチーフにしたような人狼伝説の話を行います。もっともセッション中に伝説がどうのこうのなんて話はないんだけどね。テーマみたいなもの。
一同:了解しました。
GM: というわけで、はじめにですが。今回はPCの覚醒から物語をはじめます。そういうわけでPC1はどんな風に覚醒したとか、どんな衝動を抱いているとかは後から決めることになります。
Aさん:ああ〜。この欄が空なんて初めてだな。
GM: またロイスにもちょっとアクセントをつけました。自分が特定の人にロイスを取るとその人も自分との間にロイスを結ぶことがある……とね。つまり敵の強さと、NPCの粘り具合とか変わってきます。
Aさん:ロイス取ってると助かったり助からなかったりするもんですか?
GM: 実は、相手もロイスを取ります。敵も味方も。
Aさん:げげ。
GM: だから、最後の戦いの時、初めて会った敵にその場でロイスを取ったりすると「君が私の宿命の敵だったのだね?」と相手に言われて、相手がロイスを取って。
一同:(笑)
GM: 復活します。
ムンタロ:なんてこったい。
Aさん:ああ〜。気を気を付けないとな。
GM: で、登場人物、もの凄く多いので、その、なんだろう。「ロイスこいつ誰も取ってなかったんだ〜!」「あ、死んだ」みたいなことがおこりえます。
ムンタロ:「あ、死んだ」ですか。
Aさん:マジすか〜。
ムンタロ:恐ろしいっすね。ちょっと待って。空けときたいぐらい。
GM: いやぁ〜楽しみだな。
GM: というわけで、ハンドアウトの紹介から始まりますね。
一同:はいっ。
【人狼の血】
●PC@ 両親は失踪。
ロイス:相棒・伊丹愛 (推奨感情:友情/疎外感)
カヴァー/ワークス:高校生/指定なし
飛行機の墜落・宿泊ホテルの炎上・豪華客船の転覆……過去大事故に巻き込まれる事13回。かすり傷の奇跡の生還劇も最早日常茶飯事である。
数奇な運命を背負っていることは知っていたが、運命の意味までは知らなかった。
何をやっても大怪我だらけの相棒・伊丹愛(まな)と何があってもかすり傷の君の物語。
GM: というわけで、囲さんからですね。では、紹介をお願いします。
Aさん(以降士朗):はい、いただきました! では、行きます。
「俺の名は大神士朗(おおがみ しろう)。どこにでもいるごく普通の高校生だ!」(笑)
一同:爆笑!
行尋:なんで高校生探偵っぽくなってんだよ(笑)。
士朗:いやぁそういうキャラを期待してるんだと思ってね。「俺は子供の頃はちびっ子達のリーダー。まあ、いわゆる公園のヒーローって奴さ。でも、13回の大事故に巻き込まれ、一つわかった事がある。俺は何をやっても無力だってことさ!そうやって無力さを痛感しているうちに、諦めることに慣れてしまって……今では典型的な根性なしになっちまった」
一同:(笑)
士朗:「登校拒否なんて日常茶飯事。いつのまにか孤立して、気が付きゃ不良のレッテルを貼られちまった」そんなわけでワークスは不良学生。カヴァーは高校生だ。「昔とは変わり果てちまったと幼馴染の伊丹は言うぜ」というわけで、愛に対しては伊丹≠ニ呼びます。
GM: ああ、いいですよ。
士朗:子供の頃は愛って呼んでたんだろうけど……。
GM: 彼女には仇名があるんですよ。 ポッキー≠ニいう仇名。なにをやってもすぐ骨を折る。
一同:爆笑!
士朗:ひどい!(笑)ひどいよ!! ひどい仇名だ(笑)。
GM: ポッキーちゃん。
士朗:なるほど、じゃあ「子供の頃はポッキーと呼んでたけど、今は伊丹と呼んでるぜ」
GM: もちろん、ポッキーと呼ばれるのは嫌がります(笑)
士朗:じゃあそれも説明を。「伊丹愛がポッキーなんていう不肖の仇名を持っているように、この俺も子供の頃は周りからシロ≠ニ呼ばれてた」
GM: シロちゃん? 犬みてぇ。
士朗:そう。「それは当然俺にとっても大っ嫌いな仇名なんでな」と言いつつ別にコイツに呼ばれることに関しては嫌がってはいるけど、なにが何でもやめさせようということはしません。
一同:ふむ。
士朗:人間のときは身長165センチと小柄な少年。年が経つにつれ、成長がみんなと比べて止まっちゃって。
GM: ドンドン追い抜かれていくと。
士朗:追い抜かれていく。そういうタイプの少年でした。なんとなくお母さんの面影があるということで、髪は母と同じ色。でも何度かの事故に巻き込まれて頭が白髪になってしまったというのでどうでしょう?
