悪の華(ボードレール)編集後記

今回のリプレイで一番気を使ったのは会話をせずにコミュニケーションを取ると いうことでした。
取り分け感情を言葉にしないということが、シナリオ制作時のテーマだったと思 います。

ナツナのエデへの罪悪感は生涯打ち明けられず、
ベアトリーチェの感情は結局は悔恨なのか友情なのかわからず、と、とにかく登 場人物は色々な感情を抱き、色々な顔を見せます。

それをいちいち言葉にするのも惜しいかと思いました。
歳をとってみて「あの時こういう意味だったのかな?」とわかるように、その歳 その歳の中で『自分の心の中でわかるだけ謎解き』ができるといいですね。

だから、あんまり解答染みた断定はしたくありません。つくづく思いますに言葉 というのは不便なもので、言葉にすると何もかも単純になってしまいます。
→解答を出すと、私がいかに薄っぺらな人間だかバレちゃいますからね♪

★脱線

あ、ちなみにベアトリーチェもガトーも結構若いです。
ベアトリーチェは本来人間できてなくて、今回初めてエデの面倒を見ていたかも しれませんね。ベアトリーチェがファミリーに陰ながら優しいのは変わりません が、優しくしようとしたのは初めてなんでしょう。

ガトーはハンパ者なんです。最強の殺し屋を目指すでもなく、狡い金儲けをして 小銭にありつければ文句は無いという小者なんですが、年下からみたらこういう 兄貴はカッコいいんです。劇中兄貴はイリヤに対して本気で向き合いますし、擁 護しますがハンパ者ガトーは自分の気持ちにはハンパな事をしません。
それを仕事に生かせば出世するのに。

★ロールプレイの話

若い頃は考え方もまだまだ青いもので、随分気持ちを単純に考えていたものです 。
会話のキャッチボールも出来ず、“自分の言い分をまくし立てて伝えようとする ”当時の生き方は、若さ以外の何ものでもなかったのでしょう。
今もまくし立ててるかもね。若いから。


NPCロールプレイングの際にはいつもそれを考えます。GMは登場人物全ての 人の人生を考えなきゃならないわけで、一人一人の考え方や生き方とか考えます 。

でも結局、人は自分の中にあるものや理解できるものしか演じられないんじゃな いのかな。
人の気持ちを推し量る難しさを常々痛感し、あと何年生きれば人の気持ちや考え 方がハートでわかるのかとか……、そんなこと言っていたら爺さんになってしま います。
孔子さまで80年もかかりましたから、私は人間の限界寿命まで生きなきゃそこま でわからないでしょうね。

《メイキング話を雑談》

悪の華はたくさんのお茶目をいれました。スタッフに常識的人間が入れば思わず ストップするかもしれない遊びばかりですね。

★表紙にナツナいない

PC3人の内二人しか表紙にいないというのは冒険でした。
「ナツナいない……いや、あまりにも本体過ぎる(笑)」と表紙見た行尋さんから ソッコーお便り来ましたね。

私はナツナ大好きですよ。ヤだなぁ〜

表紙でも何か一発ネタをやりたかったんですよ。
ちゃんと意味ある一発ネタを!

エンディングが表紙という作りなのは、全部読み終わって閉じた時に初めて完結 という意味からです。

家に帰るまでが遠足のアレです。

★ラモス&チャパパンガ

この二人のビジュアル化はありえない!!
一発ネタキャラにイラストが3枚ですからね。扱いVIPですよ(笑)
あの戦闘配置図はウケました!だって本編で戦闘配置図があるの彼処だけなんで すもの。

★ナツナ過去

ナツナ過去のイラストシーンは予定外です。
「そんな企画は無い!」というのに10ページのイラスト積んで「描いちゃったもんね」とぶっちこんだ企画ですからー。
ナツナとベアトリーチェの戦いをかけばいいのにその直前で終わったのは、挿し絵をここで完全に使いきりそうだったから。
頭悪すぎる。


そうそう…
あそこだけナツナの部下が登場するんです。三角帽子・ハゲ・ハスキー・ハンプ ティ達ですね。
ナツナ役の行尋さんは知りません。多分完成したリプレイ読んで「誰だっけコイ ツラ…俺知らない」なんて言っているでしょう(笑)

仕方ないです。ナツナは記憶喪失ですから!

ですから!

《ナツナの部下》

ナツナのチームはナツナを含めて8人。ナツナは登場18レベルで部下もいずれも10 レベルの手練れであった。
現在の生存者はナツナを含めていない。
隻眼の剣客令嬢に一人残らずぶったぎられたことは、改造人間となり復活した現 ナツナより知らされる。



●ロビン

…漫画冒頭でSM嬢の服装で登場。
ベアトリーチェを追い返そうとして返り討ち にあう……がそのシーンは割愛!
もはや存在自体がレジェンド。
ナツナの部下唯 一のシーフだがもっとも軽率。

●三角帽子

…名前は不明、覆面は三角帽子を使用する。
ハゲとコンビで行動し、突っ込み役 として活躍するナツナの片腕。
劇中人数分しかないリンゴを食おうとしたハゲを 制止、怒りを露にする。


●ハゲ

…三角帽子とコンビを組むナツナの片腕。
欠点は食いしん坊であること。
組織の 中ではまだまともな方だったらしく、性格も比較常識的。
ベアトリーチェを見て ビビる。

●ハスキー

…シベリアンハスキーみたいな顔をしているという理由でハスキー。
喋れないが 唸り声や吠え声で意志疎通している、ように見える。
犬呼ばわりされるとキレる 。


●ハンプティ

…ハンプティダンプティがフルネーム。
背は低く首の無い小太りな容姿からこう 呼ばれる。
コンプレックスは背が低いこと。
ハスキーと一二を争うキレやすさで 事態を難解にする。
ベアトリーチェに殺された時、「どうしましょうナツナさん」「犬にでも食わせ ておけ」と酷い扱いを受ける。


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