Extra phase
【〜解説談話〜】
ここからはセッション終了後の談話になります。
無理に読む内容ではないので、皆さん関心があればで、ご覧下さい。
GM:皆さんお疲れ様でした。このセッションはこんな結果になりました。皆さんはどうでしたか?
シリル:はぁ、今回の俺はダメダメだった。
ロバート:大国相手によくやれたほうだと思う。
ドラゴス:グラニアは悔しいけどね。もっと何かできなかったかと、今でも悔やんでしまう。
GM:うんうん。
◆フレジェスのその後
ドラゴス:せめてフレジェスを残したかったな…。
ロバート:で、結果としてフレジェスはどうなったわけ?
GM:領地はバストラールが手に入れた。ほとんど無血といってもいい。
ドラゴス:アイツやばい。
シリル:全てを手にしたのはバストラールでした。最小の力で最大の結果を得る。それを軍事大国がやるんだからかなわない…(苦笑)
ロバート:でも復興は大変じゃない?水浸しだよね。
GM:そうだね。バストラールはこれを復興させるのは大変だろう。軍事国家として戦略拠点にすることまではできても、商業の復興は難しいから、かつてのフレジェスはそこにはないだろう。
ドラゴス:グラニアとみんながいたからの国だからね。
ロバート:宰相の言葉どおりだ。
ドラゴス:?
ロバート:そこは私たちの理想郷ではない。
GM:人材は隣国・アドホックレルム領・ベヘレムに流れ込む。だからシリルの配下になるものも多いだろう。
シリル:やった!(ガッツポーズ!)
GM:元々ベヘレムはアドホックレルム色が薄く、バルチモアよりだから、ベヘレムに入った人は馴染んでいくだろう。もっともフレジェスは商人が多かった。ベヘレムでは仕事にならない〜、土民の類を除いて、彼等は別の土地に移るだろう。
シリル:それは仕方ありませんね。
GM:ドラゴスは、いっかいの騎士なのだけど、今回イヴァン王と引き分けし、バルチモアの軍勢を撃退させたので、名声は高まった。
ドラゴス:レルムは内部分裂、バルチモアは先陣を倒しただけだけどね。実は大戦じゃなかった。
ロバート:戦とはそういうものだよ。
GM:当然影武者をやっていた経緯から、悪名も生まれるだろう。バルチモア圏内では批判的な人は多い。正義は無いんだ。
ドラゴス:それは仕方ない。わかっていてやっていた。今さら虫のいいことは言わない。
GM:ロバートはドラゴス付きの従者みたいな関係なんだけど、実際は主従ではない。信頼できる副官と考えてくれたほうがいい。
ロバート:了解。娘は?
GM:ロバートの娘のランやシグナスは、基本ベヘレムにいるだろう。
◆ルイーズ
ドラゴス:ルイーズやエンカウントアナザーワールド=サンは?
GM:シリルの配下に収まっている。
ロバート:あのメイジはすごかったね。
ドラゴス:うん。誠実ってだけじゃなくて、実行力がある。アドホックレルとの戦も止めたし、最期の闘いでもあのメイジが来て大苦戦してしまった。
シリル:必ず祖国を奪還して差し上げますから。
GM:今回彼等は真相を知らないまま、最後まで突入してしまい、一番騙された側だ。
ロバート:もしかしたら一番の被害者じゃない。だって犯人は全てフレジェス人だもの。
ドラゴス:あー、確かに。いつ気がついたのかな?
GM:おそらく戦が終わる頃、最期のクライマックスバトルかな。それまで真相を知らなかっただろう。
シリル:可哀想。
GM:もう少し早く話していれば、信頼できる仲間にはなったと思う。何せ彼女はドラゴスのかつての主人の妹だし、何より誠実さをもっている人だからね。
ドラゴス:それはわかっているよ。でも禁忌が暴露だから、それはできなかった。そこがブレたら、このルールを生かせない気がしたし、国を思えばロールプレイにも無理はなかったと思う。後悔していない。
GM:いいと思うよ。GMが口を挟む場所じゃない。ルイーズはカリスマがあるから、今後は報復を胸に秘めたライバルとして共闘していくと思う。
ロバート:まぁ、ぶっちゃけ彼女が上に立っても悪いことはないと思う。
◆アドホックレルムにおけるシリル
シリル:あの……アドホックレルムでは…私は、どういう扱いにんなるんでしょうか。
ロバート:仲間を死なせ、フレジェスと手を組んでいた裏切り者じゃね?
