セイバー

セイバー

若獅子〜乱世の奸雄〜

セイバーはレオンの息子に当たる人物で、今は立派なボスなんですが、出てきた当初は鼻持ちなら無い御曹司でした。その高慢さは兄弟(正確には甥)のアルビレオですら閉口するほど。
そう、「嫌な奴」なんです。
生まれの良さを鼻にかけ、自信過剰で誇大妄想的なところがあって、ほとほと信用できない男。自分こそがレオン一族の後継ぎに相応しいと他の後継者候補と争うという役割でした。

事実、出てきた当初の素行はひどいものです。
敵国を誘導し、政権転覆を狙うも、敵国の圧倒的に軍事力政治力に自分自身も手におえなくなってしまい、傀儡となって国内勢力の虐殺をするのですから。会談でもだまし討ちは日常、約束は平気で反故にするわと、ひどい役どころなのにそれを自覚しない。いまだに「自分には実力があるんだぞ」とアピールし、あくまで大物ぶるあたりは、どこかのやられ役程度の扱いでした。

しかし、本当に彼は大物だったのです!
戦いの中で次第に己を磨き、支える副官達と時に喧嘩し、時に支えあいながら、進んでいく彼は、気がついたら「悪いところも大きいけど大物かもしれない男」となっていました。
副官のベケットが信用できないと見捨てた後、「私情で部下を捨てる貴方は、命令に殉じるベケットには及ばない」と諌められ、考え直し助けに行くなど、君主として次第に大成していきます。
城を攻める相手が、堅固に城の住人を守れば、住人だけ逃がしてやるなど、次第に人徳を見せていきます。
部下の武官セルジオが討たれたとき、彼は駆け寄ってセルジオの旗を自分が掲げ、「セルジオの旗は未だここにあるぞ!」と部下を奮い立たせました。

失敗してもいいんです。
若造で人間的に小さくてもいいんです。
部下の全てが信じて従い、ついてきて、そして立派に答えたセイバーは今や大きなボスと変貌しました。
アルビレオを中心とした。1000年代欧州編のラスボスは彼で決まりでしょう。

幻想戦記編に戻る

トップページ

Copyright(C)ゴスペラードTRPG研究班 (c) 2009.