Middle phase

           

【〜作戦立案〜】


イヴァン:イシュカ。スターシャ。話をしたい。作戦を詰めておく。今回はゴロンゾやオレグ達には難しい話になるかもな。

GM:「おう」と入ってきたイシュカは旧友である魔法使いスターシャと顔を合わせる。「おやおや。」

イヴァン:「俺が呼んだ。争い事は起こすな。」

GM:「キズが消えていますね」「イケメンになったろう?」

イヴァン:さて、地図を広げて、皆で囲む。「ここからが作戦の要徹。おおまかな流れだ。」


イヴァン:「俺が大々的にフラガッハ達異民族を取り込んだことは既に南方の王国でも聞き及んでいるだろう。彼らはなんらかの動きを見せているか。」

GM:スターシャが応える。「北方の防衛線として砦を新たに3つ作りました。北部の銀峰領が我らの手にある以上、。王国は進路を阻む砦を3つも作らなくてはならなかったようです。」



イヴァン:「なるほどな」

GM:「先手を取って奇襲したほうが楽だったんじゃないのか?」とイシュカも問う。

イヴァン:「フラガッハも同意見だったな。確かにそれは有利に戦うには必要だ。だが、今回の作戦では難しい。」

GM:「考えがあるみたいだな」とイシュカが横から顔を覗き込ませる。



イヴァン:「まず攻略の進路だ。我々は王都は目指さず、まずは北部の穀倉地帯の拠点を目指す。兵糧を手に入れなくてはならない。我が軍の一番の弱点は兵糧の貧弱さだ。」

GM:イシュカが訪ねるような視線をスターシャに送る。頷くスターシャ。





イヴァン:「銀峰領はオレグに任せる。砦を攻略せねばならんが……」

GM:スターシャが地図を指す。「砦の一つならばゴロンゾ様の力で落とすことも可能だと思いますが…それでも二つの砦がある以上、糧道の確保は難しいと思います。その砦からの出兵を防ぐのは困難でしょう。」

イヴァン:「兵糧輸送は、失敗しても構わん。」

GM:「それでは遠征できません。長期戦となれば…」と険しい表情のスターシャ。

イヴァン:「俺はフラガッハと王国の北部兵糧拠点を目指す。」

GM:「確保できたらオールオッケーってか。失敗したら全滅だな。」とおどけるイシュカ。「でも北方人は城攻めが下手糞だ。それにアタシがサラミスなら、そこは自分で守る。時間稼げば勝ちは確定だしな。」

イヴァン:「ああ、そこからが作戦の妙技だ。」

GM:「ほー」

イヴァン:「誰がそこに居て、それを誘い出す手があれば、城攻めの苦はおこらん。」

GM:「お前が攻めれば十中八九サラミスだろ?」とイシュカがおどける。

イヴァン:「ああ。ではサラミスをおびき出す話しだ。」

GM:「ふむふむ」

イヴァン:「サラミスに長期戦をさせないように政情不安を起こす。サラミスの人事は極端だ。自分の対立するものを次々と左遷している。中には有能な者も随分含まれるだろう。既にブランバン将軍なども南方に追いやられている。都にはもはや碌な人材がいまい。そこで戦になれば、サラミスは自分の派閥を率いての戦となる。都は手薄だ。」

GM:「サラミスは来るでしょうか。部下を派遣する可能性はありませんか?」とスターシャが訪ねる。

イヴァン:「来る。俺がエルフィーナと会ったのは、早日耳に入る。自尊心の強いアイツだ。俺に対しての敵意は強い。それに人材不足の国内で、サラミス以外に俺に抗しうる将軍もいない。」

GM:「わかりました。」


イヴァン:「イシュカお前には都に行って貰う。」

GM:頷くイシュカ。「なるほどな。でも都を空けたのはわかるけどさ。前線を固めてられれば奇襲もできないぜ。」

イヴァン:「目的は流言だ。サラミスの王位簒奪の噂を流し、サラミスを国内で孤立させる。イヴァンと呼応しかねないとか、なんとか、な。」

GM:「王位簒奪ねぇーうまくいくかな」

イヴァン:「普通なら上手くいかないが、今回は上手くいく。」

GM:「ほー」


イヴァン:「サラミスが今回率いるのは王国の主力だろう。おそらく今回の事件で、サラミスは国内の主力の兵馬の権限を握ることは確実だ。政治と軍事のトップになる。専横に苦しむ国王は、内心心中穏やかではないだせろう。」

GM:「王との離間ですか?」

イヴァン:「王はサラミスに対して少なからず不信感がある。サラミスが謀反を起こしたら…という不安は、サラミスが軍事力を手に入れたとき必ず起こってくる。それにだ……」

GM:「それに?」

イヴァン:「王国にはもう人材がいない。自分より有能な人を遠ざけたサラミスの周りには、サラミスに追従するものぐらいだ。サラミスの無罪を理路整然と語れるものはいない。」

GM:「そりゃま。いねーわな♪」

イヴァン:「いや、それどころか、サラミスを宰相から引き摺り下ろそうとする悪臣は必ず出てくる。サラミスには人望がないからだ。そういう流れで流言を起こしてもらいたい。」

GM:「わかった。それはできると思う。しかし、それで勝利できるのか?」

イヴァン:「ああ。それでサラミスの方から出てくる。サラミスを野戦に引きずり出せば、俺とフラガッハの主力で十分戦える…というより、野戦に出せなければ、敗北は必死だ。」


次へ

リプレイへ

トップページ

Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2017.