Middle phase 

  

【〜二国会談〜】

GM:副官のアルカナとともにまず町を散策していたシリル。茶店に腰を下ろし、休息。茶と菓子を頼み、町並みを一望する。

シリル:大変な賑わいですね。

GM:アルカナも同意。「活気があって人々の往来も多い。通行料を取らずに、税は出展する商店にだけ取る。いい考えですね。しかも、資金は新たな街道作りに使おうっていうんですから、ここは商業の拠点になる。戦になんなきゃ、ですけど。」

シリル:戦に対してどう備えているのか知りたいのですが。

GM:では軍略12を目標に。

シリル:(コロコロ)成功。

GM:この町を作った奴はちょっとした天才だ。岩肌を削って道を通した難事業で、近道を作っただけじゃない。大軍を使っても攻めにくい土地を作ったようだ。


四方に岩肌を備えた城といえば聞こえはいいが、河の傍に町が、この土地は堤防を作れば沈んでしまうだろう。さながら城は湖上の小島という有様となるだろう。


シリル:対したものです。情報は駄々漏れってところはいただけないですけど。


GM:というところで一同は顔を合わせる。それがフレジュウ宮、王座にての謁見だ。フレジェスは小国なので、決して王座といっても豪奢なわけではないが、それでも一国の王の間だけあって、それなりの財が使われている。と王宮に詳しいシリルなら感じる。

シリル:私は質素なので、私の統治するベヘレムはこれ以下かもしれませんね。礼儀を振ります(コロコロ)14。

GM:シリル王はアドホックレルムという大国の属国の王です。公国という立場ですね。任命された王です。

ドラゴス:僕たちと同じってことかな。

ロバート:「私は何も喋っておりません!」

シリル:紛らわしいことを言うな!(笑)

ドラゴス(重臣):ザワザワ(笑)

シリル:ニコッ


ドラゴス:礼儀作法(コロコロ)11です。「フレジェス王国の王子…ええーと。」

GM:「ダニエル」礼儀は失敗かな。

ドラゴス:「ダニエルです。」

ロバート:こいつダニエルじゃないぞ?

ドラゴス:礼儀なんてできないし!

GM:大丈夫。ダニエルは無礼者で有名です。まさにそのもの。

ドラゴス:「ダニエルだぁ〜」

ロバート:偶然正しいダニエルを演じてしまった。

ドラゴス:素直に喜べない。


ロバート:世間はピクニックキルのこと知っているの?

爆笑!

ドラゴス:アウト!(笑)

シリル:ピクニックでどうしてキルするのか(笑)

ロバート:という話題は広がっていないの?

GM:いや、先王の死は怪しい、只一人生きて帰ってきた近衛騎士って犯人じゃない?みたいな。

ロバート:ギョギョ

GM:まあ詳しくは知らないね。こちらで事件は隠蔽している。

ロバート:顔色をコロコロ変えていよう。


ドラゴス:僕が偽者かもしれないとは既に噂になっているのかもな。「ベヘレム国王自らのおいでとは、どのようなご用件ですか。」


シリル:「先日なくなられたベヘレム国王オコーネルの死についてです。あの死に対し、アドホックレルムはなんら関与しておりません。その嫌疑を晴らすために共にこの事件の調査をしたいと提案に参りました。」

ドラゴス:「何故あの時現場にレルムの騎士が……」

シリル:「偶然です。たまたま。」

ロバート:「たまたまぁ?」

GM:場所はフレジェス領内でもある。


シリル:「国王の危機を助けようとしたのですが、時既に遅く間に合いませんでした。」ニコッ。

GM:というところで話術を12。これに成功すると反感を買わない。

シリル:(コロコロ)14。成功です。「確かなことは、あの場に第三者。我々以外がいたということです。それはそちらの騎士ロバートもよく知っていることかと存じますが。」

