サイドA 【騎士の誓い〜】
シーンPC 女騎士・シルヴアナ
GM:決して忘れられない。悪夢のような光景。いつのまにかに館に戻っていたシルヴァナ。出迎えたのは兄のジェームスだった。「お前! ガレス様の館に行っていたのか!?」
シルヴァナ:「ええ、色々と見ました……」そういえばジェームスはガレスに仕えていた騎士だった。「兄上のご心労をお察しします」
GM:「あれを見たんだな」
シルヴァナ:「………はい」
GM:「……そうか」ジェームスはそう言って背を向ける。彼自身もできるだけ妹には見せたくはなかったのだろう。床に目線を落とし、嘆息する。
シルヴァナ:「あの、兄上……折り入ってお話があります」
GM:「ん?」振り返るジェームス。
シルヴァナ:「………何も聞かずに私をこの家から勘当してください」
GM:彼のほうは……色々考えているようだ。察している様子だ。「あの男は…お前の客は何かを企んでいるんだな。過去このようなことが無かったと思うか」
シルヴァナ:「………」むぅ。唇を噛んで、でも、言えない。
GM:「今夜私と一緒にあの男を討とう」
シルヴァナ:「うう!」そん、な。
GM:「あの男は……只者ではない。私にもそれぐらいわかる。それに関心があってガレス王子は彼を呼んだ。ガレス王子に叛意があるのは……知っている。だからこそガレス王子は、男を黙認、お前達を無事に帰した……」
アルテイ:そうかガレスは便乗しているのか。
GM:「このまま仮に大事が起きれば、国は割れ、王子は謀反を起こすだろう。だが、あの男を討てば、叛意の芽も絶つ事ができる」
アルテイ:なるほど……でもガルデンは王子の叛意まで見越しているのかもな。
シルヴァナ:なんとなく、鏡に問うようではありますが「私達は責任を果たしているのでしょうか」
GM:「もし万が一女王陛下の御身に何かあるとすれば、国は乱れる。国を守るということは女王を守るということだ。あの方が健在なら、国はよくなる。諍いも防げるのだ。お前もわかっているはずだ!」
シルヴァナ:「わかっています!!」
GM:「国の中に悪しき芽があるだとか、国の政が悪いだとか言うのは、騎士の言葉ではない。騎士はその国を守り、そして改めるものなのだ」
アルテイ:完全な正論だ。……ガルデンの気持ちも汲んでやりたいが。
GM:「お前はあの男に情が移っているのだ」
シルヴァナ:「……私は」
GM:その言葉を断ち切るように兄ジェームスが歩を進める。武器を手に取る。「いくぞ」
シルヴァナ:「ダメだ!!」兄上の前に立ちふさがる。
GM:意味を察したのか、ジェームスは瞳を大きく開け、眉を潜める。「何をしているか…わかっているのか……」苦渋。しかし、その手は剣の柄に伸ばされる。武器を抜くジェームス。
シルヴァナ:仕方がない……! 私も、私も武器に手をかけよう。「兄上……」
GM:「俺も木石ではない。お前の気持ちがわからぬでもない。だが、何故だ。いつもお前は法を守り、騎士の見本たりえるよう努力してきたのではないか……そのお前が……これではあまりにも悲しいではないか!?」
シルヴァナ:「……」そうだ。兄上の言うとおりだ……でも!
GM:「……私は兄である前に騎士なのだ」ここで兄ジェームスも誓いを立てる。「たとえお前を斬ってもこの国を守る!!」
アルテイ:おおお!! カッコいいよ。この兄妹!
シルヴァナ:「私の行動は国を乱す行動に過ぎない。でも……」まさかこんな形で戦闘になるとは、メイキングの段階からパーティバトルを考えていたよ。
GM:当然だけど二人とも鎧はない。
アルテイ:やるしかないんだよ〜!
