雛鳥挙兵
GM:というわけで君は内密に計画していたランカスター領土進軍の準備を……って君の場合なんでこれをしたんだろうね(笑)
ジィク:周りの王子に乗せられたんじゃないの?
シルヴァナ:12歳で何もしていないのはお前だけだそ。みたいな?
GM:「恥ずかしくねぇ?」と真っ黒な瞳で兄弟王子が覗き込んで。
爆笑!
フィンチ:いや、僕はランカスター伯爵の噂は聞いているし、港町を確保すれば経済的にも開けて、僕も海から外に出て色々な物が見れるんじゃないかって、僕は考えていたんだ。
シルヴァナ:ああ、納得。
フィンチ:僕はその時まで戦争って言うのがどういうものか知らなかったんだ。
GM:OK。というわけで君は兄ガレス王子から手勢を借りにいくわけだ。「本当にお前、大丈夫なのか」そういってサインを書くガレス。軍隊の指揮権の委任状である。
フィンチ:「うん、まぁ兄様ぐらいしか貸してくれないと思った」
GM:中庭に集められた兵士達はいずれも一癖もふた癖もありそうだった。各地で奴隷にした敗残兵のうち、ガレスの軍に染まった兵士達。いわゆる囚人兵である。
フィンチ:「僕の言うことを聞くのかな」
GM:他にもガレスは可愛い弟の初陣とあって、色々くれる。黄金の鎧と白馬だ。兜は自分が君主である証として派手めの物が用意された。
フィンチ:「僕これ着れるのかな?」
GM:「母上は燃え上がる赤で装備を整えられ、俺は黒、ヒルダは青髪に青旗だ。お前は金色がいい」
シルヴァナ:何か気を使ってくれているようなんだけど……(笑)
フィンチ:重くて動けないよ。
GM:「いいんだ。お前は剣とか下手なんだから。無事に帰ってくることだけを考えておけばいい」とガレスの配慮だ。
シルヴァナ:そうか。12歳だものね。
GM:さて、一方シルヴァナ。君もここからシーンに登場してください。君の部屋のドアが叩かれた辺りだ。
シルヴァナ:おや。
GM:フランクは青い顔をしてドアを叩く、モジモジとして上目遣いに見る。
シルヴァナ:「お前まさかまた王子を〜」と見下ろす。
GM:話を切り出す頃合を見計らうのは何かをおねだりするときの癖である。
「騎士団を貸してほしいの」
シルヴァナ:「なんだとー!! 一体何をするつもりだ」
GM:「僕じゃないんだよ。フィンチ王子が、兵を連れてこいっていうんだ」
爆笑!
ジィク:この弟は〜(笑)
シルヴァナ:「それはまぁ、私は配下だから参加するだろうが……一体何処に出兵するんだ?」
GM:「よくわからない」と返事をするフランク。本当だろう。
ジィク:王子も12歳だからな。
シルヴァナ:「よくわかった。お前も王子を守るのだよ」
GM:そして兵力が集まる。
フィンチ:「フランク。死にそうになったら逃げていいよ」
GM:「はい!」(即答)
爆笑!
GM:「王子の命令だから! 僕は死ぬわけにはいかないから!」
フィンチ:「その時は僕も逃げるから3m後ろを走れよ」
GM:ガレスの私兵が3000。騎士団が2000。合計5000の軍隊だ。指揮官がフィンチ・シルヴァナ・フランクという感じだ。
シルヴァナ:あれガレス王子の兵ではないか。王子はどこにいかれるのかな。
ジィク:連れて来られた立場だと不安だよね。
GM:王子が進軍を開始。フランクは王子に尋ねる。「ねぇ王子。どこにいくの?」
フィンチ:「これからランカスター伯爵を倒しに行く」
爆笑
シルヴァナ:「なぁにぃいい!! ランカスター!? 勝てるのか!」
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