ガープスサイバーパンク ガーディアン・オブ・アグノシア2
《移動》
研究員の自宅に向かうためにバンに乗り込む2人。
運転席のスズ。助手席のスズ。乗り込んだ途端にシュウの重量に車は傾斜する。
シュウ「スズ。俺は兵器は好きになれん」
スズ「お前♪自分の外見に自覚アリマスか?」
シュウ「核兵器を制限しようと…さらなる危険な兵器を製造している内は倫理観
など養われんよ。」
スズ「俺はさぁー、お前のお守りをしてるんじゃないんだよ?
いいじゃん♪俺達その産物なんだから。
あ、葉巻をふかそう。」
シュウ「(煙を払う仕草)スズ、副流煙が。」
スズ「息してないだろ?」
シュウ「君の健康にも悪い。」
場所は高級住宅街に入る。ここは区画分けされておりアンダーの人々とは文字通
り壁で隔てられている。その緑豊かな清潔な町並みは、普段はスラムで暮らして
いるアンダーの人々からはあまりにも現実離れした世界だった。
スズ「見ろよゴミ一つ無いぜ(葉巻を捨てる仕草)」
シュウ(拾う仕草)
スズ「―でどうするのよ?」
シュウ「研究員が情報を手にしていても売る相手先が無いと意味がない。どこか
に他企業との癒着のヒントが無いかと思ってな。
口座に振り込まれる金、申請されたパスポート、そういう類いのものは無いだろ
うが…とにかく何かだ。
できるだけ留守中にいきたいな。」
スズ「証拠があったら?」
シュウ「早期解決だ。手続きは省略するがな。
まぁ企業スパイはそんな無用心はすまい。」
目的地の前で車を止める二人。目的地は高級住宅街の中の一軒家。ここでは一般
的な中流階級家屋である。
バンを降りる二人。
スズ「武器は置いてくか?車を止めても持ち去られないのはいいね。」
シュウ「…なぁスズ」
スズ「何よ?」
シュウ「…ずっと考えていたんだがな。生物兵器っていうのはどこにあっても不
味いものだ。企業に返したら万事解決?いや…そうはならんだろう。必ず争いの
種になる。
だからそれを発見したら、俺はそれを破棄―」
スズ「なぁ。」
シュウ「?」
スズ「そういうのに巻き込むなよ。俺はサラリーマンよ?
だからさ。―こっそりやれ。」
シュウ「スズ。ありがとうよ。」
スズ「だからさ♪迷惑なの!分かる?」
シュウ「分かってるさ!」
スズ「だからぁ!―頼むよ。誰かパートナー変わってよ〜!」
シュウ「んじゃ呼び鈴を押す」
GM「返事はない。出てこないね」
スズ「いーね♪おい鍵開けろよ?」
シュウ「―え?俺が?
無理だって、俺機械に弱いんだもん」
爆笑!
スズ「あのさぁ(笑)。少し自分のルックス考えろよ。」
シュウ「(苦笑)ところでどうする?」
スズ「いや、まぁ俺も昔は警官だったからな。ピッキングぐらいはできるかな。
」
シュウ「…おい警官」
―ところが中々開きません。悪戦苦闘のスズ。
シュウ「静かにな」
スズ「分かってるって」
GM「犬を連れた散歩のおばさんが見てるね。」
シュウ「手を振ろう。……スズ…急げ」
スズ「分かってるって」
―さらに悪戦苦闘は続きます。
シュウ「大丈夫か?」
スズ「大丈夫。万一不信がられても俺、警察手帳持ってるから。ニセモンだけど
ね。」
→所持してるだけで犯罪です。
シュウ「そっちじゃなくて。鍵。」
スズ「ダメみてぇ。」
シュウ「仕方ないな…。と『ドアに手をぶちこんで中から鍵を開ける』!」
スズ「おまっ!早くヤレよ!(笑)」
GM「静かにはどうした(笑)」
シュウ「(苦笑)―い、いいから。早く中に入れ。」
スズ「あーところでセキュリティとかあったら」
シュウ「あれだけやったんだ。セキュリティあったらもう捕まってる。」
スズ「あー♪なるほど、確かにな。」
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