1ターン目
シルヴァナ:鎧を脱ぐと行動値が10になる。ではまず私からの攻撃だ。<盾攻撃の印>を使用して攻撃。命中(コロコロ)14「確かに騎士としては間違っている……でも」
アルテイ:理路整然としないのが人間だ。
GM:(コロコロ)回避失敗。ではガードを宣言する。パラディン一族だ。
シルヴァナ:ダメージ32点。
GM:26点食らった。剣の一撃が、ジェームスの衣服を裂き、鮮血が散る。かなり効いているだろう。でもここでイニシアチブフェイズ・<治癒の印>を発動する。しかも3LVとこの技を鍛えこんでいる。13点回復。
シルヴァナ:あの技を鍛えているのか?! これは長期戦になるかも。
アルテイ:あれはシルヴァナも使っていた技だよね?
シルヴァナ:でも兄上ほど熟達していない。兄上のレベルって?
GM:シルヴァナとまったく同じだ。1レベル同士の対決だね。命中15で攻撃してくる。
シルヴァナ:それは私には避けられる出目ではない。(コロコロ)13むぅ。無理。やはり<防壁の印>。
GM:<閃光刃の印>を発動ダメージがあがる。今回使用されるのは、この対決の理由・先ほどの誓い『バストラールを守る誓い』『フォレスティ家の名誉』という感じだ。もともと持っている天運というのを解釈させてもらう。2使用するよ。ダメージ+20されるから2D+32…(コロコロ)これで41点だ。
シルヴァナ:<防壁の印>で防ぐ。一太刀では終わらないが……33点通った! イニシアチブフェイズに私も<治癒の印>を使って10点回復。兄上にはこれ以上の技は無いはず。押し切る!
どうかな?
2ターン目
シルヴァナHP-23
ジェームスHP-13
シルヴァナ:命中(コロコロ)15.どうだ! <盾攻撃の印>
GM:(コロコロ)回避10失敗。勿論ガードだ。
シルヴァナ:ダメージは28点。
GM:しかし、イニシアチブで<治癒の印>で24点回復。4点通った。
シルヴァナ:あれ……これでは押し切れない……。これは……MPが切れた方が負けなのではないか?
GM:ちなみにジェームスが使っている技はイニシアチブの<治癒の印>だけ。この技を4LVまで鍛えて回復効率が非常にいい。しかも低コストだ。<閃光刃の印>はMPを使わない。
シルヴァナ:これは! ……いけない。私は攻撃には<盾攻撃の印>。防御には<防壁の印>だ。これでは二倍以上の消費をしてしまう?!
GM:さてジェームスもこれで勝機を察する。「やめろ! シルヴァナ。お前を斬りたくは無い!!」命中は23なんだけど、回避できる?
シルヴァナ:(コロコロ)失敗。その目は無理だ!
GM:ダメージは20点だよ。<防壁の印>する?
シルヴァナ:く、20点のダメージはじりじり効いている。やはり<防壁の印>しかない。12点防いだけど、8点通った……。激しい斬り合いで、押しているはずなのにまるで押されているかのように息切れしていく。「はぁはぁはぁ……」
アルテイ:クリティカルが出れば勝てるぞシルヴァナ!
シルヴァナ:ダメージは少しづつ通ってしまうぅ!! 私も<治癒の印>を使って回復しないと……10点回復。でも、もう持たないか!
3ターン目
シルヴァナHP-21
ジェームスHP-17
シルヴァナ:私の攻撃だ命中14点。ダメージは23点! どうだ!
GM:回避(コロコロ)12失敗。ではガードだ。顔色から察するに確かに後数点に追い込んでいるんだ。しかしイニシアチブに<治癒の印>回復する。おやぁ
シルヴァナ:全回復しちゃった?
GM:まだ13点傷を負っている。
シルヴァナ:天運を使ってダイスを増やしてクリティカルを狙うか……いや、現実的じゃない。
GM:そこで兄ジェームスの磐石の通常斬りだ。命中13。
アルテイ:磐石の代わり映えしない技だ(笑)
GM:「最後は基礎が物を言う」
シルヴァナ:回避は……できないんだよ。13という出目は、鍛えていない者には出ない出目なんだよ。(コロコロ)10失敗。
GM:ダメージは19点。
シルヴァナ:「ぐうぅ」<防壁の印>―……マズイ出目が悪い。さらに12点食らってしまった。<治癒の印>10点回復。マズイマズイマズイ!!
アルテイ:平和な家庭がメチャメチャになってしまった……でも覚悟の上だ。
4ターン目
シルヴァナHP-23
ジェームスHP-13
シルヴァナ:くう命中(コロコロ)20!