GM: 幾多の地獄を乗り越えて? それでいきましょう。
士朗:で、ブリードがクロスブリード。シンドロームがキュマイラ/ブラム・ストーカー。完全に接近戦に特化アタッカー。装甲値無視とか取ったし、後は人を庇ったりの防御エフェクトも取ってるので、、ホントに完全な接近戦型だね。その代わりと言っては何だが、調査能力は皆無。
GM: うむ。主人公らしい能力ですね。
士朗:それで人狼変身をすると身長が185センチ。約20センチ伸びます。ただし、衣服も不思議に伸びちゃう。
GM: いっすよ。全裸は困りますからね。
士朗:《至上のたてがみ》を取ってるんで。美形の人狼なるわけだ。狼に変身していたほうが、俺はきっとモテル。体型は細マッチョ。アヌビス神のようなスマートなイメージです。
GM: うん。
士朗:Dロイスは《屍人(リビングデッド)》。事故から生還したのはコイツのおかげだということで。この《屍人》ってのは社会的に消されてたり、死亡されてたり、もしくは本当に肉体的に一時的に死んだりっていういろんな理屈がオッケーなんだけど……。
GM: じゃ、今回のところは死ににくいという意味で。世間的に見たらこの、飛行機の墜落もホテルの炎上も死ににくいなんて範疇じゃないんだけどね。
士朗:ポッキーもよく無事だよね(笑)。
GM: 彼女は事故の当事者じゃないです。。間接的に関わってもね。
士朗:あ、そうなんだ。
GM: 例えば、なんだろ。
士朗:飛行機墜落してきた下にいたとか。
ムンタロ:ひどいね。どうやって生き残ったらいいのかわからないね。
GM: 助けに行こうとして大火傷を負ったとか。
士朗:あ〜なるほどなるほど。
GM: あ、そうだ。ちょっとPC1にも関わるから言っておこうか。士朗のお父さんとお母さんは失踪していますが、その理由については知りません。亡くなったと。
士朗:亡くなったということになってるんだ。
GM: 亡くなったと自分は聞いている。家族構成ですが、父親は大神帯刀。なにやってた人かあんま知りません。製薬会社に務めていたなんて聞きます。
士朗:はあ。いつ頃から行方不明になったんですか?
GM: え〜10年前だね。で、母親の夏目も10年前に行方不明になりました。その時の事は、ショックのためだかあんまり覚えてないです。
士朗:ん〜。
GM: ま、シナリオやってって思い出してください。
士朗:はい、わっかりました(笑)。
GM: で、今までは祖父の宗一郎さんという方が、育てていてくれたんですが、宗一郎さんが体を患ってしまい……。今は宗一郎さんの弟子の神楽坂夏樹さんという方が育ててくれてます。
士朗:ふんふん。
GM: 夏樹さんは道場でも顔を合わせたりはしてるかと。
士朗:今、道場で暮らしてるわけじゃないんだ。
GM: 夏樹さんの家なんだよね。道場のほうに荷物あるし、往復してもいいんだけど。
士朗:夏樹さんのイラスト……やっばい美人なんですけど。
GM: 夏樹さんは大体君より5つか6つ上の……。
士朗:や〜っばいッスよ(笑)。
GM: 短大を卒業して、デザイン関係の仕事をしようと思ったけど、なかなかうまくいかず……。今はバイトしながら生活していて、あ〜親がマンション買ってくれてるからそのマンションだけは安心という。
士朗:こ〜れは……超頭が上がんないですね〜。
GM: 頭上がんないね。
士朗:お祖父さんが病になって出されてからどれくらい?
GM: 一年ぐらい前。だから一年ぐらい一緒に暮らしている。
士朗:やばい! これは……もう……ね。やばいですね。
一同:笑!
士朗:なんか、俺やばいッスねしか言ってないッスね。
GM: やばいやばい。かなりやばい(笑)。
行尋:実際どうやばいかっていうとちょっとピンクが入っちゃう。
士朗:やばいッスね。
GM: 楽しいね。イラストが萌え上がる。
士朗:いやいやいや、やばいッス。や、や、や、や、これはでもね。ちょっとね、シチュエーションとして萌えますね。
【ライフパス】
GM: ライフパスを……い・き・ま・しょ・っか〜。出自表か。
士朗えい。(コロコロ)「貧乏」ちょっと違うなぁ。
GM: あ、これちょっと関係あります。
夏樹さんは、めっちゃめちゃ苦しんで育ててます
。
士朗:あ〜。
行尋:女手一つだしね。だってあれでしょ? 学校卒業したばかりで云々。
GM: そう。仕事を次々辞めながらバイトして、でも「軽自動車買っちゃった」って大騒ぎしてる。
一同:(笑)
行尋:それは足を向けて寝られません。
士朗:ええぇ〜。
GM: かなり苦労してます。
行尋:そこでエロイ目で見てたらダメだよ。
士朗:やばいッスね。
行尋:自分も稼がなきゃ。
士朗:あ〜推奨ロイスが「友人」になってるけど夏樹さんをロイスで取るっていうのもありなんですか?