シリル:そう批判されているのは予想できますが……。
GM:そうだね。勇猛なアドホックレルムの戦士達にとって、戦場で背後を突いたに等しいシリルの行いは批判されている。王様も助けにいかなかったしね。フラガッハは一応許しているようだ。
シリル:馬のおかげ?
GM:フラガッハには結局シリルが何を考えていて、なんの基準かはわからない。ただ信念なんだろうなってことは理解してくれて、彼女なりの手打ちのつもりで馬を奪ったんだ。
ドラゴス:彼女の側からはあくまでシリルが悪いと見えているのね。
GM:許したというよりは、忘れてやる、みたいな。二人も元々仲が良いわけじゃない。
シリル:実際、私が悪かった。弁解の言葉もわかっていただけない方なので、今はそれでいいです。
GM:アドホックレルムは単純だよ。罪を犯したものは試練を受ける。それを成しえて罪は許される。それだけだ。今回はウラヌス国王の援軍を阻み、バルチモア軍を破った。それでいい。
シリル:ありがたいことです。まだ機会はあると受け止めましょう。
GM:ただシリルは元々馬術大会でも、イヴァン王よりもウラヌス王を大切にしていた。国内にはバルチモアに追従しているという噂があるのは忘れないように。
シリル:はい。あの時はウラヌス王の不興を買うとマズイかなって。
GM:ふうむ。誤解の無いように言っておくと、ウラヌス王は善悪をわきまえているけれど、人の知らないところでは冷酷だったり残忍だったり、汚い裏切りもできる人で、正しいことをしているのは世間体に過ぎない。
シリル:それは理解しています。ウラヌス王が気にしているのは世間の目だけですから。
GM:つまり、シリルの正義感は目障りで鼻につくんだ。
シリル:げげ。もしかして怒らせていた?
GM:今回のシリルの提案はウラヌスには好都合なものだったけど、シリルの口出し自身には不満を感じているし、シリルを隙あらば排除しようとしているのは確かなことだ。
シリル:ひええぇ……そうなんだ。
GM:常識として、シリルを守っているものはアドホックレルムであって、バルチモアではない。覚えておくように。
シリル:……承知しました。
◆イヴァンの風評
ドラゴス:今回、俺を加えてイヴァンの体裁はどうなの?あれだけアドホックレルムを苦しめてそもそも歓迎されているの?
GM:歓迎されている。レルムの戦士は手ごわい敵が仲間になったことを素直に喜んでいるし、そもそも影武者がどうだのっていう道徳はレルムにはない。
ドラゴス:あ、影武者は不問なんだね。
ロバート:そんな気がした。
GM:勿論バルチモアの人々は、そんなイヴァンの行いを批判しているし、国内でもバルチモア的な道徳に照らし合わせて、『イヴァンは汚い』『実益を重視しすぎている』なんて陰口を叩くものはいる。でも国内での支持率はとても高いし、強権はゆるぎないので、ダメージになること無い。
ロバート:王制のいいところだね。風評に流されない。
ドラゴス:王がしっかりしていれば土台は揺るがないってことか。
ロバート:そういえば、イヴァン王が真実を公表すればフレジェスはおしまいだったと思うけど、なんで公表しなかったの?
シリル:確かに、あれで国王陛下は略奪者として世間から白い目で見られてしまった。
GM:ああ、それ。それはドラゴスが何をやろうとしているのか見極めたかったんだよ。
シリル:おお。
GM:優しさとかじゃなくて(苦笑)ようするに敗戦直後のあの状態でアドホックレルムはフレジェスを奪うことはできなかった。できるのはフレジェスを滅ぼすかだけ。そういう実益の伴わない意趣返しはしないのよ。王様って。
ロバート:なるほどね。計算もあるのね。
GM:関心もあったよ。『何をなそうとしているか』知りたかった。イヴァン個人も『生きるか死ぬかの瀬戸際にあるものが世間体など気にするか』、というのは理解しているので、ドラゴスを評価している。
ドラゴス:あざーっす!
GM:生きるために『したたか』なのは良いことなんだよ。
ロバート:なるほど。
GM:ドラゴスは『戦友の為に、したたかになれる男』だ。そういう人を仲間にしたら百人力。一国を手にしたに等しい。イヴァンは満足しているよ。ドラゴスはこの後もきっと国を取り、その力を証明するだろう。今回の評価や価値は後からついてくるさ。
ドラゴス:期待されているね!ガンバロ!
GM:シリルは彼から学ぶことも多いだろうね。
シリル:ごもっともです。皆様、よろしくお願いします。
Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2018.