GM:(コロコロ)回避は失敗。いわずもがなガードを宣言。
シルヴァナ:「何が悲しくて兄を斬らなくてはならんのだ!」ダメージが18点……とこれでは……
GM:イニシアチブに回復<治癒の印>……そのダメージはチャラだ。
シルヴァナ:攻撃一回分をまるまる防ぐ回復ってなんだ!
GM:二人の斬り合いはホールから階段を上り、追い詰められていくシルヴァナ。ジェームスの太刀は無駄が無い。一手一手詰めて行く。
アルテイ:逃げないメタルスライムと戦っているみたいだ(笑)
シルヴァナ:怖っ!それ怖いよ! どこかでこの流れを切らないと……
GM:ジェームスの攻撃(コロコロ)クリティカル。
シルヴァナ:(コロコロ)11。回避はできない
GM:ダメージは29点だよ。
シルヴァナ:<防壁の印>―……ダメダメ! 辛うじて生きているだけ。追い詰められた。くぅ。これだと攻撃技を使うんじゃなかったか……イニシアチブに<治癒の印>回復8点……強い強い
GM:ガレス王子の近衛騎士だからね。ちなみに倒すとガレスの前衛はいなくなる。
アルテイ:それは大きいよね。
シルヴァナ:私はもう……<防壁の印>と<治癒の印>しかない。<盾攻撃の印>を使って勝負をかけるべきなのか、引き伸ばしてクリティカルを狙うべきなのか……うう。どうしたらいいんだ。
5ターン目
シルヴァナHP-34
ジェームスHP-13
シルヴァナ:命中(コロコロ)16。困った……命中はするだろうけど、<盾攻撃の印>を使ったら…私は次は持たない。この攻撃では倒せない……。ここは、粘るべきだ。ダメージは20点。どう?
GM:回避失敗直撃。勿論ガードを宣言する。そしてイニシアチブに回復<治癒の印>……逆に2点回復した。
シルヴァナ:泣きたい! あとMPはどのくらい残っているんだろう。
GM:14点だ。4回は使ってくるぞ。
シルヴァナ:は! 4ターンどころか1ターンだって危ないのに〜
GM:ジェームスの攻撃。多分最後の攻撃になるかもしれない。命中は14。どうする。
シルヴァナ:MPが1なんだ……もう……なんの手も打てない。でも無理を承知で回避するしかない……回避……12だめだ。
GM:ダメージは20点。
シルヴァナ:ダメだ……この攻撃で振り切ってしまう。ここで<光壁の印>を使う! 攻撃をしのぐ。ダメージは防いだ。
アルテイ:それ偉業技じゃないか。切り札だよ。
6ターン目
シルヴァナHP-30
ジェームスHP-11
シルヴァナ:覚悟を決めた。これが最後の攻撃になるだろう。命中! (コロコロ)ああ15。でも……これじゃあ。
GM:勿論ガードこの時点で、君の最大火力でも多分……
アルテイ:ガルデンが死ぬのは納得してるけどシルヴァナが死ぬのは困るな。やっぱり俺も一緒にいくべきだったかな。
シルヴァナ:ダメだ。やりようがない。
GM:「何をやっているのあなた達!」とここで飛び出してくる母親。ジェームスの刃は、あろうことか飛び出した母の背を切り裂く。
シルヴァナ:「ああああぁぁぁ!!!」
GM:力なくぐったりしていく母親、驚き狼狽のあまり剣を落とすジェームス。「なんていう」
シルヴァナ:「そんな…そんな……そんなぁ!!」
GM:ジェームスは逃げるようにその場を離れる。「こんなことを望んだわけじゃなかったのだ……うう…」と傷だらけの体で館を飛び出していく。
シルヴァナ:「どうにかならないの!? どうにか…ならないの!!」傷口を……
GM:傷口を押さえても血が後から後からにじみ……そんな折、館の騒動を聞きつけたガルデンが飛び込んでくる。横から手を伸ばし、母親の手当てに入る。
シルヴァナ:「あ、あ、あっ」
GM:ガルデンは君の様子から、何事か察する……いや、察しようとしているけど、ガルデンにもそれは……でも彼は手当てをする。そして脈を取り、助からないことはその表情からも見て取れる。
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