GM: いいですよ。
士朗:あ、そうだ。あれがほしい。「義理の両親」
推奨ロイスの関係上。多分夏樹さんに結ぶとしたらコレじゃないかな。
GM: いいですよ。
士朗:「友人」っていうのも変だから。
行尋:エロイ目で見てんのかな。
士朗:だから、エロイ目で見ないためにそうしてるんだよ〜! 己の自制心を抑……。
GM: 欲望。
士朗:欲望じゃない! 抑制するために。
GM: 衝動判定とかやるわけですね。
行尋:毎朝登校前に。
士朗:じゃあ一応「義理の両親」を出自に選びました。で、次が経験表なんですが、これは学生だろうな。(コロコロ)
行尋:「大きな転機」
GM: あ、これいいです。10年前になんかあったんですよ。
士朗:じゃあ、そのままいただきます。で、邂逅表。これが一番微妙なんですよね。(コロコロ)「貸し」彼には貸しがある。いや、ないし。
GM: 「貸し」がある関係のある人。
士朗:削るならこのロイスですよね。どうでもいい。
GM: あと、君のことが好きな男友達を一人用意します。
一同:(沈黙の後、笑)
ムンタロ:いらねぇ!?
士朗:いやだ!? いらねぇよ! 本当にいらねぇよ!(笑)
GM: そう、ディープな恋愛感情を抱いた……。
行尋:君のことが大好きな男子生徒でいいじゃん。
士朗:いや、いらないっすソレ!
行尋:幼馴染でいいじゃんそいつ。
ムンタロ:なるほど。幼馴染か。
士朗:その発想はなかったけど・・・・・。
ムンタロ:「昔から君だけを――」
行尋:「おまえのケツしか見えてなかったんだ」
一同:爆笑!
士朗:最悪ジャン! もぉお黙りなさい! これは推奨ロイスでいったほうがいいのかなぁ。(コロコロ)「働きもせず、何かを学ぶわけでもなく過ごした。虚しかったか、それなりに楽しかったか自由に設定してよい」これかなぁ。「明日から頑張る」
一同:笑!
GM: いいですよぉ?
士朗:これロイス母親なんですよ。ダメ不良にはちょうどいいかなぁ。
GM: いいですねぇ。「明日から頑張る」
士朗:「明日から頑張る」
GM: 実にダメな子。
士朗:うちの子は……やればできる子なんです(笑)。
ムンタロ:俺まだ本気出してないだけ。
士朗:「明日から頑張る」カッコ悪いなぁ〜。取ったはいいけど。
一同:笑!
士朗:じゃあ、あれにしましょう。母親のことで「トラウマ」。思い出したくないことがあったんで精神的にトラウマを負ったらしい。なんかあったんでしょう?
GM: あった。その時期のことはよくわかりません。とにかく医師に母親は死んだって言われたんだ。
士朗:じゃあ「トラウマ」をいただきますよ。
GM: あとまだ覚醒もしていない状態から開始します。衝動と覚醒は覚醒した瞬間に振ります。
で、この覚醒する瞬間までは侵食値0です。振る必要はないです。
士朗:了解しました。
GM: 覚醒した瞬間に、そのプレイでどんな奴になるかっていうのを決めていきます。生き様を見させていただきますよ。
士朗:生き様、よし! 見せてやろう。俺はジャンプヒーローで行くぜ。
いきなり「自虐」とかだったらいいね。
行尋:しゅしゅしゅ(自分の腕を掻き毟るジェスチャー)
GM: 「ああああああ〜!?」(頭を掻き毟るジェスチャー)
ムンタロ:どんなジャンプヒーローだ!?
【感情】
士朗:「義理の親」神楽坂夏樹さんには、素直に「慕情」を取りました。
GM: 「慕情」ね。
士朗:夏目さん……年上の綺麗なお姉さんとして憧れてるのもあるし、それでいつつやっぱり母の面影をなんとなく重ねてるんだ。それに対してネガティブの「恥辱」っていうのは?おねしょはさすがにこの年じゃないと思うんですけど。
GM: おねしょキツイわ。
一同:(笑)
士朗:しませんしません。でも、下着洗ってもらったり。こっちが風呂入ってるところを、向こうは何の気も無しに……。
ムンタロ:ガラリ。
士朗:そうそう。別に男だって意識してないから、ガラッと開けて「シロちゃん○○置いといたから」「ギャー!」みたいな。
一同:(笑)
士朗:そんな夏樹さんの風呂をこっそり覗いてしまおうと邪まな心を抱いたり。で、「恥辱」です。
ムンタロ:むう。
士朗:ただ、表に出ているのは「慕情」のほう。で、お母さんに対して、これはちょっと特殊で、夏目さんは「トラウマ」にもなってる存在なので、表の面としては「幸福感」。一緒にいた頃、そういう幸せがあったんだろうけど、表に出ているのはネガティブです。「無関心」。
GM: うん。
士朗:あえてその、思い出そうとしません。
GM: なにか痛いものがあるはずだから。
士朗:そうそうそう。なんか思い出そうとすると、どうも気持ち悪くなって。そういう状態です。シナリオ始まったら変わるかもしれません。
GM: 愛に関してはそのまま「友情」?
士朗:です。
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