ロバート:「確かに。」


ドラゴス:確かにこちらも調査をしたいし、何か情報が入るなら、協力したほうがいいだろう。

シリル:「ありがとうごさいます。」


ドラゴス:でも共同調査の前に一つ確認しておきたいんだけど。「アドホックレルムはバルチモアと戦争をするお考えはありますか?」

シリル:「それはどういう意味で?」

ドラゴス:「ここは交易拠点というだけではなく軍事拠点です。バルチモアと戦うつもりがあるようならば、ここを侵略するのは当然の理屈です。私達はアドホックレルムがここを侵略する意図があるか、確認したい。」

シリル:「それは杞憂というものです。我々は傭兵国家でもあります。助けを求められれば対価と共に助け、その報酬を得ます。我々は領土侵略の予定はありません。」

ドラゴス:「それはイヴァン王のお考えなのですか?」

シリル:「それは…」

ドラゴス:「確認して下さい!大切な部分です!」


シリル:うーん。レジェール王子も平和主義者だ…兵を上げたりしないだろう…。でもイヴァン王がどう考えているかと言うとー……

GM:いいのー?と不安げにアルカナはシリルを見ている。


ドラゴス:「単刀直入に言うなら、我々を属国にするつもりがあるのかとお伺いしている。」

シリル:「そのようなつもりはありません。我々は平和主義国家です。必要な兵力を派遣して賃金を稼いでおります。我々はアドホックレルムの傭兵をフレジェスにお勧めしたいのです。」

ドラゴス:「なるほど。」

シリル:「我々はフレジェスを守るために大義ある戦をします。」


ドラゴス:大義は無いねー)

ロバート:うん。大義は無い)

ドラゴス:そもそも影武者だからねー。ウラヌス王を騙してるし。)

ロバート:でも国王殺しは別件じゃない?)

ドラゴス:でも大義となったらフレジェスにはないねー。)

ロバート:まぁ我々はその大義を得るために調査をするんですよ。それでよくありません?)

シリル:「確認が必要であれば、イヴァン王に金額を確認しましょう。」

ドラゴス:「金額の確認ではなく、イヴァン王にフレジェス存続の了解の確認をしていただきたい。」

シリル:「考えすぎですよ」

ドラゴス:「我々はバルチモアの属国なのです。その属国を存続させるのは簡単なことではないでしょう。」

シリル:「わかりました。皆さんの安心為に確認しましょう。」


アドホックレルムの王宮にシリルから文が届く。その文面に目を通したイヴァン王の表情には困惑の色が浮かび、いかめしい顔をしかめた。
「シリル様の文に何か?」文官のスターシャが訪ねる。
「シリルめ。『フレジェス侵略の意思』の確認の手紙を送ってきおった。」
そしていぶかしむ。
「最終的にフレジェスを攻め取るつもりだが、今はその時期ではない、そう申し渡したはずだが……」


GM:という感じで手紙が帰ってくる。イヴァンとしてみれば、交渉の様子はわかっていない。調査を任せたということで、再び意思を伝える。

シリル:今、戦を仕掛けるつもりは無い、ということはフレジェス存続を現時点では認める、ということですよね。

ドラゴス:「……」

シリル:「はい。イヴァン王はフレジェスの存続をお認めくださいました。」

ドラゴス:「わかりました。では共同調査しましょう。」


GM:副官アルカナは不安げにシリルの顔を見上げた。「大丈夫なんですか?これはまるで同盟みたいになってきました。我々が任されたのは事件の調査なんですよ?」

シリル:「はい。私は三国に挟まれたフレジェスが、最終的に頼ってくる先としてアドホックレルムを提案したいんです。ここでアドホックレルムがフレジェスに好意的なら、フレジェスは我々に合併を望みますよ。」

GM:「ベヘレムに…ですよ?」

ドラゴス:「ベヘレムが大国になることが、アドホックレルムの為になるんですよ。」


GM:「しかし、イヴァン王の考えとはあまりにも違う…」という一方で顛末を聞いたグラニアは微笑む。「ドラゴス君。お見事。」

ドラゴス:「はい?」

GM:「あれはシリルの独断でしょう。」

ドラゴス:「そうですか?」

GM:「あの言葉を引き出した今、シリルはフレジェスの存続に協力するはずです。」


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