カニンガム

カニンガム

悪の英雄

立場としては、隣国の暴君である「女帝」の近衛騎士隊長なのですが、彼はその女帝を追い落とそうという野心に溢れた人物です。
カニンガム将軍は悪の黒幕的な人物です。だいたい謀略を行っているとすれば彼というのが相場でした。
セイバーの反乱も、ヘンリーのシルヴァニア王国のっとりも全部彼が手引きしていました。
帝国に対しても少なからず介入し、大国を裏で傾けようとしていたまさに巨魁です。
彼の戦ぶりは謀略を重視しつつも、常にミスがないか検証することから、「石橋を叩いて渡らない」と揶揄されます。

悪の英雄と呼ばれるカニンガム将軍は、相当に悪い人物です。
死体を剥製としてコレクションしてみたり、普通の行いではありません。
人が生理的に嫌悪するような悪行のほとんどに手を染めますから、反吐を催すような悪といえます。
部下も彼のお叱りだけは受けたくは無いという呟きが絶えません。

こんな将軍ですが、大変に人材発掘能力に優れ、部下の力を引き出す人物です。ベケットやミシオンは彼の国では武力が低くて使い物にならないとされていた士官でしたが彼がそれを育て上げました。

強大な悪である彼は、悪の理想と希望であり単純な悪役ではありません。
普通の悪役は汚れていくと果てには何も残らない。未来の無い悪役がほとんどでしょうが、彼はそんな悪党達に未来を作り上げます。それこそ、世界の法則を曲げるような国づくりができる男なのです。

さてカニンガム将軍は女帝に反乱を起こした後は独立し大国を作り上げます。ここで多くの事件を起こしていた彼ですが、病に倒れ、最後は後継ぎにセイバーを指名した後、あっさりと死んでしまいます。
最後の戦いは帝国+ヘンリーだったのですが、それでもあれだけ立ち回った将軍があっさり死んだことに周囲も驚きがあったようです。「もっと粘るかと思った」とは周囲の意見にあります。

カニンガム将軍は直接はヘンリーらに討たれるのですが、原因はむしろ病でしょう。
そんな将軍を慕う吸血鬼は「吸血鬼となって永遠の命を貪りましょう」と提案しますが、将軍は断ります。
「これだけの悪事を成した人物が、吸血鬼であった、ではつまらないだろう?
これだけの悪事をなした人物が、人間だったというほうがロマンチックだ」と語ります。
「なんてロマンチックな方・・・」という吸血鬼とのやりとりはある意味見物ですね。

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